書斎

2020年04月03日

銃・病原菌・鉄(承前メモ)

こんなご時世ですので、何かの参考になればと・・・

以前紹介したジャレド・ダイアモンド著「銃・病原菌・鉄」を読んだ際のわたくしのメモの中から、
とりあえず第11章「家畜がくれた死の贈り物」部分を記事にアップしておきます。
わたくしの読み違いなど、ご教示コメントをいただけるとありがたいです。

なお23年前に書かれた進化生物学者の著書(翻訳版)についての個人メモであることにご留意ください。

・第二次世界大戦までは負傷して死亡する兵士より戦場でかかった病気で死亡する兵士のほうが多かった。
・過去の戦争で勝利できたのは、たちの悪い病原菌に対して免疫を持っていて、免疫のない相手側に
その病気をうつすことができた側である。
・1492年のコロンブス以降、なぜヨーロッパ側の病原菌がアメリカ先住民を滅ぼし、その逆はなかったのか?
・いっぽうでアジアやアフリカの熱帯地方ではヨーロッパ人は大勢死んでいる。

・病原菌も人間と同様、自然淘汰の産物で自分の子孫を適正な生存環境にばらまくことによって生き残る。
・患者が感染源として生き延びられる長さと感染効率によって感染者数は決まる。
・もっとも何もしないタイプ→サルモネラ菌や寄生虫など→熱を通さずに食べてもらうのを待ってるだけ
・昆虫の唾液経由で感染するタイプ→マラリアの蚊、ペストのノミ、チフスのシラミ、睡眠病のツェツェバエなど
・感染を早めるため感染者を変化させるタイプ→梅毒、天然痘など
→アメリカでは意図的に天然痘患者の使った毛布を屈服しない先住民部族にプレゼントしていた。
・もっとも強力な感染手段のタイプ→インフルエンザ、風邪、百日咳などは咳やくしゃみ、コレラなどは下痢、
腎症候性出血熱ウィルスはネズミの尿、狂犬病ウィルスは犬を凶暴にして噛みつかせ唾液感染させる。
・病原菌自身が動き回るタイプ→鉤虫や住血吸虫の幼虫など→穴をあけて入り込む

・性器の炎症、下痢、咳などは人間から見れば病気の症状に過ぎないが、病原菌から見れば進化の過程で獲得した
より広い範囲に伝播するための方法。
・なぜ病原菌は自分の宿主を死に追いやって自分の住処を奪うのか?
→平均して一人以上の新しい犠牲者を出すことができれば目的の伝播を達成できるから・・・
・人間の側に立って考えると、まず遺伝子により発熱によって菌を焼き殺そうとする。
・もうひとつの反応は免疫システムの動員、白血球などの細胞が菌を探し出して殺そうとし、感染症にかかると
抗体が体内にできてかかりにくくなるが(ワクチンはこれを利用)一時的なものと終生免疫ができるものがある。
やっかいなのはインフルエンザやエイズウィルス、マラリア、睡眠病のような抗原を変化させるタイプ。
・さらに(人間側には)世代交代の際に遺伝子を変化させる自然選択があり、これがもっとも時間がかかるが、
→歴史上、同じ病原菌に繰り返しさらされてきた民族は、その菌への抵抗力を持った人の割合が高い。
→民族によりマラリア、結核、細菌性下痢など特定の病原菌に対する抵抗遺伝子を持つ割合が高い。
(NHK番組「食の起源」でやってた、稲作の伝播にあわせアセトアルデヒド分解酵素が少ない人=酒に弱い人
=体内に残ったアセトアルデヒドで殺菌できる人の割合が高くなっていったとゆー仮説もこれかも・・・)

