2021年08月18日
人生で大事なことはみんなゴリラから教わった
人生で大事なことはみんなゴリラから教わった・・・

山極寿一著 家の光協会 2020年8月20日 第1版発行
例によって目次のみ・・・

著者の出版当時の肩書きは「京都大学総長」ですが、なにせ約半世紀にわたり現地に分け入り、
野生のニホンザルやゴリラの観察を続けてきた方ですから、その生態や人間との対比はもちろん、
昔の屋久島やアフリカでのキャンプ生活の様子や、ポレポレ基金など現地の生き物や環境を
守るための活動なども、とても興味深く読ませていただいた・・・のですが・・・
特にわたくしには「はじめに」の部分が、漱石の草枕の冒頭「智に働けば角が立つ・・・」の
まさに現代版のような感じがしましたので、今回はその部分の読後メモをご紹介・・・
(出典は著作物なので公開に問題があるようなら削除します。)
・今、わたしたちの暮らしはとてもいそがしくなっている
・情報があふれ、人との付き合いはそっちのけで、スマホやインターネットで取り込もうとしているから
・たくさんの情報を集めても、たくさんの人と仲良くなれるわけではない
・むしろ顔も知らない人から相談されたり誘いがあったりで目の前のことができなくなる
・様々な情報の何を信用していいのか分からなくなり不安にかられる
・知らない人から非難されたり、どこかで誰かが見ている気がして不安になり落ち着かなくなる
・今の世の中には知りたいこと、知らなくてはいけないこと、やってみたいこと、やらなくてはいけないこと、
が満ちあふれているような気がする
・でも、そんなにたくさんのことを知る必要もないし、すべてをやらなくてもいいんじゃないだろうか
・ほんとうに自分が知りたいこと、やりたいことはなんなのか、じっくり考えてみたいと思う
・それにはまず、自分が何者なのかを知る必要がある
・情報は変わらないけれど生き物の一つである人間はつねに成長して好みも友だちも変わるので、
自分というものを保ち続けることは難しい
・人間は自分を自分だけでは作れず、自分を理解するには他人の反応を見る必要がある
・他人の顔や姿を見ることができ、その表情やしぐさで怒るとか悲しいとかを理解することができる
・その表情やしぐさを自分もしているということを、他人の反応によって知ることができるのだ
・いつの頃からか、人間はそんな表情や行動を言葉で表現するようになった
・悲しい、うれしいといった感情も言葉で表し、それをみんなで共有できるようになった
・今、それがスマホやインターネットに溢れているのである
・でもそれは本来、直接会って感じるものだと思う
・言葉は色々な出来事を抽象化し簡潔に伝えるための道具で、遠くからでも過去からでも
そのメッセージを聞けるが、情報にならないものをそぎ落としている
・たとえば怒りや悲しみにはいくつもの種類や程度があるのに、言葉ではなかなか表現できない
・怒っているように見えて、ほんとうは誰かに助けてもらいたがっていたり、けんか腰に見えても
仲直りしたがっているような態度は、その場に居合わせなければ理解することが難しい
・人間はイヌやネコや植木鉢の花とも会話することがあり、他の生き物の反応によっても
人間であることを意識できる
・情報があふれ、情報に頼り、人間同士や他の生き物たちとの触れ合いが少なくなった現代に、
せっかく育てた人間のコミュニケーション能力を復活させることが必要ではないか・・・
・生き物としての人間のあり方を理解し直す必要があるのではないか・・・
・人間の行動をゴリラやサルと比較していくと、その行動の本来の意味が見えてくる
・情報化社会になり、その本来の意味を忘れて暮らし始めていることに気づくのである
・生き物としての自分を自覚するために学んだことをふり返って、これからの人間の生き方を
考えてみたい・・・

