書斎

2022年07月29日

すごい統計学

とーとつですが・・・
すごい統計学・・・であります

P7121178

ええ、
数式いっさいなし!とゆー惹句に惹かれて・・・


著者、発行所、発行年月日については奥付のとおり

P7121180

今年5月に出たばかりの新刊であります


例によって目次のみのご紹介

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P7121185


P7121186

確かに素人にも解かりやすくて面白く、まさに目からウロコでした。

わたくしも典型的な文系で数字や数式を見ただけで心が折れますし、ネットやSNSの広告や
フェイクニュースにもだまされやすく、昔とある国家試験を受けるように勧められた際も、
試験科目に統計学があったので結局は受けずじまいだったぐらい・・・
経済学も苦手だったけど・・・


以下は素人による読後メモですが、当然ながら本書では表やグラフを使った説明が殆どで、
当然ながら文章だけではよく分からないので、興味のある方は是非本書のご熟読を・・・


・統計学を身につけることでエビデンス(根拠)のない判断を避けることができる
→サザエさんの「じゃんけんコーナー」で71%の勝率(1991-2022で664勝272敗)の例
(乱数表とかでランダムなら50%だが同じ担当者が決めるからクセが出る
→統計学が使える)

・質的データ
①名義尺度→区別・分類するため→性別・血液型・住所など→大小・優劣・順位などはない
→最頻値などは出せる
②順序尺度→順位・好みなど→平均値は出せないが中央値・最頻値などは出せる
量的データ
③間隔尺度→摂氏温度・知能指数など→目盛りが等間隔なので加減でき平均値は出せるが
乗除はできない
④比例尺度→絶対温度・身長・売上高など→絶対的な0が存在するので四則計算ができる
平均値・中央値・最頻値などが出せる
・これらの尺度(型)を知ることがデータを扱う際の「最低限のリテラシー」

・見えないデータ
→葛飾北斎の「見えない風」の描写方法
→アメリカ軍爆撃機のドイツ軍弾痕分布からの分析例→生存者バイアスの排除が重要

・平均値・中央値・最頻値
・勤労者世帯(2人以上)別「貯蓄現在高」分布グラフ(2020総務省統計局)の例
→棒グラフではなく横幅が2倍になったヒストグラム(柱状グラフ)
→横にも連続性があり面積で大きさを比べるもの
→平均値1791万円は高額の「外れ値」に引っ張られたもの→「ふつう」ではない
→中央値1061万円は順にならべた場合の真ん中の値→これぐらいが「ふつう」?
→最頻値100万円未満はデータで一番多く出てくる値
→きれいな正規分布の場合は三者がほぼ一致するが、これは18倍の差が出ている

・グラフの型によって「ふつう」をどこにするかが変わる(身長の例も)
→右に裾を引くグラフでは平均値は大きめに、左の場合は逆になる
→会議資料などでは中央値か平均値をメインに最頻値を参考に添えるのが正直な使い方

・株価予測グラフの例→外れ値に影響されない中央値を活用すると有用な情報になる
→(
外れ値に影響される)平均値は変化に対応する→中央値は変化には弱い
(5人の毎週末テストの例→40,50,60,70,80が翌週に45,55,60,75,85になれば、
平均値は60から64に変化するが中央値は60のままで変化しない)

・社員の睡眠時間の例→階級分けを未満・以上にするか以下・超にするかで最頻値が変わる
→最頻値は相当なデータ数があって階級分けの方法に影響されない場合に使える
→社員の通勤時間や遅刻時間などでは最頻値が実情を掴みやすい
・暗号解読や誰の文章かを推定する場合は頻度なので最頻値一択

・それぞれにメリット・デメリットがあるので条件に合わないツールは使わない

・子どもの成績や身長の予測→差の縮小→平均への回帰→回帰分析

・正規分布・平均値・標準偏差
・平均値からのバラツキの大きさ(グラフの幅の広さ)は、
→高校3年生の身長>鶏のタマゴの重さ>クギ(工業製品)の長さになるが、
→どれも正規分布で平均値の標準偏差±1倍に68.3%、2倍に95.5%、3倍に99.7%が入る
→数学テストでは標準偏差が大きく正規分布は幅広に、作文テストでは逆になるが結果は同じ
→統計学ではこの正規分布の性質を使い仮説を立ててエビデンスを導き出す(仮説検定)

・正規分布で平均点や標準偏差がわかれば異なる2つを比較できる
→平均0で標準偏差1とした正規分布が標準正規分布(偏差値は平均50、IQは平均100)

・正規分布ではない(わからない)分布には平均値ではなく中央値を活用
→中央値に似て
標準偏差のようにバラツキ範囲を示すのが四分位範囲(50%)
四分位範囲の箱に最大値・最小値のヒゲを付けたのがローソク足(株価チャートなど)

・あみだくじの横棒はパチンコのクギと同じで少ないほど真ん中に行く確率が高い

・地震予知の統計学からのアプローチ(略)

