2013年09月

2013年09月29日

2013ボルネオ紀行13ナイトクルーズ照射編!!!

(期間限定?「HISTORY VIEW」で、当サイトの過去記事を画像付きで一覧することができます。)



キナバタンガン川沿いのロッジに来て二日目、早朝のリバークルーズから現地の子どもたちとの植林作業、
その後の民家での昼食会兼交流会兼歓迎会、時間延長してゾウの大群にも出会えた夕方のリバークルーズと、
ハードで充実した一日を過ごした御一行、夜の八時前になってようやく・・・




夕食にありつきました・・・って、この画像、何かおかしいと思いません?

DSCN0764

そう、98kさんの卓上にビールがないっ???・・・


べつにロッジのビールがストックアウトしたわけではなく、わたくし自らの意思によって・・・


じつはこの後、希望者にはナイトクルーズのオプションがあり、当初は全員参加の予定だったのですが、
夕方のクルーズで、希少なオランウータンやゾウの大群にまで出会うことができたし、さすがに今日は疲れた、
という隊員も多く、結局参加者は、隊長と隊長が誘った今回最年少の小5のYくん、Wさんとわたくしという、
4人だけだったのであります。

で、少人数のナイトクルーズで朦朧となってしまってはマズイので我慢した、とゆー次第であります。

なにせ、わたくしにとってこのナイトクルーズは、モンゴル植林ツアーの際の陸軍射撃プログラム同様、
今回ツアーのもう一つの目的でしたので・・・じゅるじゅる




で、4人ですから、これまでで一番小さなボートに乗り、真っ暗なキナバタンガン川に出ました。

DSCN0843

夕方クルーズの帰路と同じタイプの(おそらくはハロゲン球の)バッテラで・・・








前後左右とも真っ暗な中を航行します。

DSCN0771






やがて本流から離れて、早朝クルーズで行った狭い支流に入りました。
(修正追記です。本流を航行した時間から推測して、ナイトクルーズで入った支流は、ロッジより下流側、
左岸に流れ込む「ムナンゴール川」と思われますが、確証はありません。なにせ真っ暗だったもので・・・)





あちこちのポイントを照射して、反射する鳥や動物の眼を見つけて近づいてくれるのですが・・・

DSCN0767

なにせ、かなりのスポットのうえ、すぐに照射ポイントを移動するので、なかなか画像も撮れません。









で、ようやく一枚・・・

DSCN0772

フクロウさんの仲間ですね・・・横にもう一羽いましたが、直後に飛び立ちました・・・

樹上だけでなく、岸辺なんぞも照射して欲しいのですが、ガイド(照射係)と船長のお二人とも、
英語風大阪弁が通じないので、殆ど意思疎通もできません。






「仕方がないなあ・・・では、ここらで・・・でへへへ






そう、ようやく今回ツアー装備品の真髄といっても過言ではない、三つ目ライトの登場であります。



じゃーん
DSCN0770

右の赤っぽい光がガイドさんのバッテラ、左の白いのがわたくしの三つ目ライト・・・
この程度の距離なら、決して遜色はありません。つーか、圧倒しています。ええ、きっぱりと

ご覧のとおり、LEDがクールホワイト色なのでライト近くの水蒸気が、画像にはハデに写り込みますが、
見た目はそれほどでもなく、そこそこ遠射も利いて、そこそこワイドなのがありがたいですね・・・





ライトを左手でめいっぱい持ち上げてカメラから離し、前方水面を照射すると・・・

DSCN0766



わははは、気分はもう、地獄の黙示録じゃあ!!!



