植林

2020年08月23日

林業がつくる日本の森林メモ(承前)

昨日紹介した「林業がつくる日本の森林」(藤森隆郎著)読後メモの続きであります。

図書館への返却期限が迫り余裕がなくなってきたので、さらにさくさくっと・・・
わたくしの思い違いもあると思いますので、ご教示いただけるとうれしいです。

第2部 問題を解決するために必要なことは何か

1目標とする社会
・食糧自給率が40%、木材自給率が30%という数値は先進国の中では飛びぬけて低い。
・化石資源は有限、原子力は制御とトータルコストに問題があることが大震災で明らかになった。
・太陽と水と二酸化炭素から永遠に生産される植物資源は食糧・資材・エネルギーとして日本に有益
・さらに植物の生育そのものが良好な環境を形成するので、その資源の活用をいかにするか
・災害時への備えにも豊かな森林のストックとそれを利用できるインフラと優れた働き手は必要
→そのためにも日本は自然を生かした林業国家であらねばならないし都市と農山村の交流も必要

2目標とする森林の姿
・正しい知識に基づいて議論することが正しいビジョンと実践には絶対不可欠
・人間にとって好ましい森林は安全性、生産性、弾力性、生物多様性、景観性に優れ、かつ低コスト
→そんな森林は存在せず生産機能と公益的機能のバランスをとるしかない
→そのためには生産林で公益的機能との乖離をいかに抑えるか、小流域レベルで生産林と環境林を
いかに適切に配置するか
・生産林の目標はスギなど生産対象の構成比率が高く、環境林の目標は樹種構成や樹齢などが多様
・この区分は費用対効果に大事で、生産林は育成管理にコストがかかっても収益が高まればいい、
環境林は目標に達すれば特に手を加える必要はない。
→これまでの林業政策は生産と環境の関係があいまいで投じたコストの評価がはっきりしていない。
・生産林は奥山の針葉樹中心の「経済林」と近くの広葉樹中心で農業と一体の「生活林(里山)」に区分。
→森林の管理はこれらの区分に応じて目標林型をはっきりすべき。

3森林についてよく知ること
・生態系とは
→その空間の生物と非生物との間、生物間の物質・エネルギー作用で形成されるシステム
・森林生態系は生産・消費・分解が見事に形成されている持続的な系
→生産林はそこからサービスを得る人為的なバイパスをうまく組み込んでいく間伐などの英知が不可欠
→森林からのサービスを持続的に受けるためには生物多様性の保全と土壌の保全が重要
・森林の構造と機能の関係から、持続可能な森林管理のために目指すべきは「構造の豊かな森林」
→環境林では天然林の保全、天然林への誘導・維持により
→生産林(経済林)では長伐、多間伐、択伐、混交林により、構造を豊かに誘導

4目標林型の求め方
・経済林の生産量を最大にするだけなら(平均成長量が50年で最大の森林なら)50年回転の主伐
→それでは生物多様性、土壌構造、水源涵養などの最も低い期間の繰り返しになる。
→100年以上の周期で間伐を重ね非皆伐の複相林にして回転させ公益的機能との乖離を最小限に
→広葉樹も混ざった混交複相林に持っていければ理想的だが優れた技術者の育成が不可欠
・環境林は大面積、小面積、河川沿いの渓畔林、水辺林など適切に配置

5合意形成のプロセスと科学的根拠
・様々な立場の人たちの合意形成には科学的根拠が必要→所有者は利益、多くの国民は環境保全
・1992年の国連会議で「持続可能な森林管理」がキーワードになりプロセスの基準と指標が示された。
・我が国も加盟しているが行政も森林所有者も一般市民も理解不足→合意形成には不可欠なプロセス

6日本の自然、森林との付き合い方
・林業関係者を含め多くの日本人は、世界の中での日本の森林の特色を知らない。
→グローバル経済の中では、この特色を知り低コストで価値の高い材の生産を考えねばならない。
・日本は世界の温帯の中で最も水分条件に恵まれた国で基本的に林業には有利な国だが、
・植物間の激しい競争がありスギやヒノキの初期保育経費は他の温帯諸国より10倍高い。
→1960年頃までは農山村に労力もあり下草も家畜の餌になったが、
→今では初期保育の頻度を高くする短期皆伐は合わない。
・日本と逆に夏は乾燥、冬は温暖で雨の多い大陸西岸気候のオレゴン州、ワシントン州、ニュージーランド、
チリなどは針葉樹に有利で皆伐しても自然更新し、マツ・ツガなどの林業が主要産業になっている。
・ヨーロッパも大陸西岸気候だがオレゴン・ワシントンほど夏に乾燥しないので天然林では
ブナやナラなどの広葉樹とトウヒやモミなどの針葉樹が混交しており、その点は日本に近い。
→ただし更新を妨げるクズなどのつる植物、ササ、シダ、ススキのような手ごわい植生がない。
→なので夏に高温多湿の日本のスギ・ヒノキは天然では決して広がることはない。
・日本は台風や豪雨による攪乱も多く攪乱を好む植物が進化し生物多様性を高くしている。
・さらに日本の地形は殆どが複雑急峻で生物多様性を豊かにする反面、維持管理に高い技術が必要。
・その初期保育経費を少なくするためには長期伐採で間伐収穫を多くすることが有利。
→長期伐採への道を阻んでいるのが相続税で制度改善が望まれる。

7森林を扱う技術者と経営者
・1970年代までは国有林にも現場技術に通じた技官がおり、1980年代までは民間林業家にも優れた
技術者が多かったが、林業不振から所有者の経営意欲が低下、技術者が減った。
・明治以降の日本の近代化で林業を遅れたものとする底流は高度経済成長以降に加速された。
・一方、近代化の手本にしたドイツは工業国で林業国、優れた林業技術者は尊敬されている。
・ヨーロッパ諸国、アメリカ、カナダなどには公のフォレスターが存在するが、日本では林業の専門家
と言える公務員はほとんどいなくなり、専門の学校も設立されないままできている。
・日本にも優れた民間の技術者はいるが、それを活かす政策が不十分。
→大阪府の大橋慶三郎氏の例(一度だけ補助金をもらったら創意工夫ができなくなった)
→岐阜県の古川林業の例(歴代経営者の長期伐採ビジョンと技術研鑽)
→長野県のC.W.ニコル氏の例(アファンの森の活動)etc
・欧米のような地域に密着したフォレスター制度があれば彼らの声や技術が反映されるはず。

