書斎

2025年12月07日

暗殺者の矜持

ええ、


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暗殺者の矜持・上下巻であります



上巻の奥付

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上巻の惹句

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下巻の惹句

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そう、暗殺者グレイマン・シリーズ13作目にして、まさに衝撃の新展開でした

前作のラストでわたくしは・・・
(二人はロシアSVRとアメリカCIAに追われながらも)
いつまでも仲良く幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし・・・
と、シリーズが終わったものと思ってたので、新作が出てたことも知らなかった次第
(さらに同著者の新しいアーマード・シリーズも2作目が出てることだし・・・)


つーことで、今回は惹句にある「衝撃の新展開」について
(以下は一部ネタバレにもなるので未読で初心で読みたい方はパスして下さいね)


そう、本作ではじめて自律型致死兵器システムLAWSが本格的に登場するのでありますね

こちらの記事でも紹介しましたが、現実は映画ターミネーターの世界に急接近してきており、
訳者あとがきにも、
「OODAループ(観測⇒方向付与⇒決定⇒行動⇒観測・・・)に人間が一切関与しないのが
自律型致死兵器システムで、自律型攻撃ドローンなどは実際の戦場で使用されてるとも」
「AIが人間の知能を超えるシンギュラリティの段階に達した場合、スイッチを切る能力がある
人間を敵と見なすかも知れないと、今年(2024)のノーベル物理学賞受賞者も警告している」
とかありました

で、特に物語の後半からグレイマンがこれらにどう対処していくのかが読みどころのひとつ
になってて、謎のボスキャラも含め、まさに新展開でした

これまでも鉄壁の守りを固めた敵の本拠地にどう侵入するか、あるいは絶体絶命の危機から
どう脱出するか、その際に使用する武器などの詳しい描写がたまらない魅力だったのですが、
本作でも自律型兵器には拳銃弾のサブマシンガンや高速だが軽い5.56mm弾のライフルではなく、
低速だけど重い7.62mm弾のライフルや機関銃を選択する、大量の弾薬を携行するなど、
なるほどと納得させる描写がたまりませんでした

12月17日には次作『暗殺者の奪還 上下』が発売されるようだし、アーマード・シリーズ
あわせて今後の展開が楽しみです



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2025年11月18日

風立ちぬ~宮崎駿の妄想カムバック~

ま、前回記事の続き、つーか・・・

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風立ちぬ~宮崎駿の妄想カムバック~のご紹介であります

このシリーズでは「宮崎駿の雑想ノート」と「飛行艇時代」の2冊をすでに読んでて、
これで3冊目になり、あとは「宮崎駿の妄想ノート」ですね じゅるじゅる


言わずもがなですが著者紹介

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奥付

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目次

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ええ、各話の「余聞」も面白かったです



で、付録の目次

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そう、漫画作品もさることながら、この付録が模型専門誌らしいんですよね

モデルグラフィックス2009年4月号から連載が開始された作品で、映画版の製作は2011年から、
その完成が2013年夏で、著者は公開の2ヶ月後に長編映画からの引退宣言をされてます
(ま、その10年後に再び「君たちはどう生きるか」を作ってくれたのですが・・・)

漫画作品で付録には写真記事も多く詳しくは紹介できませんが、中に希少な写真が・・・

そう、表紙に「日本でいちばん美しいヒコーキだと思う」とあり、本作の前書きにも、
「幻の名機で空中での写真は一枚もない」「地上で見ても本当のよさはわからない」
「それから改良してゆくと、見慣れた九六艦戦に近づくほど性能は悪くなる」
「破壊試験で壊したから何も残らず、堀越二郎だけのものになった」
「彼はそれで満足している、軍の要求を聞いてやっていくとダメになってゆくだけだと」
とかと書かれていた・・・

三菱KA-14・九試単座戦闘機一号機(のラジコン模型)の空中写真であります

(著作物なので公開に問題があれば以下の画像を非公開設定にします)

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さらに前書きには、
「逆ガルで、あれは風洞実験でダメとわかってて、二号機を初めから用意してた」
「だから逆ガルのをどうしても飛ばしたかった・・・としか思えない」
「戦闘機の試作っていうより実験的な要素が強いけど、白状しないんです、堀越さんは」
ともありました・・・いいなあ

