さあ、あなたも「世界一住みたい国」で・・・老いを楽しく手なずけよう

2023年06月15日

先祖探偵

とーとつですが先祖探偵・・・

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とゆー探偵小説のご紹介であります



帯にあった惹句

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著者略歴と奥付

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さらに詳しい著者来歴がウィキペディアにありましたが、弁護士やプロ雀士など著者の人生
そのものが小説になるような、ユニークな経歴の持ち主だったんですね

高校生で作家になることを決意、売れるまでの収入に困らないよう国家資格を目指しつつ、
司法修習中に大好きな麻雀のプロテストに首席合格し、1年間だけプロ雀士に・・・
弁護士になったものの毎月150時間以上の残業が続き身体を壊して企業弁護士に・・・
ミステリー大賞を受賞してからは企業弁護士を休職して作家に専念・・・
同級生弁護士の夫(事実婚)の仕事の関係でボストンへ、2021年からシカゴに在住・・・

わたくし、こちらの記事の末尾にも書きましたが、やはり才能のある人材にとっては、
「休めない、残業が多い」ことが、
日本の組織労働の一番大きな問題点かも知れませんね

週刊文春の著者インタビューによれば、本来はSF・ファンタジー作家になりたかったけど、
まずは専門分野を活かした法律ミステリから書き始めたとのことで、ようやく今年の1月に
はじめてのSF作品「令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法」(集英社)
を刊行、架空六法がテーマのSFつーのが「いかにも」で、こちらも楽しみです


と、前置きが長くなりましたが例によって目次のみのご紹介

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どの話も戸籍をメインにしたミステリ連作で著者と同世代の女性探偵が主人公です

一般にはパスポート申請の際に日本国籍を証明するぐらいにしか利用されない戸籍ですが、
本来は出生死亡婚姻や親族関係を法的に証明する唯一の手段でもあり、目次にあるとおり、
その制度上の問題点や戦災による消失、政府の方針変更などに翻弄される人々が描かれ、
それらを悪用しようとする連中との対決や、探偵本人の母親探しがテーマになってます

文章や筋書きや登場人物などに新人作家にありがちな不自然さが少なく情景描写もリアルで自然、
参考文献も的を射たもので、さりげに座敷童子なんかも出てきたりして
若いのに手慣れたもの
さすがにユニークな経歴の持ち主ですねえ・・・
小説講座も受講してたそうですが抵抗なく物語世界に入って行けました

主人公が孤児として施設で育ち、探偵事務所のバイトでコツコツと貯めた資金で(母親を探す
目的もあり)「先祖探偵」を開業、戸籍と人の繋がりに関わるなかで、
帯の惹句にあるとおり
「ひとりでも寂しくない。私はもっと強くなれる」と生きていく様子が魅力的でした

今後のSF・ファンタジー作品も楽しみです!!!



m98k at 12:30│Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 書斎 

この記事へのコメント

1. Posted by バスウ   2023年06月15日 12:46
落車骨折!
今気付きました。
お大事にして下さい。
私も昨年5月に肩関節骨折してまだ全快とは言えません😅
2. Posted by 98k   2023年06月15日 15:58
>バスウさん
ありがとうございます そちらも無理せずお大事に・・・
落車からそろそろ2ヶ月になるのですが、大腿骨頸部がくっつくまで平均でも3ヶ月かかるそうで、
それから本格的に筋トレなどリハビリですから、全快までには、けっこう時間がかかるようですね

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