2025年03月18日
インバウンドで奈良観光???
3月13日、ひさしぶりに奈良公園や東大寺など奈良市内を観光してきました
しかもハイレベルな現地ガイド付きで富豪インバウンド客なみに
じつは高校1年で我が家にホームステイしてたタイからの留学生ペーンがドイツ人ニルスと結婚、
昨年11月に赤ちゃんが生まれ、育児休暇を利用した日本再訪に1日だけ同行した次第
東京のゲストハウスに1週間ほど滞在、7日と8日は京都市内の日本旅館泊で京都観光を楽しみ、
9日に大阪のゲストハウスに移動、1週間ほど滞在して17日に帰国のスケジュールでした
出産後にバンコクの実家に里帰りしていて今回は親子3人にタイのご両親という5人で、
わたくし「生まれて4ヶ月の赤ちゃんを連れて旅行しても大丈夫なの?」と訊ねたところ、
「悩んだけど今後は育児と仕事で忙しくなるし再訪できるのは今しかないと決めました」
とのことで、両親ともたっぷり育児休暇が取れるドイツならでは、なんでしょうね
と、前置きが長くなりましたが・・・
9時半に大阪メトロの最寄り駅で5人と合流して近鉄奈良駅まで案内・・・

ここで案内役を交代して・・・

奈良専門のボランティアガイドから、自作や非売品を含む案内資料を受け取ります
そう、わたくし厚かましくも奈良ソムリエ資格を持つ学生時代の友人のボランティアガイドに、
御一行の案内をお願いしてたのでありますね
事前の打ち合わせでは建築を専攻していたペーンの意向により、市内の古建築や庭園を巡る
ルートで下見して案内資料も作ってくれてたのですが、ペーンが京都で伏見稲荷に行った際に、
両親と赤ちゃんを連れて歩き回るのが大変だったようで、奈良公園と東大寺の大仏殿とゆー
お気楽ルートに、急きょ変更してもらった次第です
で、ペーンが鹿せんべいを買った途端・・・

シカさんに囲まれました
そーいやシカさんに囲まれ開いたカメラバッグに鹿せんべいを投げ込んだ輩がいたな
おかげでカメラレンズにシカさんの鼻マークがくっきりついてたけど楽しかったな
とシカさんに囲まれつつ奈良公園を抜けて・・・

平日でもインバウンド客でいっぱいの東大寺参道へ
上記リンク記事をアップした4年前はコロナ禍でほぼ無人だったんですが・・・
(南大門から先は持ち込み禁止の)鹿せんべいの残りをペーンが取り出すと、

ふたたびシカさんに囲まれてました

南大門であります
せっかくなので上記リンク記事にある4年前の画像も・・・


ほぼ同時刻ですが当時はインバウンド客も国内客も各1組だけでしたね・・・
懐かしいなあ、あれからもう4年か・・・
あの頃は少しは歩けてたのに今回はこの南大門を跨いだとたん筋肉痛に・・・ううっ
で、今回は、



拝観料をどどんと奮発して大仏殿へ・・・

世界最大級の木造建築ですが、最近ギネスに認定されたのは大阪万博の木造リング


八角燈籠やびんずる尊者など奈良ソムリエさんの詳しい説明を受けます
びんずる尊者は呑んだくれだったので中に入れてもらえず、ずっと軒先に置かれてるとか
こちらが奈良の大仏(廬舎那仏)であります

で、この大仏様の鼻の穴と同サイズにくり抜いたのが・・・

この柱の穴で、潜り抜けるといいことがあるとかで・・・
ニルスが並んでます

前の人はクリアしましたが・・・

ニルスはここまででギブアップしてました
大仏殿を廻るあいだも奈良ソムリエさんの説明は続きましたが、それまで通訳をしていたペーンが
お母さんを連れて文化センターで授乳中だったので、うちの奥様が日本語から怪しい英語へ、
さらにニルスがその怪しい英語から怪しいタイ語に翻訳してペーンのお父さんに伝えてたので、
果たしてどんな内容で伝わってたのか、不安でしゅが・・・
まあ、大仏殿の説明はネット検索でご覧いただくとして・・・
ペーンらと合流後は、お待ちかねの昼食であります




奈良ソムリエさんが僅かな待ち時間で席を確保してくれましたが、周辺の飲食店はどこも
インバウンド客でいっぱいでした
と、まったりと昼食後は、

せんとくんと記念撮影したり・・・

奈良最古(1894年)の洋式建築である奈良国立博物館本館(現在は仏像館)の説明を受け・・・

春の日差しにウトウトするシカさんを眺めつつ焼き芋を食べたり・・・

鹿鳴館に対応する関西の迎賓館として1908年に建てられた奈良ホテルを遠望しつつ・・・



興福寺南円堂の下から・・・

有名な餅屋さんを過ぎて・・・

南都銀行本店(1926年)の説明を受けました
その後ペーンは「ひがしむけ商店街」にある、

奈良県女性センターで再び授乳タイム・・・
その隣にあるのが・・・


隣接する興福寺に配慮して珍しい和風建築となった奈良基督教会(1930年)であります
で、授乳中ペーンのご両親とうちの奥様はショッピングに、その間に奈良ソムリエさんが
「試飲できる酒屋」を探してくれてて、授乳後に合流して・・・


ま、こちらも魅力的でしたが・・・
昨年できたばかりとゆーこちらのお店へ・・・

各種奈良酒販売とテイスティングバーをやってる店で酒ディプロマ常在とありました
さっそく、オススメをテイスティング

ペーンは授乳期間中で飲まなかったのですが本来は日本酒好きでニルスも大好きなので、
楽しんでましたが、この中で一番の日本酒通はやはり奈良ソムリエさんでしょう
で、ニルスお気に入りの1番と奈良ソムリエさんオススメの4番を、ワイン好きのニルスの
お父さんへのお土産用に買い求め、
最後に店の前で記念写真を撮ったのですが・・・


知らぬ間に「おたぬき姫」がカメラ目線に???
と、ここで案内いただいた奈良ソムリエさんと別れ近鉄奈良駅から無事帰阪した次第です
奈良ソムリエさんには下見や資料作成やルート変更など何から何までお世話になりました
メンバー全員(赤ちゃんを除く
)から再度感謝を伝えておいて下さいとのことでした
ま、ドイツへのお土産用に買ったお酒は、託送荷物がすでにいっぱいだったため、



翌日、翌々日のゲストハウスでの鍋宴会で美味しくいただきましたとさ
どっとはらい
しかもハイレベルな現地ガイド付きで富豪インバウンド客なみに

じつは高校1年で我が家にホームステイしてたタイからの留学生ペーンがドイツ人ニルスと結婚、
昨年11月に赤ちゃんが生まれ、育児休暇を利用した日本再訪に1日だけ同行した次第
東京のゲストハウスに1週間ほど滞在、7日と8日は京都市内の日本旅館泊で京都観光を楽しみ、
9日に大阪のゲストハウスに移動、1週間ほど滞在して17日に帰国のスケジュールでした
出産後にバンコクの実家に里帰りしていて今回は親子3人にタイのご両親という5人で、
わたくし「生まれて4ヶ月の赤ちゃんを連れて旅行しても大丈夫なの?」と訊ねたところ、
「悩んだけど今後は育児と仕事で忙しくなるし再訪できるのは今しかないと決めました」
とのことで、両親ともたっぷり育児休暇が取れるドイツならでは、なんでしょうね

と、前置きが長くなりましたが・・・
9時半に大阪メトロの最寄り駅で5人と合流して近鉄奈良駅まで案内・・・

ここで案内役を交代して・・・

奈良専門のボランティアガイドから、自作や非売品を含む案内資料を受け取ります
そう、わたくし厚かましくも奈良ソムリエ資格を持つ学生時代の友人のボランティアガイドに、
御一行の案内をお願いしてたのでありますね

事前の打ち合わせでは建築を専攻していたペーンの意向により、市内の古建築や庭園を巡る
ルートで下見して案内資料も作ってくれてたのですが、ペーンが京都で伏見稲荷に行った際に、
両親と赤ちゃんを連れて歩き回るのが大変だったようで、奈良公園と東大寺の大仏殿とゆー
お気楽ルートに、急きょ変更してもらった次第です

で、ペーンが鹿せんべいを買った途端・・・

シカさんに囲まれました

そーいやシカさんに囲まれ開いたカメラバッグに鹿せんべいを投げ込んだ輩がいたな

おかげでカメラレンズにシカさんの鼻マークがくっきりついてたけど楽しかったな

とシカさんに囲まれつつ奈良公園を抜けて・・・

平日でもインバウンド客でいっぱいの東大寺参道へ
上記リンク記事をアップした4年前はコロナ禍でほぼ無人だったんですが・・・
(南大門から先は持ち込み禁止の)鹿せんべいの残りをペーンが取り出すと、

ふたたびシカさんに囲まれてました


南大門であります
せっかくなので上記リンク記事にある4年前の画像も・・・


ほぼ同時刻ですが当時はインバウンド客も国内客も各1組だけでしたね・・・
懐かしいなあ、あれからもう4年か・・・
あの頃は少しは歩けてたのに今回はこの南大門を跨いだとたん筋肉痛に・・・ううっ

で、今回は、



拝観料をどどんと奮発して大仏殿へ・・・

世界最大級の木造建築ですが、最近ギネスに認定されたのは大阪万博の木造リング



八角燈籠やびんずる尊者など奈良ソムリエさんの詳しい説明を受けます
びんずる尊者は呑んだくれだったので中に入れてもらえず、ずっと軒先に置かれてるとか

こちらが奈良の大仏(廬舎那仏)であります

で、この大仏様の鼻の穴と同サイズにくり抜いたのが・・・

この柱の穴で、潜り抜けるといいことがあるとかで・・・
ニルスが並んでます


前の人はクリアしましたが・・・

ニルスはここまででギブアップしてました

大仏殿を廻るあいだも奈良ソムリエさんの説明は続きましたが、それまで通訳をしていたペーンが
お母さんを連れて文化センターで授乳中だったので、うちの奥様が日本語から怪しい英語へ、
さらにニルスがその怪しい英語から怪しいタイ語に翻訳してペーンのお父さんに伝えてたので、
果たしてどんな内容で伝わってたのか、不安でしゅが・・・