と、一人で興奮してたんですが、わたくしがライトを持ち上げたので、小さなボディサイズが見えたのでしょう、
後ろからガイドさんと船長さんの、驚嘆した様子の会話が聞こえてきました。

そりゃあ、自分たちのバッテラのグリップ部分だけより、さらに小さいサイズなのにこの明るさ、
しかも二時間のクルーズ中、頻繁に点灯しててもバッテリー交換なしでしたから・・・






ま、せっかくなので何枚か・・・

DSCN0787

実際には細かい塵のような水蒸気の反射でした。ピントは遠景に合ってますが・・・

このように湿度は高いはずなんですが、見上げると日本の山奥よりはるかに多くの星が見えました。
やはり周辺の光源の数や強さが桁違いなんでしょうね・・・








DSCN0804

この程度の距離で三つ目ライトのハイモードだと、見た目でも白トビしてました・・・








フクロウさんの仲間でしょうか・・・

DSCN0800

比較的近距離だったので、三つ目ライトはミッドモードでしたが、暗いとオートフォーカスが効かないのか、
センサーとレンズの限界なのか、やはり夜景での望遠側はつらいですね・・・

まあ、片手持ちのノンストロボで、望遠側で撮れるだけでも、よしとしましょう・・・








DSCN0805

画像中央あたりの森の中、イノシシさんでしょうか、みしみしと音をたてて移動してたんですが、
草むらに隠れて画像ではわかりません・・・ええ、さすがに望遠側での撮影はあきらめました・・・




といいつつ、やはり被写体があると・・・




こちら、ガイドさんが見つけてくれたカワセミくん・・・日本のとよく似てました・・・

DSCN0811

やはりオートフォーカスが効いてませんね・・・






で、三つ目ライトのミッドモードで・・・

DSCN0816

ほんの数メートルの距離でしたが、照射されるとフリーズするようで、まったく動きませんでした。

ほかにも、おサルさんなど何種類かの動物さんと鳥さんを観察できたのですが、さすがに画像はありません。







で、こちら・・・

DSCN0807

いかにもワニさんが上陸しそうな場所ですねえ・・・そーいや、ワニさんはまだ見てませんね・・・






実際には・・・

DSCN0793

中央の白い二つの点がおわかりでしょうか、ガイドさんが見つけてくれたワニさんの眼なんですが・・・







近づくと・・・

DSCN0794

今度は、水面のかすかな波紋がおわかりでしょうか、スッと潜って、どこかに去ってしまいます。

けっこうあちこちで見つけてくれ、その都度ゆっくり近づいたのですが、やはり去られてしまいました。





ところがこちらの・・・

DSCN0826

右の赤っぽいバッテラ光の先、岸の手前の水面あたりに、白く光る眼・・・








ゆっくりと近づいて行っても・・・

DSCN0828

潜らずにじっとしています・・・



後で聞いたのですが、ワニさんも大きくなると、この川では生態ピラミッドの頂点なので、あまり動じないとか・・・




さらに近づきます・・・船べりからほんの数メートル、まさに限界であります。カメラも限界ですが・・・

DSCN0838

中央の眼から右の鼻の穴まで50cm以上ありましたから、かなり大きな個体ですね・・・

ちなみにキナバタンガン川流域のワニさんは、世界最大でもっとも凶暴といわれるイリエワニがほとんど・・・

オスの平均身長は5m、最大では10mにもなり、水を飲みに来たイノシシからウシやウマ、さらには、
アブラヤシ農園で働く(ワニを知らない)インドネシア人も、夜の水浴びなどで襲われることがあるとか・・・
(ワニをよく知るマレー人は襲われることはないそうです。ちなみにボートを襲うこともない・・・はず・・・)





まったく動かないので、今度は少し前に廻って・・・

DSCN0841

それでも微動だにしませんでした・・・まさに船べりから手を伸ばせば届く距離であります。

眼と鼻以外は水面下なのでわかりませんが、眼から鼻までが極端に細くて長いように見えたので、
ひょっとしてイリエワニではなく、極めて希少種の「マレーガビアル」だったのかも知れませんね。じゅるじゅる

さて、こうなると、怖いもの見たさとゆーか、突然、ばしゃっ!!!とか口を開けて襲いかかってこないかなあ・・・

と、ふと考えた瞬間でした、いきなり・・・




ばしゃっ!!!と・・・





などとゆーことはなく

この後、10時半には無事にロッジに帰還して、いそいそと当日はじめてのビールをですね・・・ええ・・・





ぷしゅっ!!!と・・・




(以下次号)


