2011年04月04日
災害避難について8
(災害避難についての「まとめ記事」はこちらです。)
被災地でのテント生活に役立つ(と思われる)キャンプ用品の続きであります。
当サイトの「ファミリーキャンプ入門」カテゴリに書いた、ファミリーキャンプ専用に揃えておきたい七つ道具
(テント・マット、タープ、イス・テーブル、バーナー、クーラーボックス・保冷剤、水タンク・専用台、ランタン・懐中電灯)
のうち、前回はテント・マットとタープについて、その災害時利用のポイントを書きました。
次の項目は「イス・テーブル」となってますが・・・
まあ、これは被災した自宅やごみの中から、使えそうなものを見つけてこれそうですが、
安全な場所に災害用を兼ねて保管しておくなら、小さく畳めてゆったりするものがいいでしょう。
具体的には同カテゴリで説明したとおりのイスとテーブルですが、テーブルのサイズについては、
キャンプより長期の生活になるので、やや大きめのほうがいいでしょう。(4人家族なら120より150や180)
そして、代用品でもいいので、できるだけテーブルにはテーブルクロスをかけましょう。
いろんな用途に使えますし、たとえアルファ米とレトルトだけの食事でも、気持ちにゆとりが生まれます。
テレビ番組で見ましたが、アコンカグアの登山ツアーでも、昔のヨーロッパの伝統でしょうか、
かなり高所のキャンプでも、必ずテーブルとテーブルクロスを使ってましたね。
たとえハードな毎日でも、楽しい食事と団欒はストレス解消にも重要ですから、少しでも工夫しましょう。
次にバーナーですが、これも一般的なカセットガスを使うタイプが災害時でもベストでしょう。
ただし、寒冷地では気化しにくいので、ガソリンバーナーや山岳用のガスバーナーになりますが、
これらは災害時の燃料供給が困難ですから、用意するならかなりの燃料備蓄も必要になります。
でも、大量のホワイトガソリンや寒冷地用ボンベの保管は危険ですので、やはり現実的ではないでしょう。
ほかにも山岳用のマルチフューエルバーナー(ノズル交換なしで各種燃料が使えるもの)
も考えられますが、家族での使用を考えると、やはり一般的ではないでしょう。
寒冷地の場合は、灯油ストーブや薪ストーブなど、強力な暖房器具があるはずですから、
むしろ、これらの予備や災害から守る方法を考えておいたほうがいいのかも知れませんね。
カセットガスタイプなら、キャンプ用でなくとも、家庭にあるやつでも充分だと思います。
現在も被災地用にカセットバーナーやカセットボンベのメーカーが24時間体制で増産してますし、
電池とともに、比較的早い時期に支援が届くと思いますが、ボンベの予備は多めに必要です。
3000kcalなど高出力タイプで最大火力にすると、一本で一時間ほどしか持ちませんが、
ま、アルファ米やフリーズドライ用の僅かなお湯を沸かすとか、レトルトを温める程度なら、
一日一本のつもりで準備しておけばいいと思いますが、ボンベがなくなった時や暖房用に、
ペール缶式の焚き火台があると便利です。燃料になる廃材はいくらでも身近にあるはずですから・・・
折りたたみ式は小型になっていいのですが、煮炊きにはペール缶式のほうが便利ですし、
網の上に鍋などをのせてしまうと、火の粉が飛びにくく、火災の心配も少なく安全です。
毎日放映されている避難所の様子からも、ドラム缶などで作った焚き火台をよく見かけますが、
本体そのものの輻射熱で、あまり炎は見えなくでも、けっこう暖かいのが特徴です。
もちろん廃材を切るノコギリや薪割り用の斧、着火剤なども一緒に保管しておきます。
次はクーラーボックス・保冷剤となってますが、保冷剤は災害時にはまず使えないでしょうが、
クーラーボックスは乾いた衣類の保存や、大型水タンクとして、あるいはシンクとしても使えると思います。
次の水タンク・専用台、これはキャンプでも避難生活でも必需品ですが、給水所までの往復用に、
折りたたみ式のキャリアとセットして保管しておくといいでしょう。
またメインのポリタンクとはべつに、折りたたみ式のタンクやバケツなども用意しておくと、
洗濯や洗いもの、トイレ用の水汲みなどに使えますし、個人用のペットボトルや水筒も必要です。
他にも、その辺にあるあらゆる容器を利用して、タープなどの雨水も溜めておくと生活用水に使えます。
最後のランタンと懐中電灯ですが、まずランタン・・・