まあ、大仏殿の説明はネット検索でご覧いただくとして・・・
ペーンらと合流後は、お待ちかねの昼食であります





奈良ソムリエさんが僅かな待ち時間で席を確保してくれましたが、周辺の飲食店はどこも
インバウンド客でいっぱいでした
と、まったりと昼食後は、

せんとくんと記念撮影したり・・・

奈良最古(1894年)の洋式建築である奈良国立博物館本館(現在は仏像館)の説明を受け・・・

春の日差しにウトウトするシカさんを眺めつつ焼き芋を食べたり・・・

鹿鳴館に対応する関西の迎賓館として1908年に建てられた奈良ホテルを遠望しつつ・・・



興福寺南円堂の下から・・・

有名な餅屋さんを過ぎて・・・

南都銀行本店(1926年)の説明を受けました
その後ペーンは「ひがしむけ商店街」にある、

奈良県女性センターで再び授乳タイム・・・
その隣にあるのが・・・


隣接する興福寺に配慮して珍しい和風建築となった奈良基督教会(1930年)であります
で、授乳中ペーンのご両親とうちの奥様はショッピングに、その間に奈良ソムリエさんが
「試飲できる酒屋」を探してくれてて、授乳後に合流して・・・


ま、こちらも魅力的でしたが・・・

昨年できたばかりとゆーこちらのお店へ・・・


各種奈良酒販売とテイスティングバーをやってる店で酒ディプロマ常在とありました
さっそく、オススメをテイスティング


ペーンは授乳期間中で飲まなかったのですが本来は日本酒好きでニルスも大好きなので、
楽しんでましたが、この中で一番の日本酒通はやはり奈良ソムリエさんでしょう

で、ニルスお気に入りの1番と奈良ソムリエさんオススメの4番を、ワイン好きのニルスの
お父さんへのお土産用に買い求め、
最後に店の前で記念写真を撮ったのですが・・・


知らぬ間に「おたぬき姫」がカメラ目線に???
と、ここで案内いただいた奈良ソムリエさんと別れ近鉄奈良駅から無事帰阪した次第です
奈良ソムリエさんには下見や資料作成やルート変更など何から何までお世話になりました
メンバー全員(赤ちゃんを除く


ま、ドイツへのお土産用に買ったお酒は、託送荷物がすでにいっぱいだったため、



翌日、翌々日のゲストハウスでの鍋宴会で美味しくいただきましたとさ

2025年03月08日
お金の賢い減らし方・・・
とーとつですが・・・

「~90歳までに使い切る~お金の賢い減らし方」であります
表紙カバー裏にあった惹句

著者略歴と奥付

高齢恒例により目次のみ(これだけでも概要がわかります)







まえがきより
・大事なのはお金ではなく「モノ」や「サービス」であり、それを提供してくれる「人間」
⇒世の中の問題はお金が解決するのではなく人が解決する
⇒「お金」は「モノ」や「サービス」を手に入れるための道具に過ぎないし、
問題を解決してくれた人に対する「感謝のしるし」として存在している・・・
以下、ランダムな読書メモです
(著作物からの個人メモなので公開に問題があれば非公開設定にします)
・お金を汚いものと考える二つの理由
⇒9割が給与所得者で収入が急激に増えることはないので、お金持ちは甘い汁を吸ってるか
悪いことをしているのでは、という疑念が拭いきれないから
⇒お金の本質について間違った理解をしているから⇒これがこの本の大きな主題
・江戸時代の「金欲し付合」という言葉遊び、日本人の嫉妬の論理(略)
・日本の戦うヒーローは(ゴレンジャーも大岡越前もハヤタ隊員も)公務員で清貧
⇒バットマンやサンダーバードのジェフ・トレーシーは大富豪で慈善事業として戦っている
・実際にアメリカ大富豪の多くは慈善事業に巨額の寄付をしている
⇒日本の経営トップの多くはサラリーマン社長で社員との報酬差は20~30倍程度
⇒アメリカでは平均でも350倍程度、部品メーカーのアプティブでは5000倍以上
・「生贄探し~暴走する脳~」中野信子・ヤマザキマリ共著(講談社+α新書)より
⇒日本人のスパイト行動、同調圧力⇒これは格差を縮小してもなくならない
・家計の金融資産構成
⇒日本は現金・預金が54.3%、株式や投資信託は14.7%
⇒米国は現金・預金が13.7%、株式や投資信託は52.4%、欧州はその中間ぐらい
⇒農耕民族は蓄えが好きで売買で儲けるような狩猟民族的なことは日本人には合わない?
・じつは世界初の先物取引は大坂・堂島の米市場(1730年)の米切手売買で高度なシステムだった
(ベルギーの商品取引所は1531年からだが現物の先渡取引で先物取引ではなかった)
⇒貯蓄も明治政府の殖産興業のための貯蓄奨励教育から⇒それまでは個人で運用していた
(明治以降も金融資産は預金より証券投資の方が多かった)
⇒1939年に戦争遂行のための貯蓄増強が強く打ち出され構造が一変した
⇒戦後復興の重点傾斜配分にも投資より預金のほうが効率がいいので貯蓄奨励が続いた
⇒マル優制度⇒NISAへ
・いっぽうでビットコインFX、公営ギャンブル、パチンコなど世界有数の博打好き
⇒今は貯蓄と博打は好きでも投資はやらないといういびつな構造になっている
・学校教育では貯蓄や投資ではなく「お金の常識」を教えるべき
⇒お金を正しく理解したうえで貯蓄や投資を勉強するかどうかは個人の自由
・お金の役割
①取引決済機能⇒モノやサービスの購入対価としての機能
②価値尺度機能⇒モノやサービスの価値を価格で比較する機能
③価値保存機能⇒モノやサービスの価値を将来まで保存する機能
・商品貨幣(物々交換)理論と信用貨幣(負債信用)理論
⇒物々交換の不便さから貨幣が生まれたというのは学校でも経済学でも自然に語られるが、
考古学や人類学にその証拠はなく、あらゆる民俗誌にも存在していない
⇒無人島に漂着した農民と漁師の例(略)
⇒古代メソポタミアの債権債務の例(略)
・貨幣の信用のもとは「国への信頼」や「国民相互間の信頼」ではない
⇒使うと利益、使わないと不利益になると人々が考えるから貨幣が信用され成り立っている
⇒税金は通貨で払わなければならない⇒その通貨を国民に使わせる重要な手段
・通貨はバーチャルマネー(単なる記号データ)だが、株式はリアルマネー(会社そのもの)
・お金を回す4つの方法(回らなくなると破綻する)
①お金を使う(消費する)⇒販売者、生産者、運搬者などに回る
②投資する⇒必要な人に回して配当金を受け取る
③預金する⇒銀行を通じて投資に回す⇒今は機能せず金利が低いので「貯蓄から投資へ」
④寄付する⇒投資と同じだが金銭的な見返りはない(感謝はある)
⇒どれもしないで現金で持っていても何の価値も生み出さない
・年金収入は物価連動で勤労収入より安定しており介護も一人600万あれば足りるはず
⇒それなのに老後不安で増やしたいと怪しい金融商品や保険に手を出す方が深刻な問題
・FIRE(Financial Indepedence,Retire Early⇒経済的自立による早期退職)への憧れ
⇒年収の25年分を蓄え年率4%で運用すれば蓄えを減らさず一生安定した生活が送れる
⇒仕事への閉塞感から日本のサラリーマンが憧れているが問題は多い(略)
・お金を手に入れる5つの方法
①働く⇒これが土台だが収入の多寡よりどれだけ②③に回すかが大切
②貯める⇒働いた中から貯蓄に回す
③増やす⇒貯めたお金を運用する
④騙し取る⇒犯罪
⑤盗む⇒犯罪
⇒④と⑤は論外だが
お金を貯めて増やすのはそれほど難しいことではない
⇒重要なのは(高収入で)働くことより貯めることと増やすこと
(よく高収入の仕事を探してるが高所得の人が資産家になっているわけではない)
⇒貯めるには使った残高を貯めるのではなく貯めることを先に残高で暮らせばいいだけ
⇒投資も殆どせず給与天引きだけで40代半ばで「億り人」になった女性もいる
⇒「貯める」はシンプルで誰でもできること(誰もがやっていることではないが
)
⇒「増やす」は「貯める」ほどシンプルではなく方法は様々だが市場全体への投資が最も無難
(資本主義は自己増殖するシステムなので市場は長期的には成長を続け、利益を求める人類の
経済活動が続く限り、市場全体に投資を続けていれば長期的には報われるから)
⇒「グローバルに分散投資できる投資信託」への積立投資が最もシンプルに増やす方法
⇒この方法ではどこまで行っても市場平均程度の利益にしかならないが、企業の調査研究や
情報収集などに時間と手間をかけずに実行できる方法
(値動きを気にせず長期に積立て続けることは心理的には難しい
⇒最初は小額から)
・会社のできる最大の社会貢献はたくさん儲けてたくさん税金を払うこと
⇒個人投資でもたくさん儲けてたくさん税金を払えば社会貢献していることになる
・大事なのは増やすことではなく使うこと
・厚生労働省のモデル年金額(妻が無職だったサラリーマン家庭の場合)
⇒支給額は月額で約22万円⇒著者の夫婦二人の生活費もほぼ同じ
⇒仮に90歳までにお金を全部使っても年金は死ぬまで支給され、お金も使わなくなる
⇒たとえ何歳まで生きようともお金に困ることはない
⇒なので90歳までにお金をほとんど使ってしまってもよいと考えている
(どんな事態にどのぐらいのお金が必要かは読めるから必要なら保険や貯蓄で?)
・「死ぬ瞬間の5つの後悔」ブロニー・ウェア著(新潮社)より
⇒最期の人の多くが「自分のやりたいこと」と「人とのつながり」への後悔だった
⇒70歳を超え人生で最後に残る一番大切なものは「思い出」ではないかと思っている
⇒思い出を得るため、やりたいことのため、人とのつながりのためにお金を使う
⇒それはお金を増やすことよりはるかに大切なことだと思う
・お金の使い方・減らし方の4つの側面
①自分の好きなことに使う
②思い出に使う
③人のために使う
④無駄を楽しむ
①なぜ多くの人は「お金がない」と言って好きなことをしないのか
⇒本当はそれほど好きではないから
(本当に好きなら一食抜いてでも別収入を考えてでもお金を貯めて使うはず)
⇒もう一つは同調圧力⇒本当は興味がないことを断る理由として「お金がない」と言ってる
⇒興味がないことははっきり断ればいいし、好きなことに堂々とお金を使えばいい
⇒人生の目的はお金持ちになることではなく幸福になることだから
②モノ消費はオンラインでもできるようになったが、コト消費(体験)は行かないとできない
⇒モノ消費の満足度の持続は短いが、コト消費(体験)の満足度は思い出として長く残る
⇒大事なことはお金を使うバランスだが体験は投資にもなる
③資格をとるだけではリタイア後に稼ぐことはできない(自己研鑽にはなる)
⇒ビジネスをするのに必要な98%は資格ではなく顧客
⇒人とのつながりのためには他人に投資すること
⇒多くの人とつながれる場と機会のためにお金や労力を提供する
・寄付の効用と日本人の嫉妬の論理・同調圧力(略)
④無駄とは何か?
⇒無駄なものなどないので興味があればお金を使えばいいが、無意味なものに使うことはない
⇒重複するもの(民間の医療保険)、自分がまったく興味がないものなどは無意味
⇒無駄をなくしコスパだけを求めることは、ますます日本人を貧乏にしていく
⇒コスパを求める消費者としての自分が生産者・サービス提供者としての自分の首を絞めている
・見栄と義理にお金を使う時代
⇒インスタ映え、リア充など見栄の支出の時代、義理の支出を人情の支出へ(略)
・お金より優先すべき事柄
①時間
⇒お金と違い取り戻せない、貯められない
⇒誰でも今日が一番たくさんの時間資産を持っている日
②信用
⇒サラリーマン時代は会社の信用があり理解できなかったが自営業では信用がお金になる
⇒仕事以外での信用も大事⇒小さな約束も必ず守ること
③健康
⇒お金との因果関係は殆どないので健康なうちにお金を使うことを考える
⇒沖縄のシュノーケリングツアーでは65歳以上は参加できなかった
⇒旅行に行けない理由が若い頃の「お金と時間」から「健康上の理由」になる可能性
⇒健康を失わないために、ではなく健康なうちに(お金の価値のあるうちに)お金を使う
⇒年を取るほど生活費は減るし医療費の自己負担も減るので健康なうちに使い切るつもり
④幸福感
⇒人は自分の好きなことをする時と承認欲求が満たされる時に幸福感を感じる
⇒好きなことを仕事にする(職業の道楽化)、それを楽しむ(努力の娯楽化)
⇒承認欲求を満たしてくれる気持ちには「(インスタ映えやリア充で)他人からよく思われたい」
という気持ちと「感謝される」という2種類がある
⇒「よく思われたい」は他人の評価による(ので一喜一憂する)が、誰からも感謝されなくとも
「人の役に立った」という自分の満足感は大きい
⇒幸福感は人により様々だが他人との比較でなく自分自身の尺度や感情を優先すること
・人生の目的はお金持ちになることではなく楽しく過ごして幸せになること
⇒そのために家族や友人も大切な存在だが、加えてモノやサービスの存在も不可欠
⇒そのモノやサービスは「お金を受け取った人」が提供してくれるもの
⇒なので尊敬や敬意の対象はモノやサービスと人であり、お金そのものではないのに、
お金の呪縛にとらわれて経済も給料も上昇しないのが今の日本ではないか・・・
・お金は大事で何をするにも必要なので若い人には増やすことも重要だが、ある程度の年齢に
なった人は、いかに使って減らしていくかを考えた方が楽しい人生になると思う
・・・・・
わたくしと同世代で証券会社を定年退職後に「経済コラムニスト」になられた著者の本で、
今後どうするかはさておき、お金や投資などについて素人にも分かりやすく書かれてました
ブログ開設20周年の前回記事で終活を決意した!!!わたくしですが、はてさて・・・

