2012年08月15日
2012中国・植林ツアー報告その2
前回記事からの続きであります。
8月4日の夜遅くに中国・内モンゴル自治区、クブチ沙漠の緑化基地である恩格貝に到着した御一行、
さっそく翌日の早朝から植林活動であります。
と、その前に・・・
とりあえずは腹ごしらえ・・・
この後、メインディッシュの炒め物なんぞも出てきましたが、ま、朝食は比較的シンプルでした・・・
こちらが宿舎の恩格貝賓館
6年前は貸切バスが殆どでしたが、今回は高級乗用車が多かったですねえ・・・
それに玄関の電光掲示板がなくなって、二階の各部屋にはエアコンが付いてるな・・・
で、この日の玄関横には・・・
そう、なんとこのクブチ沙漠で・・・
「魅力恩格貝杯」争奪の沙漠ラリーが開催されていたのであります。
で、こちらがスペシャルステージ図で、画像をクリックして拡大していただくとわかりますが、
中央の赤い星印が宿舎の恩格貝賓館、下半分が植林地で、さすがにコースからは外れているようです・・・
この航空写真の撮影時期は不明ですが、90年代初頭までは、すべてがこのスペシャルステージのような沙漠でした。
この画像からも、道路沿いに植林が進んでいる様子がおわかりになると思います・・・
んで、
玄関前で記念撮影の後は・・・
本日の植林地に向かって、バスで出発であります。
90年代には、もちろん舗装路などはなく、周辺の緑もまばらでしたが、今ではこんなに育ってます。
こちらは90年代半ばに華道・草月流のボランティアのみなさんが植えた「草月の森」
植えてから20年近く経って、今や鬱蒼とした森になってますが、密植しているため間伐の必要があり、
さらに木材として利用するためには剪定も必要なんですが、その費用や手間が大変で手つかずのままです。
このままではいずれ森自体が全滅してしまいますが、最近になって、政府が樹木の伐採を一切禁止したとか・・・
まあ、伐採をいったん認めてしまうと、あちこちで勝手に切られてしまう恐れもあるので難しいところですが、
専門家による間伐や剪定は特別に認めるなど、何らかの工夫が必要なんでしょうね・・・
ちなみにポプラは成長が早く、日本のような湿潤な気候では建築材には向きませんが、乾燥した中国・西北部では、
きちんと剪定をすれば、充分建築材として使えるそうであります。
バスで15分ほどで、本日の植林地付近に到着、舗装路を外れて徒歩で現場に向かいます。
中央オレンジ色の給水車から、延々とホースを引っ張って・・・ホースが届かないところはバケツリレーで・・・
ここにがしがし穴を掘って、横たわっているポプラの苗木を植えます。本日の目標は17人で150本・・・
現地の長期ボランティアが、あらかじめ看板を立ててくれてました。
ちなみに、自分たちの手で植えるのは、この日の午前中の150本だけですが、今回は合計1000本の植林、
残りは長期ボランティアと現地の人たちに植えてもらうのであります。
で、隣には・・・
2010年に、うちの奥様が参加した第14次隊の植林地があり、奥様のプレートの付いたポプラも生意気に残ってました。
さらにその隣には・・・
2004年の第7次隊の植林地があり、一部はけっこう大きくなってました。
ええ、わたくしのプレートの付いたポプラも・・・かなり成長は遅いですが、なんとか育ってくれてました。
8年も経つと、僅かな地形の差や風による砂の移動などで著しい個体差が出てくるのであります。ううっ
で、長期ボランティアの方から、穴の掘り方や植え方を教えていただきます。
今回は、日本製スコップの長さプラスこぶし二つ分ぐらいの深い穴をひざまずいて掘り、
そこに2mほどに成長した、(蒸散を防ぐために)枝葉を落とした苗木を埋めて位置を決め、
こんな形にすり鉢状に埋め戻して、その後、給水車のホースでたっぷりと水をやります。
このように土手にしておけば雨水を溜めやすいのですが、少しでも傾斜がある場合には逆に、
高い方から雨水が流れ込むように形状を変えるなど、それなりの工夫がまた楽しいのであります。
この日は明け方に少し雨が降り、表面はすでに乾いているものの、まだ砂が湿っているのがおわかりでしょうか。
通常であれば表面から50cm程度は乾いており、これが次々と崩れて、どうしても大きな穴になるのですが、
今回はすぐに湿った層になり、小さくて深い穴を掘ることができました。
次々と元気に穴を掘り進めていく、今回参加者では最年少のSくん・・・
ひとつ穴を掘っては記念撮影と称し、たっぷり休憩をとる98kくん・・・
この日は明け方の雨のせいでめずらしく湿気があり、汗まみれになりました。早くビールが飲みたいぞ・・・がるるる・・・
ちなみに、わたくしが「手に汗を握って」いたスコップの・・・
その汗の塩分を求めてやってきたチョウチョさん・・・わたくしの使ったスコップにいっぱい・・・あははは
ともかく、ようやく予定の本数を植えることができました。ひいひい
ちなみにその奥は見渡す限りの沙漠、まさに植林の最前線なのであります。
何度も書きましたが、ここは人類の営みにより沙漠化したところ、もともとは草原と森林だったのであります。
人間が100年で沙漠化したのだから100年かけて緑に戻し、農業もできるようにして自然と共存していく、
というのが故遠山正瑛翁の考えで、わたくしもその考えに共感、ちまちまとお手伝いをしている次第です。
で、植林後には成長した木の剪定方法の説明があったのですが、時間の関係上、剪定作業まではできずに・・・
とーとつに昼食であります。
以前は道路事情も悪く、植林地までボンカレーなんぞを運んでもらってたのですが、今は宿舎に戻っての豪華昼食。
ま、せっかくなので・・・
いやあ、一仕事したあとのビールのうまいこと・・・って、わたくしあまり植えてませんが・・・
今回は高齢者や初めての参加者も多かったため、午後からは長期ボランティアによる沙漠講座があり・・・
それにしても立派な会議室ができてましたね・・・なんでも最近、ここでミスコンも行われたとか・・・
うーむ、その時に来たかったなあ・・・じゅるじゅる
(と、さらに次回に続きます。)
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この記事へのコメント
よく植え、よく呑み、そしてよく食べてらっしゃいますね!
私の名前がついた木もアマゾンでしたっけ、南国の太陽の下植わっているのかァ…間伐食らって割り箸に化けたりして。
返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。帰国後の一週間はお盆だとゆーのにバタバタしてまして・・・
アマゾン植林の際にはご協力をいただきありがとうございました。
ご協力いただいたみなさんの名前を書いたプレートが隠れるほどのジャングルになってたら、
それはそれで大成功なのですが・・・いずれまた現場の状況を聞いておきます。
ちなみに、アマゾンでは数十種類の木を同時に植えてるので、間伐はしないと思いますが、まあ割り箸程度なら・・・
お土産に一台持ってきてほしかったなぁ。
わたくし、ここでラリー車を見たのは、今回がはじめてです。
別の沙漠でサンドバギーを見かけたことはありましたが、さすがにお持ち帰りは・・・