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2013年09月27日

2013ボルネオ紀行12夕方クルーズ編

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ツアー四日目、アブラヤシのプランテーション見学後はボートでロッジに戻り、夕方のリバークルーズに出発であります。

その前に・・・

じつは今回の隊員の中には、隊長を含め二名の戦争遺児がおられました。

お二人とも、それぞれのお父上が東南アジア方面で戦死されたとのこと。

せっかくボルネオ島まで来てますので、船着場から南シナ海のほうに向かって・・・

DSCN0634

全員で黙とうを捧げ、御冥福を祈りました。







その後の夕方クルーズは、(当初は)単発の小型ボート2艇で出発しました・・・

DSCN0637





ええ、わたくし、また厚かましくも舳先に・・・

DSCN0641

また、わたくしの乗った右舷側に傾いてますが・・・

この後の画像、日没までの空の色の変化にもご注目を・・・









DSCN0649

このあたり、川岸までアブラヤシのプランテーションが迫ってますね・・・










さらに上流へ・・・

DSCN0664

まだずっと右舷側に傾いてますが・・・このあたりまで来ると・・・









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すぐそばの木におサルさんが居たり・・・眠そうにこっち見てますね・・・








高い木の上には、なんと・・・

DSCN0673



DSCN0672



DSCN0666

二人のウータンくんと出会うことができました。これからベッドメーキングなんですね・・・










と、そこへ連絡が入り・・・

DSCN0674

双発の高速艇が2艇、我々に追いついてきました。



旅行社社長のNさんによると、ずっと上流のポイントにゾウさんが来ているようだ、との未確認情報が入り、
単発の小型艇では日が暮れてしまうので、双発の高速艇に乗り替えて急いで向かってみます、とのこと、
ただちにフネ同士を接舷させ、全員乗り移りました。気分はまさにパイレーツ・オブ・カリビアン!!!




で、

DSCN0675

こちらでもわたくし舳先に乗ったのですが、たまたまNさんと同席になり、いろんなお話をお聞きしました。

「川からゾウさんに出会えるチャンスもそうそうはなく、NHKの取材班をお世話したときなんか、
毎日、朝から晩まで、上流や下流を探し回って、一ヶ月後にやっと出会えました。」

「スカウではエコツーリズムのリバークルーズが盛んですが、みんなで情報交換してるんですよ。
行き交うフネ同士、大声で知らせると動物や鳥が逃げるので、決められたボディサインで・・・
たとえばゾウさんならこうやって・・・で、ウータンくんならこうやって・・・ねっ、似てるでしょ。」



さらに・・・

DSCN0681




DSCN0682

岸辺のサギを見つけると・・・

「リバークルーズでサギぐらいしか見つけられなかった時は、お客様からずいぶん叱られますねえ、
ええ、これはサギだって・・・なははは」

と、けっこう(しょうむない)ダジャレも延々と・・・





と、Nさんの解説まじりのダジャレを聞いているうちに・・・

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DSCN0676

雲の下だけに現れた虹なんかも見ることができたのですが・・・







とーとつに・・・

DSCN0686

左岸の岸辺にゾウさんが見えてきました・・・

アジアゾウの中でもボルネオ島だけの固有種、ピグミーエレファントで、牙がまっすぐなのが特徴であります。
もともとボルネオ島全土に広く分布してたのが、いまや生息数は1000~2500頭程度にまで減少しているとか・・・





DSCN0690

全部で40頭ほどでしょうか、めったに見られない大群だそうです。

「ここの岸辺、エレファントグラスと呼ばれるゾウさんが大好物の草があって、ポイントのひとつなんですが、
それにしても、こんな大群に出会えるとは・・・」

と、Nさんも驚くほどの大群でした。

そう、今回のツアーで早朝2回・夕方1回、さらにオプションでのナイトクルーズと、4回ものリバークルーズを、
隊長が予定してたのも、ウータンくんやゾウさんなど希少動物に出会える確率を、少しでも高めるため・・・

