キャンプ飯シリーズ!!!世界の食に学ぶ・・・

2021年10月24日

京洛の森のアリスと満月珈琲店


とーとつですが「京洛の森のアリス」と「満月珈琲店」のご紹介・・・

ええ、たまたま「洛南つながり」つーことで著者と作品の存在を知り、
「たまには若い女性が読んでる本も読まねばなるまいて
ペジテ」と・・・


まずはこちら・・・

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京洛の森のアリス全3巻・・・
望月麻衣著 文芸春秋 文春文庫 2018年2月~2019年6月発行


もうひとつの京都とゆー異次元に入り込み様々な冒険を通じて成長していく少女のお話しで、
若い女性読者に向けた「生き方指南」もあちこちに感じられて好感が持てました。

「ジブリ作品のようなファンタジーを書きたいと思った」と、あとがきで書いておられましたが
確かにそのイメージもあり、ジブリ作品つーのは作家の憧れにもなってるんですね。


京都を舞台にしたファンタジーといえば、奈良出身で京都大学の大学院在学中にデビューした
森見登美彦の作品がすぐに思い浮かぶのですが、

P8030371

著者は北海道出身で京都在住、2016年の京都本大賞を受賞されてるんですね。

読後になんとなく筒井康隆の「愛のひだりがわ」(荒廃した近未来が舞台の旅物語)を
思い出しましたが、少女の成長物語つーことでイメージが重なったのかも・・・


おそらく著者が理想としているであろう、ノスタルジーに満ちた不思議な京都の街があって、
(わたくしがイメージしたのは映画「DISTINY 鎌倉ものがたり」の京都バージョン・・・)
そこへ縁あって入り込んだ
主人公「ありす」が、「不思議の国のアリス」のアリスはもちろん、
「オズの魔法使い」のドロシーのような、はたまたジブリ作品の少女のような大活躍をする、
つーのが(読者の多くは若い女性なんでしょうが、年老いたわたくしにも)、とても心地よく
全巻を一気に楽しめました。



いっぽうこちら・・・

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満月珈琲店の星詠み
著者 望月麻衣 画 桜田千尋 文芸春秋 文春文庫 2020年7月10日第1刷



裏表紙にあった惹句

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例によって目次のみ・・・

P7110004

こちらは著者がハマっておられる占星術について、京都を舞台にしたファンタジーにしたい
と書かれたようで、京都市街のあちこちに(悩みを抱える人の前に)満月の夜だけに現れる
不思議な珈琲店に人生の岐路にある人たちが導かれるようにふらりと立ち寄り・・・
とゆーお話し・・・

各章それぞれが別の主人公のお話になってますが、それらがさりげに繋がっているとゆーのは、
わたくしの好きな手法のひとつで、もちろん占星術についての解説的な部分も多かったのですが、
夜の京都が舞台になると不思議としっくりしましたし、登場人物はそれぞれ現代的な悩みを抱えた
若い女性が中心で、彼女たちへの「生き方指南」も多かったけど、それが占星術というアイテムで、
無理なく伝わるので押し付けにならず、こちらも気持ちよく読めました。

やはり京都という街は、ファンタジーの題材としても奥が深そうです。




m98k at 20:24│Comments(2) mixiチェック 書斎 

この記事へのコメント

1. Posted by Gomi   2021年10月30日 15:20
4 望月麻衣氏とは、お若いですね😃

「寺町三条のホームズ」で嵌って当方も読み耽っています。【寺町三条のアニメ版はヒロインがアホなので途中放棄しましたが】

「京洛の森のアリス」は仰る通り「千と千尋」にも似た雰囲気の良質のファンタジーでお気に入りの一冊です。【って前にコメントした記憶があるような、違ったかな?】

反して「満月珈琲店」は筆者がオカルティズムを信じてしまって宣教師臭さが鼻につく読後感ですね。ファンタジー作家やSF作家がオカルティズムを信じてしまうと、読者として引いてしまって入り込めないのです。平井和正氏にしても同様でした(笑)

あ、望月麻衣氏はミステリーもお勧めですよ。
2. Posted by 98k   2021年10月30日 15:39
>Gomiさん コメントありがとうございます。
「寺町三条のホームズ」シリーズもいずれ全巻読んでみたいですね。
「アリス」と「満月」のご感想についてもほぼ同感で、「満月」の占星術解説部分はほぼ読み飛ばしてました・・・(^_^;
まあ、コナン・ドイルのオカルト嗜好と同じで作品への影響が少なければ・・・
そーいや「シャーロックホームズの冒険」が何度目かの放送で今週が赤毛連盟、いよいよモリアティ教授登場でしたね

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