山極寿一著 家の光協会 2020年8月20日 第1版発行
例によって目次のみ・・・

著者の出版当時の肩書きは「京都大学総長」ですが、なにせ約半世紀にわたり現地に分け入り、
野生のニホンザルやゴリラの観察を続けてきた方ですから、その生態や人間との対比はもちろん、
昔の屋久島やアフリカでのキャンプ生活の様子や、ポレポレ基金など現地の生き物や環境を
守るための活動なども、とても興味深く読ませていただいた・・・のですが・・・
特にわたくしには「はじめに」の部分が、漱石の草枕の冒頭「智に働けば角が立つ・・・」の
まさに現代版のような感じがしましたので、今回はその部分の読後メモをご紹介・・・
(出典は著作物なので公開に問題があるようなら削除します。)
・今、わたしたちの暮らしはとてもいそがしくなっている
・情報があふれ、人との付き合いはそっちのけで、スマホやインターネットで取り込もうとしているから
・たくさんの情報を集めても、たくさんの人と仲良くなれるわけではない
・むしろ顔も知らない人から相談されたり誘いがあったりで目の前のことができなくなる
・様々な情報の何を信用していいのか分からなくなり不安にかられる
・知らない人から非難されたり、どこかで誰かが見ている気がして不安になり落ち着かなくなる
・今の世の中には知りたいこと、知らなくてはいけないこと、やってみたいこと、やらなくてはいけないこと、
が満ちあふれているような気がする
・でも、そんなにたくさんのことを知る必要もないし、すべてをやらなくてもいいんじゃないだろうか
・ほんとうに自分が知りたいこと、やりたいことはなんなのか、じっくり考えてみたいと思う
・それにはまず、自分が何者なのかを知る必要がある
・情報は変わらないけれど生き物の一つである人間はつねに成長して好みも友だちも変わるので、
自分というものを保ち続けることは難しい
・人間は自分を自分だけでは作れず、自分を理解するには他人の反応を見る必要がある
・他人の顔や姿を見ることができ、その表情やしぐさで怒るとか悲しいとかを理解することができる
・その表情やしぐさを自分もしているということを、他人の反応によって知ることができるのだ
・いつの頃からか、人間はそんな表情や行動を言葉で表現するようになった
・悲しい、うれしいといった感情も言葉で表し、それをみんなで共有できるようになった
・今、それがスマホやインターネットに溢れているのである
・でもそれは本来、直接会って感じるものだと思う
・言葉は色々な出来事を抽象化し簡潔に伝えるための道具で、遠くからでも過去からでも
そのメッセージを聞けるが、情報にならないものをそぎ落としている
・たとえば怒りや悲しみにはいくつもの種類や程度があるのに、言葉ではなかなか表現できない
・怒っているように見えて、ほんとうは誰かに助けてもらいたがっていたり、けんか腰に見えても
仲直りしたがっているような態度は、その場に居合わせなければ理解することが難しい
・人間はイヌやネコや植木鉢の花とも会話することがあり、他の生き物の反応によっても
人間であることを意識できる
・情報があふれ、情報に頼り、人間同士や他の生き物たちとの触れ合いが少なくなった現代に、
せっかく育てた人間のコミュニケーション能力を復活させることが必要ではないか・・・
・生き物としての人間のあり方を理解し直す必要があるのではないか・・・
・人間の行動をゴリラやサルと比較していくと、その行動の本来の意味が見えてくる
・情報化社会になり、その本来の意味を忘れて暮らし始めていることに気づくのである
・生き物としての自分を自覚するために学んだことをふり返って、これからの人間の生き方を
考えてみたい・・・
この記事へのコメント
1. Posted by donchan 2021年08月21日 13:57
猿をいくら研究しても、猿は所詮サルだ、と言った人がいましたが、スマホを持ったサルと呼ばれる現代人には、
ゴリラなどの類人猿類に学ぶことが、多くあるようですね。
ゴリラさんは暴食で食って寝るだけと考えたのが浅はかだった。ベンキョウになりました。
ゴリラなどの類人猿類に学ぶことが、多くあるようですね。
ゴリラさんは暴食で食って寝るだけと考えたのが浅はかだった。ベンキョウになりました。
2. Posted by 98k 2021年08月21日 16:30
>donchanさん
ヒトがオランウータンと分かれたのが1600万年前、ゴリラと分かれたのが900万年前、チンパンジー・ボノボと分かれたのが600万年前、
とされており、オランウータンは酒をまったく飲みませんから、ゴリラとチンパンジー・ボノボとヒトは本来飲み仲間のはず。
ま、その中でどうしても地上に落ちた(アルコール濃度の高い)果実を食べたくて(飲みたくて)地上に下りたサルがヒトとゆー説もありますが。
これらとニホンザルたちとの違いと共通点、あるいはこの4種の違いと共通点を探っていくと、ヒトの行動の意味が見えてくると・・・
ただし泥酔者の行動をいくら研究しても意味は見いだせないでしょうが・・・ひっく
ヒトがオランウータンと分かれたのが1600万年前、ゴリラと分かれたのが900万年前、チンパンジー・ボノボと分かれたのが600万年前、
とされており、オランウータンは酒をまったく飲みませんから、ゴリラとチンパンジー・ボノボとヒトは本来飲み仲間のはず。
ま、その中でどうしても地上に落ちた(アルコール濃度の高い)果実を食べたくて(飲みたくて)地上に下りたサルがヒトとゆー説もありますが。
これらとニホンザルたちとの違いと共通点、あるいはこの4種の違いと共通点を探っていくと、ヒトの行動の意味が見えてくると・・・
ただし泥酔者の行動をいくら研究しても意味は見いだせないでしょうが・・・ひっく
3. Posted by 98k 2021年08月21日 17:08
>donchanさん
泥酔ついでに追記です。
>>スマホを持ったサル
今はヒトの脳の役割の一部を「外部脳」としてのスマホに分担させ常に持ち歩いてるので、
これをヒトの脳の新たな進化(ひょっとして退化?)とみる学者もいるようです。
つーことは、スマホでもガラケーでもなくガラホを持ち歩くわたくしは、進化(退化?)のどの段階なのかっ???
泥酔ついでに追記です。

>>スマホを持ったサル
今はヒトの脳の役割の一部を「外部脳」としてのスマホに分担させ常に持ち歩いてるので、
これをヒトの脳の新たな進化(ひょっとして退化?)とみる学者もいるようです。
つーことは、スマホでもガラケーでもなくガラホを持ち歩くわたくしは、進化(退化?)のどの段階なのかっ???