トスカーナの休日
2017年08月01日
シチリア紀行1 シチリアへ!!!
2017夏「トスカーナの休日」から7月29日に帰国しました。
大阪の蒸し暑さをあらためて実感しつつ、備忘のため、ぼちぼちと記事にしていきます。
当初はイタリア・シチリア州のカターニャ近郊に4泊、同トスカーナ州のルッカ近郊に9泊、
スペイン・カタルーニャ州のバルセロナに4泊・・・の予定でしたが・・・
フィレンツェで丸1日の足止めを食らってバルセロナでは3泊のみ・・・
さらに往復にほぼ2日を費やして約3週間、わたくしにとっては、はじめての「西遊記」でした。
そう、わたくし、これまで行ったことのある世界の西端といえばタクラマカン沙漠の東端までで、
それより西は
だったのですが、8年前に我が家にホームステイしていたトスカーナの青年からシチリアでの結婚式と
トスカーナでのホームステイへの招待を受けたのを機会に、今回生まれてはじめて「渡欧」した次第です。
シチリアの伝統的な結婚式や披露宴、トスカーナでの家庭生活など、観光旅行では触れることのできない、
貴重な体験をさせていただきましたので、長期連載になりますが、ぜひご覧ください。
せっかくなので別カテゴリにしましたが、「トスカーナの休日」というカテゴリ名の由来については
「トスカーナ紀行」編で詳しく説明します。

さらに当カテゴリでは、わたくしの写っている画像など、うちの奥様の撮られた画像も使っています。
で、7月11日の11時過ぎに関西空港を出発、まずはオランダのアムステルダムまで・・・

今のシルクロードは、かなり北寄りになってるんですね・・・それにしても巨大なヒコーキやな・・・
KLMオランダ航空だったので、とーぜん機内ではハイネケンなんぞをかぱかぱ・・・


カップの模様が自転車になってました。さすが自転車王国オランダですね。
ちなみにワインは赤白とも南アフリカ産でした。ひっく
この間に映画を4本観た(はずな)ので、備忘のためメモしておきます。
最新リメイク版「コング」→「Wild(邦題「わたしに会うまでの1600キロ)」→「スターウォーズ・ローグワン」
→最新リメイク版「荒野の七人」・・・
Wildは初心者バックパッカーのお話で、わたくしは全く知りませんでしたが、途中から最低必要限の
軽装備になっていく様子など自叙伝をリアルに映画化した内容で、なかなか面白かったです。
で、アムステルダム・スキポール空港・・・