8自伐林家と集約化
・林業を放棄した小規模森林所有者への対策は急務だが集団化以外の支援の道も必要。
・殆どの森林組合は森林管理や公共事業の下請けと補助金申請代行のみでビジョンがない。
→例外として京都府日吉町森林組合の例→これをモデルとした林野庁の育成研修事業など
・都会育ちで森林で仕事をしたい人は増えており受け皿としての森林組合や林業会社の発展は重要

9林業と木材産業の関係
・国産材は外材に押され非木質材に押され、加工材が増え良質材の価格が下がり、少子化で需要が減り、
ストックが高まっているので適正価格で売るためには流通の近代化が必要。
→昔ながらの原木・木材市場では生産者にも消費者にも不利で安定した質の確保にも不安を残す。
→ドイツでは生産計画から材質の管理、販売先のコーディネート、各地連携などもフォレスターが関与
→ヨーロッパの多くの国では大規模製材工場の一方で地域に密着した小規模工場も生き残っている。
・日本では地域の製材工場も工務店も大都市の市場経済に押されている。
→「地域材による家づくり」運動は任意団体と事業協同組合で進められているものが多いが
公的セクターと良い関係を築いて信頼を得ていくことと地域での部材の規格統一が必要。
・消費の多いのは圧倒的に都市部なので大規模工場との取引を増やすのが林業振興のカギ
→買いたたかれるのは複雑な流通システムで安定供給が十分でないから。
→どのような質の材がどのくらい安定供給できるかを伝えて信頼を得ることが重要
→ドイツでは森林管理署や森林組合が行っており、日本では森林組合とその連合会になるだろうが
行政も支援すべきで、供給の安定性に信頼が得られれば不利な価格交渉も減る。
・良質材の適正な評価、良質材を作るための優れた技術者、間伐での並材、低質材の利用・・・

10木を扱う技術者の育成
・今の日本の住宅は平均寿命25年あまりの消耗品で、伝統住宅を建てる大工職人は減り続けている。
→伝統的な和風軸組み工法の木造住宅は強度も耐久性もあり補修も増改築も容易で長期的には低コスト
→大学の建築科や工業高校は設計施工の監督育成が目的で、職人の教育が不可欠


第3部 新たな森林管理のために必要なこと

1森林管理のリーダーであるフォレスターの必要性
・どんなビジョンや目標を掲げても実践できる現場の技術者がいなければどうにもならない。
→林業技術者のリーダー→ヨーロッパに見られるレベルの高い森林官(フォレスター)が日本にも必要
・ドイツのフォレスター
→高級、上級、普通があり、いずれも現場中心に学び国家試験に合格して認定される。
→高級フォレスターは州有林などの現場で働き高級行政官、研究者、大学教官、民間幹部などに
→上級フォレスターは州の公務員として採用されると一つの任地で長年実務に当たる現場の中心的存在。
→普通フォレスターはそれに次ぐもので、やはり現場の実践的な活動のリーダー
→若者の憧れる職業ランクではパイロット、医師に次いで3番目で人気はさらに高まっている。
・ドイツの現場技術者
→各州に15歳以上を対象にした3年制の林業職業訓練学校が設置されている。
→やはり現場中心で修了試験に合格すれば林業技術士の公認資格、州に採用された林業技術士は
実務経験2年と半年の研修で普通フォレスターに、大学に進み上級フォレスターになるものもいる。
・日本でも2011年から林業作業士の研修制度はできたが、やはり教育機関の設立が必要
・日本なら国家公務員林学職の総合職合格者か一般職合格者の技官だが、大学では殆ど座学だけで
就職後はポストを短期間で変わるので林野庁の技官はフォレスターとは言えず、県の林業職も同じ。
・県には国家試験による林業普及指導員の資格者もいるがフォレスターとは程遠い。
・このため林業政策は現場から遊離した行政によってなされ、施策も全国一律になる。
・森林管理局、森林管理署は歴史的に国有林のみで現在でも民有林との繋がりは薄い。
・ドイツの森林計画は地域に密着したフォレスターからのボトムアップ、日本では補助金制度による
国からのトップダウン、地域の自然環境からはボトムアップが必要でフォレスターが不可欠。
・行政と研究機関を結ぶのもフォレスターで、国の研究者として相手がいないことを痛感していたが、
ドイツで会ったフォレスターたちは異口同音に「あなたの研究成果を期待している」と言っていた。

2今の制度では技術の専門家は育たない
・林野庁の技官で幹部になる人が現場の実務に関わるのは若い間の2年ぐらい。
・フォレスターは一つの現場で10年以上、林業では成果を見るのに最低10年は必要だから。
・林野庁では戦前は技官がフォレスター的な役割を果たしていたが戦後はいなくなった。
・2014年からは林野庁の「森林総合監理士」ができたが短期研修だけで要員確保に過ぎないのでは。
・本気で現場に密着したフォレスターを養成するなら国や都道府県で採用時から・・・

3研究機関と行政の間の関係の改善
・研究者の業績評価は論文数で決まり結果の出やすい基礎研究に、行政職員は数年でポストが変わる。
・林学(森林科学)は応用研究が主体なので大学の研究や教育にもフォレスターは不可欠

4「根拠」を問うこと
・日本の補助金は全国一律の指定条件で経営者や技術者の創意工夫を摘んでいる。
・ドイツではフォレスターが各所有者と話し合い、それぞれの森林に必要な補助金が決められる。
→公務員であるフォレスターの存在自体が補助金ということもできる。

5ボトムアップの法律・制度・政策が必要
・日本の法律・制度はドイツに学んだが、ドイツでは1975年以降に大きく変わりボトムアップの構造に
→日本では森林法も林業基本法も明治以来の官主導の構図が変わっていない。
(法律・制度比較は省略)
・地域によって自然条件も社会条件も異なるので、様々な立場の声を反映させるボトムアップに。

