10月の麺・・・ヒトコブラクダ層ぜっと!!!

2022年11月04日

視聴メモ「欲望の資本主義・メタバースの衝撃」

NHKの「欲望の資本主義2022夏・メタバースの衝撃・デジタル経済のパラドックス」とゆー番組が、
少し前に再放送されてたので視聴、わからないまま一部をメモしました


1章 まだ見ぬ10兆ドルの夢
・ニール・スティーブンスン「スノウ・クラッシュ」1992年の作品
(ゴーグル内だけで活躍する→現実とは異なる超宇宙=メタバースでの物語)
・今はメタバース内での経済活動も可能になっている→大企業が次々と参入している
・現実世界はウクライナ侵攻、コロナ感染、インフレなどで深刻だが、デジタル世界は活況を呈している
・キャシー・ハックル
→メタバース内ではゲームのバーチャルアイテムだけでも1年間に1000億ドルが使われた
→何世紀も続いた物理的なモノの商取引は電子取引になったが、
→ゲーム世界の経済活動はバーチャルとバーチャルの取引になった
→そこに大企業が新たな市場を見出し投資している
・現実世界+仮想空間=新たなリアリティの誕生?
→乱立するプラットフォーム
・加藤直人
→誰もがクリエーターになれるプラットフォームの提供が目的
→コークとペプシでは市場シェアの少ないペプシのほうが熱狂的ユーザーが多いと思われがちだが、
マーケティングでは市場シェアの多い方が熱狂的ユーザー(の割合?)も多い
→プラットフォームでも1位が9割、2位が1割の市場構造になる
→このプラットフォームのこの機能はいいね、ではなく全てで勝たないと生き残れない
→パソコン、インターネット、モバイルではもうチャンスはないのでメタバースで勝ち残る

2章 幻想の資本主義
・ニーアル・ファーガソン
→今は資本(貯蓄)には不足はないので動かす良いアイデアさえあれば進む
・成田悠輔「22世紀の民主主義」
→過去・未来・便利さ・価値のタテヨコ軸を包括するのがメタバース

3章 すべてがバーチャルになる時
・タレントアバター→バーチャル大阪FANY(吉本興業の子会社)
→兵庫県養父町の鉱山空間「バーチャルやぶ」→行けない人も楽しめる
・三越伊勢丹のバーチャル店舗→全年代がメリットの百貨店でモノ→コト→トキ→体験へ
・三井住友海上で開発中のメタバース保険→保険会社がメタバース内での活動を担保する
・プラットフォーム乱立の中で一番うまくいった3Dコンテンツをメタバースと呼ぶようになるだろう

4章 デジタル経済は計測可能?
・森健「デジタル増価革命」
→サブスクリプションは物価か?→少なくとも需要と供給の関係ではない 
→見えない資本が経済を動かす→GDPの説得力がなくなっている
→消費者余剰はGDPに計測されていないが、SNS4社の消費者余剰は日本だけで年間20兆円とも
・ごく一部の人や企業を潤しているだけ(ダイアン・コイル)
・デジタル革命が引き起こす不確実性
・全ての経済価値は本当はバーチャルで実体がないもの
→ドルや円の価値も単なる社会の構築物
→ブランド品の価値の例→原価10ドルでもブランド品なら1000ドルの価値
→ブランドもバーチャルだがGDPと同じく人にとっては価値のあるもの

5章 ビッグテックへの反乱
・GAFAが大きくなり過ぎたので逆の流れにする
→Web3で(Web1は見るだけWeb2は交流だけ)
→ブロックチェーンとNFT化によってデジタルや実物の売買が仮想空間内で可能になった
→GAFAのように市場支配することもデータや手数料を取ることもないので対等で民主的?
→中央集権国家にとっては脅威で国家通貨に対する初の競争相手になる→新たな経済圏になる?
→セカンドライフ→VR技術→現実と虚構が混ざり合うアメリカの政治と文化(Qアノンなど)へ