ここで乗り継いで・・・

ローマのフィウミチーノ空港に到着・・・
ようやくシルクロードの西端まで来たのですが、すぐにアリタリア航空に乗り継いだので・・・

これがローマの地上では唯一の画像・・・ええ、のんびり「ローマの休日」とはなりませんでした。
で、夕暮れ迫るフィウミチーノ空港を離陸・・・


これがローマ(近郊)の唯一の画像・・・あははは
で、夜遅くにシチリア島カターニャにあるフォンタナロッサ空港に到着・・・
空港では挙式前の慌ただしい中を待ってくれてた新婦とそのお母さんの出迎えを受けました。
イタリアでは新婦が洗礼を受けた地元の教会で挙式するのが慣例だそうで、新郎はトスカーナ州
ルッカ近郊出身で新婦はシチリア州カターニャ近郊出身、現在は二人ともスコットランド在住なんですが、
慣例どおりカターニャ近郊での挙式となったようです。
で、お母さんの運転でカターニャ近郊パテルノー郊外にあるアグリツーリズモのお宿まで送っていただき、
日付が変わる頃に(日本では7時間前に日付が変わってますが)ようやくシャワーを浴びて就寝。
このお宿には新郎側ほぼ全員が挙式の前日から翌日まで宿泊予定なんですが、まだ誰も到着していません。
そう、わたくしたち夫婦だけ、挙式の三日前の夜に到着していたのでありますね。
せっかくなので新婦のお手伝い・・・ではなく、新婦の出身地もしっかり見ておこうと・・・げひげひ
で、翌日12日はカターニャ周辺観光に出かけたのであります。
(次号に続きます。)
2017年08月03日
シチリア紀行2 モーラ城へ
「トスカーナの休日」カテゴリの2回目であります。って、当面はシチリア紀行なんですが・・・
7月12日の朝、シチリア島パテルノー郊外にあるアグリツーリズモのお宿から見た・・・
エトナ山(の右側)に昇る朝日であります!!!
標高3350m、ヨーロッパ最大の活火山で現在も噴煙を上げ続け、過去に何度も大噴火を繰り返しています。
よく見ると、この時は左側へ噴煙がたなびいてますね。
この後、どこへ行っても背後にはエトナ山が聳えてました・・・ま、その周辺を巡ってたからなんですが・・・
で、こちらが5日間お世話になった・・・
アグリツーリズモのお宿の正面玄関であります。
各地にある農家を改造した宿泊施設で、農業体験プログラムなどをやっているそうですが、
お安いB&B(朝食&寝室)として利用でき、さらにここにはリストランテとピザーリアがあって、
宴会場としても使われているようです。
広い中庭に面したテラス席・・・
まさに野外宴会場にぴったり!!! 奥の窓口がピザ工房になってて、中に本格的なピザ窯があり、
新郎側が全員集まった挙式の前夜は、このテラスで遅くまでピザ・パーティーでした。
とりあえず中に戻って、イタリアではじめての朝食であります。わくわく
さすがにフルーツ系は豊富・・・なんですが・・・
メインは甘いケーキか甘いパン、あとは卵とハムとチーズが置いてあるぐらいでした・・・
さらにこれらをばくばく食べてるのは我々のみ、みなさんはパンかケーキを一切れとコーヒーだけでした。
我が家にホームステイしていた青年も、朝はクッキー1枚とコーヒーだけで不思議に思ってたのですが、
イタリアでは朝食は軽く済ませるようで、この後もずっと甘いパンかケーキとコーヒーのみでした。
ニッポンの朝食バイキングなんか、おそらく見向きもしないんだろうな・・・
で、朝食後は中庭や建物周辺を散策・・・
いわくありげな壺と・・・
いわくありげなぬこさん・・・
建物の裏側に出れば・・・
やはり農家なんですね・・・ちなみに黒い石はエトナ山の溶岩を利用しているそうです。
ちなみに部屋はこんな感じ・・・
バスタブこそありませんが、トイレもシャワーも冷蔵庫もホテルと変わりませんでした。
で、表側の道路に出れば・・・
エトナ山へのヒルクライムでしょうか、次々とロードバイクが上がってきてました。
みなさん陽気とゆーか、カメラを向けて待ち構えてるとニッコリとポーズを決めてくれます。
で、ネットで案内をお願いしていたシラクーサ在住の奈緒子さんに8時半にお迎えに来てもらい、
まずはアウトストラーダ(自動車道)でエトナ山の反対側(北東側)にある景勝地・タオルミナへ・・・
奥の山塊の頂上に見えるのがモーラ城で、谷あいの街がタオルミナ・・・だったはず・・・
とっ、ともかくタオルミナへの出口へ・・・
ちなみにシチリア島などイタリア南部は平均所得が低いので、アウトストラーダはほとんどが無料、
ただしカターニャからタオルミナやシラクーサなど、いわゆる観光路線は一部が有料だそうですが、
それでも日本に比べると高速料金そのものがお安く、感覚的には1/10ぐらいでしょうか。
