2011年06月24日

2011モンゴル紀行その7植林編

今回は、いよいよモンゴルでの子どもたちとの植林記事であります。

今回の植林ツアーについては、東日本大震災の影響で関東からの参加者のキャンセルも相次ぎ、三月末の時点では、
いったん延期したうえで、目的地を東北の被災林などに変更してはどうか、との意見も内部にはありました。

でも、モンゴル政府がいち早く救援の手を差し伸べてくれたり、全ての公務員が一日分の給料を寄付してくれたり、
企業ぐるみの支援から、手作りの羊毛製品をはるばる馬に乗ってウランバートルの支援窓口まで届けてくれた遊牧民まで、
まさに国を挙げての支援をモンゴルからいただいたので、それらへのお礼のメッセージを書いたTシャツを作製のうえ、
ハポンはこのとおり元気です、みなさん、ご支援をありがとう! と、お礼の意味も込めて実施することにしたのであります。



わたくし、木に関しては全くの素人なんですが、今回の参加にあたっては、北海道大学大学院環境科学院のHPや、
環境省のHPなどで、少しはモンゴルの植生などについて調べてみました。

わたくしなりの理解で誤解もあると思いますが、日本の4倍以上のモンゴルの国土のうち、森林面積は8%ほど、
その大部分はシベリアの凍土森林地帯に近い北部にあり、南のゴビなど沙漠地帯を除けば、残りは大部分が草原であります。

で、この草原の維持には、うまく環境や季節に適合した伝統的な遊牧と、森林の存在が大きく関わっているようであります。

伝統的なモンゴルの遊牧では、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ラクダのいわゆる「五畜」のうち、地域に応じた組み合わせと頭数で、
それぞれ数種類が広範囲に放牧され、そのことによって多種多様な草(日本の草原では1㎡あたり10種、モンゴルでは30種以上)
を育んできたようで、放牧が過度であっても、逆に少なすぎても、草の種類が減少することが判明しているそうです。
そして国土の8%を占める森林が、草原の水源涵養や、草原を流れる河川の流量調節に大きな役割を果たしている、と・・・

そう、じつに1000年以上、過酷な環境でうまく遊牧して、生活と環境のバランスを維持してきた、ということであります。
このあたり、定住農耕で多様な生態系を維持してきた日本の里山とは対照的ですが、どちらも持続性では共通していますね。

それが近年になって、森林や草原の面積が減り、沙漠化が進んでいるのが明らかになってきたのであります。
そして、もともと寒冷で乾燥した過酷な環境ですから、いったんサイクルが壊れると、再生するのはきわめて困難なのであります。
今回の現地添乗員さんの実感でも、年を追うごとに草が短くなってきています、とのことでした。

原因については、地球規模での温暖化は別としても、森林の伐採や鉱山開発、人口の増加やクルマの草原への進入、
また、草の根元まで食べてしまうカシミヤ山羊の過放牧(ちなみに増産したカシミヤの主要輸出国は日本であります。)など、
様々な要因が輻輳しているようにわたくしは思いましたが、このあたりは議論も分かれているようです。

もともとあったモンゴル大草原での遊牧は、ボルネオ熱帯雨林の焼き畑や日本の里山同様、持続可能な生活手段であったはず・・・

それを考えると、遊牧民の定住化や工業化による都市部への集中がいいのか、効率優先でカシミヤなどを増産することは、
環境破壊、沙漠化につながるのではないか、また一方で、国民全体の生活水準の向上もまだまだ必要ですから、
ここはやはり、発展と環境保護とのバランスを見据えた規制と誘導が最重要、と思っていたのですが・・・

昨年、モンゴル科学アカデミー地理研究所所長のドルジゴトフ博士が、ウランバートルの日本センターでの講演後の質疑で、
荒廃した自然をどうすれば再生できるか、との質問に対し、「木が(モンゴルで)本格的に育つには100年から150年かかります。
保護するのは責任者だけの問題ではなく、自然に対する意識を、小さい時から育てていく必要があります。」
と答えておられたという、北大のHPにあった記事が、わたくしには特に印象に残りました。