それがなんと一日目で出会うことができ、しかも滅多に見られないゾウさんの大群まで・・・

いやあ、これはやはり、わたくしのふだんの行いによるところがですね・・・がははは



せっかくなので、さらに何枚かご紹介・・・

DSCN0719

ちょうど中央あたり、赤ちゃんゾウがお分かりでしょうか・・・その左は少し大きい子ゾウさんですね・・・








DSCN0722

かなり岸辺まで近づきましたが、なにせ大群なので逃げませんし、威嚇もされませんでした。

ただ、これ以上近づいたり上陸したりすると、まず鳴き声や前足で威嚇して、やがて突進してくるそうで、
過去には何人か犠牲者も出ているとのこと、やはり野生動物との距離の取り方は難しいんですね・・・






影になってますが、左岸の様子・・・川岸の草むらとその奥のジャングルがおわかりでしょうか・・・

DSCN0725

今夜はここで過ごすそうで、明日の朝までは居るはずとか・・・

って、前の艇、みんながゾウさん側に乗り出してるからか、かなり傾いてますね・・・

と、高速艇でここまで飛ばしてきたものの、ご覧のとおり、かなり陽が落ちてきました・・・





DSCN0738

おサルさんたちも一本の木に集まり、そろそろお休みの時間であります。



復路も高速で走るので、舳先のわたくし、みんなの風除けになってて、けっこう冷えてきました。




で、途中でNさんのお知り合いの・・・

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中華系のロッジに上陸し、温かい飲み物とクッキーで冷えた身体を暖めました。







ほっと一息ついて、川岸と反対側のほうをみると・・・

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野生のイノシシさんたちが・・・








一方、こちらは川側のテラス・・・

DSCN0749

ここはちょうど川の屈曲部にあるロッジで、対岸のジャングルを観察するにはまさに絶好のロケーション・・・

・・・なんですが、さすがに暗くなってきました。








で、ここから先は・・・

DSCN0761

こんなバッテリーライト(バッテラ)ひとつを・・・










DSCN0760

前照灯にしての全速航行であります・・・

けっこう遠くまで飛ぶバッテラなんですが、夜の野生動物の観察用でしょうか、かなりのスポットで、
夜間航行時の照射目的は、危険な流木を見つけたり、両岸との距離を常に確認することですから、
真っ暗になってからは、ずっと振り回し続けてましたので、画像は撮れませんでした。

ここからもNさんと隣同士だったんですが、わたくしがライト好きであることを告げると、

「ナイトクルーズでのライトの選択は重要なので、ガイドはいいのを探してるんですが、こちらではなかなか・・・
こんなバッテラが一般的なんですが、やはり制限がありますし、懐中電灯はどれがいいのかわからないし・・・」

「今は充電式のフラッシュライトでも明るいのがありますよ、H.I.DタイプとかLEDタイプとか・・・
明るいといっても、もちろん色温度の違うものも、ワイドからスポットまで可変のものもありますし、
また明るさを変えてランタイムを稼げるものもあります。
使い分けるなら、光る眼を見つけたり、近くの水面を照らしたりするワイドでランタイムの長いもの、
それとスポットで遠射の利くもので、気象などにあわせて色温度の異なるものを何本かとかですね・・・
たとえば今回、わたくしが持参したやつなんかですね・・・くどくどくど・・・」



と、川風の冷たさも忘れ、熱心に話してると、2時間の予定を大幅に超過した夕方のクルーズは・・・

DSCN0763

夜の7時半過ぎになって、ようやく全員無事に帰還することができたのであります。


(以下次号)



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2013年09月25日

2013ボルネオ紀行11アブラヤシ編

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ボルネオ島・植林ツアーの四日目、現地の子どもたちとの植林作業を終え、スカウ村の民家に招かれての、
昼食会兼交流会兼歓迎会を楽しんだ御一行、子どもたちと別れて、すぐ近くのアブラヤシ・プランテーションを
見学させていただくことになりました。




DSCN0630

サンダカンへ続く道路から入ってすぐ、はるか奥まで続くアブラヤシのプランテーションであります。

このような光景がサバ州でもサラワク州でも、見渡す限り続いていました。

アブラヤシは成長すると20mにもなりますが、樹高が高くなると収穫が大変になるそうで、
まめに手入れしてカットするか、伐採するか放置しておいて別の場所に植えるか・・・
このプランテーションでは、かなり手入れが行き届いているようで、高い木はありませんでした。








