保温保冷タンブラーとミニシェラカップと・・・ボルネオの熱帯雨林とか・・・

2022年06月06日

レッド・メタル作戦発動

レッド・メタル作戦発動・・・

P6030941

そう、わたくしが大好きな「暗殺者グレイマン」シリーズの作者マーク・グリーニーが、
海兵隊の遠征打撃群として世界各地を転戦、海兵隊大学・指揮幕僚カレッジの副学長から、
作家になったとゆー共著者を得て、
現代における国家紛争の裏側と正規軍同士の機甲戦を
中心に描いた作品で、じつに読み応えがありました。

奥付であります

P6030943

日本語版は2020年4月の刊行で原著はその前年の刊行なので、この3年間の世界の情勢は、
もちろん盛り込まれてませんが、随所にその予兆などが描かれてました。


表紙カバー裏にあった著者紹介であります

P6030942

著者二人からの謝辞にありましたが共著者以外にも米空軍・陸軍・海兵隊・海軍の現役・退役
将官将校をはじめ、海兵隊大学の教授や学生、ドイツ機甲部隊の准将やフランス特殊部隊の
中佐など、多岐にわたる人たちの支援協力により刊行されたようで、確かに正規軍同士の
戦闘描写などは、これまでの「暗殺者グレイマン」シリーズには描かれてなかったもの・・・

物語は親中派台湾総統候補の暗殺や米インド太平洋軍トップらのスキャンダル暴露による
台湾海峡の緊張と米軍の太平洋方面への戦力集中、その隙に乗じたポーランドからドイツへの
ロシア軍の電撃侵攻、ところがその真の目標はベルリンではなくシュツットガルトにある
米軍ヨーロッパ・アフリカ本部で、その隙に乗じてアフリカのレアメタル鉱山を・・・

といったスリリングな展開になるのですが、侵攻前の妨害工作や侵攻後の機甲戦の様子などが、
じつに精緻に描かれてました。

もちろんアメリカ人の作家がアメリカ軍人やNATO軍人の支援協力を得て書いた作品ですから、
悪いのはロシアと中国の指導者で正しいのはアメリカとNATOという、お決まりの図式ですが、
大国に挟まれた小国の苦悩や決断、いきなり戦地に送り込まれた民兵の苦悩などもあって、
ともかくリアルな現代機甲戦の描写に圧倒されました。

ちなみに本作の中で、ロシア軍を指揮する老練な陸軍大将に「今のアメリカ海兵隊には
ロシア正規軍の部隊運用に対処する演習や訓練が欠けているはずだ」と言わせてるのは、
著者による警鐘だったのでしょうか・・・



m98k at 18:00│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 書斎 

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