「~90歳までに使い切る~お金の賢い減らし方」であります
表紙カバー裏にあった惹句

著者略歴と奥付








まえがきより
・大事なのはお金ではなく「モノ」や「サービス」であり、それを提供してくれる「人間」
⇒世の中の問題はお金が解決するのではなく人が解決する
⇒「お金」は「モノ」や「サービス」を手に入れるための道具に過ぎないし、
問題を解決してくれた人に対する「感謝のしるし」として存在している・・・
以下、ランダムな読書メモです
(著作物からの個人メモなので公開に問題があれば非公開設定にします)
・お金を汚いものと考える二つの理由
⇒9割が給与所得者で収入が急激に増えることはないので、お金持ちは甘い汁を吸ってるか
悪いことをしているのでは、という疑念が拭いきれないから
⇒お金の本質について間違った理解をしているから⇒これがこの本の大きな主題
・江戸時代の「金欲し付合」という言葉遊び、日本人の嫉妬の論理(略)
・日本の戦うヒーローは(ゴレンジャーも大岡越前もハヤタ隊員も)公務員で清貧
⇒バットマンやサンダーバードのジェフ・トレーシーは大富豪で慈善事業として戦っている
・実際にアメリカ大富豪の多くは慈善事業に巨額の寄付をしている
⇒日本の経営トップの多くはサラリーマン社長で社員との報酬差は20~30倍程度
⇒アメリカでは平均でも350倍程度、部品メーカーのアプティブでは5000倍以上
・「生贄探し~暴走する脳~」中野信子・ヤマザキマリ共著(講談社+α新書)より
⇒日本人のスパイト行動、同調圧力⇒これは格差を縮小してもなくならない
・家計の金融資産構成
⇒日本は現金・預金が54.3%、株式や投資信託は14.7%
⇒米国は現金・預金が13.7%、株式や投資信託は52.4%、欧州はその中間ぐらい
⇒農耕民族は蓄えが好きで売買で儲けるような狩猟民族的なことは日本人には合わない?
・じつは世界初の先物取引は大坂・堂島の米市場(1730年)の米切手売買で高度なシステムだった
(ベルギーの商品取引所は1531年からだが現物の先渡取引で先物取引ではなかった)
⇒貯蓄も明治政府の殖産興業のための貯蓄奨励教育から⇒それまでは個人で運用していた
(明治以降も金融資産は預金より証券投資の方が多かった)
⇒1939年に戦争遂行のための貯蓄増強が強く打ち出され構造が一変した
⇒戦後復興の重点傾斜配分にも投資より預金のほうが効率がいいので貯蓄奨励が続いた
⇒マル優制度⇒NISAへ
・いっぽうでビットコインFX、公営ギャンブル、パチンコなど世界有数の博打好き
⇒今は貯蓄と博打は好きでも投資はやらないといういびつな構造になっている
・学校教育では貯蓄や投資ではなく「お金の常識」を教えるべき
⇒お金を正しく理解したうえで貯蓄や投資を勉強するかどうかは個人の自由
・お金の役割
①取引決済機能⇒モノやサービスの購入対価としての機能
②価値尺度機能⇒モノやサービスの価値を価格で比較する機能
③価値保存機能⇒モノやサービスの価値を将来まで保存する機能
・商品貨幣(物々交換)理論と信用貨幣(負債信用)理論
⇒物々交換の不便さから貨幣が生まれたというのは学校でも経済学でも自然に語られるが、
考古学や人類学にその証拠はなく、あらゆる民俗誌にも存在していない
⇒無人島に漂着した農民と漁師の例(略)
⇒古代メソポタミアの債権債務の例(略)
・貨幣の信用のもとは「国への信頼」や「国民相互間の信頼」ではない
⇒使うと利益、使わないと不利益になると人々が考えるから貨幣が信用され成り立っている
⇒税金は通貨で払わなければならない⇒その通貨を国民に使わせる重要な手段
・通貨はバーチャルマネー(単なる記号データ)だが、株式はリアルマネー(会社そのもの)
・お金を回す4つの方法(回らなくなると破綻する)
①お金を使う(消費する)⇒販売者、生産者、運搬者などに回る
②投資する⇒必要な人に回して配当金を受け取る
③預金する⇒銀行を通じて投資に回す⇒今は機能せず金利が低いので「貯蓄から投資へ」
④寄付する⇒投資と同じだが金銭的な見返りはない(感謝はある)
⇒どれもしないで現金で持っていても何の価値も生み出さない
・年金収入は物価連動で勤労収入より安定しており介護も一人600万あれば足りるはず
⇒それなのに老後不安で増やしたいと怪しい金融商品や保険に手を出す方が深刻な問題
・FIRE(Financial Indepedence,Retire Early⇒経済的自立による早期退職)への憧れ
⇒年収の25年分を蓄え年率4%で運用すれば蓄えを減らさず一生安定した生活が送れる
⇒仕事への閉塞感から日本のサラリーマンが憧れているが問題は多い(略)
・お金を手に入れる5つの方法
①働く⇒これが土台だが収入の多寡よりどれだけ②③に回すかが大切
②貯める⇒働いた中から貯蓄に回す
③増やす⇒貯めたお金を運用する
④騙し取る⇒犯罪
⑤盗む⇒犯罪
⇒④と⑤は論外だが

⇒重要なのは(高収入で)働くことより貯めることと増やすこと
(よく高収入の仕事を探してるが高所得の人が資産家になっているわけではない)
⇒貯めるには使った残高を貯めるのではなく貯めることを先に残高で暮らせばいいだけ
⇒投資も殆どせず給与天引きだけで40代半ばで「億り人」になった女性もいる
⇒「貯める」はシンプルで誰でもできること(誰もがやっていることではないが

⇒「増やす」は「貯める」ほどシンプルではなく方法は様々だが市場全体への投資が最も無難
(資本主義は自己増殖するシステムなので市場は長期的には成長を続け、利益を求める人類の
経済活動が続く限り、市場全体に投資を続けていれば長期的には報われるから)
⇒「グローバルに分散投資できる投資信託」への積立投資が最もシンプルに増やす方法
⇒この方法ではどこまで行っても市場平均程度の利益にしかならないが、企業の調査研究や
情報収集などに時間と手間をかけずに実行できる方法
(値動きを気にせず長期に積立て続けることは心理的には難しい

