2015年11月23日
2015秋・ボルネオ紀行8水族館と動物園で大団円
2015秋のボルネオ植林紀行連載も、いよいよ今回が最終回であります。
朝からサバ大学(UMS)熱帯生物保全研究所(ITBC)を訪問し、今後は我々の活動に協力しましょうとの、
所長からの力強いお言葉をいただき、学生たちと昼食もいただき(さらにわたくしはおかわりもいただき)、
ついでに所長の愛車ワーゲンビートル1967年式もいただき、もとい、見せていただき
、その後一行は
同じ大学構内にある水族館へ向かいました。

大学の中に桟橋まであるんですね・・・まるでビーチリゾート・・・

海岸沿いに水槽群が並んでますが、この向かいに水族館があります。
水産学部とか海洋学部とかの付属なのか、理工系学部に水産研究所とかがあってその付属なのか、
大学の案内パンフレットはすべてマレー語だったのでよくわかりませんが・・・
ま、そんなことより、ここで特筆すべきなのは・・・
この水族館の玄関前テラスでお弁当を食べてたのは、なんと、じょしだいせーたち!!!
訊けば経済学部の学生とのことで、眺めのいいこのテラスまで来て食べてたようです。
とーぜん、せっかくなので・・・

わははは、幸せじゃあ!!!
日本から来た植林ボランティアであることを伝えると、みなさん素直に感動してくれてました。
いやあ、お話できてよかったなあ・・・
と、サバ大学訪問の本来目的???を果たしたわたくし、ようやく水族館に入ります。

正面玄関は閉ってたので、こちらの通用口から・・・(S田隊員提供画像)
玄関ホールの頭上には・・・

ボルネオ沖の海底に実在する300m続く垂直洞窟があり・・・ぶくぶくぶく・・・
ボルネオの海底世界を散策します。



カメラを水族館モードにするのを忘れてたので・・・

写真パネルを撮ったりして・・・
こちらはマレーシアに生息する水棲哺乳類の一覧ですね・・・

こちらもあやしい水棲哺乳類の一種・・・

ここは正確にはUMSのAquarium&Museumなんですね・・・ぶくぶくぶく・・・
屋外には・・・

伝統的な船の展示もありました・・・
と、サバ大学で有意義なひと時を過ごした後は、以前植林に行ったキナルの手前にある、
ロッカウイのワイルドライフパークへ・・・


こちらはセメンガの自然保護区とは異なり動物園に近い感じ、しかもかなり寂れてましたが、
それでも熱帯雨林のど真ん中にあるので、やはりそれなりの雰囲気はあります・・・
ボルネオの希少な動物たちが確実に身近で見られるというのも、これはこれでありがたいこと。
いろんな画像を撮りましたが野生では滅多に見られない希少種を何枚か紹介します。
まずはボルネオ象の子象さん・・・


声をかけると、とことこ駆け寄ってきます。


なでなでしたり、餌をあげたり、野生では絶対にできない身近な体験も重要ですね。
こちらは大人のゾウさんたち・・・

背景はボルネオの熱帯雨林そのものです。

アジア象の分布などを示したボードですが、ボルネオピグミーエレファントがアジア象の亜種と
特定される以前の古いもので、現在の生息域はさらに小さくなってるのでしょうね・・・
こちらは「マレーの虎」ハリマオであります。

野生ではボルネオ島にはいませんが、マレー半島には僅かながら生き残っています。
せっかくなのでズームアップ・・・

やはり迫力とゆーか風格がありますね・・・ま、大きなぬこさん(クチン)なんですが・・・
こちらはマレーグマくん・・・

ずっとうろうろしてて、なかなかいいシャッターチャンスがありません・・・
で、おなじみS田隊員提供画像の登場・・・

餌をあげる瞬間なのか、独特のポーズをうまく捉えてますね。
こちらはおなじみウータンくんの子どもたち・・・

二人で空中ブランコみたいにつながって、ブラブラして遊んでました。
ここでも餌をあげることができ、バナナを投げると地上に降りてきて・・・

大きらいな水面に落ちたバナナも、手だけ伸ばして上手に拾います。


よく確認したうえで・・・

ぼそぼそと食べてました・・・やはりドリアンのほうが好きなのかな・・・
こちらはマレーシアの国鳥サイチョウくん・・・

よく見ると・・・

けっこう精悍な顔つきですね・・・
と、ボルネオでのスケジュールはこれですべて無事に終了、夕方前にはホテルに戻り、
シャワーを浴びて荷物を整理、コタキナバル空港へ向います。
お世話になったN村社長とは空港で、今後はサバ大学・熱帯生物保全研究所の協力を得て
スカウ村などでの植林活動を続けていきましょうと固い約束をしてお別れしました。
で、クアラルンプール行きの国内線に搭乗。