・特定地域の感染症の種類と数が時系列的にどのように変化するか?
→病気の種類によって発生パターンがかなり異なる。
→突然大流行する感染症には共通する特徴がある。
①感染が早いため短期間で集団全体が感染する。
②感染者は短期間で死亡するか、完全に回復するかのどちらか。
③回復者は抗体を持つようになり同じ病気にかからなくなる。
④(死亡か回復で)感染者の数が減少し体内でしか生きられない病原菌が死滅して大流行が収束する。
⑤次の大流行は抗体を持たない新生児が感染年齢に達し集団外部から感染者が来るまで起こらない。
(つまり病原菌側からすれば、)
死滅前に抗体を持たない新生児が感染年齢に達する出生率を維持できる大集団でしか継続生存できない。
→なので集団感染症は狩猟採集民や焼畑農業の集落では、はびこりつづけることはできない。
→発生するのは病原菌が外部から持ち込まれた場合。→すぐに全滅するので特有の流行にはならない。
・集団感染症は(集団)農業が始まった1万年前に登場し、数千年前に都市生活が始まり加速度的に増えた。
→天然痘は紀元前1600年頃、おたふく風邪は紀元前400年頃、ハンセン病は紀元前200年頃、
ポリオは1840年、エイズは1959年に最初の患者が確認されてて、どれも比較的最近である。

・病原菌にとっての幸運は農業、森の開墾、都市の台頭、交易路の発展→一大繁殖地ができた。
→人種のるつぼは病原菌のつるぼである。

・群居性の動物が家畜化されてから9000年、病原菌が人間に感染できるよう属性を変化するには充分。
→はしか・結核・天然痘は牛、インフルエンザ・百日咳は豚・アヒル・犬、熱帯熱マラリアは家禽類から・・・
第一段階→動物や家畜からの直接感染
第二段階→動物のものだった病原菌が人間同士で感染する→治療か免疫か全員死亡で絶滅し収束する
第三段階→第二段階からまだ絶滅しておらず将来大量の犠牲者を出すか不明なもの
第四段階→人間だけがかかり、昔から大流行すると知られているもの→自然淘汰されなかった成功者

・チフスはシラミが合衆国で駆逐されたので北米ムササビから人間に感染する新ルートを開拓した
・オーストラリアでヨーロッパウサギ駆除のため導入したウィルスは1年目の致死率99.8%から数年後には
25%まで下がった。→すぐには死なせないように進化したため。
・梅毒菌は1495年には感染から数ヶ月で死亡してたが1546年には現在同様の症状に変化している。
→より長期間、菌を周辺にふりまき続けられるように進化した。

・北米ではコロンブス以降の200年で先住民2000万人が100万人に減少。→95%が死滅
→死因は天然痘、はしか、インフルエンザ、チフスなど10種類以上のヨーロッパからの病原菌
→逆に新大陸からヨーロッパに伝播した致死性の病原菌はひとつもない。(梅毒は不明)
・新大陸にそれまで集団感染症がなかったのは、前述の群居性の動物が家畜化されていなかったから。
・南北アメリカだけでなく世界各地でユーラシア大陸の病原菌により先住民の50~100%が死滅した。
・南北アメリカとオーストラリアではヨーロッパ人に伝播した致死性の病原菌はなかったが、熱帯アジア、
アフリカ、インドネシア、ニューギニアなどではコレラやマラリアや黄熱病があったため、ヨーロッパ人による
植民地支配の確立が南北アメリカより400年遅れた。
・非ヨーロッパ人を征服したヨーロッパ人は、より優れた武器、技術、政治機構を持っていたことも確かだが、
家畜との長い親交から免疫を持つようになった病原菌を先住民に渡すことによって征服できたのである。







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2020年03月03日

ブログ開設15周年とおひなさまの・・・


灯りを点けましょ、ランタンにぃ


お肉を焼きましょ、ももの肉ぅ


五ぉ人タープで、鍋奉行ぉ


今日も楽しい・・・キャンプ宴会!!!




と、歌い続けて早や15年・・・



当ブログサイト「趣味の物置小屋98k」は、

本日なんと開設15周年を迎えました!!!




          

     



みなさんの日頃のご愛読に、改めて感謝申し上げます。ぺこぺこ



ま、一時は日々1000アクセス以上、1ヶ月で5万アクセスといった薔薇色の時期もあったのですが
最近では平均すると1日150アクセス前後、1ヶ月で5000アクセスを超えることも滅多になくなり、
ほぼ最盛期の1/10以下のアクセス数となってしまいましたが・・・

特にこの1年は家庭事情もありアウトドアにも行けず記事更新が少なかったことも原因でしょうが、
読者のみなさんも、それでさらにSNSへ移行されてしまったんでしょうね・・・ううっ