6ボトムアップのための地域から国へのシステム
・2009年の森林計画制度の改正で市町村の役割強化が謳われたが市町村には体制も人材も乏しい。
・泉英二教授の「流域=森林計画区」→市町村の一部事務組合なら広域の行政主体として機能する
→都道府県→各ブロック→各森林管理局とボトムアップしていくシステムを構築する必要がある。

7森林所有者と市民の関係
・日本では観光地を除き林業の行われている森林で一般市民を目にすることはない。
→強い私権と管理責任で立ち入り禁止になっている。
→奥入瀬渓流の国有林遊歩道では自然落下した枯れ枝が観光客に当たり訴訟で国と県が敗訴した。
・ドイツでは州有林でも私有林でも、林道や作業道を一般市民が散歩したりハイキングしている。
→林業が持続可能な循環型社会に必要なことを市民が理解し、森林所有者に所得補償や補助金が
税金から多く投入されることを認めている。
→その代わり市民は公共財である森林のサービスを求める権利を主張する。
→私有林でも市民は立ち入る権利があり手に持てる程度なら山菜や果実を採ることも認められている。
→自由な立ち入りを認めるいっぽうで安全義務は市民にあることが明記されている。
・日本でも森林法に明記されるべきだが、この差が国産材利用率30%と100%の差の理由に思える。

8国際的視野に立つこと
・第2部5の国連の持続可能な森林管理プロセスで、1995年に国際的な基準と指標が定められたが、
日本の政策は未だにかけ離れたまま。
・ヘルシンキプロセスにもモントリオールプロセスにも参加したが、多数のNGOが参加していた。
→各国の代表者と同等の立場で意見を述べ議事録にも同等に載せられておりプロセスにも反映されている。
・FSC認証、PEFC認証、TEEBなど欧米では進化、日本でもSGEC認証はできたが反応は鈍い。
→国際的に学ぶべきものは学んでいくべき


第4部 豊かな日本の農山村と社会を目指して

1地球環境保全と森林の付き合い方
・大気中の二酸化炭素増大の原因の3/4は化石燃料によるもの、1/4は森林破壊によるもの
・地球生態系で炭素循環に最も大きく関与しているのは海洋生態系で次が森林生態系
・森林の二酸化炭素の吸収量(速度)を高めることと炭素の貯蔵量を高めることとの調和
・京都議定書で「よく管理された森林」も吸収量カウント対象になったので間伐を推進する政策に。
→正しい間伐で良い木の成長は高まるが吸収速度を高めるわけではなく政治的妥協の産物
→持続的利用に反した「温暖化対策」のための荒い間伐が目立っている。
・林野庁の「温暖化対策」のための短期伐採は持続可能な森林管理とは逆行している。
・森林を持続管理して木材を利用し続ける限り大気中の二酸化炭素量は増減しない。
→使って燃えるか腐朽すれば二酸化炭素が排出されるが次世代の木が同量を吸収するから
→石油や石炭を使うと二酸化炭素は増え続ける
・木材の加工に要するエネルギーは鉄の1/100、アルミの1/1000
・外材輸送のエネルギーも大きく木材は生産地で、その国で使われるべきで余剰があれば輸出。
・天然林は人手をかけず低コストで炭素貯蔵量を高く維持できる。
①自然状態で森林生態系の炭素貯蔵量を最大にすることを求める
→老齢段階の天然林を目標林型にする→生物多様性、水資源の保全にも
②炭素貯蔵量の目標を主に成熟段階のレベルに設定、収穫した木材をできるだけ長く使用し炭素を貯蔵
→森林生態系の場と木材利用の場の両方で炭素貯蔵量を高める
③建物など耐久消費財、日用品にできるだけ木材を利用、材料製造に必要なエネルギー量を節減
木質エネルギーを化石エネルギーの代替にする→長期的な累積効果は大きい

2持続可能な社会のために農山村に必要なこと
・グローバル経済の中で効率の悪い農山村は分業から切り離されるか中まで分業が浸透して崩壊してきた。
→農山村でもスーパーで輸入食品を買う、スーパーで働く、非木質のプレハブや外材の住宅に住む、
エネルギーは都市の電力会社やガス会社から、金はそこから海外の産油国に流れ循環が断たれている。
・生きるのに必要なのは水と食料と燃料と建築資材
→これは本来、国内の農山村から供給されるべきもの→(水以外)殆どを海外に依存しているのは危険
・森林の多い地域の活性化には製材用材の持続的な生産林業を振興させること
→製材用材に向かない材はパルプチップ材やエネルギー材に
→地域のエネルギー材としては裏山の生活林(所有林)も有効→余剰は売却
→農山村の暖房には暖炉、薪ストーブ、薪ボイラー(伊那市の例)
→生活林の落葉有機物や薪の灰は有機肥料に
→里山は観光資源としての価値も高い
・2011年の大震災は都市と農山村の乖離、地域の衰退、自治機能の欠如をさらけ出した。
→大合併によって町や村の役場は権限のない支所となり地域に即した復旧復興計画が立てられず
権限を持つ市はきめ細かな策定に苦労、国の縦割り行政もあって復興が大幅に遅れている。
・流域の地域社会が形成されていれば災害時の食糧危機は小さくなる。
・林業がストックのもとで経営され流通システムが整っていれば復興資材の欠乏が緩和できるし
木材による生活上の熱エネルギーも確保できる。
・この20年で農山村で生き甲斐のある仕事をしたい若い人たちが増えてきている。
→問題は受け入れる農山村の社会体制をどのように築いていくかである。
(長野県川上村・藤原忠彦村長の例)

3技術者が誇りを持てる社会
・日本で技術者のイメージはエンジニア工業系で農業技術者も林業技術者も技術者とは見ていない。
どちらも高度な判断力と作業技術を要する優れた技術者だが社会が評価する目を持たないから
なろうとする動機が乏しく育成するシステムも不十分なのだろう。
・教育制度に位置付けられた林業技術者養成の学校はない。
→県独自の2年制の学校はあるが終了して得られる資格や身分は森林法では全く規定されていない。
→高校や林業専門高校では林業と名の付く学科は減少している。
→大学の林学科(森林科学科)は座学中心で現場実習はほとんどなく林学科そのものも消失している。

