2021年07月

2021年07月11日

人形峠のハチ退治???

とーとつですが・・・

過日、実家の玄関前の植込みを剪定してたらコガタスズメバチの初期巣を見つけました。

で、さっそく蟲好きのwingさんにネットで相談したところ・・・
「美味しいらしい」とか「蜂蜜が取れるかも」とか「OM-D E-M5Ⅲの被写体に」とか
「動画撮影して投稿すればアクセス数がたちまちアップ」とか、じつに有意義な助言を
いただきました。ったく、深夜で二人とも飲んでたとはいえ・・・うぐぐぐ
ま、結論としては、ともかく初期巣のうちに駆除した方がいいとのことでした。

うーむ、人形峠みたいにフィギュアを置いて退治!!!つーわけにもいかないだろうし・・・

と、しかたなくネット検索してみると・・・
専門業者への依頼が安心だけど、お高いみたいだし、初期巣なら自分で駆除することもできる、
ともあったので、やってみることにしました。

で、ネットにあった事前に用意するもの・・・
①(なるべく大型でハチ専用のフタルスリンが主成分の)殺虫スプレー
②完全に身体を覆う厚手の上下にレインコート、長靴、厚手の手袋、帽子、防虫ネット
(ネットがなければゴーグルとタオル)、手首足首頸などの隙間用にガムテープやタオル
③巣を処理するための捕虫網とポリ袋
④(活動が鈍る夜間が駆除に最適なので)ハチを刺激しない赤いセロハンを貼った懐中電灯

つーことだったので・・・
①については40秒11mまで噴射でき翅への粘着効果・
事後の予防効果もあるものを購入
②については米軍エクストリーム・コールドウェザー用ゴアテックスBDU(実物)の上下に、
ゴアテックスのミッドカットシューズ、ゴアテックスのスキー手袋、インセクトネット付き
米軍熱帯用ジャングル・ハット(ベトナム戦当時の実物レア品!!!)を準備・・・
これで手首・足首・首筋・頭部とも隙間はできないはず・・めっちゃ暑いけど・・・
③捕虫網は実家にあるけど探せなかったので、事後に営巣している枝自体を切断することに
④については・・・赤色ライトは色々あるので悩みましたが・・・
とりあえずwingさんMODの730nmライトをメインに、同じくwingさんMODのサイクロンを
サブとして胸ポケットに付けることにしました。わくわく

って、この蒸し暑い季節に、この格好で赤色ライトを照射しつつ、(ハチを刺激しないよう)
こっそりと夜の路上を蠢くおっさん、つーのは・・・どうみても怪しいな・・・

ちなみにwingさんちの玄関先にもアシナガバチが営巣したことがあって、殺虫スプレーして
室内に逃げ帰ってたら不在になってた、とのことでしたが、巣の駆除には3~4mの距離から
10秒以上噴射して急いでその場を離れること、とスプレーの説明にもありました。

またスプレー後に地面に落ちたハチでも毒針が有効な場合があるので、処理する際も絶対に
素手では触れないように、ともありました。ふむふむ

つーことで・・・

昨夜、暑い中を完全装備に身を固め、決死のハチ退治作戦を決行!!!

したのですが・・・

最初の一撃で逆トックリ型の巣の下半分が吹き飛びましたが、いっこうにハチが出てきません。
それでも10秒ほどスプレーして室内へ避難、暑苦しいBDU上下とインセクトネットを脱ぎ、
赤色ライトを持ってそっと見に行くと・・・
蛹がいくつか残ってたけどカラッポの「空き巣」でした・・・あははは

ま、wingさんによると「蛹が残ってるなら空き巣ではなく成虫を近所の方が駆除したのでは」
とのことでしたが・・・はてさて・・・

つーことで、こちらが本日撮影した「空き巣」の上半分であります。

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首長トックリになってた下半分も探したのですが、至近からの飛距離11mとゆー強力スプレーで
雲散霧消してしまったようで、破片すら見つけられませんでした。

ま、いくつかの蛹は残ってましたので・・・
「美味しいらしい」とか言ってた某氏に送りつけるとしようかの・・・げひげひ


(追記です)
前日の夕方、巣を見つけた奥様がスマホで撮ってた画像です。

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m98k at 11:55|PermalinkComments(0) mixiチェック フラッシュライト・ランタン | ブログ日誌