ここで収穫の実演をしてくれました。

DSCN0626

伸縮自在の鎌でカットするのですが、かなりの力仕事のようでした・・・




こちらがカットしてくれた塊、これでもかなり小さい方です・・・

DSCN0628

このような塊が一本の木にいくつもでき、30年間はずっと、年に3~4回程度は収穫できるそうで、
単位当たりの油の採れる量も、大豆やトウモロコシなど他の植物油に較べ群を抜いており、
木ですから成長の際にCO2固定もしてくれますし、大豆やトウモロコシのように森林を畑(草原や裸地と同じ)
にするのではなく自然林を人工林にするだけ、という点では環境に優しいともいえる植物・・・なんですが・・・

ひとつの塊で30~40kgはあり、収穫してから24時間以内に工場に運ばないと品質が極端に落ちるそうですから、
とーぜん、素早く搬出できる通路(裸地)のある広い敷地と、集積する工場への道路網が必要になります。







こちらが実をカットしてくれた画像・・・

DSCN0633

実は大きさも形状もちょうど卵ぐらい、オレンジ色の部分が果肉、白い部分が種子で、どちらからも
(種類は異なりますが)パーム油が大量に採れます。
油を搾ったあとの搾りかすも食用で、「ココナッツなんとか」といったお菓子などにも使われますし、
芯や殻は油分が多いので工場の燃料になり、まったく捨てる部分がありません。

パーム油はあらゆる食品だけでなく、化粧品や洗剤など様々な需要があり、健康ブームも手伝って、
世界中で大量に消費され、一説によると日本人一人あたりでは、年間4kgを消費していることになるとか・・・

また、パーム油をバイオ燃料として利用すれば、CO2を固定してくれている植物を燃焼させるだけなので、
化石燃料とちがってCO2の総量を増やさないで済む、という話もありますが、一方で燃料にするには、
手間がかかり高価格になり、精製による環境負荷も大きい、世界各地での大規模なプランテーションによる、
環境破壊の影響を考慮していない、という異論もあります。

これが無駄のない有用な植物であることは間違いありませんが、見渡す限りアブラヤシ・・・という光景を見ると、
生物の多様性はもちろん、熱帯雨林の環境自体を根本から変えているということも実感できます。

もうひとつは植えてから(一帯を開発してから)30年後の更新の問題。

先に述べたように、高く成長した木から実を採集するのは大変、さらに植えてから30年後には、
実の収穫自体ができなくなるそうです。
そうなったとき、どうするかは市場価格の動きが影響するでしょうし、焼き払ったり伐採したりして更新するか、
そのまま放置して新たな土地を求めるか・・・その選択についても放っておけば経済効率性が優先され、
さらに開発と荒地化が加速する恐れもあります。

この点で、すべてをアブラヤシのプランテーションにした場合、それがずっと持続可能なのかという不安も残ります。



このように、アブラヤシはきわめて有用であると同時に、様々な問題を抱えているのも事実なんですが・・・

わたくしが三年半前に見学させていただき、丁寧な説明と丁重なおもてなしを受けたパーム油の精製工場が、
複数の見学者から悪の権化のように批判され、今は一切の見学者を断っているという残念なお話を、
今回のツアーで聞きました。

自分たちが恩恵を受けていることを棚に上げ、好意で見学を受け入れ、きちんと説明してくれた現場の人々を、
その場で批判するなどというのは、まさに言語道断、厚顔無恥、無礼千万な行為であります。

日本の工業製品や食品などの工場に比べ、はるかに電力や水の消費が少ない自己完結型の工場でしたし、
その努力をしている工場の方々や、アブラヤシに携わっている人々を一方的に批判すべきではありません。

持続可能な発展や自然環境との共存をいうなら、まず現場の話をよく聞いて、その暮らしも理解したうえで、
自分たちでできることを考え、その結果を提案して話し合い、合意した方法で自らも実践して行くべきでしょう。