4日本の森林と社会への決意
・構造の豊かな森林は、生物多様性の保全、土壌の保全、木材の供給、気象緩和、保健文化などの
森林生態系のサービスをバランスよく発揮してくれる。
・世界四大文明といわれる地帯が滅亡した原因の共通項は繰り返された森林破壊による不毛地化だが、
日本の縄文文化は1万年以上続き、稲作文化と融合して現在に至る優れた文化と文明の土台となった。
・稲作を携えてきた弥生人が縄文人を駆逐しなかったのは、日本の圧倒的な森林に対応するために
縄文人の力と文化を必要としたからだと考えられている。
→水稲栽培に必要な安定的な水の供給には縄文人の森林活用の知恵が必要だった。
・6世紀に仏教が伝来し縄文文化に由来する神道と共存できたのは日本の森林と同じ照葉樹林帯を経て
伝わったからと言われており、それが日本文化の深層。
・室町時代からの人工林の育成が江戸時代に盛んになり現代に至るが、同一種の単純一斉林を育て、
途中で間伐収穫しながら最後は一斉に収穫するもので、弥生人の農耕文化の色合いの濃いもの。
→持続的な森林管理には縄文人の森林との付き合い方も付加した管理のあり方も加える必要がある。
・明治以降、工業技術や都市文明に偏り農林業を軽視してきたことは否めずバランスが必要。
・欧米ではグローバルな資本主義の中で、どのように技術の改善と市場の改革を行ったのか、
その先進事例を取り入れるだけでも日本の林業を取り巻く経済的条件はがらりと変わるだろう。

→木の文化を再構築すること→もともと日本列島に暮らす人々は森の民なのだから・・・



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2020年08月22日

林業がつくる日本の森林メモ

とーとつですが「林業がつくる日本の森林」読中メモであります。

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藤森隆郎著 築地書館 2016年10月17日 初版発行。



裏表紙にあった一部抜粋より

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著者紹介
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日本の森林環境と林業の専門家でノーベル平和賞のIPCC執筆委員もされてた方・・・

なお日本の森林については森林ジャーナリストが書いたこちらの本の紹介も参照下さい。


例によって、まずは目次のみ・・・

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以下、目次に沿って(森林や林業には全く素人の)わたくしの読中メモより一部を抜粋。
思い違いなどが多々あるはずなので、ご指摘いただけるとうれしいです。

まず「はじめに」から・・・
・森林は日本の自然資源の中で自給率100%に近づけられる唯一の資源ではないか・・・
・この50年で日本でどれだけ森林管理と林業経営に関する進歩の蓄積があったかは大きな疑問。
・財価の低迷でやむを得ないという人もいるが、ドイツはじめ多くの先進国では同じような
財価の中で林業を成り立たせ生産と環境を調和させているところが多い。
・縄文人は1万年以上にわたり森林と草地の中での持続可能な社会を築いてきた。
・持続可能な循環型社会の構築のため、雇用の再生のため、美しい農山村の再生のために・・・

第1部「日本の森林・林業の現状と問題点」から

1何を問題として問うのか
・地球温暖化の最大の原因は、現在の生態系の中では循環していない化石物質である
石油や石炭を大量に掘り出して濫用し、二酸化炭素が増え続けていること。
・炭素の貯蔵庫のひとつであり地球規模の炭素循環に大きな役割を果たしている森林が、
人間活動の拡大とともに減少、劣化していることもある。

2木材生産量は減り続け、人工林は劣化している
・戦時中の過剰伐採と労力不足による放置、戦後の木材不足と高騰による天然林の過剰伐採、
その跡地への1950年代と1960年代をピークとした針葉樹人工林の拡大で、1990年代以降の
木材生産量は増大していくはずだった。
・しかし1960年以降の50年間で生産量は1/3まで縮小した。
・原因には、世論に押された50年代から60年代にかけての大面積皆伐、奥地への拡大造林、
木材不足による安い外材の輸入拡大、代替材の攻勢、などもあるが、
・川上側の古い体質と旧態依然の国産材流通システムの改善の遅れがあった。
・そのため収穫できる木材の搬出・販売体制が整わないまま放置されてきている。
・スギやヒノキは100年以上間伐を繰り返して収穫を続けられるもので、
林業経営からも環境保全からも合理的であるのに間伐されずに放置されている。
・外材と値段が変わらなくなっても国産材が伸びないのは、流通・販売体制の遅れや、
マーケットの要求に対して無頓着な体質などに問題がある。
・間伐されない針葉樹人工林は人にも環境にも様々な被害をもたらす。
・薪炭を採らなくなり放置された広葉樹林もエネルギー材としての持続的な活用と供給は重要。
・しかし木質バイオマス発電による大規模皆伐は大きな問題で、地域の生活と密着した形で
熱エネルギーとして活かしていくことが大事。
・広葉樹林は多樹種の特性を生かした内装材や家具材としての活用や持続可能な管理も重要

3山で働く人が減少し様々な問題が起きている
・林業就業者数は1965年から2010年の45年間で26万人から5万人に。
・農業と林業の複合経営である「農家林家」も減っている。
・竹林が放棄され広葉樹林だった里山を覆っているが竹林の主体は中国のモウソウチク
・その拡大は日本の生態系にとって脅威となっている。
・農山村の減少→狩猟者の減少→シカの異常増大→農林業被害の拡大→林業も苦境に
→イノシシやクマとの棲み分けゾーンもなくなり人里へ出没→生態系の管理が必要に
・林業をあきらめ山を丸ごと売り払い→大面積皆伐→放置
・林業従事者の数だけでなく質の問題も大きい→知識や技術の伝承が途切れている。
・林野庁では最近、間伐の推進を図っているが評価検証はされず荒っぽい間伐が横行
・これらは目指すべき森林の姿も林業のビジョンもみられないことからきている。

