先祖探偵令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法

2023年06月18日

老いを楽しく手なずけよう

とーとつですが・・・

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老いを楽しく手なずけよう~軽やかに生きる55のヒント~とゆー本のご紹介



巻末にあった著者紹介と奥付であります

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例によって目次のみ・・・

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ウンチクも文章もわたくし好み、著者の時代感覚にも生活感にも大いに共感できました
これからの老いに備えるとかアンチエイジングとかではなく、楽しく手なずけるつーのが、
最近ますます老いが気になってきたわたくしを、わりとお気楽にさせてくれました


軽やかに生きる55のヒントにも納得しましたが、詳しくは本書をお読みいただくとして、
とりあえずプロローグ書き出し部分からのメモ・・・

・同世代との飲み会は気軽で楽しい
→お互い固有名詞が出てこなくても、アレ、コレ、ソレで大体話は通じるし、
→生きてきた時代背景も、抱える事情も似たり寄ったりだし、
→考えが違っても、もはや論争して打ち負かす気にもなれないから平和だし、
→次は全員揃うだろうかという危機感も何となくあるから飲食時間が愛おしくすらある

・そんな貴重な飲み会での話題
→日本の会話で最も多く使用される言葉は「元気?」と「頑張ってね」ではという結論に達した
「元気?」が「こんにちわ」なら「頑張ってね」は「さようなら」の感じになるのか
→若い世代にはそうかもしれないけど我々高齢者になると「元気?」はお互いの生存確認で、
文字通り健康状態の確認になる
→「頑張ってね」は、今の状態を何とか保っていようね、という励まし合いになる

・健康なのに元気のない人もいるし、重い病気なのに元気を維持している人もいる
→いつまでも健康というのは無理だが、そこそこ元気で、を目標にしたい

・20数年ぶりの人間ドックで緑内障が見つかり、しばらくして歯に異変が起きた
→大きな病気には身構えていたが、長年使用した部品が傷んでくるのが老化と気づかされた
→気づいて落ち込んだが、へこんだままだと「そこそこ元気」は達成できない
→よくここまで酷使に耐えてくれたと考えると、現実を認めたくない気持ちが徐々に感謝の
気持ちに変わってくるということに気づいた
→あ、これが老いを受け入れるってことか、と・・・

・逃れようのないものなら、こうやって徐々に手なずけていくしかないのだろう
→どうせなら軽く明るく楽しく手なずけて、老いと仲良くしていきたいもの・・・

そう、全編がこんな感じで面白く一気に読めました


とても全ては紹介できませんが
第1章の最初のエピソードからのメモ・・・

・60代半ばで椎間板ヘルニアを発症、坐骨神経痛も加わった
→1ヶ月後の手術までに、トライしてなかったあらゆる方法にチャレンジしてみるかと、
鍼や灸や各種マッサージ、ついには気で治すというところにも行ってみた
→手応えがあったので医師と相談して手術を延期した

・やがて痛みも消え、喜んだのも束の間、膝の痛みが勃発し電車の座席から立てなくなった
→さすがにショックでテレビ体操をはじめた(運動嫌いなのでジムには行かない)
→簡単と思ってたが画面のお姉さんと同じには出来ず、最初は10分で疲労困憊した
→番組では各運動の目的解説があるので、それに納得できれば頑張れる
(なんで小学校の先生はラジオ体操の効果を教えてくれなかったのかっ!!!)

・2年後くらいから杖や手すりに頼らずとも駅階段の昇降ができるようになった
→歩くことが大嫌いだったのに、はじめてウオーキングの楽しさを知りシューズも買った
→一度歩道の段差に気づかず派手に転倒したが、友人によると受け身ができていたらしい
→そんな意識は全くなかったから、自然に身体が動くようになっていたのだろう
→体を操ると書いて体操、動かさないと動きにくい身体になるそうだ
→まさにラジオ体操様様である

・今では体操メニュー1時間、散歩やジョギング1万~1万5千歩を毎日達成し続けている
→今後の課題はアクセルを踏むことではなくブレーキを踏むこと
→何たって戦後の高度成長期とともに生きた我々世代は「今日の己に明日は克つ」という
拡大傾向のアクセル内蔵型なので注意が必要
→過ぎたるは及ばざるが如し・・・


以下はてきとーに読後メモから・・・

・断捨離の基準は今現在での要不要
→リストラだって過去の実績や将来の貢献を考えたら断行できない→人もモノもバッサリ
→私は完全無欠より、いい加減が好き
→ゴチャゴチャと身の回りに過去と未来をまとわりつかせながら、その間の今を、思い出と
希望にまみれながら生きる、ってのも悪くないような気がしている
→断捨離できずストレスを溜めるよりモノが溜まってるほうが病気にならないんじゃないか
→ごみ屋敷化を防ぐため、まずいなと思った時に年に1度か2度、大掃除に近い感覚でやる
→「曇り時々断捨離」程度で、たまに訪れる陽の光を楽しむぐらいで手を打つことにしている