・会社のできる最大の社会貢献はたくさん儲けてたくさん税金を払うこと
⇒個人投資でもたくさん儲けてたくさん税金を払えば社会貢献していることになる
・大事なのは増やすことではなく使うこと
・厚生労働省のモデル年金額(妻が無職だったサラリーマン家庭の場合)
⇒支給額は月額で約22万円⇒著者の夫婦二人の生活費もほぼ同じ
⇒仮に90歳までにお金を全部使っても年金は死ぬまで支給され、お金も使わなくなる
⇒たとえ何歳まで生きようともお金に困ることはない
⇒なので90歳までにお金をほとんど使ってしまってもよいと考えている
(どんな事態にどのぐらいのお金が必要かは読めるから必要なら保険や貯蓄で?)
・「死ぬ瞬間の5つの後悔」ブロニー・ウェア著(新潮社)より
⇒最期の人の多くが「自分のやりたいこと」と「人とのつながり」への後悔だった
⇒70歳を超え人生で最後に残る一番大切なものは「思い出」ではないかと思っている
⇒思い出を得るため、やりたいことのため、人とのつながりのためにお金を使う
⇒それはお金を増やすことよりはるかに大切なことだと思う
・お金の使い方・減らし方の4つの側面
①自分の好きなことに使う
②思い出に使う
③人のために使う
④無駄を楽しむ
①なぜ多くの人は「お金がない」と言って好きなことをしないのか
⇒本当はそれほど好きではないから
(本当に好きなら一食抜いてでも別収入を考えてでもお金を貯めて使うはず)
⇒もう一つは同調圧力⇒本当は興味がないことを断る理由として「お金がない」と言ってる
⇒興味がないことははっきり断ればいいし、好きなことに堂々とお金を使えばいい
⇒人生の目的はお金持ちになることではなく幸福になることだから
②モノ消費はオンラインでもできるようになったが、コト消費(体験)は行かないとできない
⇒モノ消費の満足度の持続は短いが、コト消費(体験)の満足度は思い出として長く残る
⇒大事なことはお金を使うバランスだが体験は投資にもなる
③資格をとるだけではリタイア後に稼ぐことはできない(自己研鑽にはなる)
⇒ビジネスをするのに必要な98%は資格ではなく顧客
⇒人とのつながりのためには他人に投資すること
⇒多くの人とつながれる場と機会のためにお金や労力を提供する
・寄付の効用と日本人の嫉妬の論理・同調圧力(略)
④無駄とは何か?
⇒無駄なものなどないので興味があればお金を使えばいいが、無意味なものに使うことはない
⇒重複するもの(民間の医療保険)、自分がまったく興味がないものなどは無意味
⇒無駄をなくしコスパだけを求めることは、ますます日本人を貧乏にしていく
⇒コスパを求める消費者としての自分が生産者・サービス提供者としての自分の首を絞めている
・見栄と義理にお金を使う時代
⇒インスタ映え、リア充など見栄の支出の時代、義理の支出を人情の支出へ(略)
・お金より優先すべき事柄
①時間
⇒お金と違い取り戻せない、貯められない
⇒誰でも今日が一番たくさんの時間資産を持っている日
②信用
⇒サラリーマン時代は会社の信用があり理解できなかったが自営業では信用がお金になる
⇒仕事以外での信用も大事⇒小さな約束も必ず守ること
③健康
⇒お金との因果関係は殆どないので健康なうちにお金を使うことを考える
⇒沖縄のシュノーケリングツアーでは65歳以上は参加できなかった
⇒旅行に行けない理由が若い頃の「お金と時間」から「健康上の理由」になる可能性
⇒健康を失わないために、ではなく健康なうちに(お金の価値のあるうちに)お金を使う
⇒年を取るほど生活費は減るし医療費の自己負担も減るので健康なうちに使い切るつもり
④幸福感
⇒人は自分の好きなことをする時と承認欲求が満たされる時に幸福感を感じる
⇒好きなことを仕事にする(職業の道楽化)、それを楽しむ(努力の娯楽化)
⇒承認欲求を満たしてくれる気持ちには「(インスタ映えやリア充で)他人からよく思われたい」
という気持ちと「感謝される」という2種類がある
⇒「よく思われたい」は他人の評価による(ので一喜一憂する)が、誰からも感謝されなくとも
「人の役に立った」という自分の満足感は大きい
⇒幸福感は人により様々だが他人との比較でなく自分自身の尺度や感情を優先すること
・人生の目的はお金持ちになることではなく楽しく過ごして幸せになること
⇒そのために家族や友人も大切な存在だが、加えてモノやサービスの存在も不可欠
⇒そのモノやサービスは「お金を受け取った人」が提供してくれるもの
⇒なので尊敬や敬意の対象はモノやサービスと人であり、お金そのものではないのに、
お金の呪縛にとらわれて経済も給料も上昇しないのが今の日本ではないか・・・
・お金は大事で何をするにも必要なので若い人には増やすことも重要だが、ある程度の年齢に
なった人は、いかに使って減らしていくかを考えた方が楽しい人生になると思う
・・・・・
わたくしと同世代で証券会社を定年退職後に「経済コラムニスト」になられた著者の本で、
今後どうするかはさておき、お金や投資などについて素人にも分かりやすく書かれてました
ブログ開設20周年の前回記事で終活を決意した!!!わたくしですが、はてさて・・・

2025年03月03日
ブログ開設20周年!!!
本日2025年3月3日、
当ブログサイト「趣味の物置小屋98k」は、
おかげさまで開設20周年を迎えました!!!




そう、アニメ「ハウルの動く城」の劇場公開が2004年11月20日ですから、概ねその時期に
当サイトを開設していたのでありますね
(画像は昨年、愛知万博の跡地に現れたハウルの城とそのミニチュア

で、2005年はその愛知万博が開催された年で、2004年にはアテネ五輪もありましたが、
過去最多の台風上陸や新潟の中越地震、JR福知山線の脱線事故などもあって、わたくしも
けっこうバタバタしてた時期でした
正確な(ツッコミどころのない)文章を作って一般に公開する仕事も多かったので、仕事とは
まったく関係のない趣味の世界の匿名個人ブログサイトで思いつくまま、てきとーな文章を
書きなぐって公開したい!!!との思いもあって開設したかもです

で、記念すべき第1回記事はライト記事ではなく古いモデルガン記事でしたが、次の記事が
古いナショナルヘッドランプ、次が古いミニマグライト・・・と続いてます

アウトドア趣味などで手元に集まったモノたちの使い勝手などをブログ記事で公開すれば、
少しは皆さんのお役に立つかも・・・との思いもあったのですが、やがてモノ記録と行動記録
(キャンプ宴会記録とか

今では(すぐに忘れるようになった)自分の脳の外部メモリとして細々と更新している状況です

当初はアップできる画像が1記事につき1枚でしたが、それでも多くのコメントをいただき、
アクセス数も最盛期には1日に1000を超え、月に5万を超えることもあり、2014年5月頃には
ライブドア・ブログの4つ星ランク☆☆☆☆にランクイン!!!してました

まあ最近はアクセス数も最盛期の1/10以下になり1つ星ランクに落ちてますが・・・

でもまあ・・・
20周年つーのはさすがにひと区切りなので、今回は新企画を考えました!!!
名付けて・・・
ブログ開設20周年記念・終活プレゼント企画!!!
であります げひげひ

そう、これまで記事で紹介してきたモノや本などを今後は終活の一環として読者の皆さんに
どんどんプレゼントしていこうとゆー、ありがたい企画なのであります

あっ、そこの貴方っ、どーせガラクタばかりだろうと逃げないよーに!!!
方法は今後も検討しますが、とりあえず・・・
①本日、当サイトに新カテゴリ「終活プレゼント」を作成しました(この記事が第1号です)
⇒誰かに使ってもらいたいモノ、読んでもらいたい本、コレクションして欲しいモノや本を
今後はこのカテゴリで順次紹介(再紹介)していきます
②紹介(再紹介)したモノや本は原則として愛読者の皆さんにプレゼントしていきます
(ただし取りに来ていただける方か送料負担いただける方に限るつもりです)
③思い入れのあるモノや本なので(ガラクタも多いけど)欲しい理由はお訊ねするつもりです
(転売目的をどうするかは今後の検討課題です)
④ゆくゆくはこのカテゴリで紹介(再紹介)したモノや本に限らず、全カテゴリの過去記事で
紹介したモノや本も対象にしていくつもりです
(特に思い入れの強いモノや本をどうするかは今後の検討課題です)
⑤当面のやり取りの方法としては、
⇒まず当該記事のコメント欄に希望を投稿してもらい公開でやり取りする
⇒コメント欄で合意すればメッセージ欄(から非公開メール)でやり取りする
⇒受け渡し日時・場所や発送方法(送料など)をメールなどで詰めていく
といった感じで考えてますが、皆さんのご意見もお聞かせください
とりあえず今回は実家の本棚の前側(後ろ側にも一列あり)を紹介(一部は再紹介)・・・
もちろん本以外の
