4ビジョンの見えない森林管理が進んでいる
・戦後拡大造林して放置されている針葉樹人工林をどうするか
・当初は30~40年で回転させる予定だったが1970年代に皆伐への批判と外材輸入により
伐採要求が減り、国は1980年頃から80年を目安にするようになった。
・林業経営と環境保全にとっては評価されるものだったが、間伐は重視されなかった。
・間伐材搬出のための道路整備、機械の開発・改良、作業システムの向上、市場の開拓・・・
・これらの総合戦略が弱かったので極めて不健全な人工林の姿になっている。
・1980年頃から80年での回転としたが、2013年頃からは「地球温暖化防止」対策として、
二酸化炭素の吸収を高めるため50年での回転とした。
・このように理念もビジョンもなくころころ変わる政策、現場の技術と乖離した政策で
生産量も自給率も低下した。

5林業力低下の理由
・木材価格の低下、労賃の上昇
→スギ1㎥の生産額で雇用可能な伐採搬出労働者数は、1960年で11人、2005年で0.9人
→従来より労働生産性を10倍上げる必要があるのが現在の林業経営。
・下刈りやつる切りなど経費のかかる日本の人工林の材とアメリカ北西部やシベリアなどの
針葉樹天然林の材とでは競争できないのは明白だったが、高度成長のため自ら関税を撤廃した。
・その後アメリカやシベリアの天然林は保護されたがヨーロッパなどからの輸入は続いている。
・1985年のプラザ合意→伝統建築工法から大壁工法へ→良質材の価格の低下
・1995年の阪神淡路大震災→非木造の増加、木造の制限→対応できるヨーロッパ集成材の増加
・これらで2002年には木材自給率は18%まで低下したが、なぜ対応できなかったのか?
・伝統建築工法の良さが無視され地域にあった材の評価がないがしろにされたこと。
・このように価格下落、建築様式の変化、マーケティングのまずさなどもあったが、
それに対する適切な対応が林野行政だけでなく国全体の政策に欠けていたことが問題。

6林業関係者に必要なこと
・私有林・公有林・国有林の比率はそれぞれ55%・16%・29%
→これからの公有林・国有林はより公益的機能を重視
→これからの私有林は林業適地の場合は林業を重視
・自然制約のある林業は市場経済での独自経営は難しいので補助金はやむを得ない。
→ドイツなどでも農林業従事者には所得補償と補助金があり日本よりも多い。
→しかしドイツなどの補助金は林業の質を高めるために使われているのに対し、日本の
中央一律の補助金は地域の林業経営者や森林組合を脳死状態にして創意工夫を弱めている。
→監査は植栽本数や間伐率など一律の数値だけで地域ごとの創意工夫は反映されない。

7林業の背景となる日本社会の歩み
・明治以降、欧米からの科学技術が重視され農山村(一次産業)は犠牲にされてきた。
→都市計画法はあっても農山村計画法はなく無計画な醜い景観が広がっている。
・国策の合理化、財政の合理化のための市町村合併が繰り返された。
→その結果、自然環境に順応した農林業に必然性のある集落単位と機能は崩壊、自治も失われ、
都市だか農山村だか分からない自治体が多くできた。
→自治能力の欠如→地域の知恵の喪失→農林業の基盤の弱体化→人材の都市への流失
・教育面でも経済に貢献しない地域や林業は過去には教科書から消され続けてきた。

8林業の歩み
・江戸期の本格的で地域に応じた育林と森林の管理は世界に誇れる。
・明治期の森林法の成立→明治大正期の人工林造成→戦時中の木材不足を救った
・戦時中、戦後の過伐採→1970年代から1980年代の欠乏→外材依存
・ドイツやオーストリアでは戦中戦後でも過伐採を避けたのが今の林業国の基盤
・古い森林法・林業基本法が整理されないままで「持続可能な森林管理」になっていない
(1992年の地球サミットで採択された「森林管理の原則」に合致した大きな改正がないまま)

9国産材の供給、販売体制が遅れてきた
・戦前までと戦後しばらくまでの木材は資材・燃料の中心で販売努力は必要なかった。
・その後に造林し続け関税撤廃もしたのに有効な販売戦略はないままだった。
・合理的な伐採・集材、搬出路の整備、集材・搬出機械の開発とその作業システムの構築、
人材の育成も不可欠だが、これらはようやく2000年代になってから動きが出てきた。
・ヨーロッパでも1980年代はじめは価格競争が厳しかったが、官民挙げての改善努力により
生産量は向上し、林業クラスターが主要産業となっている国が多くなっている。

10木を使うことの意義
・日本の陸上最大の自然資源は森林
・木材は水と二酸化炭素で永遠に生産し続けることができ、利用期間中に長期にわたって
炭素を貯蔵し続け、使用後は燃焼や腐朽などによって水と二酸化炭素に還元される。
→このように生態系を循環するので、その持続性を損なわない範囲で大量生産し利用することは
持続可能な社会の構築にとって重要で、地域の木材を地域で使うことも大事。

11地域における循環と文化の喪失
・大都市では安く早く便利な非木質やプレハブの住宅を供給するハウスメーカーは重要
→中小都市や農山村で大都市ハウスメーカーの住宅が増えると地域に資本が蓄積しない
→その地域にその地域の木材を扱う製材工場と工務店があれば雇用も高まり林業も活性化、
資本が地域に蓄積されて再投資力が働く。
→家を建てる施主から林業家まで顔が見える地方の地域社会なら、適正な価格が形成され、
他のエネルギー材やパルプチップ材の搬出採算も合う方向に動く。
→それぞれの地域で段階的な木材利用のシステムを整え木材を無駄なく使っていくこと
・現在の農山村や地域社会は横の繋がり、アイデンティティー、木の文化も失われており
これらの再生と合わせて林業の再生を考えて行かねばならない。

12国民と森林との距離が遠すぎる
・森林は国民からかけ離れた存在になってしまった。
→戦後社会の価値観と経済原理が持続可能な森林の管理とは合わず、工業製品で稼いで、
木材も食料も輸入すればよいという経済的な考えが強まったから。
・森林所有者の中には自分の持ち山の存在すら知らないケースがある。
→そのように放置された人工林は不健全で不気味ですらある。
・森林・林業に関わる行政関係者は林業の不振で職員数を削減され事務処理のみに
→現場から離れた行政は林業と一般人とを結びつける役割も弱めている。
・森林所有者(林業家)と一般市民(国民)のコミュニケーションと合意形成がないことが
荒れた森林の大きな背景・・・



と、ここまでが「現状と問題点」で・・・

第2部「問題を解決するために必要なことは何か」

第3部「新たな森林管理のために必要なこと」

第4部「豊かな日本の農山村と社会を目指して」

・・・については根気がなくなったので、いずれまた・・・

続きに興味を持たれた方は是非本書をご一読ください。素人にも分かりやすいです。
で、要約をメモにしてわたくしに送っていただけると・・・

(追記です)
図書館への返却期限が迫り、あわてて次回記事に続きをアップしました!!!