ちなみに前書きのラストには、
終戦後「なんであんな大きな飛行機を作ったんですか?」と烈風のことを聞かれて「2200馬力の
エンジンがあれば良かったんだ、それとストマイさえあれば、あの娘も・・・」と言う。
この漫画がそういうオチになるかどうかは、わからない。
とありました・・・いやあ、こちらもじつにいいなあ



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2025年11月15日

風の帰る場所(正・続)

とーとつですが・・・

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宮崎駿監督へのインタビュー集「風の帰る場所(正・続)」のご紹介であります



(正)~ナウシカから千尋まで~の目次

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同、初出

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同、奥付

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(続)~映画監督・宮崎駿はいかに始まり、いかに幕を引いたのか~の目次

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同、初出

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同、奥付

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メイン・インタビュアーの渋谷陽一氏は音楽評論家で今年の7月に亡くなられたのですが、
宮崎駿の作品をじつに細部まで読み込まれてて、質問の感性やご本人とのやりとりも秀逸、
懸命にはぐらかそうとしてるのを「これは僕の独断ですが」と突っ込んでいく姿勢も面白く、
それを肯定したり否定したりして二人がインタビューを楽しんでる雰囲気まで伝わってきて、
お互いの専門分野が異なるからこその信頼関係があったのかなとか想像しました


面白く一気読みしましたが、とても全てはメモできませんので・・・

大好きな「紅の豚」公開時(1992年7月)のインタビュー「豚が人間に戻るまで」のメモです
(てきとーメモですが著作物からのメモなので公開に問題があれば非公開設定にします)

Q「紅の翼」とか、お客の入りそうなタイトルはいろいろあるのに・・・
A原作の「飛行艇時代」だと訳がわからないし「ポルコ・ロッソ」だと赤豚野郎だけど、
これはイタリア語だとめちゃめちゃ淫乱な意味になるらしいし・・・
まあ「赤い豚」より「紅の豚」のほうが、もっともらしくて冗談っぽいからいいかと・・・

Q以前は「子供じゃない人間を主人公にすることはない」って・・・
Aひとつは「おもひでぽろぽろ」が自分たちがやってきた路線の最後だなという思い、
もうひとつは時代が変わった端境期の作品で、しかもモラトリアム作品だったから
国際線ビジネスマンだけでなく自分たちのリハビリにもなる、と思ったけど大変で・・・

Qそれはいつものパターンでは・・・
A80年代と90年代の大きな差は湾岸戦争以降の歴史の流れ
それを踏まえるのじゃなく、かわすというか・・・
今までの延長で作っては駄目だということだけはヒタヒタと感じてた

Q中年の豚の飛行機乗りが主人公というのは宮崎さんとダブると思うが・・・
Aそれを「やってみたいね」と話はするけど、やはりやっちゃいけないと思ってた
だからこの企画も冗談で、主人公が豚で空中戦なら日本航空も断るはずと・・・

Qそれを撮ってしまったのは宮崎さんの中の変化と思うが・・・
A絵コンテ段階では軽く考えてたが世界情勢の変化と「おもひでぽろぽろ」で極まった
要するに東京の中でゴタゴタ言わず百姓の嫁になれ、と演出家が叫んじゃった
それで等身大のキャラクターを作る功罪も含めて極まった感じがした

Q社会性とヒューマニズムの強い作品でメッセージ性が極まった???
A真面目に子供のためにとは思ってるがメッセージ性より俗っぽいところで作りたい
「おもひでぽろぽろ」で一通り全世代を網羅したということと、バブルがはじけ、管理社会、
スラム化、アトピー、アレルギー、エイズ、国境・・・
⇒80年代の簡単な民族主義や安直なニヒリズムの刹那主義にはうんざりだけど・・・
⇒もう少し本質的な映画を作らないと駄目な時期が来たと思う
⇒日本の子供はモノに溢れてるからモノより生き甲斐が大事、といった設定が傲慢に見える時期
⇒それは「魔女の宅急便」を作る時期じゃない
⇒作りたいものは「だいたい幸運の80年代」で終わり「苦闘の90年代」はどこに進むか
⇒話はしてるが、とりあえずはまあ「豚」で・・・(笑)
⇒これは
苦闘の90年代に取り組む前の覚悟の問題みたいなモラトリアム作品