2021年07月07日

EDCグッズの見直し2021/07

ヒマなので・・・EDC(EveryDayCarry)グッズの見直しをしています。

ま、1年前の記事からの大きな更新は、メインバッグをスナグパック・レスポンスパックから
モンベル・ランバーパックMに変えたぐらいで今回は常備薬の補充や電池の交換・充電がメイン、
あとは行先に応じて追加するライト類やマルチツール類なども含め1年前とほぼ同じですので、
詳しくは上記リンク記事をご覧くださいね。


つーことで・・・

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クルマでお出かけの際に追加する左のモンベル・ミニジップワレットの中身は上記記事と同じ、
カシオ・オーバーランドに付けてたコンパスは、どーゆーわけか不正確になってたので、
現在は取り外してます。

ま、ガラホの方位計はイマイチ信頼できないし、太陽が見えてたら短針で方位がわかるけど、
夜空に星が見えてても(泥酔してるので)、おそらく北極星は見つけられないだろうし、もちろん、
いつも好天とは限らないわけだし、やはり再購入すべきかなぁ・・・うじうじ




と、まずは最近EDCしているランバーパックMの中身であります。

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上段は折りたたみ傘とエマージェンシー・キットのポーチで中身は次の画像へ・・・

中段は左からモンベルのワレット、トルクのガラホ、最近追加しているNITECOREのTIKI、
カラビナ付きペットボトルホルダー、バッグかけ(兼スマホ立てだけど、まだガラホです)、
キーホルダーに付けてるEDCグッズは1年前と同じでFENIX L0Pの電池交換のみでした。

下段左からグローのセット、簡易ポンチョとレジ袋各サイズ、ウレタンマスク、不織布マスクと
マスクインナー、ポケットティッシュ、象印360cc真空ボトルで、これらも1年前と変わらず。



次にエマージェンシー・キットの入ったポーチの中身・・・

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ま、エマージェンシーといいつつ、ふだんから使っているものも多いですが・・・

上段左から、ダクトテープ、鎮痛解熱剤・抗生剤・胃腸薬など内服薬セット、絆創膏・綿棒など
外用薬とライター・マッチのセット、手帳(火種にも)とライト付きボールペン・・・

中段左から、割れないフレネルレンズ、川端さんからの「助かる(かも知れない)シリーズ」より
マルチツール、精密ピンセット、カードハサミ、そして耳かき、除菌アルコール・スプレーに、
デオドラント・スプレー・・・ええ、季節に関係なく汗でびちゃびちゃになるので・・・

下段左から、ウェットティッシュ、ひぐさん製WRGBライト、耳栓、細引き(ライン)、
ガラホの予備バッテリー、不織布マスク予備2枚セットであります。


これまでブリキ缶に入れてたものを小分けして、少しは軽量化したつもりですが、ホイッスルが
いつの頃からか抜けてたので自宅にある中から追加予定、カードラジオはまだ検討中です。
そう、自宅には電池と一緒にラジオを備蓄してるので、回数の少ない外出にも持つかどうか・・・


あとは行先に応じて予備のバッテリーやマルチツールや明るいライトなどを追加しますが、
これらについても上記リンク記事と変わってませんのでご参照ください。

EDCグッズは救急用品を除き行先や季節に応じた、こまめな追加や削除
も必要ですね。


そう、まさにこれからの季節には・・・

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扇子か団扇の追加が必須です・・・ざわざわざわ・・・



m98k at 22:22|PermalinkComments(4) mixiチェック 災害避難とか | フラッシュライト・ランタン

2021年07月04日

いもむし・けむしとクラフトビールとライト・・・

昨日、いもむし・けむしとクラフトビールとMODライトを楽しんできました・・・

???

wingさんと
箕面公園昆虫館でやってる「魅惑のいもむし・けむし展」へ、せっかくなので
彼にミニマグをぶった切るとゆー野蛮な行為を頼んでたGoch Schnell(ゴッホ)さんも誘って、
さらにせっかくなので、お近くにある箕面ビールの工場直営店へ行ったとゆーお話・・・

おなじみメンバーの川端さんは今回都合がつかず、赤チャリさんは事前のやりとりの中で
「昆虫」とゆー単語が現れて以降、ぷっつりと音信が途絶えたため、この3人でのOFF会となり、
土曜日の午後に阪急・箕面駅に集合しました・・・