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2020年05月09日

いのちの木を植える

とーとつに「いのちの木を植える」であります。

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岡田卓也・谷川俊太郎著 マガジンハウス 2007年12月20日 第1刷発行


そう、イオンの岡田卓也氏と詩人の谷川俊太郎氏の対談集であります。

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つーことなんですね・・・



例によって目次のみ・・・

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イオン環境財団からは、わたくしの所属していた海外植林ボランティア団体N.GKSでも、
国土緑化機構などからの助成金とあわせて、何度か植林費用の助成を受けてきましたし、
現在も植林ボランティア・ツアーの主催や各団体への助成をずっと継続されてます。
あらためて敬意を表する次第です。


以下、岡田卓也氏の言葉からいくつかを要約・・・

・昭和30年代、住んでいた四日市にコンビナートができて庭の南天の木に実がならなくなった。
続いて木犀の花が咲かなくなり、杉の木も枯れはじめた。この小さい頃の体験が原点。

・日本海側の店舗を廻っていると80年代後半ぐらいから沿岸の松が枯れるようになった。
亜硫酸ガスを含んだ酸性雨で弱ったところに松くい虫にやられたと考えられる。
最初は山陰の大陸に近いあたりから、現在(2007年)では秋田と青森の県境あたりまで北上している。

・20世紀は東西問題だったが21世紀は南北問題、そのキーワードは環境と考えて、1991年に
財団を設立、国内やタイなど各地の植林事業に助成、支援するようになった。

・イオンとして、はじめての植樹は海外で1995年マレーシアボルネオ・サバ州の荒廃地だった。

・当時は現地のボランティアを頼むのも難しく、日本からスタッフを連れて行って植えたが、
今(2007年)では海外でも多くの現地の方々に参加していただけるようになった。

・海外での最大の植樹活動は万里の長城で1998年から。
ボランティア参加の方々には一人10万円の旅行費を負担いただいたが、3年間で4000人が参加、
中国側からも学生や多くのボランティアに参加いただいた。

・店舗でお客様にツアー参加を呼びかけられるのが小売業の強み。

・新店舗がオープンするときには、必ずお客様と一緒に店舗周辺に木を植える。
・今の子どもさんは土に触れることが少ないので喜ぶし、自分が植えた木の成長に関心を持つことは
木や自然や環境に関心を持つ心を育むきっかけになるので、活動は小さくても効果は大きい。

・中国の沙漠では故・遠山正瑛先生の日本沙漠緑化実践協会などが熱心に取り組んでおられる。
・熱帯雨林では日本の製紙会社などの企業が積極的に支援しているがイオンはツアーでも行く。

・これまで(2007年現在)で760万本の木を植えたが、一人10本として76万人が植えた計算。
つまり76万人の「木を植えた男」がいることになり、考えてみると、これはすごいこと・・・

云々・・・わたくし、このような背景は知りませんでした。

そういえば、わたくしが初めてボルネオ島・サバ州のキナル森林保護区でサバ州の森林公社や
JICA派遣スタッフとともに植林した際も、イオン財団の看板があちこちにありましたねえ・・・

岡田氏も言っておられるように、現地の子どもたちと一緒に植林すると、木の成長に関心を持ち、
木や自然や環境に関心を持つ心を育むきっかけになるので、活動は小さくても効果は大きいですし、
彼らが大きくなった時に木も大きくなって恩恵を受け(我々はすでにこの世にはいませんが・・・)、
その際には、きっと彼らの子々孫々にも伝えて行ってくれるはず、と信じてやってきました。

さらに現地の子どもたちと一緒に植林すれば、現地の父兄や先生方も巻き込むことになるので、
その影響も大きいはずです。

ま、イオン環境財団はあくまで企業活動の一環ですから、我々が受けた助成金についても、
帰国後すぐの結果報告が求められてて、植林ボランティアつーのは植えた本数とかではなく、
(ご本人も書いておられましたが)10年先100年先にようやく結果が現れる事業なのに・・・
と思いながら報告書作成を手伝ったこともありましたが、財団でもツアーを実践されてるので、
使途不明金とかが出ないよう植えた苗木の本数や写真を報告させることも必要だったんですね。
そう、助成金が現地での飲み代とかに化けたりしないようにと・・・ふむふむ

いつか世の中が落ち着いたら、植林ツアーでも大いに宴会しましょう!!! 
ボルネオとか内モンゴルとかモンゴルとかアマゾンとか・・・じゅるじゅる



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2019年12月09日

京都環境フェスティバル2019報告

とーとつですが「京都環境フェスティバル2019」のご報告であります。

一緒に植林活動をしていたT富さんが今年も「NGO緑の協力隊・関西澤井隊」として個人出展され、
わたくしも今年10月に確認したボルネオ植林地の現況画像を提供したりして、12月7日に1日だけ
お手伝いに行ってきました。


昨年同様会場は・・・

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京セラ本社・・・???