・悠々自適
(仕事中に)2時間の合間があれば映画でも観るか、2日間の合間があれば1泊2日で出かけるか、
→この間ぼーっとするのも至福の時だが、1年365日ぼーっとしているのも飽きそうだ
→ならばどうすればいいか→慌てない方がいい
→他人のことなら客観的に見れるのに、自分のことは主観的・感情的になるから
→どうせ幽体離脱はできないので、自分の思いを文字にして書いてみるか
→書くのが嫌なら(自分の壁打ちである)友人とおしゃべりするか
→友人に意味を訊かれて答えを繰り返すうちに自分の心が見えてくることがある

・パンデミック
高齢とは残された時間が少ないということ
→残り少ない時間をコロナに奪われないためには人との接触を避けるのが一番安全だが、
→それで2年後3年後に自分の心身がどうなっているかも考えないとまずい
→どちらのリスクを選ぶのか、私はなるべく普通に暮らそうと決心した
・行動は制限されたが、不自由になればなるほど、自分の求めていたものが見えてきたり、
これまで気づかなかった自分が発見出来たり、それはそれで貴重な経験になったような気がする

・医師とのコミュニケーション(事前に症状をメモしておく)
「私は割と痛みに敏感な方で、最も軽い1から気絶寸前を10とすると、今の痛みは8~9ぐらい、
痛みの質はピリピリ、チクチク、ジワジワ、ギリギリ、ドカンドカン、ガッツーンと分ける
とすると、ガッツーンに近いです」
と、ここまで言うと医師も丁寧に話を聴いてくれる

・高齢者にとって死に結びつく危険要因は何かという研究の結果
「男性の場合は妻がいないこと、女性の場合は夫がいること」
→女が最も我慢できないのは、お金を稼げなくなったとか、仕事や肩書を失ったとか、
家から出て行かないということではないのだ
→どうせ俺なんか、と日々卑屈になっていく連れ合いの姿なのだ

・終活
思いどおりにできたかは(死後で)確認できないのに、思いどおりに迎えようと頑張る姿は
真剣であればあるほど何か滑稽に見えちゃう
→でもまあ終焉を考えてるうちに、それまでどう生きたいのか見えてくるかもしれないので、
それが終活の大事な付録なんじゃないかと思う

・選択肢
→子どもも巣立ち仕事も終われば(母親の時代にはなかった)たくさんの選択肢が今はある
→孫の世話など家族サポート、ボランティア活動、無数にある趣味の世界、興味ある分野の勉強、
(好きな)仕事を続ける、旅行三昧、読書三昧・・・限りがない

・選択肢に悩んだり迷ったり立ち止まったりしている人たちもいる
→これはホテルの朝食バイキングを前にした女性たちに似ている
→たとえ少しずつでも全て食べたいという心境
→その結果、何を食べたかわからなくなり、たくさん食べた感じだけが残る
(朝食後の肉体的苦痛と精神的後悔に身悶えることを旅の度に繰り返している)
→朝食バイキングに胃袋というキャパシティがあるように、人生にも残された時間という
キャパシティがある
→あれもこれも手を出すと忙しいばかりで、味わいを残さないまま時間切れになってしまう

・どちらを選ぼうかと考えている間は決められない
→どっちなら捨てられるかという方向で詰めていく
→選ぶということは捨てる覚悟を固めるということなのである

云々・・・

いやあ、特に朝食バイキングの例にはじつに同感、わたくしも趣味の世界を拡げることは
すでに控えているのですが、今の趣味だけでも沼は深く、わたくしは表面を掬っているだけ、
それなのに皿の料理が増え続け、収拾がつかなくなってるのは何故なのか・・・

ホテルの朝食バイキングでも連泊で同じ料理なら、二日目以降は適量を選べるのですが、
連泊者のために毎朝いくつか新しい料理を並べてくれるホテルもあるわけで、やはりこれは
全てを試さざるを得ず、昨日のお気に入りと合わせると結局ボリュームが・・・げふっ

そう、ライトや自転車やテントやバーナーなど様々なアウトドア用品とか写真用品とかも、
新製品が出ると(おそらく今後は使いもしないのに)、ついつい皿に盛りたくなるわけだし、
新刊本とか新作映画とか新番組とかが出ると(おそらく全部は読んだり観たりしないのに)、
これもついつい
皿に盛りたくなって、皿に盛れないと今度は大きなストレスが・・・



m98k at 12:22│Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 書斎 

この記事へのコメント

1. Posted by バスウ   2023年07月12日 05:17
>新製品が出ると(おそらく今後は使いもしないのに)、ついつい皿に盛りたくなるわけだし、
私の場合釣具が最もたるもので、断捨離と云いつつオークションで売った金額の倍以上の物買ってしまったり😅
困ったものです。
2. Posted by 98k   2023年07月12日 11:09
>バスウさん
なるほど、釣り具もそうですか・・・
わたくしはオークションもメルカリもしないので、ともかく買わないようにすべきなのですが・・・
困ったものです

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