わたくしがホームに着いて振り返ると・・・

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出発する阪急車両を撮りまくってる鉄ヲタが・・・ゴッホさんでした・・・
ま、鉄ヲタつーよりメカ全般ヲタつーほうが近いんでしょうが・・・



つーことで、すでに改札を出てツバメさんや蟲さんを撮りまくってたwingさんと合流、

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東海自然歩道を西の起点から歩きはじめます・・・



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東海自然歩道といっても起点から箕面大滝までは段差もない舗装された遊歩道になってて、
ベビーバギーの家族連れやヒール履き同伴のカップルも多かったです。




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箕面大滝・・・はもっと上流です・・・




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休憩所として開放されている「梅屋敷」とゆー古民家・・・




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確かに古民家です・・・




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箕面大滝・・・はさらに上流です。



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とりあえず「魅惑のいもむし・けむし展」(7/19まで)をやってる昆虫館へ・・・


ま、これまで蟲さん画像はけっこう紹介してるので、今回は大きさ比較のコーナーのみ・・・

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大きさ比較できるつーのは、確かに画像にしても楽しめますね。




ちなみにこちらが凍結乾燥標本・・・

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フリーズドライ食品かあ・・・じゅるじゅる




こちらがプラスティネーション標本・・・

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フリーズドライしてから抜けた水分や脂質分を合成樹脂に置き換えるんですね・・・
水分が多い、いもむし・けむしとかの標本にいいけど熟練の技が必要だとか・・・



つーことでメイン施設のチョウの舞う温室へ・・・

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そーか、飛んでるチョウチョさんにはシャッタースピード優先、追従モードAFで・・・
えとえと、どうするんだっけ・・・おろおろ・・・


つーことで、飛んでる個体の撮影はすぐにあきらめ・・・

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止まってるチョウチョさんを何枚か撮ってると、たちまち汗まみれに・・・
そう、冷房の効いた館内と異なり、なにせ「温室」ですから、這う這うの体で逃げ出しました。


ま、蟲好きの約一名は・・・

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高級マクロレンズとかで、ひたすら撮り続けてましたが・・・



温室後は恒例によりミュージアムショップへ・・・

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右のマスクを赤チャリさんへのお土産に・・・つーハナシもあったのですが・・・
左の腕章は昆虫観察だけでなく夜の照射比較にも怪しまれなくてよさげ・・・関係深いし・・・



こちらも恒例の・・・wingさんによるガチャ・チャレンジ・・・

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250%サイズのアゲハのいもむしさんで14箇所が可動するそうです。



とまあ、ようやく三人で昆虫館を出て・・・

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「さてさて、どうしましょ? ここで箕面大滝までの1/3あたりですが・・・」

「ま、大滝はまた次回つーことで、戻りながら次の予定を考えましょうか・・・ひいひい」



と、のんびり戻りつつ・・・

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このイベント・タープの迷彩は完璧・・・




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こちらのコンクリート擬木の迷彩も・・・って、どちらもリアル・モスなんですね・・・



まあ、

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無料の足湯は4時までで、ちょうど閉まったところだったし・・・
(追記です)
ここが1993年に廃止された箕面ケーブルカーの山下駅跡だったんですね。
よくみると、山の中腹に架線柱が残ってます。


楽しみにしていた箕面温泉スパーガーデンも・・・

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ちなみにこちらがケーブルカーに取って代わった展望エレベーター






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この日から営業再開されたランチバイキングは終わってるだろうし・・・
さらにアルコール提供も現在はないようだし・・・




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お得なナイター特別料金には、まだ1時間ほど待たないといけないし・・・




つーことで結局は箕面駅前まで戻り、タクシーで直接向かったのが・・・

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箕面ビールの工場に隣接する直営店であります。



飲むには少し早い時間帯でしたが、マンボウで営業時間も短縮中だったし・・・

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お店で味わえるビールと料理の種類もマンボウで縮小されてて・・・



さらに1グループ2人まで、つーことだったので・・・

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一人だけアクリル板で隔てられた隣の席へ・・・


わたくしは世界のコンクールで何度も金賞に輝いたとゆースタウトの1パイントを注文、
あまり飲まれないゴッホさんは同スタウトのハーフパイントを、いっぽうwingさんは・・・

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ヴァイツェンの1パイントを注文されてました。




ちなみにアクリル板の向こうでは・・・

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wingさんがぶった切ったミニマグを前にライト談義に花が咲いてましたが・・・