~世界の子どもたちに「木を植え育てる心」をはぐくむ~

という、わがボランティア隊の目的のひとつを、あらためて認識した次第であります。




さて・・・

今回の植林は、日本モンゴル親善協会が環境保護・緑化プロジェクトとして実施している、空港道路沿いの緑化イベントに参加、
現地の子どもたちと一緒に、モンゴルではもっとも多く見られるカラマツなどの苗木を植えよう、というものであります。

子どもの頃に日本人と一緒に植えた苗木が大人になった頃には大きく成長し、やがて豊かな環境をもたらしてくれる・・・

このことを実際に体験できるのは現地でも子どもたちだけですし、彼らが大人になってそのことを実感した時、
かならずその子どもたちにも、「木を植え育てる心」を引き継いでくれることでしょう。


今回は植林に合わせて、いろんなセレモニーやイベントもあるので、早めに会場に到着して準備であります。







こちらが設営中の来賓用テント・・・

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うしろに見える校舎が、今回の主役である生徒たちの通う、小中高一緒になった学校であります。

で、隊員はすでに全員、東日本大震災支援へのお礼のメッセージを書いた緑色のTシャツを着用していますが・・・

今回はこれを270枚持ってきて、地元の子どもたちにプレゼントして着てもらい、一緒に木を植えようとゆーことなのであります。

















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学校の先生にもすでに着てもらいましたが、こちらが、準備中のイベント舞台、柵の中が今回の植林地であります。
このあたりを中心に、約6kmの空港道路沿いを、親善協会の手で徐々に植林しているのであります。


で、わたくしの今回のお仕事は、「Tシャツ配布係り」とゆーことで、集合した子どもたちに、サイズごとに並んでもらい、
順序良く全員にTシャツを着てもらおうとゆーお役目・・・





で、集まってきたのは・・・

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って、おいおい・・・話がちがうじゃないか・・・


















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ううっ、この上からTシャツを着せるのは至難の技・・・それに、こっちのほうがずっとかわゆいし・・・
















ま、仕方がないので・・・

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わははは、しあわせじゃあ・・・





って、こんなことしてる場合じゃなかった・・・






と、あわてて学校の先生に、教室に残っている生徒を呼んできてもらい・・・

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まあ、植林要員には、無事にTシャツを配布することができました。
(民族衣装の子どもたちには、イベントのあとで校長先生から渡していただきました。)











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って、時間待ちにTシャツ着て、モンゴル相撲の練習をするんじゃありません!!
















とかいってるうちに、いよいよセレモニーがはじまり・・・



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わざわざ来ていただいた、駐モンゴル日本大使の挨拶が始まる頃には、かなり雨と風が強くなってきたのですが・・・















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我が隊の澤井代表の挨拶や、親善協会、協力いただいた行政機関代表の挨拶などが続き・・・


















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その後、子どもたちの踊りや・・・
















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馬頭琴の独奏などが次々と・・・

降りしきる雨の中でも、背後の警察関係者をはじめ、傘をさす人はほとんどいませんでした。
モンゴルでは、たまに降る雨は恵みをもたらす宝物、来客とともに雨が降れば、幸せを運んで来たと歓待されるそうです。

ちなみにこちらの警察のみなさんも、今回一緒に植林に参加していただきました。
















ありゃ、あちらの一団は・・・陸軍迷彩とは少しちがう制服・・・

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訊けば空港税関のみなさんだそうで、やはり今回の植林に参加されるとか・・・

















で、さっそく・・・

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わははは、しあわせじゃあ・・・





とかやってるうちに、延々と続いたセレモニーも終わり、いよいよ子どもたちと植林であります。










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植林用の穴は、あらかじめ陸軍が掘って用意してくれていたとのことであります。 

で、ご覧のとおり、この頃になると雨も上がり、陽が差してきました。
















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子どもたちや、多くの人たちの協力で、たちまち500本の植林が完了・・・

