Qこれを作ったのだから、あとは行くぞという決意作品では
Aむしろ政治的な問題に関する決意
⇒湾岸戦争からPKO国会、ユーゴスラビアの民族紛争・・・
⇒ソ連の崩壊は圧制への古典的パターンなのでビクともしないが、その後にまた民族主義が、
また第一次大戦の前に戻るのか、というのが一番しんどかった
⇒ユーゴの紛争が映画を作る時に重なり最初から俯瞰が全然できないままの変な作り方
⇒豚は全部は語っていない、ルールを語る主人公は出したくなかった
⇒「死んだ奴らはいい奴らだ」も匂いだけ
⇒そういう意味では団塊の世代以前の映画で個人的な映画
⇒若い人がどう受け取るかはわからない

Q子供向けではないのに商業映画として成立したが・・・
A子供のために作るという枠を踏み外したくないのであまりやることじゃないと思った
⇒課題設定も伏線もなく疑問があれば主人公に全部聞いて作った
⇒子供を主人公にしたらこうはいかない

Q最終的なカタルシスも宮崎作品にしては希薄
A豚は今も生きている、だからカタルシスをつけたら嘘になると思ってる
⇒まあ観た人からは「その後どうなった」とかいろいろ言われるが意見が違ってて面白い
⇒カタルシスをつけたくないことも含めてスリリングで商業的にも賭け・・・

Q環境問題を生み出す管理社会と戦う図式が「紅の豚」以前の作品にはあったが・・・
Aそれは変わらないが、環境問題は子供も知ってる当り前になったので映画にしない
⇒作るなら「木がどれほど素晴らしいか」で、これは変わっていない
⇒だけど環境問題とか東京の女の子に元気をとか、という気はサラサラない
⇒管理社会は今も敵としてあるが、この1~2年の政治変動や歴史の流れで混沌が見えた
⇒これは大きなボディブローで、この映画でリハビリというか開き直ったというか・・・

Q商業映画だが自分の問題意識を整理するための映画???
A作ってるうちにその問題が出てきたから七転八倒した
⇒さくらんぼの実る頃=空想社会主義であろうが理想がピュアに出たのがパリ・コミューン
⇒その歌が好きな赤い豚を出すということはそうに決まっている
⇒「もっと強くならないと」という当たり前の結論を噛みしめてるだけ
⇒これは豚は簡単には変節しないぞという映画
⇒中年の団塊の世代に「自動的な変節はやめよう」という線をはっきりと・・・

Qこの1~2年は「もういいかあ」という非常に危険な時期だったのでは
A個人的な理由と時期が一致した
⇒作りたかったナウシカ、ラピュタ、トトロ、カリオストロの4本で当面終わったと思った
⇒その四角形で休みたいと思って魔女の宅急便を若いスタッフにやらせよう・・・
⇒と思ってたら自分でする羽目になったが、これで五角形ではない
⇒まだ作り残したことはあるけど、あとは自分の力量やエネルギーの問題

Qそれで作ったのがカタルシスのない紅の豚なのだから・・・
A自分でもよくわからない映画でいろんなところに入り込み過ぎてる
⇒しかもそれが周りの人にもわからないところにも入り込んでる
⇒たぶん同世代は薄々わかってくれるだろうということだけ

Qこれまでの宮崎駿とは全く違うものが出てきたのだから・・・
A40歳の直前ちょっと青年っぽい中年でカリオストロを作り、今は10年経ってド中年だから、
そういう想いがどこかにあったのかも・・・

Qこれまでも図式的な管理社会批判だけでなく、生きていくエネルギーを表現したいからこそ
素晴らしい作品だったけど、それは意識的な部分と無意識的な部分だったと思う
⇒今回は全部意識的になるはず、
紅の豚を作った以上
⇒自分のための映画、自分を整理するため、別の世界へ行くため、と言えばいい
Aそのとおりだけど、そこまで言っちゃいけない