昨年も書きましたが、わたくしにはリアルタイムが求められるSNSツールより、のんびりと記事を書き、
のんびりとコメントのやりとりをさせていただくブログツールあたりが、ちょうどいいのですが、
さすがにアクセス数やいただくコメントが減って、やや気力が萎えてきてるのも事実です。
で、更新回数も減り、内容もメモ的になって、さらにアクセス数が減るとゆー悪循環に・・・

ま、この春からはアウトドア遊びも再開しようと思ってますし、試したいモノや紹介したいモノも
まだ少しはあるので、当面はぼちぼちでも続けたい・・・とは思ってますので・・・

さらなるご愛読とコメント投稿の程を何卒よろしくお願い申し上げます。


                       趣味の物置小屋98kスタッフ一同
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ええ、開き直って世界中のゴキさんたちに手伝ってもらってたりして・・・
(さらに蟲さんに興味のある方はこちらの記事もどうぞ・・・)




と、せっかくの雛祭りに、ゴキさんたちで〆るのもなんなので・・・

今回はかわゆい本も一冊ご紹介・・・

表紙であります・・・

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裏表紙であります・・・

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「おひなさまの平安生活」 堀川理万子作 あすなろ書房 2020年2月28日 初版発行

そう、まさに最新刊の絵本なのでありますね。

即刻、うちの奥様が借りたのですが表紙にあるとおり、幼い姉妹が動き出した雛飾りの牛車に
ついて行って、平安時代のお姫様の暮らしぶりを見るとゆー「タイムトラベルもの」になってて、
平安貴族の生活が、その衣服から住まいから食事から遊びから、じつに正確に描かれてました。

それぞれに詳しい解説が付いてて、大人がじっくり読み込んでも興味津々でしたね。
ま、わたくしが特に興味を持ったのは当時の食事内容でしたが・・・じゅるじゅる

別々に盛った塩・醤・味噌・酢を使って自分好みの味付けにしてたようですが、その基本の品数は、
茹物(茹でた野菜)・膾(なます=刺身など)・羹(あつもの=肉、野菜の吸い物)・漬物・焼物(魚や肉)に、
山盛りの強飯(こわいい)が付くというもので、夏には冷たい食材、さらに果物や木の実、蘇(チーズ)や
揚げた唐菓子や練り物なんぞも食べたようで、お酒についても甘口のたむ酒、辛口のもそろ、
濁り酒のもろみなど、さまざまな種類を楽しんでたようです。

さらに以前紹介した本にもありましたが、清少納言も食べてた「ほうとう」や「ひやむぎ」、少し後には
「うどん」も出てくるのですから、平安貴族の食生活はけっこう豊かだったんですね。じゅるじゅる

ええ、わたくしキャンプとかでも基本は羹(=七変化鍋かプテチゲ)と焼物(=焼き肉)だけですから・・・
お酒だって人様が持って来なければ、安ビールもどきと安ウィスキーだけだし・・・




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2020年02月28日

銃・病原菌・鉄

2月末だとゆーのに、ここ数日は大阪でも寒い日々が続いています。

でも最近は「冬キャン」がブームになってるようで、確かに真夏の暑さはどうにもならないものの、
冬の寒さなら装備次第で何とでもなりますし、凛とした静けさの中で飲むホットウィスキーなんぞは、
わたくしも大好きなんですが、さすがに冬に気軽に行けるキャンプサイトとなると限られてきますし、
準備も春秋キャンプよりはやや面倒だし、なんといってもお外は寒いことだし・・・へらへら

つーことで、当サイトでは「引きこもり泥酔・読書感想文」とかが続いてるのでありますね。
ま、たまたま今夜は飲み会で泥酔帰宅、先ほど起きたところなんですが・・・ひっく



と、今回は遅ればせながら・・・

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「銃・病原菌・鉄」~13000年にわたる人類史の謎~(文庫版上下巻)のご紹介であります。

ジャレド・ダイアモンド著 倉骨 彰訳 草思社 2012年2月10日 第1刷発行・・・

単行本は同社から2000年に刊行されてて、原著は1997年の刊行ですから、23年前に書かれた
本とゆーことになります。なので最新の知見や発見が載っていないのはとーぜんなんですが、
今回借りた文庫版の下巻は、なんと2019年10月31日発行の第32刷になってました。
そう、今も多くの人に愛読されてるようで、図書館の貸し出し予約もけっこう埋まってました。