・著者による2つの統計学の違い
→記述統計学(一般にはグラフや表に記述)→全数調査したデータを使う統計学
→推測統計学(一般にはサンプルから母集団を推測)→サンプル調査したデータを使う統計学
→データを代表値(平均・中央・最頻)や最大値・最小値にして分析
→それにより対策や提案を目指すのが統計学

・早くて安い推測統計学
→サンプル調査の点推定と区間推定
→区間推定で母集団の平均値や標準偏差を推測するのが推測統計学→誤解やミスリードも
→全体を縮小したサンプルになっているか(みそ汁の味見、購読新聞の例)がポイント
→1936年の大統領選挙予想→大手のサンプリング・ミス(数は多いが富裕層に集中した)
→視聴率、内閣支持率などの誤差の範囲(略)→意識する姿勢が必要

・数学的確率と統計的確率(コイン投げ→ギャンブラーの誤謬)→実績(統計)で考える

・帰納法(仮説検証)は反例で崩れる→1697年のブラックスワン発見→統計学の仮説検定
→確率5%以下が統計では判定基準→フィッシャーによる危険率
→帰無仮説を立てる→数値判断で棄却する→対立仮設を採択する
(最初に線引きラインを決めておく)
→コイン投げ20回で有意水準5%以下(15回以上続けて表)ならイカサマかコインが歪んでいると判断、
14回までなら、たまたまと判断する(15回以上の「たまたま」もあることに注意)
→これが片側検定→怪しいコインだがどちらが出るかはっきりしない場合が両側検定2.5%
→新薬の優位性を調べるなら片側検定、非劣勢性も調べるなら両側検定?
→ズルが生まれないよう、調べる内容によって方法を最初に決める

・スマホ顔認証で本人なのに認証しない過誤と他人なのに認証する過誤の例え
・統計のα過誤(本人なのに認証しないようなもの)
→正しく帰無仮説を立てた(対立仮説が正しかった)のに
検証データでは棄却できなかった場合
・統計のβ過誤(他人なのに認証するようなもの)
→間違っていた帰無仮説を棄却し、対立仮設を採択してしまった場合

・危険率(有意水準)を大きくすると他人まで認証し、小さくすると本人でも認証しなくなる
→すべてトレードオフの関係→なので危険率の設定は重要→冤罪と死刑の関係
→判断ミスをゼロにしきれないので危険率という考えがある
→「メンデルの法則」疑惑からバラツキの捏造、エニグマ解読後の偶然の範囲内での行動
→統計学は「だまし・だまされる方法」としても使われる

・コオロギの1分間に鳴く回数と温度の関係→正の相関関係→最大は1
→因果関係がある場合は必ず分布図に相関関係が見えるが逆ではない
→ニコラスケイジの年間映画出演回数と、全米の年間プール溺死者数との相関が0.67!!!
→メーン州の離婚率とマーガリン1人あたり消費量との相関が0.99!!!
・・・とかは偶然の相関(それでも陰謀論になるのが面白い)
→信号機の数と交通事故の数の相関は別の要因(面積・人口・クルマ台数など)による疑似相関で、
因果関係があるとして信号機を減らせば大変なことになる!!!

・その相関が偶然なのか疑似相関なのか本当に因果関係があるのか
→それを誰もが納得する形で示すのがエビデンスで有名な検証作業がランダム化比較試験RCT

・雰囲気や忖度ではなく誰もが納得する客観的な根拠がエビデンス
→ただし悪い傾向の際にエビデンスを待てば手遅れになる→GOTOトラベルの例

・RCT→新薬、新パッケージなどのテスト→A/Bテスト→ランダム化が重要
→2008年大統領選でのオバマ陣営の資金集めの成功例
(動画と静止画で6、キャッチフレーズで4の24候補にホームページを訪れた支持者31万人を
ランダムに誘導した結果、プロの選んだ候補とは別の組み合わせが最高の成果に)

・PCR検査の例
→直感的には全員検査だが数値を押さえて見ていくと
(略)全体としての非効率を生み出す
→個人の健康診断も同じ、パニックにならず統計学による冷静な判断で二次検査へ

・明治の陸軍と海軍の脚気対策の例
→海軍の軍医総監・高木兼寛は軍艦2隻に分けてRCTを実施して分析、原因が栄養にある
と判断(当時ビタミンB1は未解明)、食事を白米と副食代(下級兵士は使わず仕送りしていた)から
洋食と麦飯に変更し、僅か2年で海軍の脚気患者や死者は激減した。
→陸軍の
軍医総監・森林太郎(鴎外)は細菌説に固執し理論重視、海軍での事実を無視し続け、
日清戦争では公式記録でも軍人20万人のうち脚気患者が4万1431人、戦死者は997人で脚気
による死亡者が4064人(海軍は3人)、日露戦争では全傷病者35万のうち脚気患者が21~25万、
全病死者37200人のうち脚気死亡者は28000人、頑固な思い込みで多くの人命を失った
→リーダーがエビデンスを信用し活用するか、自説と異なると無視し何も手を打たないか、
→これはもはや統計学の出る幕ではなくリーダーの資質、トップがどう扱うかの問題