初版本やサイン本、希少本もありますが、メルカリ出品などはめんどーなので・・・

(希望とは別に役立ちそうな寄贈先などもご教示いただければありがたいです)
2025年02月28日
土と生命の46億年史
とーとつですが・・・

「土と生命の46億年史」であります
裏表紙カバーにあった惹句

奥付

第1刷から僅か1ヶ月で第2刷が発行されており売れ行きは好調のようですね
(本日現在、書店では次の増刷まで品切れになってるとか!!!)
著者の略歴

そう、以前wingさんからお借りした「大地の五億年」著者の最新刊であります
ま、今回も図書館からの借り物なんでしゅが・・・
例によって目次のご紹介





土と生命の関係に特化した入門書で・・・
・まず、かなり専門的なハナシなのにサルにもわかるように書かれてて、
(ま、さすがに中学生程度の読解力を持つサルに限られるけど)
・「諸説あります」ではなく様々な仮説の概要も紹介されてて目からウロコ、
・「たとえ話」が身近で一般的なので(土とか蟲とか懐中電灯とかのマニアに限らず
)、
ふつーの生活をしてる人でも最後まで関心が途切れることはないでしょう
・たとえば「大地の五億年」にもあった「地球お母さんの半生」(地球46億年のたとえ話)
(前回は「地球おばさん」だったのに何故か今回「地球お母さん」になってたけど
)
⇒地球お母さんは現在46歳
⇒小学1年生(6歳)で生き物係になる(生命の誕生)
⇒19歳で生計を独立(酸素発生型光合成の開始)
⇒28歳から38歳まで債務処理(海水の鉄イオンの酸化)⇒地質学では退屈な10億年とされる
⇒41歳で一念発起して家庭菜園をはじめる(植物の上陸⇒土の誕生)
⇒2年ほど暮らしていた恐竜兄さんが半年前に失踪する
⇒10日前に小人たちが温室栽培をはじめた(人類の誕生)・・・
まあ、こんな感じでわかりやすく土と生命の関係が描かれるのですが、以下高齢の恒例の、
消えゆく脳の外部記憶としてのランダムな一部メモです
(著作物からのメモなので公開に問題があれば非公開設定にします)
・植物が上陸してから5億年
⇒主役の交代劇はあっても生命と物質(土)のサイクルが繰り返されてきた
⇒これが完全に循環した場合、土の栄養分収支は差し引きゼロになる
⇒必要な栄養分は地表付近に集まり必要のない成分は集まらない⇒表土が肥沃になる
⇒細菌・カビなどにキノコや動物も加わり土のシステムは多様化し今も進化している
⇒これが「土を人工的に作ることができない」土の研究者の言い訳・・・
・土と動物の歴史
⇒ミミズは植物の上陸から1億年後、ダンゴムシはさらに1億年後に登場している
⇒動物は植物・微生物の炭素・窒素・リンの循環に余剰が生まれるまで上陸できなかった
(植物・微生物のように陸地を風や水で移動できず糖分を植物の光合成に依存していたから)
⇒植物はカリウムを必要とするがナトリウムは必要としない(動物はどちらも必要)
(植物・微生物の上陸で岩石風化が活発化し、要らない(塩化)ナトリウムが海水に増えた?)
⇒捕食者(魚類)と塩分濃度の変化から自由になる方法の一つが「上陸」だった
⇒「土ができるのを1億年も待っていた」というのが遅刻したミミズの言い訳
⇒花の4億年組(脚が0~無数の土壌動物)と森の3億年組(脚が6本の昆虫と4本の両生類)略
・土壌動物は変動への柔軟性で数億年も生き続けている⇒そんな大型動物はいない
⇒恐竜はまだ息の長い方だがアルカロイド毒を持つ被子植物の登場で絶滅した説もある
⇒大型動物は植物の進化にすぐに適応できない
・大陸移動⇒地域固有の生物進化に
⇒ゴンドワナ大陸の分裂前に拡がった土壌動物
⇒大陸ごとに異なる土や植物に合わせた昆虫
・土と大気の変化に対応できなかった生物は衰退・絶滅した
⇒現在、人類も気候変動に直面している
・白亜紀に増加した被子植物とキノコ
⇒被子植物は光合成能力が高く根とキノコの働きで岩石風化も促進され土も深くなった
⇒岩石風化で土ができるプロセスで大気中の二酸化炭素が大量に消費された
⇒海でも酸欠により植物プランクトンが大量死、海底に二酸化炭素が固定された(中東の石油)
⇒これで地球が寒冷化し巨大隕石もあって恐竜が絶滅、小型の鳥類と哺乳類が増加した説
・鳥類と哺乳類は脳が大きく、さらに「自分の殻に閉じこもらない」(アルマジロは例外)
⇒哺乳類の体温は37度(アルマジロは例外34度
)で鳥類は41度
⇒土の温度はふつう25度以下、土壌微生物は25度で活発に増殖する
⇒37度では8割が増殖できない⇒母から継承された腸内細菌だけが37度で活発化する
・6600万年前の隕石衝突で森林が壊滅、その分解者であるカビ・キノコが大増殖した
⇒変温性の恐竜はカビ由来の病気で淘汰され恒温性の哺乳類・鳥類が選抜された説も
⇒隕石衝突時の硫酸雨で土壌が酸化し森林が破壊されたので大型恐竜が一掃された説も
・岩石⇒(生命誕生に関わる)粘土⇒植物と微生物が岩石砂漠を土に変化させた
⇒土と大気が動物の栄枯盛衰に関わり変動に対応できなかった生物は衰退・絶滅した
・岩石のサイクル
⇒岩石(玄武岩や花崗岩⇒土の成分)⇒風化・浸食⇒一部が海底に沈み堆積岩に
⇒さらにその一部がマグマになって隆起や噴火で岩石に戻る(一周するのに数千年~数億年)
・土の新陳代謝
⇒日本は地形が急峻で隆起も噴火も活発、火山灰も黄砂も降り積もるので土は若い
⇒地質年代が古くなだらかな大陸では土の新陳代謝が起きにくく土が古い
⇒古い土は栄養分が失われる⇒風化しにくい鉄と砂だけ残されたのがラテライト「土の墓標」
⇒オーストラリア大陸、アフリカ大陸の中央部、南米大陸の赤土など⇒リン不足
・脳が大きくエネルギー消費も大きい哺乳類と鳥類は多くのリンを必要とする
⇒フクロミツスイとバンクシアの例(略)
⇒気候変動による火災頻発で絶滅の危機に⇒人類も同じ
・哺乳類⇒霊長類⇒大型類人猿⇒ヒト
⇒高カロリーでリンの豊富な食料が熱帯雨林のトロピカルフルーツ
⇒実際にサルの分布は熱帯雨林に集中している(ニホンザルとヒトは例外)
・現在の熱帯雨林は南米アマゾン・アフリカ中央部・東南アジアが三大地域
⇒南米やアフリカの樹高は40mぐらいだが東南アジアのフタバガキ科は60m以上
⇒樹間をつなぐツル植物も少なく滑空生物が有利となる(サル・トカゲ・カエルなど)
⇒フタバガキ科が増加した時期に滑空を選ばなかったサルが霊長類の祖先説
・東南アジアの赤黄色土はアフリカの赤土より若く酸性土壌でリンが溶けにくいが、
⇒キノコ(外生菌根菌)との共生でフタバガキ科の巨大化を可能にした
⇒多様なドリアンも育ち多くのリンを求める霊長類の胃袋を満たした
・ヒマラヤの標高とサルの脳の巨大化の関係
⇒ヒマラヤ山脈の発達⇒モンスーン気候を強化⇒雨は山を削り土砂は熱帯アジアに流れ込む
⇒広大な半島スンダランドを形成⇒風化に多くの二酸化炭素が使われた⇒地球寒冷化
⇒同時期にアンデス山脈も隆起し同様の風化で熱帯アマゾンを形成⇒地球寒冷化
⇒氷河・永久凍土が発達⇒地球全体が乾燥化して森林は草原に
⇒アフリカでは熱帯雨林が分断された⇒サルは森から森へ草原を歩くようになった
⇒草食動物を狩るために社会性を身につけたサル(ヒト)の脳は巨大化した
⇒これが人類進化についての一つの仮説だが、話はここまで単純ではない・・・
・陸地で風化が進めば海では逆の現象が起きる(逆風化)
⇒陸で溶けた鉄などが海で鉱物に戻る際に二酸化炭素が大気に返却される
⇒この逆風化が地球の極端な寒冷化を食い止めてきた
⇒この動きを止めたのが生物進化
・乾燥化により陸ではイネ科、海では珪藻(植物プランクトン)が増加した
⇒海中のケイ素が減少し海底の粘土鉱物も生成されにくくなる
⇒二酸化炭素のリサイクル、温度調節が低調になり寒冷化・乾燥化を止められなくなった
・これらの生物進化と土壌侵食・岩石風化が組み合わさった気候変動が脳の巨大化に・・・
・サハラ砂漠の誕生は300万年前で人類最古の二足歩行の足跡と同じ年代
⇒砂漠のない東南アジアとは異なりアフリカでは乾燥化で熱帯雨林が減少した
⇒分断された森から森へ草原を二足歩行するようになったのがヒト
⇒実際に化石人骨は東アフリカに集中していた⇒イーストサイドストーリー仮説
⇒ところがアフリカ中央部や西アフリカでも発見され、この仮説は否定された
⇒アフリカ中央部は化石が示す700万年前は熱帯雨林だった(現在はサハラ砂漠)
⇒ヒトが二足歩行するようになったのは草原ではなく熱帯雨林だった
・なぜアフリカの熱帯雨林では「サルも木から降りた」のか
⇒上陸後の両生類や哺乳類は紫外線で発生する活性酸素への抗酸化物質としてビタミンCを
合成する酵素遺伝子を持っていたが霊長類は失った
⇒熱帯雨林のフルーツでビタミンCを摂取できてたから
⇒東南アジアのフタバガキ科の熱帯雨林では外生菌根菌との共生で栄養を貯めてもらい、
エルニーニョの低温や乾燥で細菌や菌類が死んだり眠った隙に放出された栄養分を集める
⇒充分な栄養が貯まると大量のフルーツを生産する(およそ4年に1度で気まぐれ)
⇒フルーツを主食にするオランウータンは我慢することを選んだ
⇒繁殖・子育てしやすい「気まぐれな豊作年」を待つため繁殖能力は極めて低い
(これが熱帯雨林の減少とあいまってオランウータン絶滅の危機に)
⇒いっぽうアフリカの熱帯雨林にフタバガキ科はなくマメ科が多い
⇒マメ科は根粒菌と共生しアンモニアを補給してもらうので赤土でも育つ
⇒しかし東南アジアの土より100倍も古い赤土にフルーツを作るのに必要なリンは少ない
⇒結果としてフルーツ生産量も少なく、ゴリラ・チンパンジーは明確な発情期を持って、
フルーツの多い季節にだけ子育てをするようになった
⇒乾燥化による森林減少に加え生産力が少ないことは食料争奪戦を激化させたはず
⇒弱かったヒトの祖先は落ちたフルーツを拾うことから始めた(腐る直前が一番美味しい)
⇒地面に落ちたフルーツは微生物によりアルコール発酵していた⇒酒の味を覚えた
⇒これがヒトの二足歩行の動機がフルーツ酒という「のんべえ仮説」
⇒地面のフルーツを両手に抱え妻子に運ぶため二足歩行を始めたという「イクメン仮説」もある
⇒いずれにせよ赤土の栄養不足で樹上のフルーツを食べられなくなったサルが私たちの祖先
・フルーツ争奪戦に負け木を降りたサルは西アフリカの熱帯雨林から東アフリカの草原へ
⇒東アフリカの草原は半乾燥地だったので土は肥沃だった
⇒化石人骨の多くはこの肥沃な土の分布域から見つかっている
⇒肥沃な土で季節を問わず食料入手できるようになり発情期がなくなった⇒人口爆発へ
⇒アウストラロピテクス属は植物食、ホモ属は肉食を含む雑食だった
⇒肉食のホモ・ネアンデルタールはヨーロッパの寒冷化で絶滅、雑食のホモ・サピエンスは
ネアンデルタールと交雑しつつ生き延び世界に分布した
⇒なので「好き嫌いせず食べなさい」は人類史に基づく教訓なのである
・農業は3000万~5000万年前に昆虫が始めたが人類農業の特異点は「土を変える」こと
⇒土には人類が文明を興せた理由、危機に瀕している理由が隠されている
・地球の方程式⇒岩石+大気⇒(風化作用)⇒土+海
⇒この方程式には生命という項がない
⇒つまり生命が利用しているのは土の主成分ではなく周りの栄養分
・花崗岩の風化の例
花崗岩+炭酸水=砂+粘土+ケイ素+塩(ナトリウム)
⇒濃尾平野の山の花崗岩が風化すると微粒子に分解して木曽川に運ばれ砂は扇状地に堆積
⇒これが砂質土壌になり守口大根を生む
⇒粘土は名古屋を含む下流域に堆積して瀬戸焼に使われる粘土層となる
⇒岩石のカリウムやケイ素は田んぼのイネに吸収され米を生む
⇒海に流れ込んだナトリウムは食塩になる
⇒海に流れ込んだケイ素は珪藻(植物プランクトン)の材料になりウナギを育む
⇒これらを合わせると名古屋名物のうな丼になる
・つまり生命は土や海の栄養分の存在量より循環量に支えられているのだ
⇒循環量を超えて資源を利用すればやがて枯渇する
⇒この原則に抗う唯一の地球生物が人類・・・(略)
・(肉食から竹食へ変化したパンダのように)安定して確保できる安全な食料が欲しい
⇒草原でヒトと共存した草食動物の食料はイネ科植物の葉や茎で硬い殻の種子は好まない
⇒これに目をつけたヒトと作物の共進化が始まった
⇒集落の周りは糞尿や廃棄物で栄養分の多い土が多く実りがいい
⇒そこに実りのいい作物を選別してまた植える⇒小規模な家庭菜園から焼畑へ⇒農業
⇒狩猟採集では10㎢あたり1~7人しか生きられないが焼畑だと300人分の食料ができる
・農業は物質循環の法則を利用し土から効率よく食料を得る大発明
⇒狩猟採集より忙しくなり社会構造も変わるがヒトの繁殖能力の高さが農業を求めた
⇒人口増加による環境問題や土壌劣化もなく世界から飢餓、貧困、戦争がなくなっていれば
農業にケチをつける人はいなかっただろうが・・・
・焼畑農業でも人口が増加すれば土を回復させる余裕がなくなり酷使して放棄される
⇒人類は土によって繁栄したが土が繁栄の代償となったともいえる⇒文明崩壊へ
⇒それでも人類が発展を続けられたのは土の栄養分に貯蓄があって技術革新があったから
⇒不足分は日本では人糞尿や草木堆肥、ヨーロッパでは家畜糞尿堆肥で
⇒家畜の骨や硝石は有機物ではなく化学肥料だが生態系の物質循環を利用したものだった
・人新世の地層としての土とは?
⇒火の使用からか農業からか鉄器からか化学肥料の発明からか・・・
⇒古生代初期なら三葉虫、白亜紀ならアンモナイトが示準化石とされる
⇒人新世の地層はプラスチックや核実験由来の放射性物質が識別特徴とされる
・食料増産の手段は耕地の拡大か面積当たり収穫量を高めるかのいずれか
⇒自然の窒素循環速度が世界人口を16億人に制限していた(20世紀初頭)
⇒チリ硝石も枯渇し第一次世界大戦の前夜に発明されたのが火薬にもなるハーバー・ボッシュ法
・化石燃料を使って窒素肥料を作ることにより人口が5倍に増加した
(人体中の窒素2㎏のうち半分は化学肥料由来になっている)
⇒根粒菌の窒素固定と異なるのは重化学工業の発展が前提となること
(途上国では製造できず先進国では栄養過剰で汚染や富栄養化に)
⇒物質循環ではなく過去の生物の化石(石油や石炭)に一方的に協力させる仕組み
⇒一方的で経済的だが大気中の二酸化炭素を増やし化石燃料への依存体質になった
・品種改良された作物は野生を忘れ化学肥料と灌漑水の土が選択される
⇒機械化・大規模化
⇒肥沃な農地の分布する11%で世界人口の80%60億人分の食料を生むいびつな構造に
⇒ウクライナなど東欧、北米プレーリー、南米パンパ、インド玄武岩地帯、中国黄土高原に局在
⇒グローバル化すると生産地リサイクルできず北米プレーリーでは100年で腐植の半分を失った
・農耕開始から1万年、人類は技術革新を続けてきた(他生物の農業に似る⇒収斂進化)
⇒キノコや土壌動物のような土を作る生物の模倣はまだできていない
⇒環境汚染の低減・肥沃な土の維持・劣化した土の再生・・・
⇒人新世にはさらなる技術や知恵が必要
・化学肥料、植物工場、人工土壌、土壌改良、土壌生成(腐植の蓄積)・・・
・熱帯雨林の伐採・耕地化後、土壌有機物量は数年で急速に失われる
⇒土の復元には重粘土質、強酸性に併せて多様な微生物の喪失が問題になる
⇒私が20年間調査を継続しているインドネシア東カリマンタン州(ボルネオ島)では、
二次林において30年間で土壌有機物量が回復した
⇒荒れ地を森林に回復させた場所では10年で深さ30cmまでの腐植が1.5~2倍になった
⇒これは世界平均より早く、土の研究者の話よりも早い
⇒粘土が多い分は下駄を履いてるが条件次第で早く土ができる事実は現地には希望
・もっと条件の悪い石炭採掘跡地
⇒チェコでは私の共同研究者がミミズで森林土壌の再生に成功した
⇒ミミズの多様性はヨーロッパで高く小笠原ではカタツムリ、アフリカ・インドネシアでは
シロアリ、南米ではアリ
・植物・微生物・ミミズ・昆虫と、その生存環境をそろえることが土壌生成加速のカギ
⇒5億年前とは異なり進化を待つ必要はない⇒すでにフルメンバーは揃っている
⇒最後は人間の出番だ!!!
・栄養不足のアフリカの赤土も強酸性のインドネシアの赤黄色土も石灰・化学肥料・堆肥で
土壌改良はできるが、現地には資材も資金も充分ではないし数年で消失・流失する
⇒現地の物質循環で土を再生する仕組み⇒これが人工土壌に求める個人的なこだわり
・土壌再生には隣の天然林の土を借りて荒れ地にまくのが一番
⇒荒れ地への植林用の苗木ポッドに天然林の土を少し加える技術もある
⇒しかし熱帯雨林は風前の灯なので、このアイデアも広まると負の連鎖を招く
⇒持続可能な資材で土壌生成を加速する技術が必要
・ストッキングに詰め天然林に埋設した岩石粉末や火山灰を荒れ地に接種するアイデア
⇒微生物の多様性は低くても最小限のセットで定着できればいい
⇒スピードアップ(私は40年で満足したけど
)と目的に応じたカスタマイズ実験を続けている
・現状でもっとも成功している人工土壌は田んぼ
⇒福島の原発事故後の土壌調査で気付かされた
⇒除染後の腐植は減少しており不作は確実と思われたのに大豊作だった
⇒急激な変化(略)で放出された栄養分と考えられ翌年からの収穫は入れ替えた土壌の質による
⇒40億年前の粘土、35億年前の古細菌とビビアナイト、20億年分の細菌進化の歩み
⇒これらを人工的に濃縮したものが水田土壌だった
・土壌生物は土は作ってもゴミは出さない超循環型社会を築き上げた
⇒化石燃料などの資源利用でゴミを出し土壌を消耗し続ける人類との決定的な違い
⇒静脈物流・循環型経済・消費地から生産現場への資源循環による再炭素化へ
(アマゾン先住民は数千年前から廃棄物での土作りと人工土壌のハイブリッドをやっている)
⇒腐植の維持増加には社会全体で土と断絶しないライフスタイルを構築する必要がある
・「土はかけがえのないもの」と伝えるなら宮崎アニメのヒロインのほうが上手
・「家庭菜園で役立つ土作りの指南」なら近所のプロ農家のほうが詳しい
・この本で伝えたいのは土作りは難しいという実感と不可能ではなさそうという希望
・40年前の岩石粉末サンプルを探して山中をさまよい気付いたこと
⇒自分の代では収穫できない森の再生と子孫の繁栄を信じて木を植えた人々が確かにいた
⇒それが今では伐採適期60年を過ぎて花粉症を招く厄介者になっていた
⇒一人一人の仕事や暮らしもちっぽけさでは似たようなもの
⇒それでも足元には土がある
⇒40年前の先人が岩石粉末サンプルを埋めていなければ人工土壌の希望はなかった
・科学技術に依存した現代社会には、科学離れした人々が暮らしている
⇒食料生産で土への依存や負荷を高めて、逆にどんどん土から遠ざかりつつある
⇒現代科学でも再現できない高度な物質を見下すことはできないはず
・土とは何なのか(定義)
⇒土粒子に着目した定義「砂+粘土+腐植の混合物」
⇒団粒構造に代表される定義「砂+粘土+腐植+空気+水の空間」
⇒人工土壌にも適用できる定義「鉱物+生物=自律的な知的システム」
・・・と拡張してきたが、これもゴールではない・・・
・本書では土と生命の歩みを身近な事例で説明することに挑戦した
・四十を超えても泥団子作りに勤しんでると、研究というより子供の遊びだと思われることも
少なくない
で、その対策として巻末に化学式をつけたそうで
、せっかくなので巻末付録もご紹介
(著作物なので公開に問題があれば非公開設定にします)