被災地での長期のテント生活を考えると、やはり単一、単二、単三を使う電池式、
なるべくランタイムの長いやつで、タープ用のメインとして大型を、テーブル用のサブに小型を、
これはメインの電池切れの場合の予備としても、また就寝時のテント用としても必要です。
ともかく被災直後は、夜には常時どこにでも明かりがないと、かなり不安になるようです。
それともうひとつ、カセットガスのランタンを用意しておくと、カセットボンベの供給さえあれば、
照明用にも暖房用にも使えますし、焚き火台が使えないような強風時でも、
ごうごうと燃焼する明るい光は、暖かさと安心感を与えてくれると思います。
またバーナーよりガス消費が少なく、残量が僅かになってバーナーでは使えなくなったボンベも、
ランタンに移して使うと、照度は落ちるものの、最後まで使い切ることができます。
そして最後に、被災地でのテント生活に使うライト類ですが・・・
テントの外回りを緊急補修したり、近くの火災を消火したり、急病人を搬送したり、余震に備えたりと、
夜間の緊急作業の確率は、通常のキャンプよりもはるかに高くなるでしょうから、
やはり両手が使えるヘッドランプか、首から下げたり胸ポケットなどに固定して使えるL型ライト、
どちらも単三電池を使うタイプ、という選択になるのではないでしょうか。
また、自宅や周囲の建物に、まだ倒壊の危険性が残っている場合を考えれば、
ヘッドランプはヘルメットにも装着できるタイプがいいかも知れませんね。
もちろん、電池式ランタンも懐中電灯もヘッドランプも、球切れの心配が少なく省電力のLED仕様で、
とくにランタンについては電球色LEDタイプにすると、暖かみがちがいます。
以上、ファミリーキャンプ専用に用意するモノは、災害避難時のテント生活にも使える、
といった観点で、お話をさせていただきましたが、やはり家族の災害対策としては、
ひまぱのぱさんや川端さんが書いておられるように、自宅の耐震耐火化、家具の固定、
水や食料の備蓄、家族の集合場所や避難場所の確認、といったことがあくまで基本であります。
そのうえで、仮に自宅が全壊した場合でも、キャンプ道具を使ってテント生活ができるように、
使えるモノや保管場所を考えておく、といったことも意味があると思います。
暖かくぐっすり眠る、たっぷりと、まではいかなくとも、ゆったりと食事をする、というのは、
テント生活でも工夫すればできますし、これは災害避難時にも重要なことだと思います。
家族用ドームテントで寒ければ、さらに中に小型のテントを張って身を寄せ合えば暖かくなりますし、
支給された毛布やシートを使って内張りを作るといった工夫も、いくらでも考えられます。
ただ、テント生活に慣れていないと、そのこと自体が大きなストレスになりますから、
やはり家族で出来る範囲で、キャンプ慣れしておくことも必要だと思います。
阪神淡路大震災で被災したわたくしのキャンプ仲間が、その年の夏の定例キャンプで、
「当時は毎日がキャンプ生活で、家内も子どもたちも元気いっぱい張り切ってました。」
と明るく体験談を話してくれたことがあります。
もちろん、人には言えない苦労もあったんでしょうが、性格的にはわたくしと同じ、
特価品や面白そうな新製品があるとついつい余計に買ってしまうタイプで、
家に置いてあるキャンプ用品も燃料も保存食料も、半端な数ではなかったようで・・・
たまたまクルマに満載していたキャンプ道具と、自宅にあった大量の保存食品(ラーメンやレトルト)、
安売り飲料(ほとんどビール)、特価の時にまとめ買いしてたカセットボンベなどが無事で、
ありったけのランタンやバーナーを被災した近所の人たちにも大量に配ったうえ、
毎晩、みんなで路上キャンプ宴会をやってたそうで、停電で真っ暗になった街の中で、
彼の自宅周辺だけが煌々と明るかった、と笑ってました。
まあ、このぐらいの、キャンプ生活への慣れと自信が家族全員にあれば、
被災の程度にもよりますが、その後のストレスもかなり小さくなるのではないでしょうか。
ま、わたくしや彼は例外としても
、電気、ガス、上下水道などのインフラが断たれた場合、
多くのアウトドアグッズと多くのアウトドア経験は、必ず役に立つ・・・と信じているのですが・・・
大量の安売りラーメンや安売りレトルトも、万一の場合はたぶん役に立つでしょうが、
商品の流通が少なくお高い時期に、あわてて買い溜めに走るほどのものではありませんね。
反省と開き直りのP.S.