ここのプランテーションでも・・・

DSCN0632

手前に伐採された巨木の切り株、その後ろには実をつけたアブラヤシ、さらにその背景には、
川沿いに僅かに残る熱帯雨林、という、象徴的な光景がありましたが・・・

現場の人々に「なんとゆーことをするのだ、ただちにもとに戻しなさい。」などとは言えません。

そう、これは我々にとっても、地元の人々にとっても、必要な光景だからであります。
ええ、少なくとも、ある程度は・・・

ただ将来に渡って、ボルネオ島全土をこんな光景にしていかないと、我々はほんとに困るのか、
地元の人々はほんとに豊かになれないのか、そんなことはないはずであります。

今後、我々もパーム油の恩恵を(持続可能な程度に)受け続け、地元も(持続可能な程度に)豊かになり続け、
熱帯雨林の生態系も(持続可能な程度に)回復・保護して、共存できる方策はあるはずです。


そのひとつとして、現地での合意に基づく秩序ある森林開発と管理、再生と保護があります。
以前も書きましたが、もともとあった樹種のうち、有用な(高く売れる)樹種を中心とした森に一部を再生し、
有用木の伐採などやエコツーリズムの受け入れなどによる収入と、育苗・植林などによる支出については、
安定した収益が生ずるまでは公社や森林局などが関与して、地元には一定の仕事と収入を保証するような仕組み。

言い換えると、アブラヤシ・プランテーション(農業)だけではなく、熱帯雨林が本来持っている資源を
循環・活用する「持続可能な林業」による収入とエコツーリズムなどによる収入への一部転換であります。

各地の保護区指定の際にも地元の猛反対があったそうですが、転換への地元の真の理解を得るには、
仕事と収入の保証が必要で、これには政府や地方政府の強力な施策が不可欠なんですが、
わたくしが、サバ州の森林開発公社やサラワク州の森林局(今は政府の森林局に格上げされたそうです。)
で見聞した限り、これは徐々に、しかし着実に、進んでいると感じています。
もちろん、利権や圧力とのせめぎあいは今後もさらに続くでしょうから、これからも困難な道であり、
協力も必要なんですが・・・


そしてもうひとつは、ヤシノミ洗剤のサラヤさんはじめ、様々な企業や団体、個人が先行しておられる、
エコツーリズムも含めた、ボルネオの熱帯雨林の回復・保護への国際的な支援活動でしょう。
こちらも押しつけではなく、地元の合意を得て、地元の人たちと協力して、地元の収入も考えて、
というのが大原則です。

ささやかですが我々の活動も、今後も継続していきたいと思っています。


と、またまたえらそうなことを書きましたが、やはり実際にアブラヤシのプランテーションに足を踏み入れて、
そこで少しでも豊かな暮らしを求めて懸命に働いている人たちと出会うと、いろいろと考えさせられた次第です。

この後、御一行はいったんロッジに戻り、夕方のリバークルーズに向かいます。

(以下次号)



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2013年09月23日

2013ボルネオ紀行10スカウ交流編

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キナバタンガン川沿いの私有地で、今回ツアーでは二回目になる子どもたちとの植林を終えた御一行、
スカウ村からサンダカンまで通じるたった一本の道路沿いにある、比較的大きな民家にお邪魔しました。

地元名士のお宅だそうで、そこでの昼食会と交流会を兼ねた歓迎会にお招きいただいたのであります。



奥に見えるお隣さんに比べて、こちらは一回り大きいですが、造りはほぼ同じです。

DSCN0595

ご覧のとおり、周囲はすべてアブラヤシのプランテーションです。

アブラヤシから採れるパーム油は、先進国と呼ばれる国のヘルシー志向の人たちにとっては安価で重宝な植物油、
それを一生懸命栽培して、少しでも豊かになろうとしている人たちの村でもありますが、ま、このお話は次回で・・・