・・・の隣にある・・・

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京都パルスプラザ1階の大展示場であります。



ま、3階では・・・

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こんな魅力的なコンサートもあるようでしたが、わたくしはそのまま1階へ・・・



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10時の開会前に着いたので、入口では関係者への来賓あいさつが行われてました。



で、こちらが・・・

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今年の「NGO緑の協力隊・関西澤井隊」展示ブースであります。
過去の活動を紹介するパネル展示がメインです。



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10月に行ったボルネオ島サバル森林保護区の現況もA3プリントで展示いただいてました。




で、さっそく留守番をもと幹事のT田さんにまかせて、以下会場をさくさくっと・・・

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ミニステージでは・・・




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高校生ブラスバンドによるオープニングに続いて・・・



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おなじみ自然系アイドルグループ・ぽぽっぽくらぶのミニコンサートとかやってました。


昨年までに紹介してなかったブースをいくつか・・・

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風呂敷で受け取るレジ体験・・・



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プラごみによる海洋汚染(特にマイクロプラスチック化)は深刻です。
ボルネオの熱帯雨林同様、今なら何とか間に合う・・・かも知れません。




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廃ガラスによるサンドブラスト(無料)体験はやってみたかったな・・・




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屋上緑化のボランティア団体・・・「京緑隊」つーのがいいですね。



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廃植物油も木くずも廃木材もリサイクルできるんですね。





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こちらは昨年も紹介したかな・・・



ま、せっかくなので・・・

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自動車リサイクル促進センターのマスコットさんと・・・



で、こちらでは・・・

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同年代の方々と、けっこう話し込んでしまいました。

「いやあ、このトシになると一日100kmを超えるのはしんどいですな。」

「そう、ビワイチとか行っても、せいぜい半周ぐらいで後は輪行やし・・・」

「あっ、一緒です。で、早めに着いて近江牛すき焼きとかで一杯・・・」

「あははは、わたしもそれ、やってます。」

とか、すっかり意気投合したりして・・・



所用のあったT田さんは午前中で帰られたのですが、午後からは、今回はもと副代表Y崎さんの
電気自動車で送迎してもらった澤井代表や、10月ボルネオでも一緒だったS田さんも・・・

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顔を見せてくれました。

ちなみに持参した地球儀に貼った赤いシールを見ると、上からモンゴル・ウランバートル付近、
中国・内モンゴル自治区・包頭付近、マレーシアボルネオ・サラワク州・クチン付近が最も多く、
たまたまですが、ほぼ同一経度上にあります。

さらにちなみに、ここ以外でも中国北西部の各省や各自治区、サバ州コタキナバル近郊、裏側の
ブラジル・アマゾン川流域のベレン付近でも植林しており、約20年間で合計22回、わたくしブラジルは
休暇の都合で参加できず次男が代わりに行ってくれましたが、それ以外の植林隊には約20年間で
十数回は参加してますから、よく頑張ったつーか、約一週間の休暇を2年に一度は取得していた
ことになり、あらためて職場の上司・部下・同僚にも感謝です。



ま、せっかくなので・・・

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今年も個人出展いただいたT富さんと記念撮影・・・


で、この日も翌日も4時閉会だったので4時前には、いったん展示物を片付けました。


と、お向かいの展示ブースでも、いったん展示物を片付けておられました・・・

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ボルネオのワイルドライフ・センターみたいな活動をボランティアでされてるんですね・・・



せっかく片付けておられたので・・・

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わはは、この子で今夜は熊鍋じゃあ!!! じゅるじゅる


ま、お持ち帰りはかないませんでしたが、楽しい一日でありましたとさ・・・どっとはらい




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2019年11月15日

チーム・フラッシュ光・下見ツアー報告8

ボルネオ下見ツアー報告の8回目はフラッシュ光!!!から、やや離れますが・・・

10月18日は、これまでのサラワク州での植林ボランティア活動で、現地の小学生らと一緒に、
もともとジャングルにあった有用木を植え続けてきた、サラワク州森林局・サバル森林保護区を、
ひさしぶりに再訪してきました。

我々の所属する植林ボランティア団体は、この保護区では熱帯雨林の再生と現地住民のより豊かな
生活の両立を目指したアグロ・フォレストリー(混農林業)を推進しているサラワク州森林局に協力し、
2005年から2017年までの12年間で計8回、合計7200本の有用木を植えてきており、当日は
その生育状況の確認に行ったのであります。

ちなみに今回のメンバーは全員サバルでの植林経験者で、特にS田さん以外の5名は2017年3月に
わたくしが隊長を務めたボルネオ最後の植林隊に参加したメンバーでした。


で、18日の朝6時半からクチン中心部の定宿ホテルで朝食・・・

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朝も早いことだし、軽めに、てきぱきと・・・


ま、結局・・・

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何度かおかわりして中華粥やフルーツも追加、最後はコーヒーとデザートでまったりしましたが・・・



それでも8時前にはホテルを出発、拡幅工事中の1号線をひた走り・・・

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1時間20分ほどで、サバルへのほぼ中間地点にあるスリアンに到着・・・





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今回は、ここでお弁当を積み込んでトイレ休憩だけですぐに出発・・・したのですが・・・





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市街でも立体交差を含む大規模な道路拡幅工事中でした。



スリアンまではほぼ順調に来たのですが、その先は・・・

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まさに全線工事中で途中う回路を廻ったりして、やや時間もかかりました。

じつは、この工事による遅れを想定して、当初半日の予定だったサバル植林地への日程を変更、
他の後半スケジュールを一部キャンセルして、余裕を見て丸一日の日程としてたのであります。
さらに時間節約のため、昼食はお弁当にしてスリアンでのマーケット見学もカットした次第。




で、ようやくサバル森林保護区に入ってきました・・・が・・・

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あちこちで森林が削られ、ここでも大規模な拡幅工事が行われてました。
もとは片側1車線だけの狭い道路だったんですが・・・

N嶋さんによれば、
「道路拡幅の話を聞きサラワク州森林局に確認したところ、植林地に影響はないとのことでしたが、
念のため事前に現地確認に行ったら植林地の一部が拡幅工事で削られてて、特に2年前に皆さんが
最後に植えられた植林地は道路に近かったため、全て削られた可能性が高いです。」とのことでした。

ちなみにN嶋さんから、この件についても事前に連絡があったので、、
「なぜ拡幅計画のあったエリアにも植林したのか、日本では何十年も前から道路計画線が決定され
建築制限や耕作制限があって拡幅計画についても時間をかけて周知されているのに・・・」
と質問したところ、
「あらかじめ計画線を発表すると、補償目当てにゴムやアブラヤシなどを一斉に植えるからですね。
なので補償も工事も全線で、いきなり同時着手したようです。」
「それにしても事前の道路計画担当部署と森林計画担当部署の調整ぐらいは・・・」
「森林局では大丈夫といってましたから、そんなの全くなかったんでしょうね。
ま、そのあたりは、やはりお国柄の違いですねえ・・・」
といったやりとりをしてましたが、道路管理担当も経験して、当時は各担当との調整に苦労していた
わたくしからすると、やはり「それにしても・・・」でしたねえ。