ええ、わたくし注意書きどおりスルーしましたが・・・
(すっかり忘れてた基本の化学式のみ追記メモしました)
4)有機物の分解(逆に進めば植物の光合成)
C6H12O6(糖)+6O2➝6CO2+6H2O
(糖は1モルあたり2870ギガジュールのエネルギーを生む)

「土と生命の46億年史」であります
裏表紙カバーにあった惹句

奥付

第1刷から僅か1ヶ月で第2刷が発行されており売れ行きは好調のようですね
(本日現在、書店では次の増刷まで品切れになってるとか!!!)
著者の略歴

そう、以前wingさんからお借りした「大地の五億年」著者の最新刊であります
ま、今回も図書館からの借り物なんでしゅが・・・

例によって目次のご紹介





土と生命の関係に特化した入門書で・・・
・まず、かなり専門的なハナシなのにサルにもわかるように書かれてて、
(ま、さすがに中学生程度の読解力を持つサルに限られるけど)
・「諸説あります」ではなく様々な仮説の概要も紹介されてて目からウロコ、
・「たとえ話」が身近で一般的なので(土とか蟲とか懐中電灯とかのマニアに限らず

ふつーの生活をしてる人でも最後まで関心が途切れることはないでしょう
・たとえば「大地の五億年」にもあった「地球お母さんの半生」(地球46億年のたとえ話)
(前回は「地球おばさん」だったのに何故か今回「地球お母さん」になってたけど

⇒地球お母さんは現在46歳
⇒小学1年生(6歳)で生き物係になる(生命の誕生)
⇒19歳で生計を独立(酸素発生型光合成の開始)
⇒28歳から38歳まで債務処理(海水の鉄イオンの酸化)⇒地質学では退屈な10億年とされる
⇒41歳で一念発起して家庭菜園をはじめる(植物の上陸⇒土の誕生)
⇒2年ほど暮らしていた恐竜兄さんが半年前に失踪する
⇒10日前に小人たちが温室栽培をはじめた(人類の誕生)・・・
まあ、こんな感じでわかりやすく土と生命の関係が描かれるのですが、以下
消えゆく脳の外部記憶としてのランダムな一部メモです
(著作物からのメモなので公開に問題があれば非公開設定にします)
・植物が上陸してから5億年
⇒主役の交代劇はあっても生命と物質(土)のサイクルが繰り返されてきた
⇒これが完全に循環した場合、土の栄養分収支は差し引きゼロになる
⇒必要な栄養分は地表付近に集まり必要のない成分は集まらない⇒表土が肥沃になる
⇒細菌・カビなどにキノコや動物も加わり土のシステムは多様化し今も進化している
⇒これが「土を人工的に作ることができない」土の研究者の言い訳・・・

・土と動物の歴史
⇒ミミズは植物の上陸から1億年後、ダンゴムシはさらに1億年後に登場している
⇒動物は植物・微生物の炭素・窒素・リンの循環に余剰が生まれるまで上陸できなかった
(植物・微生物のように陸地を風や水で移動できず糖分を植物の光合成に依存していたから)
⇒植物はカリウムを必要とするがナトリウムは必要としない(動物はどちらも必要)
(植物・微生物の上陸で岩石風化が活発化し、要らない(塩化)ナトリウムが海水に増えた?)
⇒捕食者(魚類)と塩分濃度の変化から自由になる方法の一つが「上陸」だった
⇒「土ができるのを1億年も待っていた」というのが遅刻したミミズの言い訳