高度が上がるにつれ、山頂の様子が見えてきます。
こちらの山頂がタオルミナ城・・・だったはず・・・
とっ、ともかくモーラ城のある山頂付近に到着であります。
運転して下さったのは奈緒子さんの旦那様で、愛車はベンツGLK-200の新車・・・
フィアットなどの大衆車が圧倒的に多いイタリアでは、けっこうな高級車であります。
ちなみにイタリア国内を走るクルマの98%はマニュアル車だそうです。
「いいクルマですねえ・・・ところで奥様として見たイタリア男性はどんな感じです・・・」
「特にシチリアの男性は呑気で陽気で遊び好きで、あまり計画性がありませんねえ・・・
まとまったお金が入るとバールで見ず知らずの人にまで御馳走してしまうし、無断欠勤はざらだし・・・
家を買おうと貯金してても、少し貯まると高級車を買ってしまうし・・・ったくもう・・・ぶつぶつ・・・」
と、一般的なお話だったのか旦那様への愛情の証だったのか、ともかく仲のいいご夫婦でした。
眺めのいい広場へ・・・
石畳の黒い溶岩の使い方が面白いですね。
中央の山頂がタオルミナ城、その向こう側の麓がタオルミナの街・・・だったはず・・・
「うーむ・・・真っ青な地中海の空と海を期待していたのですが・・・案外霞んでますね・・・」
「その日のエトナ山の噴煙と北アフリカからの(サハラの砂を含む)シロッコの加減によりますね。」
さらに上にあるモーラ城の天守台(?)を目指します。やはり黒い溶岩の使い方が面白いです。
ま、せっかくなので・・・
元気なうちに記念写真をば・・・
階段を延々と・・・
ひいひい
ぜいぜい
はあはあ
ふうふう
ようやく山頂に到着・・・
とーぜん、ここからは360度のパノラマが楽しめます。
タオルミナのビーチリゾート・・・
砂浜に整然と並んでいるのは全てビーチパラソル、物凄い数であります。
はるか南西にはエトナ山がうっすらと・・・
シロッコと噴煙でかなり霞んでますが・・・黄砂に霞む富士山みたいなもんか・・・
手前の山頂がタオルミナ城で、その奥の山頂が円形劇場跡・・・反対だったかも知れませんが・・・
とっ、ともかく、その谷あいに見えるタオルミナの中心部を目指してクルマで下りることに・・・
(次号に続きます。)
2017年08月05日
シチリア紀行3 タオルミナ
シチリア紀行の3回目、モーラ城からタオルミナの街に下りてきました。
こちらはモーラ城方面へ上って行く道路ですが、まさにリゾートの雰囲気。
もちろん海側も・・・
まさにリゾートそのものであります。背後にはエトナ山がうっすらと・・・
我々はメインストリートのカターニャからメッシーナに抜ける旧街道を歩きます。
こちらのカターニャ側にある「カターニャ門」から旧市街へ入ります。
ヨーロッパではもともと都市=城壁内ですから、シティもキャッスルも語源は同じなんですね。
なので、たいていの都市の旧市街は城壁に囲まれてて中は味わい深く、歩くのが楽しいです。
と、そんな風に考える人は、わたくしだけではないようで・・・
さらにヨーロッパ屈指のリゾート地で、しかもサマーバカンス中なので平日でも凄い人出です。
ドゥオーモ(大聖堂)とドゥオーモ広場・・・
この組み合わせは、この後、どんな小さな村でも見かけましたねえ・・・
ドゥオーモ広場にある有名な人魚像・・・ま、由来なんぞはネットで調べてくださいね。
左、時計塔(メッゾ門)と、正面、サン・ジュゼッペ教会と、4月9日広場・・・ま、由来なんぞはネットで・・・
広場からは海岸線が一望できます。
こちらは映画「グラン・ブルー」にでてくるホテル・・・
ま、せっかくなので・・・
案内いただいた奈緒子さんに記念写真を撮ってもらいました。
ちなみに、わたくしが撮ってたのは・・・
素敵なおねいさん・・・ではなく・・・
こちらでした。サイクルウェアがキマってますねえ・・・じゅるじゅる
ま、ホンモノのほうは・・・
さすがに歩行者がいっぱいで、なかなか走れないようでしたが・・・
ちなみにこんな商品もありました。
「タオルミナ・サイクリングチーム」ジャージは欲しかったな・・・じゅるじゅる
ま、せめてジェラッテリアでジェラートなんぞを・・・
左端2.6ユーロの一番小さなコーンでもこのボリューム、しかもめっちゃおいしかったです。ばくばく
ちなみに奥のバール・リストランテに続く、こちらの道・・・
一人がやっと通れるほどの狭い路地でした。
もともと裏通りにあるお店などとも、こんな感じでつながってるんですね。
ジェラートをぺろぺろしながら、さらにのんびりと散策します。
La dolce vita・・・甘い生活・・・
フェリーニの映画の舞台はローマですが、タオルミナは世界中の映画人が愛したリゾートでもあり、