Q紅の豚で宮崎さんのひとつのサイクル(五角形?)が完成した???
A魔女の宅急便もおもひでぽろぽろもやり残したことを埋めていく作業をしてなかった
⇒その2本がヒットしたことがもっとつらかった(高畑勲も荒れてた)
⇒いい映画を作ろうと覚悟したが一番変則的になった

Qこれを作った以上、ここでやめるわけにはいかない
Aすごい贅沢をさせてもらったけど、しんどい贅沢だった
⇒カタルシスのつけようがない、つけちゃいけない映画・・・

(以下略)

ちなみに他にも各年代・各作品の公開時インタビューにも・・・
「じじいの趣味として「紅の豚2 」を作りたい」とか、
「タイトルはポルコ・ロッソ最後の出撃」とか、
「舞台はスペイン内乱なんですよ」とか、けっこう答えてるので幻の作品「紅の豚2」とゆー
都市伝説があるんですね・・・

確かに最後(風立ちぬ)の最後(君たちはどう生きるか)の、さらに最後の長編作品として、
「ポルコ・ロッソ最後の出撃」は観てみたいなあ



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2025年11月10日

日本文化の核心

とーとつですが・・・

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日本文化の核心~「ジャパン・スタイル」を読み解く~であります



著者紹介

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奥付

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例によって目次のみの紹介

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目次の項目と小見出しからもわかるとおり、これらの視点になるほどと納得しました
こんな観点から日本文化、ジャパン・スタイルを考える、という本ははじめてでしたし、
日本文化に限らず、この著者の観点から各国の文化を学ぶのも面白そうだとも思いました

以下とても全てはメモできなかったので、「はじめに」だけの概要メモです
(著作物からの個人メモなので公開に問題があれば非公開設定にします)


はじめにより

・1970年代の終わりころ、渋谷の壁の穴で「たらこスパゲティ」をはじめて食べて感動し、
これで日本は何とかなる、と確信した
⇒そのうち各地の小さなラーメン屋が独特のラーメンを作り、コム・デ・ギャルソンやイッセイらが
世界にないモードを提供し、井上陽水・忌野清志郎・桑田佳祐らの独特の曲と日本語のポップスや、
大友克洋の「AKIRA」連載も頼もしく、日本は何とかなると感じた
(著者が横須賀功光や十文字美信に国宝級の美術品を撮ってもらい講談社「アート・ジャパネスク」
全18巻を編集制作していた頃)

・その10年後、日本は低迷し民営化とグローバル資本主義が金科玉条になり、お笑い芸人が
テレビを占めて選挙にも立候補し、何でも「かわいい」の時代に・・・
⇒司馬遼太郎は文芸春秋「この国のかたち」連載で「日本はダメになるかも」と呟いていた

・さらに10年後、ベルリンの壁がなくなった反面、湾岸戦争が新たな大矛盾をもたらし、
日本はバブルが崩壊したまま「かわいい」文化を蔓延させ、そこにインターネットが登場
⇒これで日本は再び文化力を発揮すると期待したがアメリカン・テクノロジーの追随ばかり

・たらこスパゲティや独特ラーメン、アニメ、日本語ラップなどが語ろうとしていたものを、
小泉・竹中劇場の新自由主義や
グローバル資本主義に席巻されるマネー主義が軽々と蹂躙した

・Jポップや日本アニメや日本現代アートに何がひそんでいるのか
⇒それをあきらかにするための日本文化や哲学は殆ど解説されなかった

・本書は日本文化の真骨頂・正体・核心・ディープな特色がどこにあったのかについて、
新しい切り口で解説してみようと試みたもの(目次参照)

・断言するが日本文化は一見わかりにくい文脈や表現に真骨頂がある
⇒定家の和歌、道元の禅(中略)芭蕉の俳諧、鴎外の小説(後略)などに何かを感じるなら、
わかりやすくしようと思わず、彼らの放ったコンセプトそのままに日本文化を会得すべき

・プラトンのイデア、カントの理性批判
(中略)コルトレーンのジャズ、ウォーホルのポップ
アート(後略)などは何によって「わかった」と言えたのか
⇒それらがわかるのなら日本の哲学や美もわかるはず