とりあえず裏表紙にあった惹句・・・

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ま、今流行りの病原菌つーのは別として、銃・鉄とゆータイトルには興味津々でした。
そう、著者のTV番組シリーズを観て一度は読みたいと思ってたのですが、なかなか機会がなく、
今回、ようやく借りることができた次第。



例によって目次のみご紹介

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とりあえずプロローグより、わたくしが興味深かった一部のみ要約・・・

・著者が(1970年代に)ニューギニア人のほうが西洋人よりも「頭がいい」と思った理由
まず遺伝的に・・・
数千年前からヨーロッパ社会では疫病を逃れることさえできれば、社会制度などにより、
たいてい自分の遺伝子を残すことができた。
で、疫病で死ぬかどうかは「頭のよさ」とは関係のない遺伝的な抵抗力の差だけだった。
いっぽうニューギニア社会では疫病が発生するほど人口が稠密ではなく、主な死因は殺人や
部族間の争い、事故や飢えなどで、このような社会で生き残るのは遺伝的に「頭のいい」人間。
非遺伝的にも・・・
現代のヨーロッパやアメリカでは殆どの子どもがテレビなど受動的な娯楽の中で暮らしている。
ニューギニアにそんな娯楽はなく、他の子どもたちや大人と話したり遊んだりして暮らしている。
子ども時代に刺激的な活動が不足すると知的発育の阻害が避けられないことは明らか。
・それなのになぜ、今もニューギニア人と欧米人の生活に大きな格差があるのか・・・
・西暦1500年以降、直接的にはヨーロッパの銃と病原菌と鉄が世界の大部分を征服した。
なぜ人類が最も長期にわたって進化を遂げたアフリカではなかったのか・・・
・インカ帝国がスペイン帝国を征服せず、その逆になった究極の要因は何か・・・
・アメリカ先住民や非ユーラシア人の多くがヨーロッパ人の持ち込んだ病原菌の犠牲になったのに、
侵略してきたヨーロッパ人が致死性の病原菌には殆ど遭遇していないのはなぜか・・・
・近くのニューギニアで食糧生産が行われるようになってからも、オーストラリア・アボリジニが
狩猟採集のままであり続けた理由とは・・・
などなど・・・

と、これだけでも、わたくしは夢中になったのですが・・・わくわく

ま、まだ上巻しか読んでないので「読書感想文とメモ」については、いずれ追記するかもですが、
長年のフィールドワークとあらゆる最新分野からのアプローチで人類史を振り返るという手法は、
1997年当時としても画期的だったでしょうし、わたくしが1970年代にたまたま聴いて感銘を受けた、
小松左京氏の「(生命誕生からの)現代史」の授業と同様に、あらためて人類とその歴史について、
広い視野から考えさせてくれそうな本であります。わくわく

(ちなみに2月25日からNHKのEテレではじまった「欲望の時代の哲学2020」マルクス・ガブリエル
NY思索ドキュメント5回シリーズも楽しみに見ています。わくわく)




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2020年02月21日

日本めん食文化の1300年と進化する麺食文化

温暖な大阪でも、さすがにまだ少し寒いし、外出は感染症も心配だし・・・
つーことで、引き続き自宅に引き籠って充分な(充分すぎる?)栄養と休養と睡眠を貪りつつ、
安らかな読書と飲酒の日々が続いている98kであります。

で、飲酒といえば「食の起源」とゆーTV番組でやってましたが、
・酒に弱い体質の人(アセトアルデヒド分解酵素が少ない人)の割合は、
・ヨーロッパ・アメリカ・アフリカではほぼ0%に対し、韓国30%・日本44%・中国52%で、
・6000年以上前に中国に出現し、その伝播分布は稲作の伝播分布とほぼ一致するそうです。
で、その有力な仮説として、
・稲作ができるのは水辺・湿地の環境
・そこに人口が増えれば衛生環境が悪くなる→微生物(細菌)も増える
・なので体内に入った細菌をアセトアルデヒド(毒素)で殺菌できる「酒に弱い体質」の人が、
・稲作以降は徐々に優位になっていったのではないか、
・これは稲作以前の縄文人は酒に強かったが弥生人は弱いという分布とも一致する。
とのことでした。

つーことはですね・・・
わたくしのように酒に弱い(すぐに顔が赤くなる)タイプが、二日酔いになるまで毎日飲んでたら、
分解されずに体内に残ったアセトアルデヒドが感染症を防いでくれるのでは・・・べひべひ
と、わたくし以前にも増して、毎日かぱかぱ飲んでる次第なんですが・・・ひっく

