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2012年01月29日

宮崎本二冊!!!

宮崎駿氏の作品を解説、論評した、いわゆる宮崎本を、たまたま二冊読みました・・・

ま、どちらもたまたま古本屋さんで購入したものですが・・・



わたくし、封切公開を必ず映画館まで観に行ってたのはスターウォーズシリーズと宮崎アニメぐらい、
宮崎作品は「ルパン三世・カリオストロの城」以来、ずっとそうでしたし、テレビ放映もついつい観てしまいます。

もちろん理屈抜きで楽しめる作品ばかりなのですが、やはり好きになると作品の背景なんぞも気になるもの、
で、視点はそれぞれ異なりましたが、けっこう二冊とも面白かったので、簡単にご紹介を・・・




まずは一冊目・・・

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「増補決定版 宮崎駿の<世界>」 切通理作著 ちくま文庫







2008年の刊行で、初期の作品から「崖の上のポニョ」までの殆どすべてが紹介されています。







例によって、目次部分のみご紹介・・・

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目次からも想像できると思いますが、じつに詳細に、宮崎作品の面白い部分をわかりやすい文章で再掲してあり、
そこをさらっと読むだけでも、ふたたび感動が蘇ってきて、著者の作品への愛情がとても気持ちよく、同感できました。

この著者には、ほかに「山田洋次の<世界>」とゆー著作もあるようで、こちらもいつかは読みたいと思いましたが、
本人や周辺の人たちの発言や書いたものを、じつに根気よく調べて、なぜ面白いのかを説明されておられます。

それぞれの作品のストーリーに沿って解説、しかもそれぞれのシーンの細部まで、念入りに研究されてますので、
作品を見直す際に、これと併せて観ると「ここでこんなことまで表現してたのか・・・」と、あらためて楽しめると思います。

また、作品が作られた当時の、本人を取り巻く背景なども詳しく解説、さらにアニメ以外の作品まで説明があり、
また、それらと長編アニメとの関係もわかるので、まさに増補決定版、たとえ知らない作品でも、なんとなく、
わかったよーな気分にさせてくれるとゆー、いわば「総作品関連辞典」みたいな側面もありました。








で、もう一冊は・・・


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「宮崎アニメの暗号」 青井 汎著 新潮新書




こちらは宮崎アニメの背景にある思想に迫った論評で、2004年に刊行されたもので、主に「ルパン三世」から、
「千と千尋の神隠し」までの長編について述べられておられます。











一冊目と同じく、目次のみご紹介・・・

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目次からもおわかりのように、タイトルのとおり作品のシチュエーションや登場人物に潜む「暗号」を解く、
といった感じで、古今東西の様々な思想や作品などとの関連性を探っておられます。

わたくしも、宮崎作品を観てて、このシーンの背景にあるものはなんだろうと、ふと考えたことはあります。

もちろん、どれもがよくできたエンターテイメント作品であることは間違いなく、ぼーっと観てても面白いのですが、
趣味的に自分に合う部分がいっぱいあって楽しめる以外に、もっと奥が深そうな気がして、心の隅に、
なにか引っかかるものが残ったりしてたのですが、この著者によると、そんな観客も多いはずとか・・・

日本人では司馬遼太郎や堀田善衛、宮澤賢治など、それ以外ではキリスト教以前の西洋思想や中国の五行思想、
その他、宮崎駿氏が影響を受けたであろう様々な思想が、作品の中に込められている、といった視点で、
それらの関連から、作品の奥底に流れる「なにか引っかかるもの」を著者の視点から分析されています。

わたくし昔は、東洋と西洋の思想史について、わりと興味があったので、なるほど、そんなふうに観ればそのとおり、
と、思わず頷くところも多々あり、前述の著作とはまったく異なった楽しみ方ができました。

まあ、果たしてそうなのだろうか、むしろ別の思想が背景にあるのではないか、とか、そこまで深読みするのかなあ、
といった疑問も感じましたが、これらの思いや疑問は、この著作を読んで、はじめて気づかされたことばかりで、
古今東西の広い範囲から論評されてますから、知的好奇心からも、最後まで興味深く読ませていただきました。

ある程度、文明史や思想史などに興味のある方なら、宮崎作品の観かたがかなり変わるかも知れません。




宮崎作品は、「これは面白いはず」との信念と、それを表現できる才能が、そのまま日本中世界中で、
受け入れられているものと思いますが、一冊目は読んでて同感、あらためて、それで面白かったんだなあと、
と再確認ができましたし、二冊目は、なるほど、宮崎作品にはこんな背景もある(のかも知れない)と、
なかなか興味深く読めました。

二冊を読んでみて、また宮崎作品を観たくなりましたが、何度でも楽しめるとゆーのが、やはり凄いところですね。





m98k at 14:14│Comments(2)TrackBack(0)mixiチェック 書斎 | カメラ・映像・音楽

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この記事へのコメント

1. Posted by 川端   2012年01月30日 12:15
なーるほどぉ。こういう予備知識が無いせいなのか、なんとなくワケ判って観てたのはもののけ姫くらいまで。
子供がいるんでってーか、そもそもアニメ嫌いじゃないんで観るは観るんですけれど、しょーじき崖の上のポニョに至っては、何回か観てもワケ判らなかったなぁ、と(--;

この手の読んだら、アッシみてーなハンチク者にもちったぁメタとか判るようになるんでしょうかしらん(^^)
2. Posted by 98k   2012年01月30日 21:21
>川端さん
まあ確かに、理屈抜きで楽しめるのが宮崎アニメの素晴らしさのひとつなんですよね。
んで、特に二冊目の著者によると、楽しんだ後で、「何か心に引っかかる」ものがあると・・・
それが何なのか、特に気にしなくとも楽しめるのですが、やはり解明したいとゆー人もいるんですよね。

一説によると、いろんなメッセージを作品に込めようとすると、どんどん書き込んでいかざるを得ないので、
極限まで精緻になってしまって、それをご本人が一度、すべて捨て去ろうとしたのが「ポニョ」だとか・・・
ですから、論理的に理解するタイプの川端さんがポニョを観て、「ワケ判らなかった」つーのも、とーぜんかと・・・
ま、感覚的にしか理解できないタイプのわたくしは、ポニョも素直に楽しめましたが・・・

で、この本を読めば、宮崎作品に流れる「メタボ」思想について理解できるよーになって・・・(違)


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