・手がかりは「ジャパン・フィルター」
(目次参照)

・日本文化の正体は必ず「変化するもの」にある
⇒神や仏、和歌や国学、常磐津や歌舞伎、日本画や昭和歌謡、セーラー服やアニメではなく、
それが「変化するところ」に日本文化の正体があらわれる
⇒それはたいてい「おもかげ」や「うつろい」を通じてで、これがジャパン・スタイル

・いったんは日本神話や昭和歌謡や劇画に浸って「変化の境目」に詳しくなることが必要
⇒白村江の戦いや承久の乱や日清戦争は
「変化の境目」を雄弁に語っている
⇒スペイン継承戦争がわからなければバロックが見えてこないのと同じこと

・ところが日本文化はいつのまにか「わび・さび・フジヤマ・巨人の星・スーパーマリオ」に
寄りかかってしまった
⇒それなら村田珠光・九鬼周造・柳宗悦・岡潔は必読で、せめて山本兼一「利休にたずねよ」、
岩上尚史「芸者論」、中村昇「落語哲学」はちゃんと読んだほうがいい

・日本は一途で多様な文化をつくってきたが、何が一途なのか、どこが多様なのかを見極める
必要があるのに、日本人はディープな日本に降りないで日本を語れると思いすぎた

・安易な日本論ほど日本をミスリードしていく
⇒本書がその歯止めの一助になればと思っている・・・

・・・

本文各講では特に「日本文化を理解するために最低限は知っておくべき」と紹介されていた
本などの概要になるほどと納得しましたが、とてもメモする気力はなく一文だけ・・・

「きらきらとぎらぎら、さらさらとざらざら、こんこんとごんごん、くらくらとぐらぐら、
これらのちがいがわかるのは日本人だけ」で「おもかげ」と「うつろい」の文化・・・

以下略



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2025年11月01日

世界は経営でできている

ええ、

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「世界は経営でできている」とゆー98kらしくない本のご紹介であります



表紙カバー裏にあった惹句

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著者紹介

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奥付

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目次

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そう、目次の末尾にもありますが、各章のタイトルと小見出しはすべてパロディ・・・

本文も全編がこんな感じのお茶目な書き方で、さらに全タイトルにとても身近な例があり、
それで納得させる手法が面白かったのですが省略して、てきとーな要点メモです

(著作物からのメモなので公開に問題があれば非公開設定にします)


はじめにより
・日常は経営で溢れている
⇒あらゆる人間活動の不条理劇は経営という概念への誤解から
(ウェイターとキッチンの例、派遣役員と営業成績の例etc)

・本来の経営は「価値創造(他者と自分を同時に幸せにすること)という究極の目的に向かい、
中間目標と手段の本質・意義・有効性を問い直し、究極の目的を妨げる対立を解消して、
豊かな共同体を創り上げること」
⇒この経営概念の下では誰もが人生を経営する当事者になる
⇒幸せを求めない人間、他者と関わらない人間は存在しないから
⇒他者から奪い自分だけ幸せになることも、自分を疲弊させ他者のために生きることも間違い
(倫理的な間違いではなく論理的な間違い)

・本書の主張
①誰もが人生を経営してるのに、それに気づく人は少ない
②誤った経営概念によって人生に不条理と不合理がもたらされている
③誰もが本来の経営概念に立ち返らないと個人も社会も豊かになれない
⇒意味不明でも本書を読めば様々な比喩から真の経営の姿を共有できるはず

・本書はこうした問題意識に基づいて書かれた「令和冷笑体エッセイ」である

・経営の本質は現代人には必須教養だが経営者や経営学者でも本質を誤解している
⇒すべての人が経営概念を転換すれば日本も世界も、もう一度豊かになれる・・・


1より
・年収が高くても支出を抑制できなければ誰でも貧乏になる(貧困ではなく貧乏)
⇒貧乏を恐れ文化的・健康的・教育的支出をケチるのが一番の無駄遣い
⇒貧乏とはお金・時間・知識・信頼といった資源の収入と支出のバランス(均衡と調和)が
崩れた状態で、どれかのバランスが崩れると他の資源の収支も狂う
(信頼と借金・発展途上国と経口補水液・貸与奨学金とバイト・最新スマホと割賦金etc)