・相関関係より因果関係が大事だが、待っていては間に合わない場合もある
・19世紀イギリスでコレラ禍を最小限に食い止めたジョン・スノウの例
→汚染との因果関係が分からず空気感染と信じられていたが離れた場所でも発生していた
→共同井戸の位置と患者の発生位置を地図にプロットして発生源を特定し給水を停止
→コレラの拡大が収まった
→この共同井戸を調べるとレンガが壊れており汚水の流入が確認できた
→メカニズムはわからなくても相関で発生原因をつかみ封じ込めた
→さらに水道会社別の死亡者数と1万軒あたり死亡者数を調べた
→テムズ川の下流で取水していた会社が圧倒的に高かった→その水道を使わないことにした
→どちらも相関関係だけで対策を練り行政に行動を促した
(コレラの感染メカニズムが解明されたのは30年後)

・因果関係の証明や明確なエビデンスがないからと、何もしないのは無作為の作為
→因果関係が完璧にわかるまでの対策、特に人命に関わる場合は相関関係を見て早めに動くこと

・ちから試しクイズ
→10日間の株価が上がるか下がるか100%予測するシステムというメールが来て全て的中した。
→あなたはこれに投資するか?
(10日間で全1024通りを10万人にメールすれば・・・)

→東京都の新型コロナ新規感染者数の10週間の推移表を見て、11週目からの増減予測は?
(実数を見れば減少傾向が続いているが直近の増減率の傾向を見れば・・・)


ええ、ともかく数式がなく無事に最後まで読めたので、めでたしめでたし・・・



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2022年07月22日

聖徳太子「和のこころ」の真実

とーとつですが・・・
聖徳太子「和のこころ」の真実、とゆー本のご紹介・・・

表紙カバーと帯の惹句

P7151165


裏表紙カバーと帯の惹句

P7151166



発行日、著者、発行所については奥付のとおり

P7151170

2022年7月20日の初版発行ですから、まさに最新刊であります。



例によって目次のみのご紹介・・・

P7151167


P7151168

聖徳太子没後1400年企画として令和3年から4年にかけて産経新聞に連載されていた記事に、
新たに取材・加筆して再編集した本だそうで目次のとおり、まずは誕生から死までの足跡を辿り、
太子信仰から伝承や実像など諸説を交えて素人にも分かりやすく紹介されてました。

とてもすべては紹介できませんが、わたくしはとりわけ・・・

・聖徳太子は中国の高僧・慧思の生まれ変わりとされ、その伝説に四天王寺で触れた最澄が
自身を、さらにその(仏法上の)子孫と位置付けた
・後の観音信仰と結びつき聖徳太子は救世観音の化身とされるようになった
・親鸞が聖徳太子を「和国の教主」と仰ぎ、浄土真宗の布教とともに太子信仰も全国に拡がった
・時の権力者が自身を聖徳太子の生まれ変わりとした・・・

などの記述から、地域や時代を超えて「これは聖徳太子によって○○されたもの」といった
伝説があちこちに残っている理由が、今回なんとなく納得できました。

各地にある聖徳太子の建立と伝わるお寺とか、各地に残る聖徳太子の足跡とかの中には、
その功徳を讃える、あるいは生まれ変わりとされる人たちのものもあるんでしょうね。

わたくし本文や各部末尾にある「太子を歩く」で紹介されている聖徳太子ゆかりの寺社や史跡、
古道などについては若い頃から、また最近のポタリングやウォーキングでも何度か訪れている
のですが、本書にあったエピソードなんぞはこれまで知るはずもなく、たまに奈良ソムリエの
資格を持つ友人にガイドしてもらった際でも、終了後は必ず宴会になり必ず泥酔するので
その日の詳しい説明を覚えているはずもなく・・・

今回あらためて聖徳太子と現地との関係をおさらいできました。


つーことで巻末にあった出典・参考文献を今後の学習用
にメモ・・・

P7151171

そう、これらを何冊か読めば、わたくしもイッパシの聖徳太子通になれるかと・・・
って、どうせ飲みながら読むだろうから、やはり覚えられないか・・・


ちなみに161頁にあった聖徳太子の肖像を使った昭和の紙幣・・・

P7161172

じつはこの中に我が家にあった紙幣が写っています。

切手やコインのコレクターでもある家内の父親に渡してたものが、たまたま撮影協力の
当日に手元にあったそうで、それがカット写真用として使われた次第。

で、後日スタッフから贈呈された本書を、わたくしが借りて読んでたのでありますね。



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2022年07月17日

黄砂の籠城

とーとつですが・・・
小説「黄砂の籠城」のご紹介であります。

表紙カバー

P7121198




裏カバーにあった惹句

P7121188



著者、発行所、発行年月日については奥付のとおり

P7121190

で、オハナシは・・・

清国が日本を含む欧米列強の横暴に対し事実上の宣戦布告をした1900年6月19日の翌日から、
各国連合軍が北京を占領する8月14日までの55日間に及ぶ、清軍と義和団によって包囲された
北京の在外公館区域だった東交民巷での、20万対4000の
戦い・・・