6章 超宇宙の外 今そこにある危機
・エマニュエル・トッド
→今こそバーチャルではなく現実に目を向けるべき
→フランスでも若者はスマホで動画を見てるがクルマを買うカネはなく家賃さえ払えない
→メタバースや仮想通貨は時代遅れ、今はこの冬のヨーロッパがどうなるかもわからない時代
・フェリックス・マーティン「21世紀の貨幣論」
→アメリカやヨーロッパのインフレ→中央銀行が市場を意識する異常な時代
→これまで20年ほどの安定は中央銀行の政策のおかげなのか、運によるものなのか・・・
・ダイアン・コイル
→中央銀行も仮想通貨を発行するようになると、人々のお金への執着や使い方がどう変わるか
・通貨が不安定になれば膨らむ仮想通貨への夢、国家通貨からの逃走
→これが社会と経済のさらなる不安定化を呼ぶのか・・・
→経済の安定とは、成長とは・・・
→70年間、GDPの成長率を基準にしてきた→そこに問題があることも知っていた
→クズネッツによる1934年の大恐慌分析時点から
→1942年のアメリカ初のGNP統計発表に対するクズネッツの不満
→経済成長の数字だけで(それが)人々の豊かさを向上させるかどうかが考慮されていない

7章 いくつもの月が幻惑する
・仮想通貨、暗号資産
→人々は貨幣という空に浮かぶ月を欲しがる(ケインズ)
→今や月を自分で作ることもできる→多くの月の中でどの月が残るのか
→パンドラの箱が開いてしまったようなもの
→資源や経済的幸福を買うための貨幣を作るという夢は、かつてないほど強力になっている
・成田悠輔
→自分の持ってる1万円札は自分が何か価値のあることをしたというデータを紙でもらったもの
→なので、いっぱい持ってる人は尊敬されたり嫉妬されたりする
→貨幣は経済活動の貧しい世界でデータの足りなさを補うために作り出したもの
→小さなローカル社会では、ほぼデータに記録できていた(経済実態とデータとの乖離が少なかった)ので、
貨幣はそれほど重要ではなかった
→近代の急激な経済成長でデータが実態に追いつかなくなり、その乖離が大きくなった
→この実体とデータとのズレが「貨幣の価値」で、近代からその重要性が急激に増していった
→今後は(成長が鈍化し?)乖離が再び縮まる(貨幣があまり重要でなくなる)世界が来るかも知れない
→それを後押しする一つがメタバース経済・・・
→いっぽうで貨幣に頼らない分散型システムには危険性もある
→さらに国家もシステムに取り込もうとするので貨幣とのせめぎ合いは続く・・・
・岩井克人
→貨幣以前の社会は共同体の顔見知りの中でしか生活できなかった
→貨幣さえ持てば小さな共同体から離れて(個人として自由な)生活ができる
→それが結果的に1人が1票を持つという(市民の間だけの)民主主義を実現させた
→全てがブロックチェーンに記録され(貨幣のような)匿名性が奪われる社会はディストピア
→貨幣は共同体の束縛から人々を解放する(アリストテレス/岩井克人)

8章 人類と個人の間に
・ブレッド・キング「テクノソーシャリズムの世紀」
→過去20年で経済の不確実性が増し不平等は広がるばかり
→資本主義に基づく今日の経済制度では解決策は存在しない
→AIも気候変動も人類の生存を揺さぶる
→対処には4つのモデルが考えられるがテクノソーシャリズムがベスト
(2030~2040には大企業だけが残り、そこでは雇用を殆ど要さなくなるから?)
・モノ→サービス→デジタルと、産業構造は急速に変化している
・エマニュエル・トッド
→メタバースにはフリードリッヒ・リスト(国家が同じ段階になれば自由貿易は有益には作用しない)を
→保護政策による製造業の再構築→国民国家→経済の本質はGDPではなく人
(デジタルは国家を超える?人間の集団の秩序のあり方(国民という存在)まで見えなくなれば・・・)

最終章 リアルVSバーチャルを超えて
・メタバースに象徴されるデジタル経済
→技術と人間、社会と個人、その関係性を複眼で思考し続けないと豊かな成長は見えてこない
→シンギュラリティのような未来を選び取るべき?
→選んだ考えに捉われ、それが群れになると社会を分断するので危険?
→テクノロジーは人類が種として団結できる手段になるかも知れないが、資本主義経済が偏重され
(テクノロジーにより)不平等が拡大するなら人類は絶滅しかねない

・人は想像力なしには生きて行けず、想像力だけでも生きていけない・・・



m98k at 19:30│Comments(0) mixiチェック 書斎 | わからないもの

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