写真はタオルミナ映画祭の受賞者たちですから、彼らのタオルミナでの華麗な世界を映画「甘い生活」
の世界にたとえてあるんでしょうか・・・そーいや今年はG7サミットも開催されてましたね・・・
枝道の一本一本も絵になり、どこでもくつろげそうで、映画人たちが愛したのもわかる気がします。
とかいっているうちに・・・
メッシーナ側の「メッシーナ門」が見えてきました。
カターニャ門からここまで1kmの散策、クルマは先回りして待ってくれてました。
クルマはここからアウトストラーダを戻り、カターニャ市内に向かいます。
なので残念ながら、今回はビーチサイドには立ち寄れなかったので・・・
せめてビーチサイドの絵だけでも・・・
(次号に続きます。)
2017年08月07日
シチリア紀行4 カターニャ
シチリア紀行の4回目、島の南東部をタオルミナからカターニャ市内に向かいます。
よく見ると、あちこちで煙が上がってました。
カターニャの市街地が近づいてきても・・・
各所に煙が見えます。
極度の乾燥と猛暑で、あちこちで火事が発生しているようで、案内の奈緒子さんに伺います。
「シロッコの強風で枝が擦れあうとか、やはり自然発火なんでしょうか?」
「オリーブやレモンは油分が多く自然発火もありますが、剪定など作業による火事も多いです。」
「消防も警察も動いてないようですが、消火活動とかはしないんですか???」
「特に市街地や工場などが近くになければ、まあ、そのままですね。」
と、無事にカターニャ市街の中心部に到着。
ここでクルマから下りて、まずは青空マーケットを歩きます。
マーケットを歩くと、その国や地方の暮らしぶりが想像できます。
お話に夢中で、わたくしカメラの電源が入ったままですね・・・あははは
できるだけ街を歩きたいとお願いしてたので、さらに歩きます。
ちなみに街路の石畳も・・・
黒い溶岩なので太陽熱をどどんと吸収するため、夏は物凄い暑さになるのだとか・・・
ま、乾燥してるので日陰はとても爽やかで快適・・・なので・・・
みなさん、日中からビールやワインを傾けておられました。じゅるじゅる
ようやく幹線道路に出ました。
エトナ山の噴火で街が何度か壊滅してるので、建築様式はその都度変わっているそうですが、
左中央にあるような、白い石灰岩と黒い溶岩を交互に使った建物がカターニャの特徴だそうです。
こちら
カターニャゆかりの作曲家、ベルリーニを記念した広場。
こちら
古代ローマ時代の円形闘技場の遺構の一部であります。
昔からエトナ山の黒い溶岩を使ってたんですね・・・無料だったのでせっかくなので中に入ることにしました。
遺構が重なっているのがおわかりでしょうか・・・
内部は溶岩などを取り除き修復された部分もあるんでしょうが、きれいに残ってました。
円形闘技場の一部が溶岩などで埋まり、その上に中世の遺構、さらにその上に近世の建物が、
次々と建てられていった様子がよくわかります。
昔からの都市では何層にも遺構が重なってるのはどこも共通ですが、ここはエトナ山の溶岩層が
途中で挟まれているのが特徴ですね。
こちら、柵と暗幕で隠された部分・・・
ライオンとかスパルタカスとかが隠れてて、いきなり襲いかかってくるのかっ???
と、ふたたび地上に出て、さらに歩きます。
装飾も白と黒の対比なんですね・・・
って、なんで「シェー」をしてるのかっ???
こちら
象さんで有名なドゥオーモ広場と・・・
ドゥオーモであります。
ま、せっかくなので・・・
記念写真を撮ってもらったりして・・・象さんの由来についてはネット検索ででも・・・
こちら、カターニャ大学(文学部?)であります。
ま、せっかくなので、案内いただいてる奈緒子さんとツーショット!!!
さらに歩いて・・・
デパートや土産物屋さんに立ち寄ったりしました・・・
シチリア州の州都はパレルモですがカターニャはそれに次ぐ街で、ナポリなど半島にも近く便利なので、
人口も増え続けて、今やパレルモ以上の活況を呈しているとか・・・
ちなみにこちら・・・
シチリアのシンボルだそうですが、ま、由来なんぞはネット検索で・・・
こちらはシチリア伝統の人形劇PUPIで使われる操り人形のスケールモデル・・・
ホンモノのカターニャのPUPIは1m以上あるそうですが、ま、詳しくはネット検索で・・・
で、有名なウルシーノ城にも立ち寄ってもらいました・・・
内部が歴史博物館になっているのですが、今回は残念ながらパスしてアウトストラーダを南下、
古代ギリシャではアテネと並ぶ、アルキメデスのいた都市国家、シラクーサを目指します。
(次号に続きます。)
2017年08月08日
シチリア紀行5 シラクーサ
その前に案内いただいてる奈緒子さんにお願いし、スーパーに立ち寄ってもらいました・・・