もちろんアセトアルデヒドは毒素で長寿タンパクの生成を阻害して発がん性も高いようですし、
1日20g以上のアルコール摂取は様々な病気の原因になる、とのことでしたが・・・げふっ

さらにちなみに、
ヒト科がヒト亜族(ヒト・チンパンジー・ゴリラ)とオランウータン亜族に分かれた
1200万年前以降に強いアルコール分解遺伝子が出現し、発酵した果実も食べられるようになった、
とも言ってましたが・・・

一説によると、地上に落ち、さらに発酵した(アルコール分が高くなった)果実をどうしても食べたくて、
地上に下りていったサルが我々の祖先であったとゆー・・・そう・・・
「人類とは酒が飲みたくて地上に下りたサルである。」とゆー定義もあるようで・・・ひっく


閑話休題。今回は酒類ではなく麺類のハナシでした・・・

自宅にあった書籍の再読であります。

まずは「日本めん食文化の1300年」・・・

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奥村彪生著 農山漁村文化協会 2009年9月10日 第1刷発行

帯にある推薦者が凄いですね。この10年で物故者になられた方もおられますが・・・


この本、わたくしにはめずらしく新刊を定価購入したはず・・・

裏表紙であります。

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けっこう高かったのね・・・今ならこんな贅沢できないだろうなあ・・・

そう、お外は寒いので本の整理をさせられてしてて、ひさしぶりに読み返してたのでありますね。


例によって目次だけご紹介・・・(画像をクリックすると拡大します。)

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なにせ著者の博士学位論文をベースに一般にも分かりやすく改稿した出版物だそうですから、
目次だけでもすごいボリュームであります。

石毛直道氏の序文によると、
「プロの料理人が博士号を取得したのは、おそらく奥村さんがはじめての快挙であろう・・・」
とのことで、「きょうの料理」などでおなじみになった、あのほっこりした語り口とは対照的に、
じつに綿密に調査研究された成果だったんですね・・・

とても内容までは紹介しきれませんが、日本の麺類(コムギめん類とそば食)をすべて網羅して、
その歴史から地理から文化から各食の詳細な特徴まで、素人にもわかりやすく書かれてますので、
これさえ読めば、イッパシの麺通になれる・・・かも知れないスグレモノであります。


さらにもう一冊・・・

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「ラーメンのルーツを探る 進化する麺食文化」 奥村彪生著 安藤百福監修
フーディアム・コミュニケーション 1998年6月1日初版発行であります。

こちらはおそらく古書店で買ったものですが、帯によれば、
「チキンラーメン生みの親の安藤百福との対談を交え麺の進化とラーメンのルーツを探る。」
「中国と日本の麺の交流史を文献とフィールドワークで検証する"麺食文化史"の集大成。」
本なのでありますね。


とりあえず、こちらも目次のみ・・・

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この本から、さらに研究が進んで11年後の前述の著作に繋がったんでしょうね。
こちらは論文ベースではないので面白いエピソードも満載、「ですます調」で書かれており、
氏おなじみのほっこりとした語り口で、さらに楽しく読めました。



せっかくなのでカラー口絵から一枚だけご紹介・・・(著作物なので問題があれば削除します)

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わたくし、このマップを参考に全国麺類行脚に出ようかと・・・じゅるじゅる

そーいや「麺ロードを行く」つー本もあったはずなのに、どこに行ったんやろ・・・



とか、深夜にこんな本を読んでるとインスタント麺が食べたくなってきたな・・・ひっく

本日の昼食は十割蕎麦の定食、昨日はスタミナラーメンの定食、一昨日はざるうどんと親子丼で、
本日の夕食は小松菜とベーコンのアーリオオーリオ・パスタだったんでしゅが・・・ひっく


ごそごそごそ・・・

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現在残ってるのは明星食品と東洋水産と日清食品で計13食か・・・

やはりここは、安藤百福氏に敬意を表してチキンラーメンとソース焼きそばでキメるか・・・
いやいや、日本の麺はコムギとそばだし、旨だし屋・天ぷらそば大盛りも捨てがたいな・・・
でも、支那そばの歴史からは、ごつ盛りワンタン醤油ラーメンつーのも外せないし・・・
そう、本文中に古川緑波が震災前の浅草・来々軒の叉焼ワンタン麺を激賛する文章があって、
当時の支那そば(ラーメン)は醤油味だけだったのでありますね。