いわゆる義和団事件で、その籠城戦の実質指揮官として活躍し、欧米に名を知られる初の
日本軍人となった、当時の日本公使館駐在武官柴五郎砲兵中佐を、この小説の主人公である、
彼の部下になった一人の伍長の視点から描いた物語であります。

そう、柴五郎中佐は映画「北京の55日」で若き日の伊丹十三が演じた人物なんですが、
なにせ
1963年製作のハリウッド映画ですから、大活躍する
主役はチャールトン・ヘストン演ずる
アメリカ海兵隊の少佐で、伊丹十三はあくまで脇役つーかチョイ役でした・・・

いっぽう史実では、籠城中の実戦指揮をしてたのは柴中佐のようで、その理由をウィキでは、
各国公使館の駐在武官の中で最先任の中佐であったこと(フランスの駐在武官は大佐だったが
技術系で指揮を辞退したこと)や、英語・フランス語・中国語に精通し各国間の意思疎通が
できたこと、以前から北京の地理に詳しく情報網を築き上げたことなどが記されてますが、
のちに英国ビクトリア勲章はじめ籠城していた各国や、漢人のキリスト教徒を助けた功績で
清国からも勲章を授与されてますから、籠城戦の主役であったことは間違いないようです。

小説では一兵士から見た籠城戦の様子がリアルに描かれ、当時の欧米人と日本人との中国観
や世界観の違いなども描かれてましたが、映画と同じで包囲前から援軍到着までのオハナシ、
日清戦争に勝利し欧米列強の仲間入りを果たそうとしていた当時の日本が、最終的には
各国中で最大規模の兵力を派遣し、占領後は列強と同じく略奪や更なる利権確保に奔走、
ロシアと張り合う形になり、やがて日英同盟を組んで日露戦争へ・・・

といったあたりはもちろん描かれてませんし、義和団も本作では狂信者集団という部分だけ、
当時のキリスト教会の横暴ぶりについても殆ど触れられておらず、このあたりはわたくしの
大好きなアメリカ版サスペンス・アクションのヒーローが日本軍人になった感じ・・・

ただ著者にはこの事件を義和団側からみた続編「黄砂の進撃」もあり、こちらも読まないと、
作品の全体像は掴めないのかも知れませんが・・・


いずれにしても・・・
わたくし義和団事件については、古い映画に何となく違和感を感じてたぐらい、だったので、
この作品を機会に、あらためて(ネット情報で)当時の事情を知ることができました。

ええ、このあたりの歴史の(ネット情報からの)ウンチクについては、いずれまた・・・


(翌日の追記です)

作品中、主人公の伍長が支給されている22年式村田連発銃が「当たらない」と嘆いている
シーンが何度かあり、柴(砲兵)中佐が「早く30年式が行き渡ればよいのだが・・・」と
返すシーンもありました。

ところが義勇兵となった2等書記官が戦死、彼がイギリス公使館から支給されていた、
当時最新式だった
リー・エンフィールド銃を、義勇兵仲間から「伍長が使って欲しい」
と言われた際に
「自分にはこの村田銃があります」と戦死した2等書記官の手に握らせ、
結局
その銃は、最後に戦う決意をした非戦クリスチャンの1等書記官が引き継いでいた・・・

とゆーエピソード、なんかTVドラマ「コンバット」で分隊最強火器BARの引継ぎを描いた、
「勇者の機関銃」の回を彷彿とさせてくれました。うるうる

ちなみに22年式村田銃から30年式有坂銃になった時点で陸軍のボルトアクション歩兵銃も
ようやく世界標準レベルとなり、その後に一部改良されて有名な38式有坂銃になるのですが、
ここに至るまでの明治新政府の歩兵銃ウンチクも、いずれまた・・・




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2022年07月09日

大阪マダム、後宮妃になる!

ええ今回は・・・大阪マダムが後宮妃になる!!!のでありますね・・・

P7071165

著者 田井ノエル 小学館 2020年9月13日 初版第一刷発行



裏表紙カバーにあった惹句

P7071166

もう少し詳しく説明させていただくと、主人公の前世は・・・

阪神タイガースが令和の日本シリーズで優勝し、最高に盛り上がってる大阪・道頓堀に飲んで
繰り出し、たまたま戎橋から投げ込まれようとしていたカーネル・サンダースを見つけて、
「あかん、それをやったら、また長い間タイガースが低迷する!!!」と何とか守ろうとして、
身代わりに溺れ死んだ、世話好き商売好きで居酒屋たこ焼きチェーンの店長をしてたけど、
これまで恋愛とは全く縁のなかった独身アラサー女子・・・