正面はサルメリアさん・・・
ま、サラミ屋さん兼ハム屋さん兼チーズ屋さん、肉乳加工品販売店といったところでしょうか・・・
ちなみに純粋な肉屋さんはマッチョリア、ヨーグルト屋さんはヨーグテリア、ピザ屋さんはピザーリア、
ジェラート屋さんはジェラッテリア、パン屋さんはパンネッテリアで、この辺りはわかりやすいです。
わたくしの目的は、もちろんこちら・・・

いそいそいそ・・・


「これ、シチリアビールですね。」
「じゅるじゅる・・・


「こちらでよく飲まれてるのはこれ、わたしが好きなのはこちらです・・・」
「ではそれらも・・・がちゃがちゃがちゃ・・・

「少し割高だし、圧倒的に小瓶入りが好まれてます。わたしはいつも大瓶ですが・・・」
と、部屋飲み用に大量のビールを買い込み、今度こそアウトストラーダをシラクーサへ・・・

ずいぶんエトナ山が霞んできました。
と思ってたら・・・

「なんか前方視界が急に悪くなって、煙の臭いが充満してきましたが大丈夫でしょうか・・・」
とお訊きすると、奈緒子さんも心配になったのか、運転中の(シチリア人の)旦那様に相談されたところ、
「ま、いつものことですが・・・人生に何も問題はないといってます・・・あははは

「あははは

と・・・

ごおーっ

ばちばちばち

めらめらめら
左右から迫りくる炎と煙を、スーパーマリオなみのドラテクで避けながら一気に通過しましたが、
エアコンの効いた車内からでも、炎の熱線が感じられるほどでした・・・
いやあ、まさかシチリアで「火の輪くぐり」が楽しめるとは思いませんでした。あははは
と、楽しいドライブでシラクーサに到着・・・


新市街を抜け・・・

旧市街オルティージャ島にある港へ・・・

雰囲気のある波止場への坂道を上がると・・・


波止場の目の前にある素敵なリストランテに到着・・・
じつはこのリストランテは奈緒子さんの経営で、彼女はオーナーシェフだったのでありますね。
案内中の会話の中で、そのことをうかがってたので、無理をお願いして連れて来てもらった次第。

この季節は夜からの営業だそうですが、我々二人のために特別に開けていただきました。
旦那様がウェイターになって、いそいそと準備してくれてます。
日本語併記のメニュー



アンティパスト(前菜)からはじまる様々なシチリア料理に加え・・・

とーぜん和食メニューもあります。じゅるじゅる

「メインはシチリア料理ですがシラクーサはちょうどイオニア海が地中海の本海とぶつかるところで、
本マグロやカンパチをはじめ魚介類がとても新鮮でおいしいので和食もやってます。」
ま、せっかくなので旬の本マグロなんぞをメインに、オススメのシチリア料理をお願いしましたが、
日本人らしく、とりあえずはビールで乾杯!!!




午後の一番暑い時間、外気温はおそらく40℃を超えてたでしょうが、分厚い石造りの室内は涼しく、
目の前の地中海(イオニア海)を眺めながら飲む冷たいビールは最高でした。
で・・・

赤白のシチリアワインとともに、まずはウニ・エビ・イカなどのパスタから・・・


って、食べる前に撮ればいいものを・・・ばくばくごくごく・・・旨いっ!!!

カルパッチョといいつつ、手前はほとんどお刺身でしたね・・・旨いっ!!!