わたくしはひたすら品数の少ない料理をばくばく、スタウトをごくごくしてました・・・

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とーぜん、一杯目を空けたら・・・

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わたくしはペールエールの1パイントとホットドッグとナッツ類を追加しました。

ピザやホットドッグはあらかじめ3等分してくれてて、これも感染対策なんですね。
ほんとは一人で食べたかったのにぃ・・・がるるる


ま、wingさんもさりげに・・・

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スタウトの1パイントを追加されてましたが・・・

もともと香りや味わいの深いのがクラフトビールですが、やはり工場に隣接する直営店で、
蔵出しを味わう、つーのは格別ですね。

まだまだ本格宴会・本格ライト談義とゆーところまではいかなかったけど、ひさしぶりに
楽しいひと時を過ごせました。


と、帰りは昭和の初めに開発された住宅地「百楽荘」を
阪急・牧落駅までふらふらと・・・

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はじめての散策でしたが昭和の風情の残る閑静な街でした・・・

その後は石橋阪大前でゴッホさんと、十三でwingさんと(奇跡的に)お別れし、健康的に帰宅、
ま、シャワーを浴びて一息ついてから、ビールもどきを再開しましたが・・・ぷしゅ




どーでもいいP.S
箕面公園昆虫館にあった解説では、チョウとガに明確な違いはなく、ガのなかで
視覚が発達し
昼も飛ぶようになり触角も細くなって翅もきれいになったのがチョウとされています・・・
とありました。

少し気になってたので本日(ヒマなので)ネットで調べてみました。

日本では触角の違いで区分できるとされてるけど、その中間的なチョウもいるらしい・・・
昼に飛ぶガも、夜に飛ぶチョウも、きれいなガも、地味なチョウもいるらしい・・・
ケムシからチョウになるものも、イモムシからガになるものもいるらしい・・・
止まる時に翅を閉じるガも、翅を開いて止まるチョウもいるらしい・・・あははは

つーことで以下ウィキより要約・・・
「チョウ」の特徴をある程度定義することはできるが、「ガ」の特徴は「チョウ」の系統を
定義する特徴を用いて、消去法で表現することしかできない。
系統分類学的に言えば、チョウはガの一部なのである。
ただし、触角で区別する場合、「チョウ」は鎌状又は棍棒状で、「ガ」は糸状、両櫛歯状、
鋸歯状など様々な形状のを持つのでチョウかガかは容易に区別出来る。

見た目が「チョウ」であるのに「ガ」の属す科や属に属しているというアゲハモドキのような例もある。

日本語では「チョウ」と「ガ」をはっきり区別しているが、ドイツ語圏、フランス語圏、
ロシア語圏など、この2者を区別しない言語・文化もある。
元来、漢語の「蝶」とは「木の葉のようにひらひら舞う虫」を意味し、「蛾」とはカイコの
成虫およびそれに類似した虫を意味する言葉であった。
この漢語概念を取り入れた日本語において「チョウ」と「ガ」は対立概念ではなかった。

日本における今日的な「チョウ」と「ガ」の線引きの起源をたどってみると、英語における
"butterfly" と "moth" の線引きと一致し、英語圏からの近代博物学の導入に伴って英語の文化的
分類様式が科学的分類法と混在して日本語に持ち込まれたことが推測される。
英語と同じゲルマン語派のドイツ語におけるチョウ目の文化的分類様式を英語と比較してみると、
日本語で「チョウ」と訳される "Schmetterling" はチョウ目の大型群、すなわち「チョウ」
および大蛾類を併せた概念であり、英語の "moth" に対応する "Motte" はチョウ目の小型群、
すなわち小蛾類を指す概念で、英語および近現代日本語における線引きと明瞭に異なっている。

つーことでした。ま、わたくしの人生にはどーでもいいことなんですが・・・
やはり面白いですね。




m98k at 19:33|PermalinkComments(0) mixiチェック フラッシュライト・ランタン | 糧食、飲料

2021年07月01日

ボルネオの白きラジャ・・・

ボルネオの白きラジャ~ジェームス・ブルックの生涯~・・・とゆー本のご紹介

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三浦暁子著 NTT出版 2006年10月3日 初版第1刷発行


著者の略歴であります。

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文化人類学者の夫と息子とのボルネオ家族旅行など何度かの訪問で、サラワクのラジャだった
ジェームス・ブルックにすっかり魅せられ、生涯を追ってみたとプロローグにありました。


例によって目次のみのご紹介。

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目次だけでも、おおよその生涯が推察できますが、主人公は19世紀半ばに現在のサラワク州の
ラジャとなった英国人で、20世紀半ばの日本軍侵攻による戦後のイギリス直轄植民地化まで、
約100年間で三代も続いた、アジアで唯一の白人による王朝の開祖であります。
ちなみにラジャはスルタン公認の領主で、日本なら徳川幕府公認の藩主つーところでしょうか?