で、生まれ変わったのは・・・

大陸の凰朔(おうさく)国の豪商の娘として生まれ14歳の時に突然、前世の記憶がよみがえり、
その後は商才を発揮して活躍、一族と皇帝との関係強化のため後宮入りすることになった、
見た目は純真無垢な16歳の美少女・・・

ま、小説なのでストーリーは紹介できませんが、皇帝や他の妃など誰にでも飴ちゃんをあげて
仲良くなったり、世話好きが昂じて陰謀に巻き込まれるけど、タコパ(たこ焼きパーティー)で
解決したりと、大阪のおばちゃん(大阪マダムとゆーてんかっ!!!)の特技で大活躍するオハナシ・・・


表紙カバー裏にあった著者紹介

P7071168

ヒョウ柄ファッションで派手好き世話好き、吉本新喜劇、たこ焼き、阪神タイガース好きといった、
いかにもステレオタイプの大阪のおばちゃんなんですが、中華宮廷の後宮に入った深窓の美少女とゆー
設定とのミスマッチが面白く、ともかくギャグのウケ狙いと商売繁盛とゆーコンセプトが爽やか、
主人公の大阪弁もワリと自然で、コテコテの大阪人でも気持ちよく読めました。



で、続編の「二回戦は熱闘猛虎黎明編」であります・・・

P7071169

ええ、主人公がさりげにトラ柄の衣装を着てボールとバットを持ってますが・・・



P7071170

こちらは小学館2021年3月10日初版第一刷発行で惹句にあるとおり、どこか言動のおかしい
新しい妃つーのが登場・・・
主人公が「阪神巨人戦は?」と訊くと、さりげに「巨人阪神戦なんて知りませんわ」と答えたり、
さりげにオレンジ色のタオルをぐるぐる回して応援したり・・・
そう、前世はちゃきちゃきの江戸っ子で、やがて中庭に造成した「甲子園球場」での対決へ・・・

それでも登場人物は(ビリケン似のボスキャラを除き)中華後宮の美少女たちがほとんどだし、
舞台設定も中華宮殿の中だけとゆーのが、やはり爆笑モノでした。

(おそらくは若い女性に向けた)ライトノベルですから、もちろん皇帝はイケメンですし、
それなりの生き方指南みたいなのもありますが、二巻まででの主人公の皇帝への想いは、
せいぜい「あの割れた腹筋に触ってみたいわぁ」という程度、まだまだラブロマンスまでは
至っていないので、今後の展開が楽しみです。



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2022年06月28日

東アジアの農村

前回記事「日本の農村」の続きとゆーか・・・

「東アジアの農村」~農村社会学に見る東北と東南~であります

P6231051




表紙カバー裏にあった惹句

P6231052




著者紹介と奥付

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今年4月15日の初版第一刷発行、まさに最新刊であります。

じつはこの本を週刊誌の新刊紹介で知り、先に同じ著者の「日本の農村」を読んだので、
前回記事で紹介してたのでありますね。
そりゃあ、まずは日本の農村から理解しておかないとね・・・(^_^;


例によって目次のみご紹介

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目次のとおり、東アジアでは北に位置する日本、韓国、中国・山東省の農村をまず比較、
そして南に位置するタイ、台湾、ラオス、中国・雲南省、ベトナム、ジャワ、バリの農村を
巡って、再び中国各地の農村を巡り、それらの特徴を把握するという大作であります。

とてもすべては読めませんでしたが、目を通した部分の読後メモです。
(わたくしの思い違いや読み飛ばしもありますので興味のある方は本書を熟読下さいね。)


日本の農村→長野県の瀬沢新田集落から

→武士の帰農による庇護と奉仕の生活集団から分家の自立発展、対等な同族関係に
→村の社、組の祠、家または同族の神の三重構造→仏教と神道、家と村の関連
→村の自治機能と祭祀機能
→家は柔構造で可塑性を持ち、村は固定した持続的な枠構造


韓国の農村→忠清南道の桃李里集落から

・韓国の宗族マウル(村)と日本の武士の帰農村との違い
桃李里は国王から将軍に授けられた土地
→武士は帰農すれば農民になったが在郷両班(ヤンバン)は特権階級のままだった
→1950年の農地改革で小作農が自作農に→戦争で関係がさらに混乱→
両班も自家経営に
→韓国の宗族村は血縁集団で日本の同族村は家来も含む生活共同集団
→村を出ても血縁は切れないが生活共同は村を出れば維持できない
→なので日本では村を出れば分家ではなく独立になる

・祭祀を行う単位としての家(チプ)、財産共有単位としての家族、居住単位としての家口
(世帯概念と重複する)→日本の農村の家は家族が営む農業経営体
→日本では先祖に対する仏教祭祀と氏神に対する神社祭祀
→韓国では朱子学に基づく儒教的先祖崇拝祭祀が根幹
(日本の朱子学は武士中心で農村の先祖崇拝に形式を与えたのは仏教)
→日本の神社(氏神)祭祀は村から拡大しないが韓国の先祖崇拝祭祀は全国的に拡大する
→個人を中心に置いた血縁による結びつきだから