わははは、しあわせじゃあ!!!
ちなみにこちら・・・

シチリア郷土料理のカポナータだそうで・・・ともかく旨いっ!!!


とーぜん、締めのジェラートやドルチェ、エスプレッソコーヒーまで完食完飲・・・げふっ

いやあ、ほんとにご馳走様でした。ありがとうございました。
おいしくて雰囲気が良くてお値段も良心的なので、ここできっぱりと宣伝しておきます。
Ristrante la Cambusaであります。和食もあり、シラクーサに行かれる際にはオススメです。
日本語メニューがあり、とーぜん奈緒子さんは日本語が話せるので、とてもありがたいです。
さらに98kさんのブログを見たといえば・・・どんなことになるかはわかりませんが・・・

ついでに・・・

こちらもおいしそうやな・・・じゅるじゅる
「その子は料理しません。きっぱりと。ま、少しだけでもシラクーサを案内しましょう。」
と、裏口から階段を下りると・・・

素敵な中庭に出て・・・
さらに・・・

中庭を抜け、反対側の通路へ・・・

こんな通路に、さりげに古いヴェスパが置いてあると、じつに絵になりますねえ・・・
と通路を抜けると、いきなり・・・

ドゥオーモ広場に出ました。
そう、奈緒子さんのお店はドゥオーモ広場の海側にあったんですね。
ドゥオーモであります。


ドゥオーモ広場であります。

で、いったんお店まで戻り・・・



開店準備のある奈緒子さんとはここでお別れ、帰りは旦那様に送っていただきます。
帰り道に寄って下さった、すぐ近くにある「アレトゥーサの泉」


ご覧のとおり海沿いの泉なのに、きれいな真水が滾々と湧き出てました。
ま、アレトゥーサとアルフェウスの哀しいお話については、ネット検索で・・・








ほんとはこんな旧市街の道ものんびりと散策したかったのですが・・・
すでに予定よりかなり遅い時間になってしまいました。



サン・ジョバンネッロ要塞を抜けて・・・

橋を渡って新市街へ・・・新市街といってもけっこう風情のある街並みでしたが・・・

誰の像なんでしょうか? アルキメデス???

このあたりで海岸線ともお別れして・・・

カターニャ方面へのアウトストラーダへ入ります。
今回は残念ながら、古代ギリシャの遺跡や郊外などを廻る時間はありませんでしたが、
奈緒子さんのおいしいシチリア料理とオルティージャ島の旧市街を楽しむことができました。
で、しばらくアウトストラーダを走ってると、またまた煙が充満してきたので旦那様に訊いてみました。
わたくしは大阪弁、旦那様はシチリア弁なんですが、なんとなく話が通じます・・・
「さっきの火事、
「無問題、無問題、人生に何も問題はない。わははは」
といった感じで、そのまま走ってると・・・



「やっぱり通行止めやないかっ!!!」
「無問題、無問題。抜け道を知ってるさかい。」

「って、こっちも燃えとうよっ!!!」と、シチリア弁につられて神戸弁になってましゅが・・・
「わははは、まかしとかんかいっ、がしがしがし・・・」

と、またまた見事なシフトワークで、次々と炎や煙をかいくぐり・・・

「どや、ちゃんとアウトストラーダに戻ったやろ、がははは」と自慢する旦那様。さすがです。
そーいやシラクーサに向かう反対車線は凄い渋滞になってますね。
と、抜け道でも楽しいドライブ(うちの奥様はぐっすり眠ってましたが)、さらに、

その後のアウトストラーダでも、あちこちで「火の輪くぐり」を楽しみつつ・・・


かなり遅くなってから、パテルノー近郊アグリツーリズモのお宿に帰り着きました。
後でテレビで知ったのですが、この日の火災は石油コンビナートとかにも近づいていたようで、
その後はあちこちで消防ヘリも飛んでて、けっこう大規模だったようです。
ともかく・・・
奈緒子さんと旦那様、朝から丸一日、ほんとうにありがとうございました。
タオルミナ、カターニャ、シラクーサの案内も、奈緒子さんのシチリア料理も素晴らしかったです。
と、さすがにこの夜は、持参したおつまみとスーパーで買ったビールだけで充分でした。げふっ
(次号に続きます。)