2012年08月27日
2012中国・植林ツアー報告その6
内モンゴルのクブチ沙漠からバスと夜行列車で、昔の長安、陝西省の西安市へやってきたわたくし、
ひさしぶりに「まともな」ホテルで一泊し、翌7日は早朝から「兵馬俑坑」の見学であります。
兵馬俑坑・・・俑は日本でいえば埴輪(はにわ)の意、まさに兵士と馬の埴輪が埋まっていた坑・・・
秦の始皇帝の陵墓の近くから近年になって発掘され、今や世界遺産になっていますが・・・
じつは西安市にあるのはコピー・・・
姫路市にあるこちらこそがオリジナル・・・だったのかっ?
ま、姫路のほうは、さりげに無視することにして旅を進めます・・・
こちらが西安の市街地から兵馬俑坑に向かう途中にある・・・
楊貴妃と皇帝専用の温泉別荘地「華清池」で、現在は大規模な復元工事中でした・・・
わたくし2004年に来た際にはこちらも訪問しており、当時は画像にある山の中腹あたりの建物だけでしたが、
今や、幹線道路沿いにまで復元工事が進んでるんですねえ・・・
当時は楊貴妃が入った半地下の浴槽に、まだ温泉が僅かに湧いてましたが、今はどうなんでしょうね・・・
で・・・
画像をクリックして拡大していただくとわかりますが、中央にある低い山が始皇帝の陵墓であります。
晴れてても見通しが悪いのは、黄砂ではなくスモッグのせいだそうで、やはり盆地にある800万都市・・・
で、バスを下りて兵馬俑坑へ・・・
早朝、まだ開場前だというのに、世界中から人が集まってます。やはり日中は暑いものね・・・
博物館内のジオラマによる、全体の位置関係はこんな感じ・・・
建物群の中央、大きいのが1号坑、以下時計回りに小さな2号坑、3号坑、博物館・・・だったはず・・・
で、奥にある小高い四角形の山が始皇帝の陵墓であります・・・
この位置関係を見るかぎりは、まだまだ陵墓の周囲全体に、膨大な兵馬俑が眠っている・・・
と思いがちですが、この部分だけを作った時点で皇帝が死んだようで、以後は次の皇帝の陵墓へ、
とゆーことが判ってきたそうで、ここ以外の発掘調査では兵馬俑は発見されていないようです。
開場直後の、まだ人が少ないうちに、まずはメインの1号坑から・・・
入った正面のこの位置が絶好の撮影ポイントだそうで、あと30分もすると身動きもできなくなるとか・・・
ちなみに閃光灯(フラッシュライト)と三角架(三脚)は、禁用(使用禁止)なんですね・・・
じゃーん
朝日を浴びる兵士たち・・・
左右の通路を歩く人たちと較べていただくと、1号坑の規模がわかると思います。
姫路のオリジナル兵馬俑坑より、ちとでかいですね・・・
よく見ると一体ずつ表情とポーズが異なりますが、顔そのものはそっくりなのが何体もあるとか。
なんでも、製作は二人ひと組で、お互いの表情やポーズを忠実に再現したことが判明しているそうです。
正面左側の通路を奥に進んで行くと・・・
ここから左、奥1/4ほどがまだ未発掘なのでありますね。
で、こんな感じでぐしゃぐしゃになって掘り出されるパーツを・・・
一体ずつに修復して、もとに戻すのでありますが・・・
まだ始業時間になっていないので、みなさん休憩中であります。
ちなみに、最近になって修復が終わったものには・・・
かなり彩色が残っているのがおわかりでしょうか・・・
1970年代に発掘が始まった頃には、彩色してあった塗料が空気に触れて退色してしまい、
正面からの画像にあったように、すべて地肌の土色になってしまったそうですが、最近では、
退色を最小限に押さえるコーティング技術も進んでいるようです。
その後もあちこち回り・・・
司令部の坑や・・・
今は博物館に展示されている、有名な跪射俑に・・・
立射俑・・・(それぞれ、弓なんかは別売りパーツなのね・・・)
中級軍史に・・・
高級軍史・・・(やはり剣なんかは別売りパーツなのね・・・)
さらには・・・
きわめて精密に作られた、銅製の始皇帝専用馬車とかも見て回ったのですが・・・
この頃にはすでに・・・
あらゆるところに人の列ができており・・・
土産物の売店に入りました・・・