中国の農村→山東省の房幹村集落から

→村の原型は19世紀から20世紀初頭→極貧の山村だった
→八路軍、土地改革、人民公社、文化大革命と激動の時代
→70年代の貯水湖築造、83年の公社解体、その後も村営企業を導入して発展した
文化大革命後には村の土地廟(自然神と関帝を合祀したもの)再建や昔の墓地への墓参再開
→日本語の家族は法制的には戸口(戸籍)人数に該当するが
一家子(中国語の家族)概念は異なる
→新中国以前の大家庭では居住は別でも食事や農作業は共同で男子均分相続、老母の輪住扶養
→日本の分家は本家を維持するために分与規模が小さい→家の存続が最重要
→中国では完全に均等→日本は家単位で中国は個人単位→一人一人の処遇が最重要
→父系出自の親族集団が「一家子」で系譜ごとに五代目となった時期に分化していくが、
親族集団の系譜は明確で連綿と続き、結びつきも強い


日韓中農村の比較

・「定住を前提としている日本」と「移住を常態としている中国・韓国」
→日本の同族団は生活共同体で必ずしも血統に制約されず地縁関係で成立する
→韓国の宗族は祭祀共同体で父系血族集団、居住地は問わない
→中国の
一家子もそれに近いが農地解放以前は財産共有体として機能
→韓国でも中国でも村落を越えたネットワークと自己の帰属的地位の確認システムを確立
しており、どこに住んでいても血族が明確に繋がっている

・歴史的背景
→中国の自然災害、戦乱、商業化→農民の移住(パールバックの大地の例)
→韓国の異民族による侵攻、半島内の抗争→農民の大規模な移動→地縁より宗族
→日本では武士の領地は変わるが農民の個別経営は土地に定着して自然村落を形成
→中国のツオ・パン、韓国のウリ(対語はナム)は、どちらも移動に適合した扶助システムで
移動を前提としていない日本人には理解しにくい関係

・移動、定住と宗教、信仰
→定住社会では個人より集団での
宗教、信仰が支配的
→仏教先進だった中国・韓国に寺の檀家組織は存在せず宗教そのものが消長、代替している
→韓国の祖先祭祀は盛大だが生活規範意識よりは宗族統合機能としての祭祀
(現在はキリスト教徒が6割以上で地域地縁の制約はなく個人本位、やはり移動に適合する)
→中国固有の道教や民間信仰も総じて個人本位で地域限定ではない
→日本の氏神(血縁神)と産土神(地縁神)、どちらが先か論争(略)
→ただし、それ以前の農耕民としての古層(自然信仰)は三国とも共通している


タイの農村

・つい最近まで東南アジアは東北アジアに較べて人口が少なく土地が広かった
→トンキン・デルタやジャワ島などを除き、少ない人口と豊富な土地を基層とする農業
→東北アジアでは17世紀までに一部貿易と小農社会の二重構造に

・東南アジアで15世紀から17世紀末まで都市国家を支えたのは農業ではなく貿易(琉球も)
→東南アジアの農民は重い税や直接支配を受けず半自給的な生活
→19世紀後半の東南アジア植民地時代→交易社会と農業社会の二重構造に

・植民地化の危機にタイ(当時シャム)では20世紀初頭に中央集権化・近代化(ラーマ5世)
→チャクリー改革→東南アジアでは稀有な植民地にならなかった国
→それ以前の伝統は成人男子農民と支配する地方王の直接関係で生涯続いた
→異なる地方王の農民が同じ集落(バーン)に住むこともあった

・妻方居住による親・娘関係、姉・妹関係で形成される屋敷地共住集団(これもバーン)
→8から10のバーンで構成される伝統的な村を
20世紀初頭の地方制度改革で法制化
→2001年東北タイ中心部の農村(戸数170戸)の例→略
→近代化で父系制が始まったが伝統的な女系原理の優位性も残していた
→妻方の土地に夫が建てる新居、続く親娘関係、男女均分相続、夫婦別財システム・・・
→子供を親族に預けて夫婦で移動する複合家族→日本なら夫単身→家族概念の違い


台湾の農村

・台湾の四大族群(エスニック・グループ)
①原住民(漢民族が移住する明・清時代より前から住む民族)1.7%
②福建省南部から移住してきた漢民族73.3%
③広東省や福建省付近からやや遅れてやってきた客家系の漢民族12%
④国民党とともに移住してきた外省人13%

・漢民族の本格的な定住・開墾は明朝末期で宗族は東南中国と類似
→移民同士の争いが頻発したことから宗族で集住した→強固な宗族村に
→1895年からの50年に及ぶ日本皇民化による宗族の伝統破壊は大きなダメージ
→同じく50年に及ぶ治安の改善、行政機構やインフラの整備により宗族組織が衰退
→その後の国民党による思想改造、土地改革で伝統的地域秩序は解体へ向かう
→これらの歴史経過から社区(最も小さな自治体)発展事業へ