実際、「糧食・飲料」のカテゴリなどを見ていただいてもおわかりのとおり、
わたくしも、特価品や面白そうな新商品があれば、ついつい買ってしまうタイプです。
インスタント食品なんぞも大好きですから、自宅ではこんなに食べないだろうけど、
ま、次回のキャンプに持って行けばいいや、と、ラーメン、レトルト、缶詰め、
ついでに、長持ちするつまみやお菓子なども、いつも大量に自宅に転がっています。
まあ、安売りの理由が賞味期限間近、というやつも多く、災害時に備えて念のため、
などという発想はあまりなく、結局、賞味期限をかなり過ぎたやつなんぞは、
さりげに家族やキャンプ仲間に食べさせたりしていますが・・・
カセットボンベにしても、もともとキャンプの必需品なので、特価(3本198円)を見つけたときは、
かならずまとめ買いしているため、こちらも大量に転がっています。
まあ、こんなにあっても結局は品質が落ちるだけ、大量のカセットボンベなんぞはむしろ危険・・・
とも反省していたのですが、インフラが断たれてしまった場合を考えると、
「水さえあれば、当面の食料と燃料には不自由しない」災害用備蓄になってたんですねえ・・・
もちろん、キャンプに行って更新していかないと、いざという時には役に立たないのは当然ですが・・・
川端さんの記事へのコメントにも書きましたが、16年前の阪神淡路大震災のときは、
わたくしの自宅もかなり揺れ、共同住宅のほぼ全戸で電気温水器のパイプが外れて、
共用廊下が水蒸気でまったく見えなくなっていたのですが、安全確認後の最初の行動は、
まず浴槽とキャンプ用のポリタンクを満水にすることでした。
さいわい停電や断水はありませんでしたが、当初は貯水槽の水もいつまで持つかわからず、
とっさの判断でしたが、「あとは水さえあれば何とかなる。」というのは無意識にあったようです。
もちろん、当時からライト類も電池類も大量にキャンプ道具の中に入ってますし、
数日間(ひょっとして数週間?)は暮らしていけるだけの保存食料がある、
というのも、たまたまですが災害時にはなかなか役に立ちそうですので、
安物や特価品の衝動買いは、今後も続けることにしようかと・・・
わっ、ごめんなさいっ、そう、無駄な買い物はしないように、でしたね・・・ぺこぺこ・・・
この記事へのコメント
ただ、食料や飲料は、賞味期限サイクルに合わせて消費していくのが大変。気づいたときには消費期限を大幅に過ぎていて、泣く泣く捨ててしまうことも。
ただ、テントなどでなるべく快適な避難環境を作ろうとした場合、食料や水の配給の問題もありますので、ある程度の備蓄は必要ですね。
阪神淡路の時も、公園などにできたテント村には配給が遅れたり不十分だったりしたようですし、今回の地震でも何とか被災を免れた集落が、避難所から支援物資を分けて貰っている、それも一日一食分、という例もあるようです。
やっぱり備蓄ですね。例えば米なども、無くなってから買いに行くのでなく、常時30キロくらいは家にある状態が望ましいのではないでしょうか。(ちなみに我が家では、30キロで一ヶ月もちません。食費が、食費がぁ!)
そうでしたね、このあたりはそちらもよく似たタイプでしたね。
>気づいたときには消費期限を大幅に過ぎていて・・・
わたくしの場合、特に多いのが季節商品で、夏のめんつゆとか、冬の鍋だしとかであります。
ペットボトル入りのお安いのがあると、キャンプにも持って行けるので、ついついまとめ買いするのですが、
たとえば春になって賞味期限がきてお安くなったキムチ鍋の素をついついまとめ買いして、
やがて秋も深まって次の鍋の季節になると、臭いもツーンと深まってですね・・・

>ある程度の備蓄は必要・・・
そのとおりですね、それに備蓄するなら川端さんのように、計画的な購入と消費が重要ですね。
ついついお安いからまとめ買い、その結果、たまたま備蓄状態になってる、とゆーのは反省しないとね・・・
>常時30キロくらいは家にある状態が・・・
それがそちらでは一ヶ月分ですか・・・わははは、豪快豪快・・・
まあ、大量に保存するならモミの状態で、手動で精米できるようにしておくのがいいのでしょうね。
>食費が、食費がぁ!