・アンバランスの原因は自分の行動の目的が明確化されていないから
⇒自問自答すれば「思い込み無駄遣い」と「優先順位付け間違い」から脱することができる
⇒目的に対して過大すぎる手段も貧乏をもたらす

・人間は将来に備えて最低限の栄養で生きるより、リスクがあっても楽しい生活を選ぶ
⇒これを精神力で抑えている人もいるが修行僧でもなければ精神的な貧困に陥っているだけ
⇒例えば仕事を問題解決ゲームとして楽しめばゲーム代や酒代は要らない
⇒貧乏は社会問題だが個人として経営できる部分があることを知っておくこと


2より
・家では気を休めたい、リラックスしたい⇒これは夫婦共通
⇒妻は夫に飲みかけコップの整理整頓を要求、夫は家では整理整頓を考えたくない⇒対立
⇒整理整頓が目的ではなく「コップが散らからず余計なことを考えなくていい」ことが大事
余計なことを考えなくてコップが散らからなければ解決する問題
⇒夫がマイ水筒を持ち歩く、余裕があれば家事代行サービスなど、解決の糸口が見える

⇒共働き家庭ならお金があるかわりに余暇時間を夫婦で奪い合い、
⇒片働き家庭なら時間があるかわりにお金を夫婦で奪い合うが、
⇒このような価値創造と問題解決のマインドを持てば奪い合いから脱出できる

・親子関係も兄弟姉妹関係も同様で、幸せな家庭は経営によって創り出せるのだ


3より
・恋愛⇒目的に対し過大すぎる手段、目的と手段の転倒、短期志向と近視眼
⇒すべて経営の失敗

・恋愛相手は普通の人でいい、と言っても普通(平均以上)の人の数は・・・
⇒正規分布の大きな母集団での確率は、ひとつの要素において総数の1/2になる
⇒身長や収入など普通のこだわり要素が10あれば確率は1/1024、20なら1/1048576になる
⇒さらに「自分を好きになる確率」を掛けるが「全て普通」は激レアなので競争率が高く
確率はさらに低くなる
⇒こだわり要素を減らすマッチング対処か、気が合えば最良と思い込むクリエイティブ対処

・恋愛は手段にすぎず、その先の目的は自分と相手の幸せ
⇒目標に向かい恋愛関係を創造することで奪い合いの悲劇から抜け出せる
⇒恋愛も経営なのだ


4より
・教科書や参考書に熱心にカラフルな蛍光ペンを入れているときの脳波を測定すれば、
記憶をつかさどる海馬より視覚をつかさどる後頭葉のほうが活性化している
⇒本末転倒で経営の失敗
⇒勉強の最終目的を設定し忘れている

5より
・虚栄、虚勢を張るという手段は尊敬を得るという目的に対して不合理
⇒尊敬を「限りある資源」から「無限に生み出せる価値」に変えればいい
⇒試しに著者を尊敬して著書をSNSで発信してくれれば、私もそんな皆さんを尊敬する
⇒めでたく相互尊敬が生まれ友情が育まれる

・自己愛が強い
は相手の自己との共通部分は尊敬できるはず
⇒その相手を尊敬すれば「自分を理解してくれた」という点で自分を尊敬してくれる
めでたく相互尊敬が生まれ友情が育まれる
⇒友情とは相手に自分の分身を見つけ自己愛から他己愛へと至る感情なのである


7より
・とことん幸福を追求したい強欲な人
⇒合理的に強欲を追求する
⇒ある程度のお金を稼いだところで、お金より時間と健康が大事になる
⇒さらには社会貢献など精神的満足が大事になる
⇒まともな論理力なら誰でもいずれはこの結論に至る

12より
・老後の思いやりと居場所は奪い取るものではなく創造するもの
⇒思いやることによって相手からも配慮してもらう、互いに居心地のいい居場所・・・

・・・・・

そう、老後を迎えた皆さん、これから老後を迎える皆さんに・・・と、自戒も込めて・・・


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