・台湾南部の客家村(社区)の例(2003年で人口1474、世帯数400)
→1976年からの前期社
区発展事業ではインフラ整備と中華民国イデオロギー教化
→戒厳令解除までは北京語に似た国語が村の生活全般で強制されていた
→1991年からの後期では台湾本位イデオロギーと共同体意識の創生に
(1990年代に台湾社会統合の解決法として政治的な
四大族群の概念)
→客家の言語や街並みなど伝統的文化も認める住民主導型地域作りへ


ラオス・雲南省・ベトナムの農村

・農耕による定住集落化→東アジアでは稲作中心→熱帯や亜熱帯では水害からの防御も重要

・メコン圏
→水の民→タイ系→水稲中心で焼畑中心の非タイ系と交易し村々のまとまりがクニに
→近代国家の中核を担うことはなく地方にとどまる

・ラオス北部の農山村の例
→先住民のクム、雲南系漢人、タイ系ヤンなどエスニシティはさまざまでモザイク状に点在
→農耕生活者の流入が多い→移動を特徴とするバンド(狩猟採集)の性格が残っている?
→稲作に加え焼畑、採集、牧畜も→バンドの定住集落化の過程か?
→重要な繋がりはやはり親族関係、お金はなくとも優しく親族の多い者が村長になる

・(
ミャンマーに接する)雲南省保山市の回族(ムスリム)村
→甘粛省、新疆ウイグル自治区、雲南省が中国回族の三大集中地域
→モンゴル軍に従ったムスリムの高官が赴任した地方に集中
→民族ごとのマーバン(隊商)中継地→平野部か山腹に集住→交易拠点だった
(川が急峻で険しい陸路を馬で運ぶしかなかった)

・ベトナム北部の村落社会
(19世紀中葉までの南部は未開の地、その後別々に入植して定住した)
→村独自の防犯、財産、制裁機能、氏神、慣習を持つ強力な自治団体だった
→「王法も村の垣根まで」といわれ、北部の村はレンガ壁で覆われ、竹藪、村門、
狭い路地、集会所、寺(塔)、バニヤンの木、市場の存在が特徴


インドネシア・ジャワ島の農村→中部ジャワの農業集落

→肥沃な火山灰土の堆積地でジャワで最も収量の高い水稲地帯→超過密な人口
→結婚直後はどちらかの実家、同敷地に同居、歳とともに独立性を高めていく
→男女均分相続とイスラム法による男2女1相続がある
→相互扶助慣行とイスラム教が基調
→零細な所有構造の中に複雑な賃借関係がある
→一般の小作と異なり、安定収入のある持てる者が持たざる者を扶助する構造
→狭い耕地の割に屋敷地が広く果実、蔬菜、芋、鶏、羊など農業的利用もしている
→化学肥料、農薬、灌漑施設で二期作三期作と生産性を大幅に増大→人口増加
→人力による労働集約は過剰労働力の吸収と貧困からの解放に(インボリューション)
→緑の革命(エボリューション)による多収性品種や精米機の導入で仕事がなくなった
→零細化集約化、労働機会分散などで「貧困の共有」を行ってきたが行く先は袋小路
→それでも基本食糧と村内唯一の雇用労働を作り出す農業の意味は大きい


インドネシア・バリ島の集落

・韓国や中国の飢饉や戦乱による移動とは異なり、人が少なく豊かな条件での移住の繰り返し
→14世紀にジャワ・ヒンドゥーの影響が及び王朝に→宗教機能と政治機能
→英領ラッフルズ時代の1815年に村長が王を補佐するように
→村は特殊な慣習法と規則を持つ法共同体(小さな共和国)に
→1906~07に王が退位、オランダの植民地になり政府任命村長で慣習村と行政村の二重性に
→植民地化で慣習を端に追いやり、独立後の独裁で体制内化、制度化された

・農業と農村の変容
→本格的な観光地化は1980年代から
→水田は減少しているが高収量品種、化学肥料、農薬により収穫量は飛躍的に増加
→観光ルートに近い平野部では農地が宅地や道路や店舗や宿泊施設に
→ひとつの行政村にヒンドゥーの慣習村(パンジャール)やイスラムの慣習村(カンポン)がある
→水利組織(スバック)は行政村や慣習村から完全に独立している→日本と異なる
→スバックは寺院を共有する祭祀集団でもあり成員の権利と義務を定めた慣習法を持つ
→観光開発による宅地化、兼業化、ごみやバティック工房からの汚水・・・
→米の増産政策→化学肥料、農薬による影響、機械導入によるコスト増大
→圧倒的多数の小作人にとって農地の宅地化は失業を意味する
→インドネシアには300のエスニシティと200~400の言語集団がありバリも多様で複雑
→グローバル・ツーリズムはバリに格差拡大と新たな貧困層や失業層ももたらした


