さかい利晶の杜とか・・・小松左京著「大阪タイムマシン紀行」とか・・・

2019年07月10日

明治とか・・・

またまた一か月ぶりの記事更新となってしまいました。

5月以降ほぼ寝たきりになってしまった高齢の母親を、引き続き実家に泊まり込んで介護中です。
ま、平日は隔日の訪問介護でシャワーや着替えや掃除をしてくれますし、週一回の訪問看護もあり、
わたくしの仕事といえばせいぜいトイレへの往復と三度の食事の世話ぐらい、あとは隣室で飲みながら
ごろごろしてるだけなので、実家に置いてあった古い本なんぞを読み返したりしています。


で、こちら・・・

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坂の上の雲 司馬遼太郎著 文春文庫版 全8巻であります。

新聞連載は昭和43年から47年にかけてですが、こちらは新装の文庫版を古本で購入したもの。

ま、読み返しても殆ど思い出せなかった・・・つーか、改めて新鮮な気持ちで読めました。

ベストセラーですし読まれた方も多いでしょうが、日清・日露戦争の頃の秋山好古・真之兄弟と、
正岡子規の三人を中心に明治の歴史(軍事史など)を綴った名作であります。


いっぽうこちら・・・

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翔ぶが如く 司馬遼太郎著 文春文庫版 全10巻であります。

新聞連載は昭和47年から51年にかけてですが、同じく新装文庫版を古本で買ってますね。

こちらは西郷隆盛などを中心に西南の役までの明治の政治史・軍事史を綴ったもので、歴史的には
「坂の上~」の前史になりますが、作品としては続きとゆーか補足とゆーか、明治とゆー時代への
著者の考え方が、軍事・政治の変遷も含め、さらに詳しく述べられています。

どちらもテレビドラマ化もされてますし、内容について詳しく述べたりする時間もありませんが、
ネット環境など全くない昭和40年代に、ここまで膨大な明治時代の情報を集めて自分の作品にする
というのは凄い・・・ということを(ネット環境のない実家で読み返してみて)改めて実感しました。

明治維新や明治とゆー時代についての氏の考え方は当時「司馬史観」ともいわれ、物議を醸すこと
もあったようですが、ともかく戦略・戦術などの当時の膨大な資料を手作業で集めて長編歴史小説
という作品(しかも新聞連載!!!)に収束させるというのは、やはり凄いの一言ですね。

ちなみに司馬氏は母親と同じ大正12年生まれで、終戦直前には本土決戦に備えた戦車隊にいた
というのは大正9年生まれのわたくしの亡父と同じ、さらに終戦直後の住まいや長男誕生の時期なども
偶然ですが全く同じで、こちらは(自宅でのお気楽ネット検索で)今回はじめて気づきました。
いやあ、のんびりと読み返してみる、というのも、なかなか面白いものですね。

そういえば今月のNHK番組「100分de名著」は小松左京スペシャル、氏も凄い情報量の作家でしたが
実家の書架には殆どの作品が(ほぼ初版ハードカバー版で!!!)並んでいます。
こちらも改めて読み返してみようかな・・・



m98k at 18:28│Comments(2) mixiチェック 書斎 | ミリタリーグッズ

この記事へのコメント

1. Posted by donchan   2019年07月10日 21:35
先日は、どうも。久しぶりです。
司馬遼ですね。私も評論を読み返しましたが、以前と違っていまひとつスッキリしなかった。
ということで、ここは鬼平に梅安、真田太平記といきます。
2. Posted by 98k   2019年07月11日 12:12
>donchanさん
コメントありがとうございます。先ほどから自宅に一時帰宅しています。
ひさしぶりに宴席にも顔を出され、さらにダイエットにも成功されたようで何よりでした。
そうですか、司馬遼を読み返してスッキリしませんでしたか・・・
まあ、今回の二作品は明治維新は革命かなど当時の議論に一石を投じたのは間違いないのですが、
膨大な資料を独自の考え方で選択されてたようで「こんな一方的な見方でいいのか」という感じも確かにありますね。
ただ、記事本文にも書いたとおり明治の政治や軍事を描いた歴史小説として情報量の多さはやはり圧倒的ですね。
まあ情報といっても、江戸市中の美味しいものの情報!!!とかのほうがいいかもですが・・・

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