⇒花の4億年組(脚が0~無数の土壌動物)と森の3億年組(脚が6本の昆虫と4本の両生類)略
・土壌動物は変動への柔軟性で数億年も生き続けている⇒そんな大型動物はいない
⇒恐竜はまだ息の長い方だがアルカロイド毒を持つ被子植物の登場で絶滅した説もある
⇒大型動物は植物の進化にすぐに適応できない
・大陸移動⇒地域固有の生物進化に
⇒ゴンドワナ大陸の分裂前に拡がった土壌動物
⇒大陸ごとに異なる土や植物に合わせた昆虫
・土と大気の変化に対応できなかった生物は衰退・絶滅した
⇒現在、人類も気候変動に直面している
・白亜紀に増加した被子植物とキノコ
⇒被子植物は光合成能力が高く根とキノコの働きで岩石風化も促進され土も深くなった
⇒岩石風化で土ができるプロセスで大気中の二酸化炭素が大量に消費された
⇒海でも酸欠により植物プランクトンが大量死、海底に二酸化炭素が固定された(中東の石油)
⇒これで地球が寒冷化し巨大隕石もあって恐竜が絶滅、小型の鳥類と哺乳類が増加した説
・鳥類と哺乳類は脳が大きく、さらに「自分の殻に閉じこもらない」(アルマジロは例外)

⇒哺乳類の体温は37度(アルマジロは例外34度

⇒土の温度はふつう25度以下、土壌微生物は25度で活発に増殖する
⇒37度では8割が増殖できない⇒母から継承された腸内細菌だけが37度で活発化する
・6600万年前の隕石衝突で森林が壊滅、その分解者であるカビ・キノコが大増殖した
⇒変温性の恐竜はカビ由来の病気で淘汰され恒温性の哺乳類・鳥類が選抜された説も
⇒隕石衝突時の硫酸雨で土壌が酸化し森林が破壊されたので大型恐竜が一掃された説も
・岩石⇒(生命誕生に関わる)粘土⇒植物と微生物が岩石砂漠を土に変化させた
⇒土と大気が動物の栄枯盛衰に関わり変動に対応できなかった生物は衰退・絶滅した
・岩石のサイクル
⇒岩石(玄武岩や花崗岩⇒土の成分)⇒風化・浸食⇒一部が海底に沈み堆積岩に
⇒さらにその一部がマグマになって隆起や噴火で岩石に戻る(一周するのに数千年~数億年)
・土の新陳代謝
⇒日本は地形が急峻で隆起も噴火も活発、火山灰も黄砂も降り積もるので土は若い
⇒地質年代が古くなだらかな大陸では土の新陳代謝が起きにくく土が古い
⇒古い土は栄養分が失われる⇒風化しにくい鉄と砂だけ残されたのがラテライト「土の墓標」
⇒オーストラリア大陸、アフリカ大陸の中央部、南米大陸の赤土など⇒リン不足
・脳が大きくエネルギー消費も大きい哺乳類と鳥類は多くのリンを必要とする
⇒フクロミツスイとバンクシアの例(略)
⇒気候変動による火災頻発で絶滅の危機に⇒人類も同じ
・哺乳類⇒霊長類⇒大型類人猿⇒ヒト
⇒高カロリーでリンの豊富な食料が熱帯雨林のトロピカルフルーツ

⇒実際にサルの分布は熱帯雨林に集中している(ニホンザルとヒトは例外)
・現在の熱帯雨林は南米アマゾン・アフリカ中央部・東南アジアが三大地域
⇒南米やアフリカの樹高は40mぐらいだが東南アジアのフタバガキ科は60m以上
⇒樹間をつなぐツル植物も少なく滑空生物が有利となる(サル・トカゲ・カエルなど)
⇒フタバガキ科が増加した時期に滑空を選ばなかったサルが霊長類の祖先説
・東南アジアの赤黄色土はアフリカの赤土より若く酸性土壌でリンが溶けにくいが、
⇒キノコ(外生菌根菌)との共生でフタバガキ科の巨大化を可能にした
⇒多様なドリアンも育ち多くのリンを求める霊長類の胃袋を満たした
・ヒマラヤの標高とサルの脳の巨大化の関係
⇒ヒマラヤ山脈の発達⇒モンスーン気候を強化⇒雨は山を削り土砂は熱帯アジアに流れ込む
⇒広大な半島スンダランドを形成⇒風化に多くの二酸化炭素が使われた⇒地球寒冷化
⇒同時期にアンデス山脈も隆起し同様の風化で熱帯アマゾンを形成⇒地球寒冷化
⇒氷河・永久凍土が発達⇒地球全体が乾燥化して森林は草原に
⇒アフリカでは熱帯雨林が分断された⇒サルは森から森へ草原を歩くようになった
⇒草食動物を狩るために社会性を身につけたサル(ヒト)の脳は巨大化した
⇒これが人類進化についての一つの仮説だが、話はここまで単純ではない・・・
・陸地で風化が進めば海では逆の現象が起きる(逆風化)
⇒陸で溶けた鉄などが海で鉱物に戻る際に二酸化炭素が大気に返却される
⇒この逆風化が地球の極端な寒冷化を食い止めてきた
⇒この動きを止めたのが生物進化
・乾燥化により陸ではイネ科、海では珪藻(植物プランクトン)が増加した
⇒海中のケイ素が減少し海底の粘土鉱物も生成されにくくなる
⇒二酸化炭素のリサイクル、温度調節が低調になり寒冷化・乾燥化を止められなくなった
・これらの生物進化と土壌侵食・岩石風化が組み合わさった気候変動が脳の巨大化に・・・
・サハラ砂漠の誕生は300万年前で人類最古の二足歩行の足跡と同じ年代
⇒砂漠のない東南アジアとは異なりアフリカでは乾燥化で熱帯雨林が減少した
⇒分断された森から森へ草原を二足歩行するようになったのがヒト
⇒実際に化石人骨は東アフリカに集中していた⇒イーストサイドストーリー仮説
⇒ところがアフリカ中央部や西アフリカでも発見され、この仮説は否定された
⇒アフリカ中央部は化石が示す700万年前は熱帯雨林だった(現在はサハラ砂漠)
⇒ヒトが二足歩行するようになったのは草原ではなく熱帯雨林だった
・なぜアフリカの熱帯雨林では「サルも木から降りた」のか
⇒上陸後の両生類や哺乳類は紫外線で発生する活性酸素への抗酸化物質としてビタミンCを
合成する酵素遺伝子を持っていたが霊長類は失った
⇒熱帯雨林のフルーツでビタミンCを摂取できてたから
⇒東南アジアのフタバガキ科の熱帯雨林では外生菌根菌との共生で栄養を貯めてもらい、
エルニーニョの低温や乾燥で細菌や菌類が死んだり眠った隙に放出された栄養分を集める
⇒充分な栄養が貯まると大量のフルーツを生産する(およそ4年に1度で気まぐれ)
⇒フルーツを主食にするオランウータンは我慢することを選んだ
⇒繁殖・子育てしやすい「気まぐれな豊作年」を待つため繁殖能力は極めて低い
(これが熱帯雨林の減少とあいまってオランウータン絶滅の危機に)
⇒いっぽうアフリカの熱帯雨林にフタバガキ科はなくマメ科が多い
⇒マメ科は根粒菌と共生しアンモニアを補給してもらうので赤土でも育つ
⇒しかし東南アジアの土より100倍も古い赤土にフルーツを作るのに必要なリンは少ない
⇒結果としてフルーツ生産量も少なく、ゴリラ・チンパンジーは明確な発情期を持って、
フルーツの多い季節にだけ子育てをするようになった
⇒乾燥化による森林減少に加え生産力が少ないことは食料争奪戦を激化させたはず
⇒弱かったヒトの祖先は落ちたフルーツを拾うことから始めた(腐る直前が一番美味しい)
⇒地面に落ちたフルーツは微生物によりアルコール発酵していた⇒酒の味を覚えた
⇒これがヒトの二足歩行の動機がフルーツ酒という「のんべえ仮説」
⇒地面のフルーツを両手に抱え妻子に運ぶため二足歩行を始めたという「イクメン仮説」もある
⇒いずれにせよ赤土の栄養不足で樹上のフルーツを食べられなくなったサルが私たちの祖先
・フルーツ争奪戦に負け木を降りたサルは西アフリカの熱帯雨林から東アフリカの草原へ
⇒東アフリカの草原は半乾燥地だったので土は肥沃だった
⇒化石人骨の多くはこの肥沃な土の分布域から見つかっている
⇒肥沃な土で季節を問わず食料入手できるようになり発情期がなくなった⇒人口爆発へ
⇒アウストラロピテクス属は植物食、ホモ属は肉食を含む雑食だった
⇒肉食のホモ・ネアンデルタールはヨーロッパの寒冷化で絶滅、雑食のホモ・サピエンスは
ネアンデルタールと交雑しつつ生き延び世界に分布した
⇒なので「好き嫌いせず食べなさい」は人類史に基づく教訓なのである

・農業は3000万~5000万年前に昆虫が始めたが人類農業の特異点は「土を変える」こと
⇒土には人類が文明を興せた理由、危機に瀕している理由が隠されている
・地球の方程式⇒岩石+大気⇒(風化作用)⇒土+海
⇒この方程式には生命という項がない
⇒つまり生命が利用しているのは土の主成分ではなく周りの栄養分
・花崗岩の風化の例
花崗岩+炭酸水=砂+粘土+ケイ素+塩(ナトリウム)
⇒濃尾平野の山の花崗岩が風化すると微粒子に分解して木曽川に運ばれ砂は扇状地に堆積
⇒これが砂質土壌になり守口大根を生む
⇒粘土は名古屋を含む下流域に堆積して瀬戸焼に使われる粘土層となる
⇒岩石のカリウムやケイ素は田んぼのイネに吸収され米を生む
⇒海に流れ込んだナトリウムは食塩になる
⇒海に流れ込んだケイ素は珪藻(植物プランクトン)の材料になりウナギを育む
⇒これらを合わせると名古屋名物のうな丼になる