ちなみにワンタン麺は中国でも広東の食べ方で、ワンタンも麺条も主食になり得る中国北方では、
それをひとつの鉢に入れるような食べ方は許されないと書いてあったな・・・ぶつぶつ・・・

えっと、何の話だっけ・・・そうそうワンタン醤油ラーメンを食べるかどうかやったな・・・

てぇい、ここはいっそまとめて・・・ぷつん



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2020年02月14日

千の顔をもつ英雄


とーとつですが「千の顔をもつ英雄」上下巻であります。

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ジョゼフ・キャンベル著 平田武靖/浅輪幸夫監訳 人文書院 1984年初版発行、であります。

そう、ジョージ・ルーカスはじめ、様々なクリエーターに大きな影響を与えたといわれている本で、
最近では早川書房から新訳版も出てるようですが、わたくしが借りたのは旧訳版でした。




例によって目次だけ・・・

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訳者あとがきによると、
「さまざまな英雄伝説でしめされたプシュケの運動を深層心理学とくにユング派心理学の立場を
援用しながらあきらかにしようとし、あわせて衰弱した現代文明の再生原理の提示を試みた野心的な労作」
だそうです。ええ、わたくしにはけっこう難解でした。



第一部は「英雄の冒険」・・・
世界各地の神話や伝承にある英雄伝説は、目次にあるとおりの順番で(もちろん一部が省略されたり
強調されたりはしてるものの)ストーリーが構成されているというもの。

ま、各章で実例として知らない神話や伝承が紹介されてましたが、例示としての部分的な紹介で、
ひとつの物語として楽しむこともできず、通しで読むのに疲れてしまったのですが・・・

第四章にまとめ部分があったので、その一部をわたくしなりにメモしておきます。

・英雄は小屋や城から抜け出し、
・冒険に旅立つ境界へ誘惑されるか拉致される。
・道中を固めている陰の存在に出会う。
・これを打ち負かすか宥めるかして、
・生きて闇の王国へ赴くか、殺されて死の世界へ降りていく。(境界を越える。)
・未知だけど奇妙になじみ深い(超越的な)力の支配する世界を旅する。
・様々なおびやかし(テスト)と援助(救いの手)がある。
・最低部に至ると、もっともきびしい試練を受け、その対価を克ちとる。
・勝利は母なる女神と英雄との結合(聖婚)であり、
・父なる創造主による承認(父親との一体化)であり、
・聖なる存在への移行(神格化)であるが、
・逆にその力が敵意を持ったままであれば、その力や恩恵を奪い取る。
・もし祝福されていたのなら、その力の特使となって帰還するが、
・逆ならば、追跡を受けながら変身したり障害を設けたりして逃走する。
・帰還の境界では超越的な力は背後に残る。
・こうして英雄は帰還または復活する。
・英雄が持ち帰った恩恵が、この世を復活させる。霊薬(エリクシール)

いかがでしょうか?

そう、さまざまな物語やロールプレイングゲームなどの基本がここにあるんですね。
これが旧約聖書やギルガメシュ、ギリシャ神話、古事記ほか様々な民族の神話に共通する英雄伝説
であるということが、古今東西の膨大な例から述べられています。

ちなみに第二部は神話や伝承における宇宙の誕生と消滅、英雄の立場などが詳述されてましたが、
門外漢にはイマイチでしたし、エピローグもわたくしにはあまり理解できませんでした。
ま、1948年の出版物という社会的な背景もあるんでしょうが・・・


前回紹介したスターウォーズ・シリーズにせよ、はたまた前々回紹介した風の谷のナウシカにせよ、
ついつい、わたくしが引き込まれる世界つーのは、作者が意図していたか否かにかかわらず、
このストーリーか、その一部を強調したものが多いです。

そう、この本は映画「スカイウォーカーの夜明け」公開記念のテレビ番組で紹介されてたもので、
その魅力を探ってみようと読んだ次第ですが、以前紹介した「古代の鉄と神々」も神話が中心ですから、
わたくし最近は神話の世界にハマって、不摂生な現実から逃避しようとしているのかも・・・




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