ま、植林したエリアが道路や農地の拡張で消失した経験は、内モンゴルでも何度かありますし、
それで地元が豊かになったとき、自然再生の大切さにも目を向けてくれると信じましょう。


と、

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毎回お世話になったサラワク州森林局・サバル現地事務所を通過し・・・



まずは・・・

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2015年10月・第21次隊の植林地を再訪しました。
S田さんにとってはボルネオで最後に植えた場所であります・・・




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植えて4年ですが数十センチだったエンカバンの苗木が4m以上に育ってました。



ただし・・・

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このように絡まっているツルを定期的に取らないと育たないそうで、当時も準備と指導をいただいた、
左の現地スタッフら皆さんのご苦労は、今もずっと続いています。


せっかくなので・・・

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当時の現地スタッフとパネル前で記念撮影・・・



ちなみに同じ場所での2015年10月当時の集合写真であります。

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右にわたくしとS田さんが並んでますが、彼は当時の記念Tシャツを当日わざわざ着てたんですね。




当時は・・・

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パネルも新品でした。ま、当たり前ですが・・・



当時の植林の様子・・・

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エンカバンの苗木は、まだこんなサイズでした。



21次隊に参加していた2人も記念に・・・

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S田さんはあまり変わってませんが・・・



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98kさんはボロボロになってますね・・・ううっ右脚が・・・

ちなみに2015年10月当時の植林記事はこちら




で、次に再訪したのは・・・

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記念パネルは支柱が朽ちたのか、地に落ちてましたが・・・




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2012年3月・第16次隊の植林地であります。




こちらでも・・・

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やや成長の遅い木もあったものの無事に育ってくれてました。

わたくしは当時、年度末の仕事が多忙を極めてて参加できず(うちの奥様は参加してましたが)、
今回のメンバーでは唯一の参加者?である・・・

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Y原さんが記念撮影・・・7年前の画像があれば面白いのですが・・・

ちなみに、この2012年3月の第16次隊は、当団体の澤井代表がボルネオでは最後に参加された隊で、
翌年10月の第17次隊・内モンゴルを最後に、以後は植林には参加されてませんでしたが、
2018年5月の第23次隊・内モンゴルで、ひさしぶりに名誉隊長として植林に参加されました。



で、次はボルネオでは最後の植林となった2017年5月の第22次隊の植林地を探します。

何せわたくしが初めて隊長を務めた隊で今回メンバーではS田さん以外の5人全員が参加、
さらにwingさんにとっては親子での初参加となった隊で、思い入れも深い・・・のですが・・・

道路に近かったため拡幅工事で全て削られてしまった可能性が高く、地形も一変してて・・・

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現地スタッフの記憶によると、この辺りのはず・・・斜面まで削られてますね・・・





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N嶋さんのGPSによると、この辺りのはず・・・やはり削られてますが・・・



つーことで、連絡を受けた別の現地スタッフが駆けつけてくれて・・・

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この土砂が積み上げられた辺りで間違いないとのことでした。まさに下敷きですね・・・


とりあえず上まで登ってみると・・・

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奥まで広い平地を造成中で、この残土なんでしょうね・・・

現地スタッフに「サービスエリアか?」と訊くと「そうだ」との答えでしたが、N嶋さんによると、
「SA設置の話は知らないので作業員の休憩所か資材置き場でしょう。」とのことでした。

ちなみに積み上げられた残土には、荒れ地に最初に生える植物が自生してました・・・

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残土の山の奥へ降りてみます・・・

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ちなみに振り返れば・・・

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積まれた残土はこの高さになります。


と、残土のすぐ下に・・・

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「あっ!!!」 

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苗木の根を包んでた黒いポリ袋と杭を発見!!!
そう、苗木の目印となる杭と、それが目立つように被せていたポリ袋で・・・


その傍らには・・・

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苗木が健気に育ってくれてました。


他にもあちこちで「発見!!!」の歓声が上がり、

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中には、けっこう大きく育っている苗木もありました。


嬉しさについつい・・・

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現地スタッフと小学生たちと一緒に植えた苗木じゃあ!!!


と、みなさんも同様・・・

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娘の植えた苗木!!!・・・・かも知れないぞ!!!



ま、ついでに・・・

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22次隊には参加してなかったS田さんも・・・


ちなみに2017年3月当時の画像がこちら・・・

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こちらが当時の参加メンバー・・・

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わたくしも含め皆さん2歳以上は若いですね・・・当たり前ですが・・・


当時の植林スタート地点

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子どもたちが待っているこの24列で、向かって左へ25本ずつ計600本の苗木を植えたのですが、
ここはすでに残土の下敷き、でも奥側の一部が奇跡的に残っていた!!!とゆー次第です。

すでに何度か書いてますが・・・
植林地を再訪して自分たちの植えた苗木が無事に育っているのを見ると、いつも感動します。
特に今回の最後の植林地については「全て消失している可能性が高い。」とのことだったので、
苦労して発見した時には感激もひとしおでした。

植林地の一番手前に建てた記念パネルはもちろん残土の下敷きでしょうし、無事残った部分は
感覚的には1/3程度でしょうか、ま、それでも200本は無事だったことになるので、よしとしましょう!!!

植林地の探索後は・・・

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懐かしいサラワク州森林局・サバル現地事務所のピロティーをお借りして、お弁当で昼食・・・

ここではテラグス小学校の子どもたちと、お弁当や交流会やプレゼント交換などで楽しく過ごしましたねえ・・・
先生や父兄や現地スタッフも参加してくれたし、森林局から植林証明書をもらったりもしました。

もちろん現在でも、

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多くの苗木を育ててくれてました。

と、最後の植林地の(一部)無事を確認した御一行、想定以上にスムースに移動できたので
時間的に少し余裕ができ、帰り道に予定外の寄り道をすることになります。

(次回に続きます。)



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