・つまり生命は土や海の栄養分の存在量より循環量に支えられているのだ
⇒循環量を超えて資源を利用すればやがて枯渇する
⇒この原則に抗う唯一の地球生物が人類・・・(略)
・(肉食から竹食へ変化したパンダのように)安定して確保できる安全な食料が欲しい
⇒草原でヒトと共存した草食動物の食料はイネ科植物の葉や茎で硬い殻の種子は好まない
⇒これに目をつけたヒトと作物の共進化が始まった
⇒集落の周りは糞尿や廃棄物で栄養分の多い土が多く実りがいい
⇒そこに実りのいい作物を選別してまた植える⇒小規模な家庭菜園から焼畑へ⇒農業
⇒狩猟採集では10㎢あたり1~7人しか生きられないが焼畑だと300人分の食料ができる
・農業は物質循環の法則を利用し土から効率よく食料を得る大発明
⇒狩猟採集より忙しくなり社会構造も変わるがヒトの繁殖能力の高さが農業を求めた
⇒人口増加による環境問題や土壌劣化もなく世界から飢餓、貧困、戦争がなくなっていれば
農業にケチをつける人はいなかっただろうが・・・
・焼畑農業でも人口が増加すれば土を回復させる余裕がなくなり酷使して放棄される
⇒人類は土によって繁栄したが土が繁栄の代償となったともいえる⇒文明崩壊へ
⇒それでも人類が発展を続けられたのは土の栄養分に貯蓄があって技術革新があったから
⇒不足分は日本では人糞尿や草木堆肥、ヨーロッパでは家畜糞尿堆肥で
⇒家畜の骨や硝石は有機物ではなく化学肥料だが生態系の物質循環を利用したものだった
・人新世の地層としての土とは?
⇒火の使用からか農業からか鉄器からか化学肥料の発明からか・・・
⇒古生代初期なら三葉虫、白亜紀ならアンモナイトが示準化石とされる
⇒人新世の地層はプラスチックや核実験由来の放射性物質が識別特徴とされる
・食料増産の手段は耕地の拡大か面積当たり収穫量を高めるかのいずれか
⇒自然の窒素循環速度が世界人口を16億人に制限していた(20世紀初頭)
⇒チリ硝石も枯渇し第一次世界大戦の前夜に発明されたのが火薬にもなるハーバー・ボッシュ法
・化石燃料を使って窒素肥料を作ることにより人口が5倍に増加した
(人体中の窒素2㎏のうち半分は化学肥料由来になっている)
⇒根粒菌の窒素固定と異なるのは重化学工業の発展が前提となること
(途上国では製造できず先進国では栄養過剰で汚染や富栄養化に)
⇒物質循環ではなく過去の生物の化石(石油や石炭)に一方的に協力させる仕組み
⇒一方的で経済的だが大気中の二酸化炭素を増やし化石燃料への依存体質になった
・品種改良された作物は野生を忘れ化学肥料と灌漑水の土が選択される
⇒機械化・大規模化
⇒肥沃な農地の分布する11%で世界人口の80%60億人分の食料を生むいびつな構造に
⇒ウクライナなど東欧、北米プレーリー、南米パンパ、インド玄武岩地帯、中国黄土高原に局在
⇒グローバル化すると生産地リサイクルできず北米プレーリーでは100年で腐植の半分を失った
・農耕開始から1万年、人類は技術革新を続けてきた(他生物の農業に似る⇒収斂進化)
⇒キノコや土壌動物のような土を作る生物の模倣はまだできていない
⇒環境汚染の低減・肥沃な土の維持・劣化した土の再生・・・
⇒人新世にはさらなる技術や知恵が必要
・化学肥料、植物工場、人工土壌、土壌改良、土壌生成(腐植の蓄積)・・・
・熱帯雨林の伐採・耕地化後、土壌有機物量は数年で急速に失われる
⇒土の復元には重粘土質、強酸性に併せて多様な微生物の喪失が問題になる
⇒私が20年間調査を継続しているインドネシア東カリマンタン州(ボルネオ島)では、
二次林において30年間で土壌有機物量が回復した
⇒荒れ地を森林に回復させた場所では10年で深さ30cmまでの腐植が1.5~2倍になった
⇒これは世界平均より早く、土の研究者の話よりも早い

⇒粘土が多い分は下駄を履いてるが条件次第で早く土ができる事実は現地には希望
・もっと条件の悪い石炭採掘跡地
⇒チェコでは私の共同研究者がミミズで森林土壌の再生に成功した
⇒ミミズの多様性はヨーロッパで高く小笠原ではカタツムリ、アフリカ・インドネシアでは
シロアリ、南米ではアリ
・植物・微生物・ミミズ・昆虫と、その生存環境をそろえることが土壌生成加速のカギ
⇒5億年前とは異なり進化を待つ必要はない⇒すでにフルメンバーは揃っている
⇒最後は人間の出番だ!!!
・栄養不足のアフリカの赤土も強酸性のインドネシアの赤黄色土も石灰・化学肥料・堆肥で
土壌改良はできるが、現地には資材も資金も充分ではないし数年で消失・流失する
⇒現地の物質循環で土を再生する仕組み⇒これが人工土壌に求める個人的なこだわり
・土壌再生には隣の天然林の土を借りて荒れ地にまくのが一番
⇒荒れ地への植林用の苗木ポッドに天然林の土を少し加える技術もある
⇒しかし熱帯雨林は風前の灯なので、このアイデアも広まると負の連鎖を招く
⇒持続可能な資材で土壌生成を加速する技術が必要
・ストッキングに詰め天然林に埋設した岩石粉末や火山灰を荒れ地に接種するアイデア
⇒微生物の多様性は低くても最小限のセットで定着できればいい
⇒スピードアップ(私は40年で満足したけど

・現状でもっとも成功している人工土壌は田んぼ
⇒福島の原発事故後の土壌調査で気付かされた
⇒除染後の腐植は減少しており不作は確実と思われたのに大豊作だった
⇒急激な変化(略)で放出された栄養分と考えられ翌年からの収穫は入れ替えた土壌の質による
⇒40億年前の粘土、35億年前の古細菌とビビアナイト、20億年分の細菌進化の歩み
⇒これらを人工的に濃縮したものが水田土壌だった
・土壌生物は土は作ってもゴミは出さない超循環型社会を築き上げた
⇒化石燃料などの資源利用でゴミを出し土壌を消耗し続ける人類との決定的な違い
⇒静脈物流・循環型経済・消費地から生産現場への資源循環による再炭素化へ
(アマゾン先住民は数千年前から廃棄物での土作りと人工土壌のハイブリッドをやっている)
⇒腐植の維持増加には社会全体で土と断絶しないライフスタイルを構築する必要がある
・「土はかけがえのないもの」と伝えるなら宮崎アニメのヒロインのほうが上手
・「家庭菜園で役立つ土作りの指南」なら近所のプロ農家のほうが詳しい
・この本で伝えたいのは土作りは難しいという実感と不可能ではなさそうという希望
・40年前の岩石粉末サンプルを探して山中をさまよい気付いたこと
⇒自分の代では収穫できない森の再生と子孫の繁栄を信じて木を植えた人々が確かにいた
⇒それが今では伐採適期60年を過ぎて花粉症を招く厄介者になっていた
⇒一人一人の仕事や暮らしもちっぽけさでは似たようなもの
⇒それでも足元には土がある
⇒40年前の先人が岩石粉末サンプルを埋めていなければ人工土壌の希望はなかった
・科学技術に依存した現代社会には、科学離れした人々が暮らしている
⇒食料生産で土への依存や負荷を高めて、逆にどんどん土から遠ざかりつつある
⇒現代科学でも再現できない高度な物質を見下すことはできないはず
・土とは何なのか(定義)
⇒土粒子に着目した定義「砂+粘土+腐植の混合物」
⇒団粒構造に代表される定義「砂+粘土+腐植+空気+水の空間」
⇒人工土壌にも適用できる定義「鉱物+生物=自律的な知的システム」
・・・と拡張してきたが、これもゴールではない・・・
・本書では土と生命の歩みを身近な事例で説明することに挑戦した
・四十を超えても泥団子作りに勤しんでると、研究というより子供の遊びだと思われることも
少なくない

で、その対策として巻末に化学式をつけたそうで

(著作物なので公開に問題があれば非公開設定にします)

ええ、わたくし注意書きどおりスルーしましたが・・・

(すっかり忘れてた基本の化学式のみ追記メモしました)
4)有機物の分解(逆に進めば植物の光合成)
C6H12O6(糖)+6O2➝6CO2+6H2O
(糖は1モルあたり2870ギガジュールのエネルギーを生む)
2025年02月25日
バリ島(料理)で企画会議!!!
とーとつですが・・・
バリ島(料理店)に行ってフラッシュ光の企画会議を開催してました
そう、23日にグランフロント大阪にあるバリ島(料理店)で・・・





開催したのでありますね

さすがに2月の大阪はバリ島よりかなり涼しいのでテラス席には風除けとヒーターがあり、
ひざ掛けなんぞも用意してくれましたが、民族衣装の店員さんは寒そうでした・・・

で、まずはビールとゴイクン(生春巻き)で乾杯・・・


だから食べる前に撮ればよいものを・・・

海老とおこげの入ったサラダ

スパイシーなタンドリーポテト

ナンのピザ仕立て・・・だから食べる前に・・・

アヤムゴレン

ナシゴレン

と、いろんなカクテルも飲み放題だったけど、寒かったので焼酎のお湯割りがメインになり、
ついつい飲み過ぎて、わたくしはまたまた帰宅困難になりましたが・・・
とりあえず来年の夏にモンゴルに行こうとゆーことで、何度か植林した空港道路の確認と、
草原での星空観察と遠方照射とヒツジの石焼きゲル宴会、さらに騎馬でのエーデルワイス踏み荒らし
ついでにAKやトカレフの撃ちまくりも・・・
でも、今はけっこうお高くなってるようですね・・・
バリ島(料理店)に行ってフラッシュ光の企画会議を開催してました
そう、23日にグランフロント大阪にあるバリ島(料理店)で・・・





開催したのでありますね


さすがに2月の大阪はバリ島よりかなり涼しいのでテラス席には風除けとヒーターがあり、
ひざ掛けなんぞも用意してくれましたが、民族衣装の店員さんは寒そうでした・・・

で、まずはビールとゴイクン(生春巻き)で乾杯・・・


だから食べる前に撮ればよいものを・・・

海老とおこげの入ったサラダ

スパイシーなタンドリーポテト

ナンのピザ仕立て・・・だから食べる前に・・・

アヤムゴレン

ナシゴレン

と、いろんなカクテルも飲み放題だったけど、寒かったので焼酎のお湯割りがメインになり、
ついつい飲み過ぎて、わたくしはまたまた帰宅困難になりましたが・・・

とりあえず来年の夏にモンゴルに行こうとゆーことで、何度か植林した空港道路の確認と、
草原での星空観察と遠方照射とヒツジの石焼きゲル宴会、さらに騎馬でのエーデルワイス踏み荒らし
ついでにAKやトカレフの撃ちまくりも・・・
でも、今はけっこうお高くなってるようですね・・・