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「木を植える作業はどうだった?」

「とても楽しかったよ!」

といった簡単な会話も、残念ながら現地添乗員さんの通訳によるもの・・・ま、一部英語は通じましたが・・・

でも、みんな素直で無邪気で明るくて、ほんとに素晴らしい子どもたちでした。











で、隊員各自が持ち寄った日本のお菓子や文房具も、まとめて校長先生に渡したのですが、

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みんなきちんと並んで、順番に正門前で受け取り、教室に戻って行きました。



いやあ、ともかく無事に終えることができて、よかった、よかった・・・






ま、出発時にバスがスタック!とゆーアクシデントもありましたが、こちらが廻り道して確認してきた5年前の植林地・・・

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ほとんど剪定はしていないようですが、大部分は無事に根付いてくれてました。
それにしても、ボルネオはもちろん内蒙古に較べても、やはり成長は遅いようですね・・・









で、いったんウランバートル市内に戻り、別のホテルでシャワーだけ借りてから、親善協会主催のレセプションに出席・・・

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もとのチェコ領事館が入っていたという格式あるビルが会場で、ふたたび駈けつけていただいた日本大使や、
各界著名人のご挨拶、この日が80歳の誕生日だった澤井代表のケーキカットなどがあったのですが、
植林時と同じ格好のわたくしは、ひたすら、ばくばく、もぐもぐ、んぐんぐと鯨飲馬食・・・

日本風のかき揚げや牛肉のしぐれ煮、モンゴルでは初めての黒ビールや高級スコッチが旨かったです・・・








で、夕暮れ迫る(といっても、もう10時前ですが・・・)空港道路をひた走り、一路チンギス・ハーン空港へ・・・

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(先ほど紹介した5年前の植林地を、再度通過した時の画像であります。)





で、ようやく暗くなったチンギス・ハーン空港に到着、ここからは23:50にテイクオフ、三時間のフライトと一時間の時差によって、
翌3:50にはソウル・インチョン空港にランディング・・・

のはずだった、大韓航空機の到着が三時間近く遅れ・・・









まあ、仕方がないので・・・

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モンゴル最後の夜を、空港内のコーヒーショップ(カフェ)で楽しんだ、とゆー次第であります。

わははは、しあわせじゃったあ・・・



(モンゴル国内は今回でおしまい、次回「番外ソウル編」に続きます。)



m98k at 22:46│Comments(2)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 沙漠緑化・熱帯雨林再生 | その他アウトドア

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この記事へのコメント

1. Posted by TOMO   2011年06月25日 19:23
そーなんですよね。「持続可能な開発」と「生活レベルの向上と自然保護のかねあい」。これがうまくいけば、多くの問題は解決するんですよね。
でも、すでに自然に多くの負担をかけている(見えないところや、他国の自然も含めて)我々先進国の人間と、少しでも生活を良くしたい発展途上国の人では、自然に対する義務の度合いがかなり違うとも思ってしまいます。

それにしても、モンゴルの少女たち、可愛いですね。
98kさんの「しあわせじゃあ」も分かる気がするのですが、なんか、98kさんの顔が、昔、教科書で見たフビライ・ハーンに似てきたような....。
2. Posted by 98k   2011年06月26日 14:27
TOMOさん、どーもです。
昨日は関西四人組で夕方から夜遊びしてて、結局朝帰り・・・返信が遅くなってしまいました。
おっしゃるとおり、世界各地の自然の恩恵を受けている我々日本人は、彼ら以上の努力が必要だと思います。
ホテル前で物乞いをさせられている幼い子どもたちも、まだまだいましたし、貧富の差も一層拡大しているようです。
そんな中で、過放牧や伐採をやめろ、貧しいままで我慢しろなんてとても言えません。
日本人が質素な里山生活に戻れないのと同様、彼らが豊かさを求めることを否定することはできません。
その中で、里山の良さを見直して現代生活にも活かせる工夫がはじまっているように、
あるいはそれ以上に、できることから一緒になって考え、恩恵を受けている国の責任として、お手伝いしていくことが重要だと思います。

>それにしても、モンゴルの少女たち、可愛いですね・・・
でしょ、ほんとに明るく素直で無邪気で・・・
まあ、わたくしは影の千人隊長といわれてますから、少女たちに人気があるのはとーぜん・・・げひひひ

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