現地サラワク州クチンで何度か話を耳にして興味はあったのですが、たまたま新作の伝記映画
(Edge of the world)をネットで観る機会があり、あらためてその生涯に興味を持った次第です。

著者によれば主人公は「典型的な植民地主義者」で、当時のサラワクはマレー系や中国系と
ダヤク(イバン)系の間に争いが絶えず、一刻も早くイギリスの保護領にして、強大な帝国の
庇護のもとに、ダヤク系の人たちも平和に豊かに暮らして行けるようにと・・・

ま、その是非はさておき、海ダヤクの海賊行為に悩まされてたサラワクを平定したわけですが、
海賊行為が盛んになるのは、周辺でオランダやイギリスが覇権を争いだしてからなので、
やはり西洋による介入がそれまでの暮らしを一変させたとも言えるのでしょうね。

ともかく波乱万丈の人生なので、本書はその軌跡を丹念に追いつつ、(わかりにくい性格の)
主人公の内面への著者の感想や思い入れも書かれてて、一晩で一気に読みました。
ま、徹夜で読破した翌日にwingさんと神戸を歩いてへろへろになったのですが・・・

主人公が生きたのは1803年から1868年で、最初にサラワクのクチンに上陸したのは1839年、
アジアでは西洋列強による激動の時代で、ちょうど明治維新の年に生涯を終えてるんですね。

いっぽう映画「ラスト サムライ」でトムクルーズが演じたオルグレン大尉のモデルとなった、
フランスのジュール・ブリュネが生きたのは1838年から1911年で、活躍した時代には
約30年のズレがありますが、どちらも映画を見たことだし(ヒマなので)比較してみました。

第一次ビルマ戦争で重傷を負いイギリス陸軍中尉で除隊、親の遺産が入ったので船を購入し、
冒険の旅に出てクチンに上陸、ダヤクの海賊と戦いサラワクのラジャとなり、その王朝が
約100年間、三代も続いたジェームス・ブルック・・・

いっぽう江戸幕府へのフランス軍事顧問団の副隊長(砲兵大尉)として1867年に横浜に上陸し、
軍事訓練を指揮していたものの翌年には幕府が敗北、明治政府から出た国外退去命令に背き、
軍籍を離脱して旧幕府軍とともに函館戦争を戦い、戦後フランス当局に逮捕され裁判のため
本国送還されたものの普仏戦争などで名誉回復し、やがて明治政府からも日清戦争への貢献で
勲章を授与され、最後は陸軍参謀総長まで昇りつめたジュール・ブリュネ・・・(ウィキより)

どちらも19世紀の激動するアジアへやってきて、異人種の中で孤軍奮闘した波乱万丈の生涯、
確かに映画の主人公としては話題に事欠かない人生ですね。
映画の中でも村人の中に入って異文化に馴染んでいくシーンや、現地の勇猛な戦士たちと、
お互いの心を通じ合わせるシーンなど、共通点も多かったです。
ええ、ジェームス・ブルックを演じた俳優はラスト サムライにも出てたそうだし・・・

ちなみに両者を隔てる30年つーのは、ちょうど銃器類の大変革期で、ブルックの時代は前装式の
フリントロックからパーカッションロックへの移行時期だったし、30年後のブリュネの時代は、
前装式のパーカッションロックから薬莢を使う後装式への移行時期、さらに1850年前後より
フランス、イギリス、プロイセン、アメリカの各軍がライフリングの施された、いわゆる
「ライフル銃」を正式採用してますが、ブルックの時代は各軍とも、まだまだ滑腔式が主流、
そう、この30年の違いを味わうのが・・・って、わたくし映画のどこを観てたんだか・・・




m98k at 01:07|PermalinkComments(0) mixiチェック 書斎 | ミリタリーグッズ