吹き抜けの玄関テラスであります・・・

DSCN0596

どんな小さな家でも必ず吹き抜けの玄関テラスはあり、どの家庭でも、みなさんテラスでくつろいでました。








で、玄関テラスから入った大広間・・・

DSCN0572

この家では、さらにこの横に個室が続いているようでした。






で、次の間・・・

DSCN0598

こちらは台所など、女性たちの間なんでしょうね・・・広さは大広間と同じぐらいあり、やはり別室に通じてました。

で、画像右端に見える裏口を出たところにあるトイレをお借りしました。ええ、まずはTandasなのであります・・・




DSCN0597

マレーシアやインドネシアではごく一般的な、(左手ウォシュレット付き)手動水洗トイレであります。

こちらの水タンクはポリバケツですが、水道がなく汲み置きの場合、浴槽と全く同じ作りの巨大水槽があり、
そこへ最初に案内されたときは、間違って浴室に案内されたのかと思ってしまいました。
そう、浴室の半分が浴槽、もう半分が洗い場で、洗い場の中央に平らな便器があるのかと・・・
ちなみに一般家庭には浴室はなく川などで沐浴が普通、ホテルやロッジでもシャワーだけが多かったです。

このご家庭もそうですが、どこでも中は掃除が行き届いててトイレットペーパー不要、合理的でもあります。
それなりの立派なトイレでも、ドアはなく中はもの凄い状況で、流せない使用済みペーパーも山積みという、
中国の奥地とはえらいちがいで、やはりこれは貧富の差とかではなく習慣の違いなんでしょうか・・・







さて用も済ませて、まずは大広間でのティー・セレモニーであります。

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奥が上座になり、白い帽子(イスラムの正装ペチ、日本ではスカルノ帽と呼ばれてましたね。)を被った方が、
この家の主で、上座には我が隊も、隊長・副隊長・学術顧問以下、長老重鎮が座ります・・・
ちなみにわたくしは、ただの宴会要員なので下座であります。あははは

客人を迎えるときはまずはお茶とお茶菓子、イスラム式の歓迎だそうですが、これは日本も同じですね。






で、次の間で控えていた子どもたちと一緒になって、待ちに待った昼食会であります。

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同席した向かいの隊員、料理の名前をひとつひとつ子どもたちに訊いて、メモしてました。えらいなあ・・・





まあ、そんなこたぁ置いといて、こっちを撮って下さい・・・

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そう、前回記事でわたくしと一緒に植林した二人が来てくれて、それぞれの隊員のところも同様でした。






で、みんなで一斉に・・・

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ばくばくばくと・・・

年長の子は右手をうまく使っての手食ですが、ちっちゃな子はスプーンを使ってました。

他の隊員たちも見よう見まねで手食に挑戦してましたが、さらさらのインディカ米をおかずと一緒に、
うまくつまんで食べるのはなかなか至難の業・・・


同席した向かいの隊員も、最初はスプーンで食べてたのですが・・・

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「どれどれ・・・」と、手食に挑戦・・・でも、どうしても途中でバラバラとこぼしてしまいます。




「ええい・・・ばくばく・・・」

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って、手食の場合、皿を持ちあげるのマナーに反するような気も・・・



ちなみにわたくしは、同席した子どもたちよりも素早く食べるためにスプーンを使用・・・げひげひ

って、子どもたちの分も残さずに食べてしまっていいのか・・・まあ、ここは自分の食欲を優先しよう・・・

と、冷酷な判断をしようとしてたら、いくらでもお代わりを持ってきてくれました。ほっ




で、何度かおかわりを持ってきてもらい・・・

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わははは、完食完食・・・げふっ






もちろん、食後のデザートは採れたてのフルーツ・・・

DSCN0589

さらに手作りのお菓子もいただきましたが、トイレをお借りしたとき、台所で大勢の女性が立って、
忙しく調理されてましたので、子どもたちのお母さんも手伝っての、まさに心づくしの家庭料理・・・

敬虔なイスラム教徒の村だけあってビールこそ出ませんでしたが、この日の昼食は、今回のツアーで食べた、
どんなに豪華な料理よりもおいしかったです。てぃりまかしー!!!






さて、食後は子どもたちとの交流会であります。

DSCN0599




DSCN0621

みんなで日本の折り紙を折ったり、歌ったりして楽しく過ごし・・・












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BlogPaint

日本からのささやかなプレゼントを渡したり・・・











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一人ずつ、植林証明書をいただいたりして・・・












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子どもたちとお別れしました。


ありがとね、てぃりまかしー!!! 