マレーシア航空では、しょっちゅうメッカの方向が表示されますが、コタキナバルから
クアラに飛ぶには、ほぼクチンに戻るコースをたどるんですね・・・
この機がやや遅れ、巨大なクアラルンプール空港で食べたり遊んだりする時間はなかったんですが、
関西空港行き自体も一時間ほど遅れて日付が変わってからの離陸、例によって深夜の軽食やスナックで
ワインなんぞをかぱかぱ飲んでると、あっとゆー間に早朝の朝食が出てきて・・・



広島上空あたりで夜明けを迎え、全員無事に帰国しました。
この日わたくしは2時間遅れで出勤、さすがに午後からは眠くてつらかったです。ううっ
2015秋のボルネオ植林紀行記事は今回でおしまいです。
サラワクでお世話になったN島さん、森林局のみなさん、テラグス小学校の先生、生徒、父兄のみなさん、
サバでお世話になったN村さん、Ayuさんのご両親、ITBC所長のチャールズ教授、院生、学生のみなさん、
ありがとうございました。ティリマカシー!!!(マレー語で!!!)
今回も事前の助成金申請や旅行社との交渉など周到な準備をしていただいたT富隊長、
クチンでサバル植林に向かう間、詳細なレジュメで熱帯雨林の講義をいただいた樹木医のN井隊員、
わたくしの依頼でずっとN.GKSの横断幕を持ち歩いてもらい、画像提供までいただいたS田隊員、
(さらにわたくしの写っている画像はその殆どが彼に撮ってもらったものです。)、空飛ぶ車椅子や
鉛筆のプレゼントをセットいただいたT田隊員をはじめ今回参加された隊員のみなさん、
タオル寄付や助成など数多くの後方支援をいただいたみなさん、
おおきにご苦労はんどした!!!(京都語で!!!)
次回は来年の秋か冬にふたたびボルネオを訪ねる予定です。
機会があればぜひご一緒しましょう!!!
連載を終えての雑感P.S
NHKの「アジアハイウェイを行く」という番組で、過日インドネシアとマレーシアを取り上げてました。
インドネシアは多くの島からなる300以上の民族で構成される多民族国家で、民主化後十数年を経て
若い世代の模索が続いている、いっぽうマレーシアはマレー系65%、中国系25%、インド系7%で、
マレー系イスラム教徒を優遇するマハティール政策の功罪などが紹介されてました。
我々が今回行ったマレーシア・ボルネオ(サラワク州とサバ州)では、さらにマレー系の中でも、
マレー半島から来た人たちと、イバン族をはじめとするボルネオに先住していた多くの民族との、
複雑な関係もあるようです。
統一国家として様々な民族とその文化を守りながら発展を続けるというのは、我々が想像する以上に、
困難で複雑な道程であることが、現地に行くとある程度はわかります。
サトゥ・マレーシア(マレーシアはひとつ)というスローガンのもと、様々な施策が展開されているようですが、
それで豊かさを共有することが、一方で民族の文化や生活様式を消し去ることにつながっているような気もしました。
日本でも高度成長期以降、伝統的な生活が大きく変わり、豊かにはなったものの失ったものも多く、
自然との関わりや食生活をはじめ見直そうとしても、すでに多くが滅びてしまい後戻りもできません。
もともと古くから多くの民族が移り住んできたボルネオ島ですが、ここ数十年の変化は生活を変え、
環境そのものも変えようとしています。
多様な生態系を有し、その恩恵とともに暮らしてきたボルネオ島の人たちにとって、どのような変化が、
自分たちにとって必要なのか、真に豊かになるためには何を捨て、何を受け入れるべきなのか、
政府からの支援や国際的な支援は、どんな方向で、どんな手法でなすべきなのか・・・
彼らにとっても我々にとっても、今まさに選択を迫られているのではないでしょうか。
毎回のことですが植林ボランティアツアーに行くと、自分が何をしてきたか、これから何ができるか、
あらためて考えさせられる次第です。
朝からサバ大学(UMS)熱帯生物保全研究所(ITBC)を訪問し、今後は我々の活動に協力しましょうとの、
所長からの力強いお言葉をいただき、学生たちと昼食もいただき(さらにわたくしはおかわりもいただき)、
ついでに所長の愛車ワーゲンビートル1967年式もいただき、もとい、見せていただき