こちらのレプリカは、現地の土で当時の製法そのままに忠実に再現したものだそうです。
ちなみに・・・
大熊猫娘のレプリカもありました・・・誰かさんへのお土産にすればよかったか・・・
で、兵馬俑坑を後にした一行は、そのまま西安空港に直行・・・
空港内の「シルクロードレストラン」で昼食であります。
どーせビールは、無料の機内サービスでかぱかぱ飲めるはず、と、わたくしは1本だけにしました。
で、昼食後は広大な空港内を、搭乗手続きを行う新棟へ歩いて移動・・・ともかく広い・・・ひいひい
こちら新棟のコンコースですが・・・
昔の広告はどこの国際空港でもSONYやPANASONICばかりでしたが、今や韓国や中国のメーカーばかり・・・
ま、僅かに・・・
日本式のサービスは、世界で通用しているようでしたが・・・
ちなみに延々と続いた旧棟と新棟の連絡通路には・・・
こんなカプセルホテルが、ずらっと並んでました・・・蜂の巣とゆーネーミングはなかなかですね・・・
で、西安発、敦煌経由、ウルムチ行きとゆー13:25発の便に搭乗・・・やがて待ちに待った軽食が出てきて・・・
けっこう辛いメインディッシュと、けっこううまいアップルチップスで一本目のビールを飲み、
漬物やパンなんぞで2本目を飲もうと待ってたのですが、かなり経ってから、「ごめんなさい、もうビールありません。」と・・・
ううっ、それならワインを・・・といいかけたときに、機は着陸態勢に入り・・・
沙漠のど真ん中に、ポツンと拡がるオアシス都市、敦煌が見えてきたのであります・・・
(以下次号に続きます。)
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この記事へのコメント
敦煌。
いつか一度は行ってみたい敦煌。
敦煌の記事が楽しみです。
ありがとうございます。
次回から、空の色が一転しますのでご期待下さいね!!!
井上靖さんの最行きシリーズに感動して以来の、実はあこがれの地であります。
うらやましいぞ!
西域が変換できないボケPCでした。
まあ、翌日は敦煌空港から直接バスで万里の長城で最西端の砦、嘉峪関まで行ったのですが・・・
どちらにせよ漢民族と西域の民族が拮抗していたあたりで、日本でもよく知られているところですね。
ちなみにわたくしのPCも「西域」は一発では変換できませんでした。
最初の記事を拝見した時は、最行き=西遊記の変換ミスかと思ってましたが・・・
しかし、最近ふと思うのですが過去の遺産などで世界の文化や壮大さを見ていて、最近の世界はどうなってんだろう?と考えさせられます。アップルとサムスンの問題や日本においては竹島など他国との領土問題・・・問題自体も興味深いのですがそれに対する当事国の政治的対応はなんだかな~です。それぞれの国の国民の方のアンケートも見ていてびっくり?がいっぱいです。竹島は我が領土だ!ちなみに四国も北海道もなんて答えたあちらの大学生もいました。そういう教育を経てきたのかな~なんて・・・しかしよい意味では大学で海外へ出て、世界的な目で見た歴史に触れ、自国の非常に偏った教育を恥じる若者も増えているようです。私を含めた日本人も井の中の蛙がほとんどではないでしょうか?私ももっと歴史や世界に目を向け真実を見極める眼を磨かねばとつく思う今日この頃です。
貴重なコメントをありがとうございます。
今回の旅でもそうですが、やはり現地を肌で感じる、実際に経験してみる、とゆーのはほんとに大事ですね。
わたくしが、いくら農業について理解しようとしても、実際に農業をされている方には及ぶべくもありませんし、
たまに中国の沙漠やボルネオのジャングルに行っても、あまり役に立つことはないかも知れません。
でも、僅かでも他国の自然や文化などを体感する、その上で自国や地球の環境を考えることには意義があるはずです。
たとえば、尖閣諸島はもともと琉球王朝の領土、というあたりまでは、調べれば理解できるかもしれませんが、
そこから先は、やはり一度自国からでてみて、その地の風土や歴史を実感しないとわからない部分もあると思います。