まあ、子どもたちには「一日ニ玄米四合ト味噌 ト少シノ野菜」、ダイエットお父さんは「少シノ野菜」だけでいいでしょう。

なんちゅう量じゃ

数えてませんがうちは20本弱かなぁ
錆にご注意をm(_ _)m
昨日ベーコンを作っててふと思いついたのですが、停電で一番困るのは冷蔵庫の中身。
すぐに電気が復旧すれば良いのですが、長引くようであれば傷みやすい肉・魚などは燻製にしちゃえば少しは日持ちするのかなと思っております。
ワンコが4頭もいるので基本「自宅籠城」で考えています。
嫁の趣味が料理だもんで小麦粉・パスタetcは常にそれなりの買い置きがあるので一週間以上は大丈夫そうです。
ただ、住宅密集地なので火災が心配。
おまけに自宅の目の前は断層だし・・・。
>食費が、食費がぁ!
うちもおんなじでエンゲル係数高いっす。
>数えてませんがうちは20本弱かなぁ・・・
って、それでも多いとは思いますが・・・ま、わたくしもそんなもんか・・・

>停電で一番困るのは冷蔵庫の中身・・・
記事本文に書いたわたくしのキャンプ仲間も、結局そのために毎晩近所の人たちと路上宴会してたそうです。
なにせ、安売りで買って冷凍してた焼き肉やステーキが半端な量ではなかったそうです。
でも、さすがに燻製というほどのゆとりはなかったようですね。
>小麦粉・パスタetc・・・
まあ、そちらには大量の天然炭酸水の備蓄がありますからねえ・・・
でも一般的には、小麦粉やパスタの料理は、水や燃料をを使うので災害時には不安ですね。
まあ、料理好きなら、なにせ基本食材ですから、いろんな工夫ができますね。
それよりワンちゃんが四頭もいるなら、それこそ非常食にぴったり・・・ぼかっ、べきっ、ぐしゃ・・・
仮に一食調理に20分を平均として3食の一日で1本を使い切るカンジなのですが、
例えばその20分が短いとしても、まあ、最大火力にし続けることも少ないだろうってんでその計算にしてます。
なので、最低3日以上の余裕を見て、
基本3本セットのが2個で6本。
内片方を使い切るまでにもう1セット足すので、川端家では最低4から最大7~8本の備蓄ですm(_ _)m
まあ、キャンプ用とか固形燃料系とか別勘定ですし\(^ー^)
そーいえば、今年のGWどんなカンジかしら?
個人的には自粛しない方向希望ですが(^^)
カセットボンベは、季節にもよりますが、フリーズドライやレトルト前提なら一日一本でいいでしょう。
また、大阪の平野部で室内なら、真冬で暖房なしでも充分使えると思います。
まあ、いつものキャンプ宴会の場合、一食につき一本以上、つーか、ずーっと食べてるのでもっと要りますが・・・
>今年のGW
そうですねえ、なんでも自粛とゆーのはどうかと思いますし、やることやって、気分転換も必要ですね。
それに、河原でひっそりと???キャンプするだけですしね・・・
ただ、まだこちらの職場の事情が流動的なもので、ご案内するにしても、もう少し先になりそうです。
傍目にはただ年中飲んで食って照らして~に見えるキャンプ宴会も、実はいざと言う時のための演習であると同時に装備・備蓄品の検証と適時更新を目的として計算されていたものなのですね!
・・・とコメントには書いておきますね。
それはともかくとして、さすがにもう落ち着きましたが一時はEX-777XPが1万円近い価格でオクで転売されてたのにはびっくらこきました。
そっ、そのとおりであります。
>ただ年中飲んで食って照らして~に見えるキャンプ宴会も、実は・・・
いざ本格キャンプ宴会!と言う時のための演習だったのでありますね、これが。

>EX-777XPが1万円近い価格で・・・
ひえーっ、わたくし4台(うち1台はどーゆーわけかwingさんに預けてますが・・・げひげひ)持ってますので、4台で・・・よっ、よんまんえん!!!
それで新品のEX-777XP買ったら10数台になり、またそれをオクで・・・こっ、これが買い占めの魅力なのかっ!!!(違)
気圧や寒さに負けづにごごーっと励ましてくれたのはいい思い出です。重いでです。
燃料も安いですしw
そちらのむかーしのワンゲルでは、たしか灯油のラジウスでしたねえ・・・
重くて手間がかかるけど、安全性と信頼性があって、故植村直己氏も愛用してたとゆー・・・
でもまあ、一般的な災害用の備えとなれば、誰でも使えるカセットガスのバーナーでしょう。
ただし、北国の冬では使い物にならないでしょうが・・・
灯油のハリケーンランプも、燃料消費からいえば長期の避難生活には最適かも知れませんね、雰囲気あるし・・・