同じ大学構内にある水族館へ向かいました。

大学の中に桟橋まであるんですね・・・まるでビーチリゾート・・・

海岸沿いに水槽群が並んでますが、この向かいに水族館があります。
水産学部とか海洋学部とかの付属なのか、理工系学部に水産研究所とかがあってその付属なのか、
大学の案内パンフレットはすべてマレー語だったのでよくわかりませんが・・・
ま、そんなことより、ここで特筆すべきなのは・・・
この水族館の玄関前テラスでお弁当を食べてたのは、なんと、じょしだいせーたち!!!

訊けば経済学部の学生とのことで、眺めのいいこのテラスまで来て食べてたようです。

とーぜん、せっかくなので・・・


わははは、幸せじゃあ!!!

日本から来た植林ボランティアであることを伝えると、みなさん素直に感動してくれてました。

いやあ、お話できてよかったなあ・・・

と、サバ大学訪問の本来目的???を果たしたわたくし、ようやく水族館に入ります。

正面玄関は閉ってたので、こちらの通用口から・・・(S田隊員提供画像)
玄関ホールの頭上には・・・

ボルネオ沖の海底に実在する300m続く垂直洞窟があり・・・ぶくぶくぶく・・・
ボルネオの海底世界を散策します。



カメラを水族館モードにするのを忘れてたので・・・

写真パネルを撮ったりして・・・
こちらはマレーシアに生息する水棲哺乳類の一覧ですね・・・

こちらもあやしい水棲哺乳類の一種・・・

ここは正確にはUMSのAquarium&Museumなんですね・・・ぶくぶくぶく・・・
屋外には・・・

伝統的な船の展示もありました・・・
と、サバ大学で有意義なひと時を過ごした後は、以前植林に行ったキナルの手前にある、
ロッカウイのワイルドライフパークへ・・・


こちらはセメンガの自然保護区とは異なり動物園に近い感じ、しかもかなり寂れてましたが、
それでも熱帯雨林のど真ん中にあるので、やはりそれなりの雰囲気はあります・・・
ボルネオの希少な動物たちが確実に身近で見られるというのも、これはこれでありがたいこと。
いろんな画像を撮りましたが野生では滅多に見られない希少種を何枚か紹介します。
まずはボルネオ象の子象さん・・・


声をかけると、とことこ駆け寄ってきます。


なでなでしたり、餌をあげたり、野生では絶対にできない身近な体験も重要ですね。
こちらは大人のゾウさんたち・・・

背景はボルネオの熱帯雨林そのものです。

アジア象の分布などを示したボードですが、ボルネオピグミーエレファントがアジア象の亜種と
特定される以前の古いもので、現在の生息域はさらに小さくなってるのでしょうね・・・
こちらは「マレーの虎」ハリマオであります。

野生ではボルネオ島にはいませんが、マレー半島には僅かながら生き残っています。
せっかくなのでズームアップ・・・

やはり迫力とゆーか風格がありますね・・・ま、大きなぬこさん(クチン)なんですが・・・
こちらはマレーグマくん・・・

ずっとうろうろしてて、なかなかいいシャッターチャンスがありません・・・
で、おなじみS田隊員提供画像の登場・・・

餌をあげる瞬間なのか、独特のポーズをうまく捉えてますね。
こちらはおなじみウータンくんの子どもたち・・・

二人で空中ブランコみたいにつながって、ブラブラして遊んでました。
ここでも餌をあげることができ、バナナを投げると地上に降りてきて・・・

大きらいな水面に落ちたバナナも、手だけ伸ばして上手に拾います。


よく確認したうえで・・・

ぼそぼそと食べてました・・・やはりドリアンのほうが好きなのかな・・・
こちらはマレーシアの国鳥サイチョウくん・・・

よく見ると・・・

けっこう精悍な顔つきですね・・・
と、ボルネオでのスケジュールはこれですべて無事に終了、夕方前にはホテルに戻り、
シャワーを浴びて荷物を整理、コタキナバル空港へ向います。
お世話になったN村社長とは空港で、今後はサバ大学・熱帯生物保全研究所の協力を得て
スカウ村などでの植林活動を続けていきましょうと固い約束をしてお別れしました。
で、クアラルンプール行きの国内線に搭乗。