また会おうね、じゅんぱらぎっ!!!


って、同じことばっかり言ってますが、覚えたマレー語がこれぐらいなもんで・・・




次に御一行は、アブラヤシ・プランテーションの見学に向かいます。


(以下次号)







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2013年09月21日

2013ボルネオ紀行9スカウ植林編

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ボルネオ島・植林ツアー四日目、2時間の早朝リバークルーズを終え、ようやく朝食にありついた御一行、
今度はキナバタンガン川を下流へボートで10分ほどで、左岸の植林地に到着しました。

DSCN0523





今回、我々と一緒に植えてくれるのは・・・




DSCN0524

小学校低学年から16歳までのスカウ村の子どもたち25名・・・







まずは記念撮影であります。

DSCN0531

手前にあるのが苗木、十数種類を取り混ぜて植えます。野生動物や鳥たちにとって有用な樹種を選んだそうです。




サラワク州のサバル保護区は森林局の管理地で、森林局と学校関係者の協力による植林でしたが、
こちらサバ州のスカウでの植林は私有地、宿泊したロッジ経営者などの協力による植林であります。




DSCN0554

画面奥の木々からこちら側、目印の棒の立ててある草地になってた部分をずっと・・・






DSCN0546

手作りで作ってくれた看板を経てさらに画面右手へ・・・






DSCN0555

右手の森(四枚目画像を撮影してた森)までの間を植林します。






その森から続く道の入り口・・・

DSCN0551







DSCN0550

隊で用意した看板も立ててくれてました。そう「Reforestation」なんですね・・・ふむふむ


この先の今回の植林地は、農地として開墾された跡でしょうか、その部分だけ、木々が途絶えています。
このままではウータンくんなどが移動できないので、もともとあった樹種で有用なもの中心に十数種類を植林します。


すぐ近くにはロッジや散策用の木道があって、おそらくロッジ経営者の私有地なんでしょうね、
まあ、サバルの保護区とは異なり、エコツーリズム用に・・・という目的もあるんでしょうが・・・


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森側ではゾウさんの糞もあり、生態系の回復に役立つことは間違いないので、やはりうれしいですね。



今回の植林地もサバル同様に穴を掘って目印の棒を立ててくれてますが、これはエリア全体の半分ほど、
残りは自分たちで穴を掘って、てきとーな目印の棒を立て、苗木を運んで植えます。



今回は隊員一人につき、年長の子どもは一人、年少の子どもは2~3人が一緒になって植えていきます。



で、こちらが・・・

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わたくしに付いてくれた二人・・・しっかり植えるんだそ、このおじさんをお手本に・・・







といいつつ、子どもたち、最初は要領がわからず、わたくしの英語風大阪弁も通じなかったので・・・

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現地スタッフが指導してくれましたが、いったんコツが分かると、あとは次々と苗木を運んできて、
次々と勝手に植えていってくれたので、たちまち一列が終了・・・







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その後は現地スタッフが穴を掘るのを待って、どんどん追加で植えてくれました・・・

って・・・

おじさんはいったい何をしてたのかっ???・・・いや、てきとーな目印の棒はないかと探したりですね、
そりゃもう大活躍、作業中の画像がないのもずっと作業してたからで、けっしてサボってたわけでは・・・

「あっ、緑のサングラスのおじさんが、クーラーボックスから二本目の水を出してる!!!」

「あっ、緑のサングラスのおじさんが、一人だけクーラーボックスにのんびり座って水を飲んでる!!!」

「こっ、これっ、静かにしなさいっ・・・」

と、和やかなうちに植林作業も無事終了・・・




御一行はいったん子供たちと別れ・・・

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木道をとおって・・・

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この先のサンダカンへ通じる道路に出ました。そう、左岸にはまともな道路があるのであります。

で、この後、乗用車やワンボックスカーに分乗して、道路沿いの民家にお邪魔することになります。


(以下次号)



m98k at 11:11|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 沙漠緑化・熱帯雨林再生 | その他アウトドア