2023年02月13日
小隊
とーとつですが・・・

砂川文次著「小隊」とゆー小説のご紹介であります
著者紹介・発行所・発行年月日などは奥付のとおり

文学界2020年9月号に初出、2020年の第164回芥川賞候補になった小説であります
(ちなみに著者は2022年に「ブラックボックス」で第166回芥川賞を受賞されてます)
作品の主人公は一般大学から陸上自衛隊の幹部候補生学校を経て(U幹と呼ばれるそうです)、
幹部初級課程を修了したばかりの、普通科3個分隊を率いる小隊長(3等陸尉)・・・
お話は、1ヶ月前に突如ロシア軍2個旅団がミサイル・航空攻撃後に北海道・標津に上陸、
その後は膠着状態が続いている、まさに表紙カバーにあるような釧路近郊の原野が舞台で、
避難指示に従わない(従えない)近郊住民を、部下と訪問する場面からはじまります・・・
小説なので詳しくは紹介できませんが、主人公には理由がわからないまま(前線への情報は
中隊本部からだけで私物のスマホは駐屯地に置いたまま、たまに聴けるカーラジオは政府の
公式発表ばかり)、10日以上も不思議な膠着状態が続いている侵攻ライン上で、規範どおり
丁寧に防御陣地を構築しつつ、丁寧に住民対応しつつ、といった状況にも慣れてきて・・・
一方では、ともかく風呂に入って乾いた衣服に着替えたい、恋人とスマホで連絡を取りたい、
温かい食事が食べたい、塹壕内ではなく駐屯地宿舎のベッドで眠りたい、といった欲求も、
そろそろ限界に近づいてきている・・・
そんな現代の平均的な若者が小隊長として(もちろんはじめて)経験する、凄まじい地上戦と、
それによって変化していく心理の描写が、じつにリアルに伝わってきました
特に「侵攻する側もされる側も、結局は習った規範どおりに動く」というのには納得しました
おそらくこれは現場指揮官としての実感、最前線で唯一信頼できるモノなんでしょうね・・・
発表後にロシア軍のウクライナ侵攻が実際にあり、けっこう話題になった小説だそうですが、
同様にロシア軍の侵攻を事前に正確に描いてたマーク・グリーニーのアクション小説とは、
全く異なるニッチな世界で、芥川賞候補になったのもなるほどと頷ける内容でした
ま、わたくしはどちらの世界にも惹き込まれるタイプなんですが・・・

砂川文次著「小隊」とゆー小説のご紹介であります
著者紹介・発行所・発行年月日などは奥付のとおり

文学界2020年9月号に初出、2020年の第164回芥川賞候補になった小説であります
(ちなみに著者は2022年に「ブラックボックス」で第166回芥川賞を受賞されてます)
作品の主人公は一般大学から陸上自衛隊の幹部候補生学校を経て(U幹と呼ばれるそうです)、
幹部初級課程を修了したばかりの、普通科3個分隊を率いる小隊長(3等陸尉)・・・
お話は、1ヶ月前に突如ロシア軍2個旅団がミサイル・航空攻撃後に北海道・標津に上陸、
その後は膠着状態が続いている、まさに表紙カバーにあるような釧路近郊の原野が舞台で、
避難指示に従わない(従えない)近郊住民を、部下と訪問する場面からはじまります・・・
小説なので詳しくは紹介できませんが、主人公には理由がわからないまま(前線への情報は
中隊本部からだけで私物のスマホは駐屯地に置いたまま、たまに聴けるカーラジオは政府の
公式発表ばかり)、10日以上も不思議な膠着状態が続いている侵攻ライン上で、規範どおり
丁寧に防御陣地を構築しつつ、丁寧に住民対応しつつ、といった状況にも慣れてきて・・・
一方では、ともかく風呂に入って乾いた衣服に着替えたい、恋人とスマホで連絡を取りたい、
温かい食事が食べたい、塹壕内ではなく駐屯地宿舎のベッドで眠りたい、といった欲求も、
そろそろ限界に近づいてきている・・・
そんな現代の平均的な若者が小隊長として(もちろんはじめて)経験する、凄まじい地上戦と、
それによって変化していく心理の描写が、じつにリアルに伝わってきました
特に「侵攻する側もされる側も、結局は習った規範どおりに動く」というのには納得しました
おそらくこれは現場指揮官としての実感、最前線で唯一信頼できるモノなんでしょうね・・・
発表後にロシア軍のウクライナ侵攻が実際にあり、けっこう話題になった小説だそうですが、
同様にロシア軍の侵攻を事前に正確に描いてたマーク・グリーニーのアクション小説とは、
全く異なるニッチな世界で、芥川賞候補になったのもなるほどと頷ける内容でした
ま、わたくしはどちらの世界にも惹き込まれるタイプなんですが・・・