中国各地(具体例などはアルコール電池切れで大幅にカットしてます)

・1996年の調査時点のような農村の沸騰状態が続けば、当然に分解を引き起こす
→日本のように「家」の財産・家業ではないから、分解の進行と農民の性格変化が
急速な解体をもたらす可能性も否定できない
→沸騰しているのは農業ではなく農外の「郷鎮企業」に取り組む農民たちの熱気
→地下水位の低下の問題→水を買い、不足すれば荒れ地のまま放置する
→カリフォルニアの農業を想起させる
・日本の家業経営小団体である「家」と、それによって構成される「村」も中国にはない
→財産も男子均等配分が基本で生活原理は家ではなく個人であり、その家族の集住地が村
→生活原理が個人なので親族は家に関係なく平等→日本では家でいったん仕切られる
→個人原理だからこそ中国の親族組織は密接で活性化する

・三農問題→農業生産の停滞、農村の疲弊、農民の窮乏
→改革開放政策で都市の発展を優先→農民の困窮→人口流出→農村の超高齢化
税格差(2006年に廃止)、戸籍格差など→2000年代半ばからの新農村建設政策へ

新農村建設政策
→小城鎮の建設→農村での小規模な(インフラ整備された)都市区域の形成
(純粋な農村地域が郷、少し都市化した地域が鎮、都市的な地域が城、都市は城市)
→全農家の賛成があれば国の補助で
小城鎮(社区)に移転し集住化できる政策
→耕地は農業会社に賃貸、収入は賃貸収入と
農業会社などで働く給料→家族経営の消滅
(農業会社は郷鎮企業・村営企業、個人経営・家族経営、大企業投資だが沿海部より劣る)
→都市化による生活費の上昇、さらなる農業離れ、急速な高齢化の恐れ

・離土離郷(脱農離村)
→1984年に都市戸籍と農村戸籍の間に自理口糧戸籍ができた(非農業への移籍を公認した)
→これは政府補助による低価格食糧の購入資格がない(自己入手を義務化した)戸籍
→1985年には出稼ぎ農民管理のための暫住戸籍ができたが、
→都市住民と同じ行政サービス(仕事・住宅など)や保護は受けられず教育も差別される

・2000年代の農村の変化
→村の合併再編整備、社区への転換、再開発による消滅
→過疎化→多くは出稼ぎによる減少で残るのは老人、子供、女性
→混住化→豊かな農村への労働移動、都市民の滞在や別荘購入など

・集住などに反対し北京に陳情に行く農民の観念
「中央政府には恩人がいる。省政府には親戚のように親しみやすい人がいる。
地方政府には好い人がいる。県政府には悪い人が多い。郷政府には敵しかいない。」
→中央から下への圧力体系で地方は義務ばかりなので、地方に圧力をかけるため中央へ
→道徳性の高い中央政府は道徳性の高い「老百姓」の要求に応じるはずと確信している

・1980年代から90年代に鎮政府主導で作られた8つの郷鎮企業の例
→90年代後半には次々倒産、2008年には1つだけに
→2006年に2000軒の団地移住計画→反対陳情へ
→反対事情は様々だが共通するのは生存を肯定する価値観の共有と「農民のまま移転させるなら、
その後の生き方を行政が考えねばならないはず」という規範化された行政観念の共有


「おわりに」より

・自然に基づく農業を基礎とする農村は(当然だが)自然環境条件により様々な姿を示す
→そこに歴史的経過の条件の違いが大きく作用している

・東南アジアの国々は気候温暖で
森林の広がりに比べ人口は少ない
→移住して開墾してもすぐに緑は復活するが外国の植民地になった国も多い

・東北アジアの国々の自然条件はずっと厳しい
→自然災害による飢饉のほかに韓国や中国では度重なる戦乱
→移動せざるを得ない苦難の生活→これには日本にも大きな責任がある

・日本の場合は土地に定着する仕組みとして家が成立し村が形成された
→近世以降の農民は幕府支配により土地に縛り付けられ定住生活をしていた
→なので同族も血縁も地縁仲間だった
韓国や中国では不安定な移動でぎりぎり個人が単位になった
→その間を結びつけるのは
血縁の絆であり、形成される宗族は土地を超えて、
時には世界に拡がることもできた

・今はどの国でも近代化が進みグローバリゼーションの波の中にある
→東京でも北京でもソウルでもバンコクでも同じような高層ビルがならび違うように見えない
→しかし、人々が暮らす民家に入ってみるとすっかり違う
→東京の人と北京の人とソウルの人とバンコクの人は、やはり違うようである
→出会った時のすれ違う姿、交わす表情はそれぞれである
→だから、これらの人々が交わる社会関係も違う
→その個性はどこから来たか
→都市ではなく農村、地方的世界に基層があるのだろう
→外国との交流にあたっては表面の類似ではなく、また対立でもなく、その底にある「基層」
にまで分け入りながら、親しく交わるのでなければならないだろう。




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