マレーシア航空では、しょっちゅうメッカの方向が表示されますが、コタキナバルから
クアラに飛ぶには、ほぼクチンに戻るコースをたどるんですね・・・
この機がやや遅れ、巨大なクアラルンプール空港で食べたり遊んだりする時間はなかったんですが、
関西空港行き自体も一時間ほど遅れて日付が変わってからの離陸、例によって深夜の軽食やスナックで
ワインなんぞをかぱかぱ飲んでると、あっとゆー間に早朝の朝食が出てきて・・・



広島上空あたりで夜明けを迎え、全員無事に帰国しました。
この日わたくしは2時間遅れで出勤、さすがに午後からは眠くてつらかったです。ううっ
2015秋のボルネオ植林紀行記事は今回でおしまいです。
サラワクでお世話になったN島さん、森林局のみなさん、テラグス小学校の先生、生徒、父兄のみなさん、
サバでお世話になったN村さん、Ayuさんのご両親、ITBC所長のチャールズ教授、院生、学生のみなさん、
ありがとうございました。ティリマカシー!!!(マレー語で!!!)
今回も事前の助成金申請や旅行社との交渉など周到な準備をしていただいたT富隊長、
クチンでサバル植林に向かう間、詳細なレジュメで熱帯雨林の講義をいただいた樹木医のN井隊員、
わたくしの依頼でずっとN.GKSの横断幕を持ち歩いてもらい、画像提供までいただいたS田隊員、
(さらにわたくしの写っている画像はその殆どが彼に撮ってもらったものです。)、空飛ぶ車椅子や
鉛筆のプレゼントをセットいただいたT田隊員をはじめ今回参加された隊員のみなさん、
タオル寄付や助成など数多くの後方支援をいただいたみなさん、
おおきにご苦労はんどした!!!(京都語で!!!)
次回は来年の秋か冬にふたたびボルネオを訪ねる予定です。
機会があればぜひご一緒しましょう!!!
連載を終えての雑感P.S
NHKの「アジアハイウェイを行く」という番組で、過日インドネシアとマレーシアを取り上げてました。
インドネシアは多くの島からなる300以上の民族で構成される多民族国家で、民主化後十数年を経て
若い世代の模索が続いている、いっぽうマレーシアはマレー系65%、中国系25%、インド系7%で、
マレー系イスラム教徒を優遇するマハティール政策の功罪などが紹介されてました。
我々が今回行ったマレーシア・ボルネオ(サラワク州とサバ州)では、さらにマレー系の中でも、
マレー半島から来た人たちと、イバン族をはじめとするボルネオに先住していた多くの民族との、
複雑な関係もあるようです。
統一国家として様々な民族とその文化を守りながら発展を続けるというのは、我々が想像する以上に、
困難で複雑な道程であることが、現地に行くとある程度はわかります。
サトゥ・マレーシア(マレーシアはひとつ)というスローガンのもと、様々な施策が展開されているようですが、
それで豊かさを共有することが、一方で民族の文化や生活様式を消し去ることにつながっているような気もしました。
日本でも高度成長期以降、伝統的な生活が大きく変わり、豊かにはなったものの失ったものも多く、
自然との関わりや食生活をはじめ見直そうとしても、すでに多くが滅びてしまい後戻りもできません。
もともと古くから多くの民族が移り住んできたボルネオ島ですが、ここ数十年の変化は生活を変え、
環境そのものも変えようとしています。
多様な生態系を有し、その恩恵とともに暮らしてきたボルネオ島の人たちにとって、どのような変化が、
自分たちにとって必要なのか、真に豊かになるためには何を捨て、何を受け入れるべきなのか、
政府からの支援や国際的な支援は、どんな方向で、どんな手法でなすべきなのか・・・
彼らにとっても我々にとっても、今まさに選択を迫られているのではないでしょうか。
毎回のことですが植林ボランティアツアーに行くと、自分が何をしてきたか、これから何ができるか、
あらためて考えさせられる次第です。